米国は中東に地上軍を派遣するか。この問題意識は、集団的自衛権の行使容認後には、きわめて日本にもシリアスな問題になってくる。

なぜなら米国が日本に派遣を要請しないとは考えられないからだ。

米国にとって日本の派遣が必要なのは、軍事的で戦術的な意味ばかりではない。政治的な意味が加わるからである。つまり中ロやアラブ諸国の、反米・嫌米ムードを日本に割り振ることができるからだ。

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これは、とりもなおさず反撃のテロが、日本にも向かってくることを意味する。なにしろ将来の自衛隊の派遣には、必然性も必要性もないのだから、やられる側の憎しみはそれだけ高いと思わなくてはならない。

やられる側にしてみれば、日本になにもしていないのである。それが、極東からわざわざやってきて攻撃されるのだ。これほど理不尽なことはない。

(以下、「米国は中東に地上軍を派遣するか」の一部だけ公開します)

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米国が、中東に地上軍を派遣する可能性が高まっている。

リチャード・ベッツは「中東ではなく、中ロの脅威を重視せよ―欧州と東アジアの同盟国をいかに守るか」のなかで、次のように書いている。
(リチャード・ベッツはコロンビア大学教授。米外交問題評議会シニアフェロー。専門は軍事戦略、国防政策など)

「(前略)いまやアメリカは戦略的優先課題の焦点を伝統的な国家間紛争に再び合わせるべきだろう。アメリカの最優先課題を、ヨーロッパとアジアにおける古くからの同盟国の防衛に据える必要がある。

冷戦以降、大国間紛争のリスクは大きく後退し、国家間紛争はもはや過去のアジェンダとしてとらえられるようになったが、最近では新しい現実が形作られつつある。

中東における混沌とした内戦と比べて、ヨーロッパと東アジアにおける脅威は、通常戦力の投入により適している。これらの地域において、アメリカはその圧倒的な通常戦力を通じて力強い抑止状況を形作ることができる。通常戦争に備え、戦争を抑止するという点では、アメリカはこれまでもうまくやってきたし、この側面に再び焦点を合わせる必要がある。

だが、そのためには大規模な地上軍を投入する必要があるし、その態勢を整えなければならない」(『Foreign Affairs Report』2014 NO.12)

米国の99%には厭戦気分が強いが、1%は好戦気分で盛り上がっている。これが現在の米国である。リチャード・ベッツの論文はその1%の気分を代表するもののひとつだ。戦争に対して何のけれんみもない。

このあたり、日本と米国の空気の違いは相当なものだ。

「中東における混沌とした内戦と比べて、ヨーロッパと東アジアにおける脅威は、通常戦力の投入により適している」という。「より適している」か、というため息に近いものが出てくる。このような冷徹な評論家風の物言いは、日本のどのようなファシストもしないのではないか。

戦争とは何か。それは、99%の子弟の命を代償に、1%が金儲けをするビジネスである。ロスチャイルド・ロックフェラーなどの、国際金融資本(シオニズムのグローバリスト。ワン・ワールド主義者。世界統一政府の樹立者)が始める戦争は、意図的計画的な戦争である。大義や理念などは何の関係もない。

尖閣の領有権や中東のテロなどは、国際金融資本には何の関係もない。ただ、金儲けのために対立が利用されるだけのことだ。

しかしそんなことをいっては99%が死んでくれない。そこで、「自由」とか「法治」とか「ナショナリズム」とか、大義をでっち上げるのである。そして軍事サービス業で投下資金の何倍もの巨利を得るのである。

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米国政治に多くの影響を与える『Foreign Affairs Report』12月号に、中東へは無人機による空爆だけではダメだ、とする論文が複数掲載されている。これはとりもなおさずロックフェラー(やロスチャイルド)などの国際金融資本がそのように考えているということだ。

また、スティーブン・サイモンは「シリア紛争への直接的軍事介入? ―踏み込むべきか、踏みとどまるべきか」のなかで、極めて慎重な言い回しながら、結論部で次のように軍事介入やむなし、のニュアンスを強く出している。

(スティーブン・サイモンは中東研究所シニアフェロー。米外交問題評議会シニアフェロー(中東担当)。ホワイトハウス・シニアディレクター)

「シリア内戦への軍事介入はコストがかさむだけでなく、アメリカの戦略利益と基本的に関わりのない地域にさらに足を踏み込むことを意味する。

とはいえ、他の諸国をイスラム国との戦闘に参加させるには、結局はアメリカが軍事介入するしか手はないのかもしれない。

この問題を議論している間にも、シリアの奥深くを叩く空爆作戦は、明確な意思決定をしなくても、アメリカを内戦に関与させつつあるかもしれない」

「他の諸国をイスラム国との戦闘に参加させるには、結局はアメリカが軍事介入するしか手はないのかもしれない」。米国が他の諸国を戦闘に参加させたがっているのが、よくわかる表現だ。日本を参戦させるためには、米国が地上軍を派遣しないと仕方がない、と読んだらよくわかる。

さらに、フレデリック・ホフは「米軍部隊の投入は避けられない? ―シリア・イラクにイスラム国に対抗できる集団は存在しない」というタイトルの、インタビューに答えて、次のように述べている。
(フレデリック・ホフは前米政府シリア問題担当特別顧問。アトランティック・カウンシル中東研究所シニアフェロー)

「オバマ政権は「地上軍は送りこまない」と主張してきたが、いずれこの立場を再検討せざるを得なくなるはずだ。このプロセスがどのように具体化していくかはわからないが、地上の戦力をまとめて強化する措置を早い段階でとれるような環境にならない限り(環境になれば、の意か。注 : 兵頭)、アメリカと同盟諸国は自国の地上軍の投入を検討せざるを得なくなるだろう。

(中略)

統治の空白地帯に入り込んで、そこを制圧するという点ではイスラム国は非常に高い能力をもっているが、かつての勢いはない。とはいえ、大統領の情勢判断が正しければ、戦いは起伏に富んだ長期的なものになり、今後、イラクとシリアの双方に力強い地上戦力が存在しないことが大きな問題として浮上してくるだろう」

『Foreign Affairs Report』の12月号は「軍事介入の教訓―中東に米地上軍を投入すべきか」のテーマのもとに3人の専門家の論文とインタビューを掲載している。その3人ともが、主張の強弱の違いこそあれ、地上軍投入やむなしの意見である。

オバマが辛うじて止めているが、共和党政権になれば、あるいは民主党でもヒラリーが大統領になれば、地上軍投入の可能性は一挙に高まる。

冒頭にも述べたが、それはとりもなおさず日本の参戦を意味する。

今回の衆議院選挙で自公に政権を維持させたのは、そういう意味だ。

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