「公」としての米国と「無責任の体系」

日本政治の劣化が凄まじい。それは同じ日本人として寂しくなるほどのものだ。

中国が新しい防空識別圏を設定した。防空識別圏とは、外国の不審機が接近した際に緊急発進を行う基準となる空域のことである。

中国は、「防空識別圏内を飛行する航空機は、飛行計画を中国外務省又は航空当局に提出する義務を負う」とした。

米国は「東シナ海の現状を変えようとする一方的な行動だ」(米ケリー国務長官)とし、また「今回の中国の発表を受けても、この地域で米国がどのように軍事作戦を遂行するかには一切変更はない」(米ヘーゲル国防長官)として認めないとした。

しかし現実的に不測の事態が起きて自国民に危険が及ぶことを考慮して、米国の民間機に対しては中国当局に飛行計画書を提出するよう求めた。これでいいのである。

日本の全日本空輸と日本航空は、昨年の11月25日に、中国当局に飛行計画の提出を始めた。両社は「提出しないと緊急発進(スクランブル)を受けかねない」(日航)として、中国側の要請に従うことを決めたのである。

ところが、ここから劣化した日本政治が顔を出す。

日本政府は、「中国当局に飛行計画を提出すると、防空識別圏を認めることになる」として、日本の航空各社に対し、飛行計画書の提出には応じないよう要請した。そのため、一時は計画書を提出していた各社も27日以降は提出していないのである。

この彼我の違いは決定的である。

この問題を整理しておくと次のようになる。

1 これで日中の偶発的な武力衝突と開戦の可能性が高まった。

2 日本政府は、偶発戦を避けると口ではいいながら、具体的現実的な対応では、逆に可能性を高める政策をとった。戦略がないのである。

3 米国は、11月26日に、直ちにアメリカのB52爆撃機2機が防空識別圏を航行するなどの意思表示をしながら、政治としては米中関係を維持するという、軍事と政治を明確に分けた対応をとっている。

わたしは、この一件での、日米両政府の対応の違いに見て、3.11直後の自国民への避難指示を思い出した。

米国政府は正確な情報に基づいて80キロ圏内の住民を避難させた。ところが日本の菅政権がとった対応は、どの外国政府とも違って3キロから始まり、小出しに10キロ、20キロと拡大する冷酷なものだった。

自国民の安全への自覚が皆無なのだ。賠償金の算盤勘定をしていたのである。

今後、この空域を飛ぶ日本の民間機は、日中両国のメンツの犠牲に供されることとなる。

国家利害が私的利害に優先し、自己犠牲が不条理に強制される。戦前・戦中は呆気なく復活したのである。

かりに飛行機が撃墜されても誰も責任はとらないだろう。政府も、民間会社も。誰も責任をとらない戦中日本の「無責任の体系」(丸山真男)は、牢固として現代日本に生き残っていたのである。

ちなみに軍部が政治を凌駕して、国民が幸せになった時代はない。中国・米国・日本とそのようになっている。

世界で、現在、もっとも危険な地帯は東シナ海である。その際、最も危険な要因は、日中とも戦争を知らない世代が権力を握っていることだ。

現在の日本政治は、非常に単純なうえに間抜けであるといわねばならない。例えば世界中が知っている汚染水漏れに対して、安倍晋三は、IOC総会で、福島第1原発事故を完全にコントロールしており、汚染水をブロックしている、と真っ赤な嘘をついた。

オリンピック招致のために嘘をついたわけで、非常に単純で間抜けでわかりやすい。

領土問題が紛糾すると、韓国とも中国とも外交チャンネルを失う。これも非常に単純で間抜けでわかりやすい。

この単純で間抜けな政治が、唯一、価値判断にしていてぶれないのが、米国への隷属である。

現在の日米同盟の実態は、日米共同体に深化し、さらにそれが、日本は、米国の利用対象国にまで深化してきている。

米国にとって日本のトップは、どんなおバカでもいいが、米国益に外れるおバカは許さない、そういう利用対象国なのである。

その利用対象国としての日本政治の体たらくを、「唖然だ」のみんなの党と日本維新の会、それに公明党に見ておこう。

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この三党に限らず、「自・公+民・みんな・維新」といった日本政治の与党は、すべからく対米隷属と官僚隷属、財界隷属を旨としている。

