大災害や戦争の後には、既得権益支配層は国民をだまして大儲けをたくらむ。

9.11の後の米国のイラク戦争もそうであった。フセインはアルカイダとのつながりもなかったし、イラクに大量破壊兵器もなかった。

しかし米国の1パーセントの既得権益支配層は、広告代理店をうまく使うことによって国民をだまし、この戦争で大儲けをしたのである。戦後のイラクの復興事業で、数百万ドルの契約を請け負ったといわれるハリバートン(ディック・チェイニー副大統領と密接な会社)はその代表的な存在である。

3・11後の日本の既得権益支配層も同様である。原発事故の除染によって現在も大儲けの最中であるが、その中心にあるのは何といっても消費税増税である。

我が国の既得権益支配層はマスメディアを使うことによって、衆議院選挙で首尾を果たした。残った獲得物がTPPである。

安倍晋三が米国へ行く。そこでTPP参加表明をする可能性がある。

もしそこで参加表明がなかったとしても、夏の参議院選挙の後には確実に参加表明する。

参議院選挙の後には冷却の3年間があるので、安心して国民を裏切るわけだ。

今号ではTPPの本質的な問題をここでまとめておくことにする。

1 グローバル企業による世界統治

TPPは表面的には政治家によって推進されているように見えるが、その本質は世界的な経済人によるコーポラティズム(Corporatism)であり、グローバル企業による世界統治の試みである。

現代グローバル企業のコーポラティズム(Corporatism)とは、端的にいうと世界的な金持ちたちによる世界支配のことだ。

世界のグローバル企業がもっとも強く否定するのは民主主義(国民主権)とナショナリズムである。したがって一見ナショナリストを装った安倍晋三がTPPを推進することは、どちらかがまやかしということだ。

もちろん安倍晋三の場合は、彼のナショナリズムがまやかしであるわけである。

安倍晋三に限らず、世界のグローバル企業のトップには、ナショナリズムや国益、まして国民の幸せのためといった精神はない。

大切なのはグローバル企業の「社益」であり、株主の配当金である。

経団連の米倉弘昌会長はなぜTPPに邁進するか。

住友化学は、米国のモンサント社というバイオ会社と提携している。TPP参加後には遺伝子組み換え食品が大量に輸入される。モンサント社が大儲けし、米倉が会長の住友化学も大儲けできる。米倉の個人資産も膨らむ、という仕掛けなのだ。

グローバル企業にとっては、「社益」と株主の配当金が神なので、医療費無償化の餌によって(県外に出たら医療費有料)福島の子供たちを福島に「囲い込む」ことなど平気である。もちろん「被曝治療薬」を売るのは、住友化学と武田薬品である。

2 ISD条項

ISD条項こそが、 TPPの本質を最もよく表している。

ISD条項は、知られているように例えば日本政府が商品のパッケージに「この食品には遺伝子組み換えは使っていません」との表示を義務付けたとする。すると遺伝子組み換えを使っている米国の企業が損害を受けたとして、日本政府を訴えることができる条項である。

恐ろしいのはその裁判の結果である。 NAFTAではカナダが28件の訴訟を起こされた。すべて米国の企業が勝っている。

メキシコは19件の訴訟を起こされ、これもすべて米国の企業が勝っている。

米国は19件の訴訟を起こされているが、逆に米国がすべてに勝利している。

原告になっても被告になっても米国の1人勝ちであるが、これは裁判所が世界銀行の傘下の、国際投資紛争解決センターであるからだ。裁判は1回きりで、控訴もできない。

条約は国内法に優先するので、裁判に勝った一民間会社が他国の法制度、文化を変えることになる。明白な国家主権の侵害である。

いったい何のために選挙があり、国民に選ばれた議員が法律を作ったのか。民族とは一体何なのか。その根本の土台があっけなく崩されようとしている。
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3 非関税障壁

わが国のマスメディアは日本のTPP参加に賛成している。現在のところ彼らは、外国人が20パーセントしか株を持てない出資規制で守られている。この規制もISP条項によって撤廃されることになりそうだ。

おそらく消費税増税の例からすると、 TPPに賛成しておいて、だから自分たちの既得権益は守ってくれと、米国に泣きつくのかもしれない。

小沢一郎へのメディアバッシングを見ると、すでに十分米国のメディアなので、どうにかなると、たかをくくっているのであろう。

狂牛病の月齢制限などはTPPに参加して米国にいわれる前に、日本政府はさっさと撤廃してしまった。

国民皆保険制度の撤廃、労働力の自由化、ポストハーベスト農薬なども確実に実現を迫られよう。

最終的には言語障壁の撤廃を迫られ、国語は日本語、公用語は英語といった、グローバル企業のコーポラティズムが牙をむいた世界、完全に米国の植民地となった世界が現出するだろう。

4 徹底した秘密主義の理由

TPPの異常さは、情報の開示が一部の財界と官僚だけに限られているところに現れている。

徹底した秘密主義が貫かれている。

これは米国も同じ事情で、約600人の米国企業の顧問は交渉の内容を知りうる立場にあるが、米国の政治家たちもアクセスすることができない。

上院貿易委員会のワイデン委員長に至っては、自分は TPPを監督する立場である、自分には知る権利がある、とする涙ぐましい法案を提出する始末だ。

TPP交渉は日本国民にも何も知らされていない。仮に安倍晋三が参加表明し、現実に参加した後も4年間は条約の中身が公開されないという密約もある

結論を端的にいおう。この条約はどの国の国民にも知られてはならない内容を含んでいるのである。

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