イスラエルと日本 ~不可解な関係~

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イランは中東で戦争を起こす気はない。イスラエルもまた米軍を巻き込まない限り、イランと戦争を起こすことはできない。

そのトランプは一貫して中東から引きつつある。

トランプは、中露とEUに中東を任せようとしている。ロシアは、表向きは強い態度には出ていないが、イランとの関係が強く、それを気にしたイスラエルのベンヤミン・ネタニヤフが、さかんにプーチン詣でを繰り返している。しかし、プーチンのイラン支持の姿勢は変わらない。

そのことはネタニヤフも知っているので、イラン、ロシア、シリア、トルコ、イラン傘下のヒズボラ、ガザのハマスなどを敵に回して戦争を起こす気はない。イスラエルにはイランとの戦争はできないといった方がより適切だ。

『Pars Today』(2018年5月11日)が、「イスラエル戦争相、戦争状態に入れないことを認める」と題して、次のように報じているのは、その端的なあらわれだ。

シオニスト政権イスラエルのリーベルマン戦争大臣が、シオニスト政権には現在の危機的な状況と戦争状態に対抗する用意はないとしました。

パレスチナ・アルヨウムのインターネットサイトによりますと、シオニスト政権のリーベルマン戦争大臣は、10日木曜、最近のイスラエルの攻撃によるシリア軍の反応について、「イスラエルは、現在の状況において、戦争に耐えうる状況には無い」と述べました。

さらに、シリア軍による占領地北部に対する継続的なミサイル攻撃に対し懸念を表明しました。

この発言は、シオニスト政権軍が、9日水曜夜、シリアから数十発のミサイルがゴラン高原に発射されたことを発表した後で出されました。

このところ、シオニスト政権によるシリア空爆が数回にわたって行われたことを受け、シリア軍は9日夜、ゴラン高原の占領地にあるシオニスト政権の軍事拠点に対し、数十発のミサイルを発射しました」(「イスラエル戦争相、戦争状態に入れないことを認める」

イスラエルのリーベルマン戦争大臣が、5月10日に、「イスラエルは、現在の状況において、戦争に耐えうる状況には無い」と発言した。これは正直といえば正直だが、戦争の意志がないことを、イラン、ロシア、シリアなどに伝えることを狙ったものだろう。

これは、前日9日の夜に、シリアから数十発のミサイルがゴラン高原に発射されたことを発表した後で出されたのだが、実際に撃たれたかどうかはわからない。イスラエルの自作自演の可能性もある。

米国は、5月14日(月)、大使館をテルアビブからベイトルモガッダス・エルサレムに移転した。パレスチナ人から奪い取ったイスラエルの占領地に大使館を開設することは、国際法違反である。それで、イヴァンカが、大使館の開設式に出席したが、招待されたロシア、ドイツなど、多くの国がこの招待に応じなかった。

これに抗議した、ベイトルモガッダス、ヨルダン川西岸、ガザ地区のパレスチナ人による抗議デモは、イスラエル軍の銃撃を受け、60人余が殺害され、2700人以上が負傷した。そのなかには、催涙ガスによって窒息した子どもも含まれる。

今日のメルマガでは、安倍晋三によって作られているイスラエルと日本との、異様な関係強化を考えてみる。

マシュー・ブランマーとエイタン・オレンが、「イスラエルと日本――関係強化に向けた期待と不安」を書いている。

(マシュー・ブランマーは、法政大学講師(国際政治)。政策研究大学院大学リサーチャー。

エイタン・オレンは、国際政治研究者。テルアビブ大学で修士号、東京大学で博士号取得後、アジアの国際政治分析者として活動している)

70年近くにわたって一定の距離を保った慎重な関係に終始してきたイスラエルと日本は、ここにきて外交やビジネス面でのつながりを急激に強化しようとしている。

この数年で両国は政治・経済領域での重要な合意を交わし、かつては限定的だった二国間関係を同盟パートナーのような関係へと進化させつつある。国家安全保障やサイバーセキュリティに関する一連の高官レベルでの対話から、二国間投資協定にいたるまで、両国の関係は一気に動き始めている。

民主的な価値、開放的な貿易政策、ビジネスと産業の相互補完的関係、さらにはアメリカとの緊密な同盟関係など、数多くの共通項を有しつつも、イスラエルと日本の関係は長く停滞してきた。

だがいまや、グローバルエネルギー市場や日本の政治・経済情勢の変化、そして世界の地政学的パワーバランスの構造的シフトによって、日本とイスラエルの関係は急速に強化されている。

これらの変化が重なり合った結果、両国の政策立案者は緊密な協力関係を模索するようになった。外交領域では、複雑な歴史的懸念ゆえに今後も急激な進展は期待できないかもしれないが、東京とテルアビブの新たな関係強化は、第二次世界大戦終結以降の両国の関係を定義づけてきた相手国との関係に距離を置く路線からの転換が起きつつあることを意味する」(『Foreign Affairs Report』2017 NO.9)

限定的だったイスラエルとの二国間関係を、同盟パートナーのような関係へと進化」させたのも安倍晋三だった。これがすべてを物語っている。よほどの愚か者でなければ、そして米軍産学複合体、ディープ・ステートのパシリでなければ、こんな百害あって一利なし、リスクだらけの関係を強化できるものではない。

強化の一例として、原発のサイバーセキュリティの問題がある。日本のすべての原発セキュリティはイスラエルに握られている。いわば国家の最大の安全保障を、外国に、それもイスラエルに託しているのだ。これでは中東で戦争でも起きれば、日本は決してイスラエルの敵対国の側にはつけない。

これまで自民党の歴代政権は、イスラエルへの接近策をとらなかった。誰が見てもリスクだらけだからだ。

安倍ほど米国に隷属した政治家はいない。世界のどの国も、日本が独立した国家としては見ていない。米国の実質的な植民地である。

現在の日本は、独立した影響力ある国家どころか、朝鮮半島の緊張緩和においては、米中露はもちろん、韓国・北朝鮮からも蚊帳の外におかれている。こんなお粗末な外交音痴だからこそイスラエルに接近できたのである。

財界の方がまだ少し利口で、対イスラエル投資を警戒している。メリットよりもリスクの方が大きいからだ。イスラエルへの進出は、即宗派戦争に巻き込まれることを意味する。

実際、東芝、日立、三菱と、安倍政権(安倍晋三―今井尚哉(たかや)―世耕弘成(ひろしげ))の要請を受けて商談に及んだ企業はひどい目に遭っている。

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