まずは、二大政党の茶番劇二題。

民主党の「言うだけ番長」こと前原誠司が、11日の衆院予算委員会で、大笑いをさせてくれた。民主党野田政権のTPP事前協議で、米側が、次の要求をしていたと暴露した。

1 米国が輸入乗用車に2.5%、トラックに25%を課している関税撤廃に猶予期間を設ける。

2 米国の安全基準を満たした車は、日本の安全審査なしとする輸入枠を、米韓FTAと同様に日本でも設ける。

3 かんぽ生命の学資保険の内容変更。

前原は、これらの米国側の要求について「米政府が、これらを武装解除しなければ日本がTPP交渉に参加するために必要な米議会への通告をしない、といっていた」と暴露した。

続けて前原は「われわれは、あまりに日本に不公平だったので妥協しなかった。安倍政権は妥協して交渉参加表明することはないですね」と譲歩しないよう迫った。

安倍は「交渉していることをいちいち外に出していたら交渉にならない」と明確には答えず、「守るべき国益は守っていきたい」と述べるにとどめた。

安倍晋三は、事前交渉の内容について「(当時の政府関係者として)守秘義務がかかっているはずだ」と前原に圧力をかけたが、前原は「本当に国益にかなうか、(首相が)見切り発車をしないためにいった」と反論。

病膏肓に入る対米隷属の前原が、オバマのポチ安倍晋三に、いたずらに譲歩しない、自主的な外交を求めるところに、五十歩百歩の笑いがこみ上げてくる。

民主党もよほど追い込まれているのであろう。民主党は売国しなかった、といいたかったのであろう。わたしなら「お前がいうな」と一蹴するのだが、安倍はおそらく百歩先から振り返って、五十歩逃げた前原を、余裕もなくムキになって反論した筈だ。

茶番劇のもう一題は、TPPの交渉参加をめぐる自民党の11日の厚生労働関係会合の茶番劇である。

それは西川公也TPP対策委員長と尾辻秀久元厚生労働相が怒鳴り合う茶番劇である。

カメラの前で大喧嘩の芝居をやってくれたので(そうしないと意味がないのだが)、馬鹿な「記者クラブ」メディアが大騒ぎして報道してくれた。

TPP慎重派の尾辻「なぜこのような会議を開くのか」

西川「安倍晋三首相の(交渉参加の)判断が出たときに党の検討が遅れないためだ。理解してほしい」

尾辻「これだけ党内に議論があるのに、なぜ急ぐのか」

西川「あんたも静かにしろよ!」

尾辻「声を張り上げるなといったのは、あんただろ!」

両者は立ち上がり、今にもつかみかからんばかりの形相でにらみ合う。

はい、カット。よくできました。お疲れ様です。無料の記者さんはここまでですのでご退場ください。

と誰かがいったかどうかは知らない。

カメラの前でつかみかからんばかりに大喧嘩をして見せ、それをテレビに放映させるところなどは、同じ嘘つき政党でも民主党の一歩先を行っている。

これはもちろん国民向けの、とりわけ先の衆議院選挙でTPP反対の公約を信じて投票してくれた農民票向けのパフォーマンスであり、参議院選挙対策である。
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パフォーマンスにすぎない証拠は、それ以外にこの会合には何の意味もないからだ。

自民党は、表向き農家に向かって、コメ、乳製品、砂糖、牛肉といった農産物を守ろうというのだが、そういうことはできないのがTPPなのだ。

1 TPP交渉に2012年12月から参加した後発国のカナダ、メキシコは、過去3年間の先発国の交渉合意の内容に再交渉できないという「同意」を要求され、呑まされている。当然、日本にも「同意」が要求され、呑まされることになる。

2 カナダ、メキシコは、すでに先発国が決定した膨大な項目への新提案を禁じられている。当然、日本も新提案を禁じられる。

3 3月中旬に参加表明しても、日本が交渉のテーブルにつくのは、7月の交渉会合から。つまり、日本に出来るのはTPP参加に黙って事務的にサインすることだけである。

4 パフォーマンスにすぎない決定的な理由は、安倍自民党の要望通りに一部の農産物の関税が守られたにしても、 TPP参加国後に、米国企業によってISD条項や「間接接収による損害賠償」、NVC条項(Non-Violation Complaint条項)、つまり「非違反提訴」などで国際投資紛争仲裁センターに訴えられたらそれまでのことである。

5 「第3次アーミテージレポート」では次のように日本政府は指示されている。

「これら3つのFTA(注:対メキシコ、対カナダ、対米国)は、日本のエネルギー供給を保護するだけでなく、米国、カナダ、およびメキシコの農業製品への自由貿易アクセスも日本に付与し、結果として安定した食物供給を確保することになる。

日本の農業人口は急速に減少しており、日本の人口は老齢化し、農民の平均年齢は66歳を超えた。

このような展望では、日本は農業貿易政策の調整を延期する余裕がない。すべての関係者が、持続不能な防衛的貿易戦略ではなく、真の経済と食物の安全保障という観点で考察すれば、FTAを妨害する残りの農業障壁は容易に克服できる。

大韓民国(ROK)が米国とのFTA交渉で成功できるなら、日本もできる」
(引用終わり)

ここにはすでにTPP参加後の日本農業の未来が暗示されている。「米国、カナダ、およびメキシコの農業製品への自由貿易アクセスも日本に付与し、結果として安定した食物供給を確保することになる」。つまり日本農業が壊滅した後、3国で自由に価格設定した食物を、永久に安定して日本は買い続けねばならない。

モンサント社の遺伝子組み換え食品以外に、もっと安くて、安全な食物があったとしても、それを買えば、日本はISD条項で、モンサント社に訴えられることになろう。

国民が日々食べる食物という、食糧安保の最重要事を、日本は完全に米国、カナダ、メキシコなどに押さえられることになる。

カナダ、メキシコが、 TPPの後発参入国として屈辱的な条件を飲まされてまで、 TPPに参加したのは、結局、日本という巨大なカモが存在したからである。

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