孫崎享が、かれのブロマガで、「読売世論調査「TPP「評価」60%を見ると虚脱感に襲われる」と題して、珍しく弱音を吐いている。

「私は、考えてみれば随分ツイッターや、ニコニコ動画などでTPPを発言した。

そして、本を見ても、ついTPPに反対の人のものに目がいく、頑張っている人が多いと思った。しかし本は売れてもせいぜいが数万部の単位である。

私も発言している中で、ついつい多くの読者がいると錯覚した。

考えてみれば私のツイッターのフォロアーは6万人である。多いと思ってみたが、テレビの視聴率に換算すれば0.0の世界である。影響が出てくるはずがないのだ。

自分が真剣に発信しているから、真剣にみている人が多いと完全に錯覚していた。

無力なのだ」
(引用終わり)

孫崎享ならずとも、現在の政治状況には気が滅入る。消費税増税、原発維持推進、 TPP参加と、民族の興亡がかかったような大きなテーマで、わたしたちは敗北続きである。

多くの日本国民は、為政者に軽くだまされる。その結果、敗戦のような未曽有の民族的厄災を被っても、「自分はだまされていた」という総括で自己を免罪する。

そして「だまされていた」国民を、左翼や知識人が批判しない。彼らにとっては国民は大衆なのであり、人民である。階級史観で物神化された対象なのだから、それへの批判は己のよって立つイデオロギーそのものの自己否定に繋がる。

いってみれば大衆を批判しないことで、左翼知識人たる己の自己批判も免れる。

こうして大衆も左翼も知識人も、まただまされて、敗北を重ねてゆくのだ。

この連鎖を断ち切るには、常にだまされ、自分を不幸にしていく大衆を批判しなければならない。

これは左翼や知識人にとっては革命的な変化である。しかしこれをやらねば、痛い目にあってから気づくこの国の国民は、いつになっても幸せになれない。

千葉県知事選が昨日(17日)にあり、投票率は32%ほどであった。

投票の権利さえ捨てる。この棄権した連中が、おそらく今後の千葉県の4年間を決めたのである。こういう連中に限って政治をバカにし、県民の民度の低さを嘆いて見せる。そしてバカにしきって、次の選挙も棄権するのである。

投票したところで何も変わらないさ、とうそぶいて棄権する姿勢こそ、駄目な為政者には最も頼もしい存在なのである。そのことぐらいは知っておいた方がいい。

ところで冒頭の孫崎享に戻るが、わたしはかれが大衆に対して厳しい発言をするのを評価する。というか、今後も続けてほしいと願っている。孫崎享にいわれて初めて自分の素顔に気付く人も多い筈だ。まず気付かねば何事も始まらないのである。
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さて、TPPに関して、『米国議会図書館議会調査局文書』には、次のように明確に米国の狙いが語られている。

「市場アクセス

TPP交渉への日本参加は、アメリカの通商と日本投資における機会を増大する可能性がある。

アメリカ合州国の狙いは、米日貿易関係において、関税よりずっと重大な邪魔者であり続けている非関税施策、ある種の政府規制等を、日本に解除させることにある。

現在の9か国によって想定され、交渉されているTPPは、日本が維持しているこうした非関税施策の少なくとも一部を対象にすることになろう。

もし日本が TPP交渉に参加すれば、アメリカ合州国と日本は、その中でこれら積年の市場アクセス問題に対処することになる、枠組みを持つようになる」
(引用終わり)

狙っているのは日本の非関税障壁の撤廃である、と米国は明確に自己の意図を語っている。

安倍自民党と御用メディアだけが、農業の関税障壁に問題を矮小化し、TPPの本質を関税障壁論議へと誤誘導しているのである。

TPPの本質は、米国系グローバリズムによって構想された新植民地主義である。

農業をカモフラージュに使いながら、真のターゲットは、我が国の郵貯マネー約270兆円、医療保険を通じた日本人個人資産700兆円である。

それをぶんどるのに最大の障壁になるのは非関税障壁なのだ。

現在、売国奴の安倍晋三は、国民をだますのに必死である。

「安倍首相は7日の衆院予算委員会で、環太平洋経済連携協定(TPP)交渉参加の意義について、「日米が世界に広がる自由貿易圏のルール作りを行うメリットはある。日本の知的財産が参加国で保護されるし、工業製品を世界に出すことで日本が利益を得ていく」と語った」
(引用終わり)
(『読売新聞』2013年3月8日)

安倍は相当な嘘吐きである。知的財産で巨利を得ているのは米国であり、日本ではない。

米国が自国の著作権物から得る年間の収入は日本円にして約11.5兆円である。したがって知的財産の保護、なかんずく著作権の拡大延長は、米国としてはいくらでもやりたいところだ。

日本のコンテンツ国際収支は5700億円の赤字である。大幅な延長はそのまま日本が米国に払う著作権料がさらに延長拡大することを意味する。

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