サンダースとトランプの支持票には、行き詰まった米国での不満票、反体制といった共通性がある。ヒラリーはいかなる意味でも体制1%を体現する政治家である。

米大統領選は、トランプとヒラリーの一騎打ちになった。現在の、米国の内向きの雰囲気が、本戦でどう出てくるか。ヒラリーに勝たせたい、というのが現在の米日1%(メディア)の願望である。

サンダース票の一部は、トランプに流れるだろうし、反ヒラリー票の堅固さは相当なものなので、今の段階ではまだどちらが勝つともわからない。トランプ支持票が次第にヒラリーに肉薄している。と思っていたら、最新の調査で、ついにトランプがヒラリーを抜いた。

日本の1%、既得権益支配層にとっては、どちらが勝っても大変なことになるだろう。

ヒラリーが、誰を副大統領候補に担ぐかで、大統領選は大きく左右される。彼女としては好戦派のイメージを払拭するためにサンダースを担ぎたいところだ。サンダースは、5月6日、もしクリントンが副大統領候補への就任を申し出た場合、引き受ける選択肢を排除しないとの考えを表明している。ただ、サンダースに最後まで闘え、といっている支持者たちには、覚醒した人たちが多い。本戦がヒラリーとトランプになった場合、ヒラリーに投票することは考えにくい。

Hilary (2)

マサチューセッツ州選出の上院議員エリザベス・ウォーレンを副大統領候補に引っ張り出し、ある意味で彼女に内政を任せ、自分は外交に専念する、といった振り分けを表明したら、ヒラリーの評価は変わるかもしれない。しかし、エリザベス・ウォーレンはヒラリーを遙かに超える政治家である。

オリバー・ストーン監督がクリントンを汚職で告発したように、また不正選挙の噂が絶えないように、ヒラリーには人望がない。

エリザベス・ウォーレンは要請されても受けないかもしれない。ヒラリーにもエリザベス・ウォーレンを使いこなす力量はないように思われる。

ヒラリーが大統領になれば、いよいよプーチンとの対決になって、彼女は第三次世界大戦を起こした米国大統領として歴史に汚名を残す可能性が高い。もっとも第三次世界大戦の後にまだ歴史があれば、の話だが。ヒラリーにとって、意見の違う相手は、ねじ伏せる敵であるかのようだ。

ヒラリーが大統領になれば、表面的にはオバマ路線の踏襲だが、より強固な、ヒステリックな日本支配が始まる。日本の1%は、この方が99%を統治しやすいので、ヒラリーを歓迎するだろう。TPPは再交渉の議題にされ、さらに米国のためのTPPに深化するだろう。

日本は対ロシアの先兵として使われる可能性が高い。劣化した日本政治は、好きなようにヒラリーに使われそうだ。

その点、トランプは、少なくとも第三次世界大戦を避けるべく、プーチンと対話を続けるだろう。この一点だけとっても、トランプの方が日本の99%にとっては好ましい。

Trump

日本の1%(既得権益支配層)は、これまで米国とともに日本の99%を統治し、収奪し、既得権益を守ってきた。米国が引けば、その擬制の構造が崩れて、直接に日本国民を支配せねばならなくなる。米国がいうから仕方がないんだ、という隷属の理由は使えなくなる。

TPPに関しては、ヒラリーもトランプも、より米国益に沿ったものに再交渉を求めてくるだろう。何度も書いてきたが、オバマのTPPの本質は、次の2点である。

1 政治・経済的な本質は、米国グローバルエリートによる新植民地主義

2 軍事的な本質は、米国による、中国包囲網(TPPは、米国のアジア・リバランシング戦略の中核をなす)

ヒラリーはこのふたつとも実行するだろうが、「2」に関しては、包囲の攻撃目標が中国からロシアに変わる可能性が高い。トランプは、「2」の問題意識は希薄であり、より「1」に比重をかけたTPP再交渉を要求してくるだろう。いずれにしても、両者とも日本の新植民地化は手放さないということだ。

現在、在日米軍駐留経費は、日本が年間約1900億円負担している。米国の在日米軍への支出は約5830億円だ。これをトランプは、「なぜ100%ではないのか」、日本が米本土の防衛義務を負わない日米安保条約を「不公平だ」とする。

