『東京新聞』(2013年7月31日)が「あの手口を学んだらどうか 麻生氏の発言要旨」と題した記事を載せている。

今の日本がどのような品格の政治家に担われているか物語っているので、読んでみよう。

「麻生太郎副総理兼財務相の29日の講演における発言要旨は次の通り。

日本が今置かれている国際情勢は、憲法ができたころとはまったく違う。護憲と叫んで平和がくると思ったら大間違いだ。改憲の目的は国家の安定と安寧だ。改憲は単なる手段だ。騒々しい中で決めてほしくない。

落ち着いて、われわれを取り巻く環境は何なのか、状況をよく見た世論の上に憲法改正は成し遂げられるべきだ。そうしないと間違ったものになりかねない。

ドイツのヒトラーは、ワイマール憲法という当時ヨーロッパで最も進んだ憲法(の下)で出てきた。憲法が良くてもそういったことはありうる。

憲法の話を狂騒の中でやってほしくない。靖国神社の話にしても静かに参拝すべきだ。国のために命を投げ出してくれた人に敬意と感謝の念を払わない方がおかしい。静かにお参りすればいい。何も戦争に負けた日だけに行くことはない。

「静かにやろうや」ということで、ワイマール憲法はいつの間にか変わっていた。誰も気がつかない間に変わった。あの手口を学んだらどうか。僕は民主主義を否定するつもりもまったくない。しかし、けん騒の中で決めないでほしい」
(引用終わり)

「騒々しい中で決めてほしくない」、「憲法の話を狂騒の中でやってほしくない」、「静かにお参りすればいい」、「静かにやろうや」、「誰も気がつかない間に変わった」、「けん騒の中で決めないでほしい」。

これらの言葉が語っているのは、おまえたちは憲法などに関心を持つな、俺たちが変えるから静かに黙ってついてくればいいのだ、ということである。

時代はほんとうに変わった。これはグローバルエリートの思想である。麻生のような浅学浅慮までこのように民意を無視するようになったのである。

ヒトラーやワイマール憲法等を持ち出すところは、麻生の面目躍如といったところか。とにかく単純でおバカなので、自・公政権の本音を知るには、麻生太郎の発言を聞けばよい。

現在の国会なら、「自・公+民主党A級戦犯派・みんな・維新」で、それこそ静かに、国民間に議論を起こすことなく、淡々と決まりそうだ。

今後、民主党がやった国民無視、少数野党無視、民主主義無視のやり方を、自・公政権は忠実に踏襲するであろう。

このやり方はTPPでも踏襲されている。

7月23日に日本は最後の、12番目の参加国として、マレーシアで行われていたTPPに初めて正式参加した。日本からは110人もの交渉官が参加し、メディア関係者も同数参加していたという。

マスメディアは、「交渉に参加」と書いているが、11日間の日程のわずか2日半に、形式的に顔見せをやっただけである。交渉などは何もしていない。また、やろうとしても、できもしないのである。

しかし、これこそがかれらの最大のメリットであった。つまり早くから参加すれば交渉で闘わなければならなくなる。それですべてが決まるまで参加せず、宗主国の付け値で国を売る。

4年後に批判されたら、交渉参加が遅れたのを国内反対派のせいにする。かほどさように日本は腐ってしまったのである。

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この会合にアジア太平洋資料センター(PARC)事務局長の内田聖子が参加していて、帰国後に IWJの岩上安身のインタビューに答えている。
http://bit.ly/18LXQrD

それによると、日本の交渉官に対し、110人ほども参加していたメディア関係者は一切質問しなかったという。立派である。つまり日本のマスメディアは国民の目からTPPの売国の本質を隠蔽するために参加していたのである。

ファシストがもっとも軽蔑し、バカにするのがメディアなのだが、いかにも日本の御用メディアの面目躍如である。これならバカにされる筈だ。

岩上は内田聖子らの撮ってきた動画を見て、日本の交渉官たちが、お葬式に参列しているようだ、と評している。もともとTPP参加の発想は、かれら葬儀参列者が考え出したものではなかった。

植民地で推進される政策や法は、宗主国のための政策であり、法である。

消費税増税、原発維持推進、TPP参加、ACTAなどの様々なネット監視法案、これらは植民地の国会から生まれたものではなかった。

「対日改革要望書」、「日米経済調和対話」、「日本経団連政党評価表」 、「ジャパン・ハンドラーズ」やヘリテージ財団などの宗主国のシンクタンクの指南と指示に基づいて、わが国の官僚が作成し、生まれたものである。

したがっていくら売国奴とはいえ、売国の日の、日本の葬送に、打ちひしがれたのである。

内田はまたこのインタビューの中で、 「今回日本は交渉に参加したと言えない。主張もしていない。テキストを読みに行っただけだ」と述べている。

売国でも、宗主国の付け値に頷くだけであり、したがって売り手に残されているのは、交渉なしの売国、無条件売国のみであった。

年内妥結を目指して急ぐ理由を、内田は、「早く妥結して、もうけたいというシンプルな理由」と説明している。それもあるかもしれない。と同時に、延ばせば延ばすほど、国民の中にTPP参加反対の声が広がることを恐れたからであろう。

消費税増税・原発推進・TPP参加・憲法改悪・国防軍創設。これらはすべてフリードマンの、危機による国民のパニックを利用して、平時なら不可能な改革を実施するものである。

パニックの熱気が冷めないうちに、できるだけ急がねばならないのだ。国民に考える時間を与えてはならないのである。

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