日本を支配してきたジャパンハンドラーが急速に凋落しているようだ。

具体的にはリチャード・アーミテージ、マイケル・グリーンらである。米大統領選で反トランプ、ヒラリー支援を表明してきたことが、トランプの怒りを買い、凋落の原因になっている。

よほどヒラリー勝利を信じていたのだろう。

トランプ勝利が確定した後も、日本のメディア関係者で、舌打ちせんばかりにトランプを否定しているのがいた。かほどさようにわが国におけるヒラリーとジャパンハンドラーの力は量的にも強大だったということだ。政界、官界、財界、学界、それにメディアにまで、影響をふるってきた。

これから日本も変わる要素があるのだが、与党はもちろん、野党にもその動きが皆無である。息を潜めている感じだ。

安倍晋三は、12月26日の午前(日本時間27日早朝)、ハワイに到着し、米国立太平洋記念墓地などを訪れた。そして管理責任者のジェイムズ・ホートンとともに献花した。

翌27日午前(日本時間28日早朝)には、ホノルルでオバマと会談した。

ふたりは、対米隷属、日本99%収奪の別名である「日米同盟」の更なる強化で一致した。

犬HKなどが、「日本スゲー系」で「安倍マンセー」とはやしているのはご愛敬だが、全体として米国を含めて世界の反応は冷ややかだ。

オリバー・ストーン監督など53名の世界の有識者が、「真珠湾訪問にあたっての安倍首相への公開質問状」(2016年12月25日)を出した。

「親愛なる安倍首相、安倍首相は先日、1941年12月8日(日本時間)に日本海軍が米国の海軍基地を攻撃した際の「犠牲者を慰霊する」目的で、12月末にハワイの真珠湾を訪問する計画を発表しました。

実際のところ、その日に日本が攻撃した場所は真珠湾だけではありませんでした。その約1時間前には日本陸軍はマレー半島の北東沿岸を攻撃、同日にはアジア太平洋地域の他の幾つかの英米の植民地や基地を攻撃しています。日本は、中国に対する侵略戦争を続行するために不可欠な石油や他の資源を東南アジアに求めてこれらの攻撃を開始したのです。

米日の開戦の場所をあなたが公式に訪問するのが初めてであることからも、私たちは以下の質問をしたく思います。

1) あなたは、1994年末に、日本の侵略戦争を反省する国会決議に対抗する目的で結成された「終戦五十周年議員連盟」の事務局長代理を務めていました。その結成趣意書には、日本の200万余の戦没者が「日本の自存自衛とアジアの平和」のために命を捧げたとあります。

この連盟の1995年4月13日の運動方針では、終戦50周年を記念する国会決議に謝罪や不戦の誓いを入れることを拒否しています。1995年6月8日の声明では、与党の決議案が「侵略的行為」や「植民地支配」を認めていることから賛成できないと表明しています。安倍首相、あなたは今でもこの戦争についてこのような認識をお持ちですか」(「真珠湾訪問にあたっての安倍首相への公開質問状」)

ここでいわれていることは、嘘吐きで、その場その場で嘘をついて切り抜けてきた安倍晋三の手法が、世界では通用しないということを物語っている。もちろん列挙された安倍の言動こそは本音である。ただ、IOCに向けては福島も東京も放射能汚染はなくて安全だと語り、ハワイでは平和の使徒のごとき羊の仮面を被るのである。

こういう二枚舌はバカにされるだけで、世界では通用しないのだが、それがわからないのだ。もはや死ぬまでわからないだろう。

公開質問状は続けてこのように質問している。

「2) 2013年4月23日の国会答弁では、首相として「侵略の定義は学界的にも国際的にも定まっていない」と答弁しています。ということは、あなたは、連合国およびアジア太平洋諸国に対する戦争と、すでに続行していた対中戦争を侵略戦争とは認めないということでしょうか

もちろん本音では認めていない。ただ、この政治家は、都合が悪くなれば、その場を切り抜けるために嘘をつくのである。

こういう人間が総理にまでなった、あるいはなれるということは、いかに日本の政治が劣化しているかを物語っている。少なくとも自民党のなかでは選択の余地があった筈だ。それがジャパンハンドラーのいうまま、世襲利権の命ずるまま、しかも一度政権を投げ出した男に、二度も首相をやらせている。こんな国は日本だけだ。

「3) あなたは、真珠湾攻撃で亡くなった約2400人の米国人の「慰霊」のために訪問するということです。それなら、中国や、朝鮮半島、他のアジア太平洋諸国、他の連合国における数千万にも上る戦争被害者の「慰霊」にも行く予定はありますか

