安倍晋三が米国に朝貢して帰ってきた。

安倍晋三は訪米する前から、 TPP参加問題について「聖域なき関税撤廃を前提条件とする限り、TPP交渉には参加しない」と語っていた。

その通りになって出来レースの茶番劇はひとまず終わって帰ってきたのである。

TPPについてであるが、2006年12月の衆参両院農林水産委員会では、日豪EPAに関して、コメ、小麦、牛肉、乳製品、砂糖の重要品目を例外・再協議扱いする決議を全会一致で成立させている。

現在の日米両国の力関係からして、対等な交渉などありえないのだから、日豪EPAの「コメ、小麦、牛肉、乳製品、砂糖」の5品目についても守ることなどできないだろう。

昨日のメルマガでも配信したが、先の衆議院選挙で自民党は公約した次の6点は真っ赤な嘘だったのである。

1 政府が、「聖域なき関税撤廃」を前提にする限り、交渉参加に反対する。

2 自由貿易の理念に反する自動車等の工業製品の数値目標は受け入れない。

3 国民皆保険制度を守る。

4 食の安全安心の基準を守る。

5 国の主権を損なうようなISD条項は合意しない。

6 政府調達・金融サービス等は、我が国の特性を踏まえる。

メルマガでも分析した通り、「1」だけがパフォーマンスとして残り、「2」から「6」はすでに消えている。

残った「1」も、「「聖域なき関税撤廃」を前提にする限り、交渉参加に反対する」も、「前提にしない」ということだったから交渉には参加したが、参加したら全ての完成を撤廃させられた、というのがオチだろう。

さて、安倍は22日のオバマとの首脳会談で、日本の防衛力を強化するとの方針を伝えた。これは米国の防衛関連予算の負担軽減のため命令されたものである。

北朝鮮に対しては、断固とした行動をとることで合意し、日米の同盟関係は、現在、完全に修復されたと自画自賛した。

尖閣をめぐる日中関係の緊張については、安倍はオバマに「日本は常に冷静に対処していく考えであり 、また事実そうしてきたことをお話しした」と述べた。

さらに安倍は防衛予算を10年以上ぶりに増額させることを公約とし、自衛隊の人員強化も認めたと述べた。

自衛隊の活動範囲を厳格に制限している国内法を緩和する意向も示した。

これらのことは、すべて「ジャパン・ハンドラーズ」を通じて命令されたことを忠実に実行しただけのことである。

オバマ大統領との会談と昼食会を終えると、米国のシンクタンク・戦略国際問題研究所(CSIS)で、 「強い日本が戻ってきた」と20分間の講演を行った。

1 安倍はこの講演で、安全保障問題では、北朝鮮核実験への制裁、中国との尖閣紛争、日本の国防費増額などの問題を取り上げた。

2 安倍は「日本が尖閣諸島の主権を有していること」を再度強調した。そして「日本領土の主権に対する挑戦には容赦はしない。国際社会は米国と日本の強い同盟関係に疑念を差し挟むべきではない」と力んで見せた。

3 日本は尖閣問題を拡大するつもりはなく、日中関係は日本にとって最も重要な二国間関係のひとつであるとも述べた。

世界からすれば、強い日本とは米国に対して対等にものをいえる日本、のことだ。

米軍の基地負担に苦しむ沖縄のことについては何もいえず、世界の最大の安全保障上の関心事である福島原発事故から逃げ回る安倍が、いくら強い日本といったところで、バカでなければ嘘つきだとしか見られないのである。

ところで、TPP参加問題について今日はさらに掘り下げよう。

憲法第99条は、「天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負う」と規定している。

しかしTPPのISD条項(投資家保護条項 Investor-State Dispute Settlement)、ラチェット条項(Ratchet条項)、スナップバック条項(Snap-back)などは、明確に憲法違反である。憲法の定める国民主権の否定であり、主権を外資に売り渡す売国行為である。

したがってTPP参加を実現しようとしている国会議員は、憲法に違反していることになる。
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全国の大学法学部の教師は何をしているのだろう。なぜ現行の憲法とTPPとの問題について声をあげないのだろう。何のための専門知か。

大学知が退廃している。全国の理工学部の教師は、原子力村の御用学者を批判したか。

全国の法学部の、教師の何人が小沢裁判を批判したか。

さらに情報関係の教師たちは「記者クラブ」メディアをけっして批判しようとしない。

そして現在のTPPの問題だ。なぜこれまでの学問の重量に賭けて、TPPと憲法の問題を論じないのだ。

学が生きていないのである。すでに発信すら禁欲して、死せる学は既得権益支配層に仕える奴隷に成り下がっている。

本当の学問は、生きている現実世界と切り結び、現実から学ぶ。

大学知は、もっと福島に、永田町に、「記者クラブ」メディアに、そしてTPPに関心をもつべきなのだ。

ところでラチェット条項とは、TPP参加国が、将来、あまりにも関税を撤廃しすぎたと後悔してももはや後戻りはできないとする条項である。

この逆の特権を米国に対してのみ与えるのがスナップバック(Snap-back)条項である。

つまり米国のみ後に戻れるのだ。

米国のみ、米側が深刻な影響を受ける、損害を受けると判断したときは、以前の関税撤廃を反故にできるというものである。

つまり、TPP参加国のうち、米国のみ条約よりも国内法が上位に来る。それで米国が不利益を被るとわかった時点で、条約は反故にされる。他の国は戻れないのだが。典型的な不平等条約なのだ。

米韓FTA(自由貿易協定)にはこのラチェット規定やスナップバック条項が入っている。

わが国のTPP参加にもこのラチェット規定・スナップバック条項が入っていることは間違いないところだ。

また、米韓FTAには、「間接接収による損害賠償」がある。

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