これらの政党にとって現代の「公」とは米国なのである。

その「公」のために滅私奉公を競うのが日本の政治である。

したがって消費税増税はしないとの国民との契約は簡単に破棄され(民主党) 、 TPPには参加しないという公約(自民党)も簡単に破棄される。

それは実質的な主権者が国民ではなく米国であるからだ。

ここで米国を最大の「公」とする日本政治の惨状を、「唖然だ」のみんなの党、日本維新の会、公明党に見ておこう。

「唖然だ」のみんなの党は、すでに「自民党渡辺派」だと揶揄されている。

野党編成どころではなくなっているわけで、渡辺喜美はまったく江田憲司前幹事長との確執で政治の亡者と化してしまった。

日本の安全保障政策について「危険なところに行けない国は、一人前とはいえない」と述べ、集団的自衛権の行使容認に前のめりになるあたり、安倍晋三の背後にいる「公」としての米国に忠誠を誓っているのである。

また、「安倍晋三政権の最大のネックは、自民党内に業界団体のしがらみの中で当選した人たちがいることだ」、「自民党内の抵抗勢力よりわれわれのほうが安倍首相の考えに近い」と発言するに至っては、渡辺喜美の今後の道行きは、自民党に復帰することはないとしても、純化された対米隷属、官僚隷属の、自民党補完勢力として、連立を目指すしかないであろう。

自民党や民主党と同じで、「唖然だ」のみんなの党も、代表の渡辺喜美によって、いとも簡単に結党の大義が破壊されてしまったといえよう。

みんなの党のホームページには、渡辺喜美の「みんなの党 アジェンダ2013 「みんなの政策」」と題する政策が今も掲げられている。

「国家経営に必要不可欠な官僚制度が時代遅れとなっており、民間並みの信賞必罰の効いた制度に直す必要があります。

国家社会主義体制の1940年前後に完成した官僚統制・中央集権システムが、今なお、岩盤のように残っているのが日本の病弊です。我々は、こうした戦時体制を賛美する勢力とは一線を画して参ります」

特定秘密保護法案の本質は、公安・警察を中心とした官僚利権の拡大、戦時体制の復活にあるのだから、まったく真逆なことをやりだしたわけである。次の選挙では第二の民主党になるであろう。

一方、犯罪的なのが日本維新の会である。修正協議で、秘密指定可能期間を「最長60年」に2倍に延ばして自民党を喜ばせ(同時代の大人は殆ど死んでいる)、その後、いちゃもんをつけて、採決では反対し、いい子になった。

電光石火の、政府原案をさらに大幅に悪化させた修正協議決着は、徳洲会問題が石原慎太郎に波及するのを止めるためだった、との情報が永田町を駆け巡っている。

検察は政府に貸しを作ったわけだ。小沢一郎への政治謀略取調で地に落ちた検察は、政治的には復活したといわれ始めた。

有田芳生は昨年11月30日のツイッターで次のようにツイートしている。

「官邸周辺の情報を総合すると、右往左往の参議院与党の現場とは空気が違う。あくまでも12月6日の会期末には特定秘密保護法案を可決するとの方針だ。メディアでは、そこまで急ぐ理由を徳州会問題が政権にまで及ぶのを怖れているのではないかとの憶測が流れている。継続審議への闘いは来週が山場だ」

そこまで東京地検がやるだろうか。いずれにしても検察が政治日程を動かしている可能性があるわけで、相変わらず官僚に支配された立法府なのである。

「唖然だ」のみんなの党、日本維新の会と述べてきて、特定秘密保護法案にまつわる現在の政局を述べるのに公明党を外すわけにはゆかない。

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特定秘密保護法案をさらに悪くした野党の修正協議

最初に、特定秘密保護法案に関する、ふたつのツイートを紹介して本題に入ろう。

岡山博 脱原発、脱同調強要社会

11月20日

「秘密保護法の目的は外国に秘密漏えいを防ぐ事ではない。国民が知ろうとすることに恐怖感を持たせること、知らせないこと、厳罰におびえ、見ざる聞かざる言わざる公務員と国民にすることだ」

