安倍晋三は、甘利明経済再生担当大臣を本部長とする「TPP政府対策本部」を設置した。

このなかで「国内調整総括官」に佐々木豊成前内閣官房副長官補を、「首席交渉官」に鶴岡公二経済担当外務審議官を充てた。

佐々木豊成と鶴岡公二というふたりの官僚が、これから具体的に売国の実務を推進してゆく。

売国という究極の政治日程まで、官僚に任せるところに、生誕の初めから官僚支配下に置かれてきた自民党の実態がよく表れている。

官僚には選挙がない。したがって責任を落選という形で取らされることもない。気楽に、そして軽薄に、自分のことだけ考えて売国を進められるわけだ。かれらふたりの官僚が現在考えていることは、いかに国民から情報を隠蔽するかということに尽きる。

売国のプロセスで米国系グローバル企業のエリートと接触する。交渉するように見せかけて、すぐに譲歩し、恭順の意を表する。売国実務のノウハウを身につけ、TPP参加後に備える。

ここで売国の仕上げが始まり、宗主国にとっては、売国のプロセスに関わった日本官僚がもっとも信頼できる。グローバルエリートたちに引き立てられ、日米双方の天下り先から引っ張りだこになる。

一方、安倍晋三と甘利明は、ふたりとも福島原発事故に決定的に責任を負っている政治家である。

知られているように2006年12月13日に、第一次安倍内閣に対して、共産党の吉井英勝元衆議院議員が、質問主意書をだした。

この内容は、地震・津波によって、内部電源=ディーゼル発電機やバッテリーなどの非常用電源も働かなくなったとき、機器冷却系が動かなくなる危険性を警告したものだった。今から思うと、野党の一部には、まだ優れた未来への洞察力を持った政治家のいることがわかる。

このとき、安倍内閣に真剣に国民の生命と生活を守る気があったならば、福島原発事故は防ぐことができたのである。そして今日の放射能汚染の惨状は未然に防げたのである。

しかし、この貴重な警告に対して、第一次安倍内閣は真面目に対応しなかった。

このときの第一次安倍晋三内閣による答弁書(同月22日付)は以下の内容であった。

「地震、津波等の自然災害への対策を含めて原子炉の安全性については…(中略)…経済産業省が審査し、その審査の妥当性について原子力安全委員会が確認しているものであり、御指摘のような事態が生じないように安全の確保に万全を期している」
(引用終わり)

絵に描いたような官僚答弁である。甘利明は、第一次安倍内閣のときの経済産業大臣だった。これでわかることは、安倍晋三・甘利明には、深刻な状況に対する洞察力、危機管理能力、未来への政治的想像力がないということである。それを著しく欠いた無能な政治家であるということだ。このときも、自分さえよけよけりゃ、日本なんかどうなってもいい、でやり過ごしたことがわかる。

質問した共産党の吉井英勝は、当時を振り返ってこう述べている。

「原発安全神話を振りまいた人たちが、いつの間にか、そのイデオロギーに自分も洗脳されてしまった。

その結果として、いくら警告を発しても、真面目に受け止めて対策を取ろうとしなかった、というのが実態だと思います」

ところで、昨年2012年6月18日に、テレビ東京の『週刊ニュース新書』が、甘利明に原発事故問題についてインタビューした。ところがインタビューが2006年の、国会での、津波による電源喪失の危険性の質問になると、甘利は一方的に取材を中断し、席を立った。

それをテレビ東京が、「取材は中断された」と報道したところ、甘利が名誉毀損だとして、1,000万円の損害賠償を求めて裁判を起こした。

この取材中断のおりに、甘利はテレビ東京の記者に向かって、「日本なんてどうなったっていいんだ!」と怒鳴り散らしたということである。

まさかそこまでいうか、これは風評の類ではないか、と思っていたが、どうもこれは真実らしい。というのは、裁判を傍聴した群馬県桐生市議会の庭山由紀が、次のようにツイートしているからである。

ちなみにこの庭山由紀は次のような人物である。

「『徹底した情報公開』が桐生市議会議員の皆様の逆鱗に触れ問責や出席停止の懲罰を授与される。2012年の選挙では敵も味方も唖然とした5位当選。そして市民と子どもたちを放射能から守るため、議会内外でできる限りのことを体を張ってやってみた。そしてついにMVP(除名)。不正義は許さない。子どもたちのためにがんばる。それだけだよ」
(ツイッターのプロフィールより。引用終わり)
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彼女による、2012年8月28日東京地裁103号法廷の模様は、以下の通りだ。

「今日は、原発推進大臣自民党甘利先生の裁判を傍聴してきました。いや~、甘利先生は正直だ。正直すぎる。自民党の原発政策に関するテレビ東京の記者の質問に、 「私を陥れるために取材したろう! 」 「お私に責任を押し付けるのはダメだ! 」 「私に責任はない! 」」

「甘利先生が「日本なんてどうなったっていいんだっ!」て記者を恫喝したって、恫喝された記者本人(被告)が言ったのに、甘利先生の弁護士は、全く否定しなかった。本当なんだね。 「日本なんてどうなったっていいんだっ! 」by甘利先生」
(引用終わり)

2012年8月29日の彼女のブログ『由紀日記』にはさらに詳しい記事が載っている。一部、ツイッターと重なっているが、興味深い裁判傍聴記録である。

「昨日は、原発推進大臣自民党甘利明先生の裁判を傍聴してきました。いや~、甘利先生は正直だ。正直すぎる。自民党の原発政策に関するテレビ東京の記者の質問にパニクって逆ギレし、インタビューを途中退席。記者を執務室に呼びつけピンマイクをはずさせて

「私を陥れるために取材したろう!」

「私に責任を押し付けるのはダメだ!」

「私には家族がいる、スタッフもいる!」

「こんなもの放送されたら私の政治生命が終わるんだ!」

「私に責任はない!」

「日本なんてどうなったっていいっ!」と、別室で記者を恫喝したそうです。

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