これが、公開質問状のなかで、もっとも本質的な問いかけである。これを安倍晋三はやるべきだし、最低限度、この質問に誠実に答えるべきだ。

「中国や、朝鮮半島、他のアジア太平洋諸国、他の連合国における数千万にも上る戦争被害者の「慰霊」」はなぜ置き去りにされるのか。

安倍晋三は、アリゾナ記念館を望む埠頭で、こんなからっぽの演説を行った。

「75年が経ったいまも、海底に横たわるアリゾナには、数知れぬ兵士たちが眠っています。
耳を澄まして心を研ぎ澄ますと、風と、波の音とともに、兵士たちの声が聞こえてきます。
あの日、日曜の朝の、明るく寛(くつろ)いだ、弾む会話の声。
自分の未来を、そして夢を語り合う、若い兵士たちの声。

最後の瞬間、愛する人の名を叫ぶ声。
生まれてくる子の、幸せを祈る声。
一人、ひとりの兵士に、その身を案じる母がいて、父がいた。愛する妻や、恋人がいた。成長を楽しみにしている、子どもたちがいたでしょう。

それら、すべての思いが断たれてしまった。
その厳粛な事実を噛(か)みしめるとき、私は、言葉を失います。
その御霊(みたま)よ、安らかなれ--。思いを込め、私は日本国民を代表して、兵士たちが眠る海に、花を投じました」(安倍晋三の演説

米国と官僚が振り付けした、からっぽのポリティカル・コレクトネス。こういった俗悪な建前がぬけぬけと語られるのは、本人はただ読んでいるだけだからだ。「お前はまた戦争をやろうとしている」。こういった慟哭が海底から聞こえてきそうだ。と同時に、わたしの耳には、最初から無視された、米国以外の国の死者の慟哭が聞こえる。

安倍晋三のパールハーバー訪問は、ただ「不戦の誓い」などといった、米国・官僚に振り付けされた空虚な美辞麗句で、対米隷属を深化させたものにすぎない。他の外国が無視されているのはそのためである。

「最後の瞬間、愛する人の名を叫ぶ声。生まれてくる子の、幸せを祈る声。一人、ひとりの兵士に、その身を案じる母がいて、父がいた。愛する妻や、恋人がいた。成長を楽しみにしている、子どもたちがいたでしょう」。この無知と無恥には気恥ずかしくなる。

この思いは、南スーダンに送られた自衛隊には適用されないのだろうか。国内政治での安倍の冷酷な棄民策、福島での放射能汚染地域への帰還政策、軍備偏重の予算、社会的弱者への、死ねといわんばかりの冷酷な増税を知るわたしたちには、こういった空虚な美辞麗句が、ただ米国と官僚の振り付けにすぎないことがわかる。

今回のパールハーバー訪問に関して、首相周辺は、首相は訪問に際して謝罪は予定していない、と弁解している。「犠牲者の慰霊のための訪問だ。二度と戦争の惨禍を繰り返してはならないという未来に向けた決意を示したい」。その場を糊塗したらいいので、何とでもいう。

ほんとうは、安倍晋三は戦争のできる国へと日本を堕落させ、軍拡に努め、南スーダンにも派兵したのである。米国のために戦争できる国への環境整備。そのためのパールハーバー訪問なので、他の外国には「慰霊」などしないのだ。「慰霊」どころか、仮想敵国として戦争の準備をする中国のような存在すらある。

こうしてオバマの広島見物を第一幕として始まった「戦争ができる国」への出発は、ハワイで太平洋戦争のみそぎの第二幕を終えた。そしていよいよ第三幕が始まる。それは、米軍の傭兵として自衛隊が海外に派兵される舞台であり、「戦争ができる国」の公然化・具体化の舞台である。

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わたしのようにどの組織にも属さず、辛口の政治評論が中心で、どの政党も遠慮せずに批判し、既得権益支配層を批判するばかりか、だらしのない国民をも叱咤し続けて、3千部達成というのは、珍しいのです。

たまにお便りで読者を知ることがあるのですが、わたしの読者は粒よりで、一騎当千のつわものばかりです。これが何よりのわたしの誇りです。

なにぶん歳なので、いつまで書けるかわかりません。それ以上に、狙われているので、ネットから追放される可能性もあります。皆さんのなかにもわたしのツイートをリツイートして、妨害された方がおられるでしょう。共産党からネトウヨまで、幅広い妨害に遭っております。つまり公認左翼と右翼とに怖がられております。

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