山口一臣

11月19日

「繰り返します。いま議論されている特定秘密保護法案は「秘密を守る」「スパイを防止する」ための法律ではありません。役にも立ちません。ただ、行政が都合の悪い情報を隠すための法律になっています。議員のみなさん、よく考えてください。今回は廃案にして、ちゃんとした法律を出し直しましょうよ」

特定秘密保護法案では、異様なことがある。

それは、重罰の対象となる「漏洩の定義」が、日本の場合は「特定秘密の漏洩」となっているが、米国では、「外国政府への漏洩」である。ドイツでは「外国勢力への漏洩」、フランスも「外国勢力への漏洩」である。英国も「敵に有用な情報の漏洩」となっている。日本だけ監視の対象が内向きなのだ。

みんなの党、日本維新の会、自民党3党の修正協議を見て感じるのは、おぞましいほどの政治の劣化であり、この3つの政党に国民を守る気がまったくないということだ。

いかにも野党の修正が入った、自民党は民主的な国会運営をしている、という国民の目くらましを狙った動きである。

日本維新の会などは、むしろ政府案を強化しており、これなら最初から何もせずに賛成してくれた方が国民のためにはよかった、といいたいほどだ。

交渉能力もなく、信念もなく、交渉のテーブルに座ったために、自民党に手玉に取られ、政府原案の強化に利用された、といわれても仕方があるまい。

もっともこれほどバカではあるまいということから、徳洲会絡みで、代表の石原慎太郎を守るために、自民党に尽くしたという見方もある。その結果、このタイミングでやった東京地検が、政府に貸しを作ったという見方だ。

いずれにしても、「唖然だ」のみんなの党と、日本維新の会の修正協議で、むしろ政府原案が強化されてしまった。それを8点にわたって見ていこう。

1 特定秘密の恣意的な指定の拡大

自民党の特定秘密保護法案では、特定秘密の恣意的な指定が問題であった。実質的には公安・警察官僚の利権拡大が問題になっていた。

それに対して合意した、「唖然だ」のみんなの党との協議では、恣意的な秘密指定をチェックする第三者機関の設置は盛らず、「第三者機関的観点」からの首相の関与を明確化し、確保するという結論になった。

首相は最高の権力者であり、政府そのものである。この首相に「第三者」としての客観性中立性を期待するのは、笑い話の類いにすぎない。

もともと「唖然だ」のみんなの党は、第三者機関の設置を要求しなかった。みんなの党は、特定秘密指定の客観的検証も提案しないのだから、そもそも「第三者機関」など言及すること自体がおこがましいのだ。

2 独裁政治の強化

特定秘密保護法案は、政府原案では、内閣が特定秘密指定を一元的に管理するとなっていたのを、修正案では、閣僚らが特定秘密を指定するときは、首相の同意を義務づける、とした。首相権限の強化などをしても、この法案の危険性には何の歯止めにもならない。

また、個々の指定・解除も首相が指揮監督し、必要な際は資料の提出を求める、とした。これも何の歯止めにもならない。

首相の指揮監督権を法案に明記し、必要があれば説明し、改善を指示できるとした。しかし、もともと首相に「指揮監督権」は備わっている。首相が、膨大な秘密事項のすべてをいちいちチェックすることはできない。

現在、すでに秘密にされている情報が40万件ほどあるが、これが法案が成立すれば、すべて特定秘密にされる。この一件をとってみても、首相の「指揮監督」など形式的なうたい文句にすぎないことがわかろう。