日本が駐留経費の負担を大幅に増やさなければ、在日米軍を撤収するという。

これに対して、石破地方創生相が、5月6日に、「(トランプには)日米安保条約をもう一度、よくお読みいただきたい」とワシントンで記者団に語った。

報道によると、石破は、「米国がひたすら日本の防衛のために負担をしているのだ、よってその経費は日本が持つべきだということは、日米安保条約の内容からは論理上、出てこない」と記者団に語った。別の講演では、「日米安保条約や日米地位協定を改定することは将来的に真剣に検討されるべき課題だ」と語った。

このあたりの卑屈さは相当なものだ。戦中派が健在な頃の自民党には、米軍占領を終わらせ、米軍撤退を願う独立志向派が存在した。しかし、今では見る影もない。
TPPで売国を果たした安倍晋三に従い、異議申し立てする者もいない。

すっかり対米隷属で奴隷根性が身に染みつき、国家・民族の行く末よりも、次のおのれの選挙がすべてに優先する始末だ。

もともと在日米軍は、米日1%の既得権益を守るために占領を継続している。まさかそんなことはいえないから中国や北朝鮮を敵として仮構し、大義名分として利用してきた。

石破がわかっていないのは、米国が昔の米国ではなくなり、余裕がなくなっていることだ。安保条約の条文などどうでもいい。金がないといっているのだ。だから日本1%のためになお米軍の駐留を求めるのであれば、トランプの要求を飲むより仕方がないだろう。実際、トランプが大統領になれば、そうなっていくのだと思われる。

ただ、トランプは、これまでブッシュ家、クリントン家と、フリーメイソン(イルミナティ)を敵に回してきている。かてて加えてプーチンへの接近の姿勢を見せるなど、かれらの逆鱗に触れてきている。公開処刑されたケネディと同じ運命を辿るかもしれない。

『マスコミに載らない海外記事』(4月29日)にEric Zuesseが「ヒラリー・クリントンを、発言ではなく、実績で評価する」を書いている。

「重要なのは、彼女のウソの言葉ではなく、クーデターではなかったという彼女のウソでもなく、イラク侵略に賛成したことを後悔していると言っていることでもなく、オバマが提案している‘貿易’協定には反対だと言っていること、やら、他のウソではなく、違いを生むのは、彼女の本当の意図が一体なんだったのかを証明する、彼女の決定と行動の実績だ。

(例えば、もし彼女が、2002年のイラク侵略に賛成したことを本当に後悔しているなら、2011年に、自分とオバマのリビア侵略に彼女は、なぜあれほど夢中になったのか、そして今、一体なぜシリアでのアサド排除にあれほどこだわるのだろう?) 彼女の大失敗の実績は首尾一貫しており、彼女の単なるウソより遥かに多くを物語る。

(中略)

もし党が、このような人物を、大統領指名候補に選べば、これは党に関して、否定しようのない科学的事実なのだ。彼女は民主党のリチャード・ニクソンで、それは彼女が民主党の大統領候補者指名を獲得する前から明らかなのだから、万一彼女が指名を獲得したら、許しがたいことだ。

(中略)

ヒラリー・クリントンの思いが一体どこにあるのかは明白だ。彼女の思いは、民衆にではなく、金にある。

彼女は、ホワイト・ハウスに入るべきではなく、監獄に入るべきなのだ」(「ヒラリー・クリントンを、発言ではなく、実績で評価する」

人を見るときは、過去の行動を見るべきだ。それは言葉より遙かに真実を多く語っているからだ。

ヒラリーは、2002年のイラク侵略に賛成し、2011年にリビア侵略に「夢中になった」し、ホンジュラス政権打倒にも参加し、現在はシリアでのアサド排除に熱中している。

ヒラリーが大統領になれば、間違いなくプーチンに挑むことになろう。戦争は最後の経済であり、最終的な1%の金儲けなのだから。それを防ぐには「彼女は、ホワイト・ハウスに入るべきではなく、監獄に入るべきなのだ」とEric Zuesse は結論付ける。

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