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3 秘密の期間の拡大

政府原案では、5年ごとに延長が可能で、30年を超える場合、内閣の承認が必要であった。

ところが、修正案では、日本維新の会との交渉で、「60年で原則指定解除」と逆に期間が2倍に延びた。

しかも例外の7項目が設けられた。

特定秘密指定の「最長60年」の例外7項目とは以下のものである。

(1) 武器・弾薬・航空機その他の防衛の用に供するもの

(2) 現に行われている外国の政府又は国際機関との交渉に不利益を及ぼす恐れのある情報

(3) 情報収集活動の手法または能力

(4) 人的情報源に関する情報

(5) 暗号

(6) 外国の政府または国際機関から60年を超えて秘密の指定を行う事を条件に提供された情報

(7) これらに挙げる情報に準ずるもので、政令で定める重要な情報

本メルマガの購読者は霞ヶ関文学がおわかりだと思う。「(7) これらに挙げる情報に準ずるもので、政令で定める重要な情報」と最後にそっと挙げられることで、行政サイドの思惑で拡大が可能にされている。つまり政府案より2倍も秘密機関が延ばされた挙げ句、永久非公開の根拠を与えてしまったのである。

このように日本維新の会の修正案で、さらに政府原案より国民への隠蔽と弾圧が強化されたといえる。

4 法による特定秘密の増加

政府原案では、特定秘密は、すべての行政機関の長によって指定されるとされていた。

ところが、日本維新の会との協議で、「五年間、指定がない府省庁の権限をなくす」の規定が入った。これは、日本維新の会の、交渉能力のなさを満天下に示すものである。

当然、指定権限を失いたくない省庁は、無理をしてでも秘密指定をやる。つまり維新は、秘密が拡大する根拠を作ってしまったのである。

これほど愚かな交渉は珍しい。

これは交渉のモチーフが、要求の貫徹ではなく、修正協議をやったというアリバイ作りと、安倍政権への協力にあったためである。

(「その3」に続く)

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廃案しかない特定秘密保護法案

特定秘密保護法案に対して、ノーベル賞学者らが抗議声明を出した。

これは、ノーベル賞を受賞した益川敏英・名古屋大素粒子宇宙起源研究機構長や、白川英樹・筑波大名誉教授ら31人が「特定秘密保護法案に反対する学者の会」を結成し、廃案を求めて声明を出したものだ。

すでに法案が衆議院を通過し、いくつもの優れたブログが閉鎖されているタイミングで、これは遅すぎる、といったようなものではなく、優雅あるいは浮世離れといった次元の行動である。

おそらくTVキャスターなどのアリバイ作りとは違って、純粋な動機で声明を出したのだと思われる。罪がないというか、無邪気といおうか、この国は頭から朽ち果てていくのである。

購読者の皆様は、大学教師なる人種が、一部の例外を除いて、専門以外のことにはほとんど無知である、学生よりものを知らない、状況を知らない、ということを認識しておいていただきたい。

もっと政治に関心を持ちなさいよ、といえば、怒り出すか、こいつは危険人物だとみなして逃げて行くか、のどちらかであろう。

もし論理上の可能性として、忠告を素直に聞く大学教師がいたとしても、新聞も読み始めるか、テレビのニュースを見始めるか、のいずれかだろう。暗い絶望の光景が広がるだけである。

もっとも何の世界にも例外は存在している。本メルマガの購読者にも大学教師がおられるだろう。その方々は、状況認識でわたしと同等か、あるいはわたしより先を走っている方々だと認識している。

そういえば政治の世界にも浮世離れしたような人物がたくさん存在している。

東京都の猪瀬直樹などはそのひとりだろう。わたしたちも、無利子、無担保、返済期限なし(実質的にはもらったのと同じである)で、5000万貸してくれる人が出てきて、「親切な方」と一生に一度ぐらいは優雅につぶやいてみたいものだ。

もちろんわたしには何の利用価値もなく、職務権限もないので、「親切な方」は現れないのであるが。

その後の猪瀬直樹関連の情報をまとめると、以下の通りである。

1 都議会は29日に開会する。ここから都議会の各党が5000万円を追及することになる。

2 共産党は地方自治法100条に基づく調査特別委員会(百条委員会)の設置を提案した。この百条委員会は、偽証や資料提出拒否に罰則がある。与党間では百条委ではない特別委員会を設置する案も浮上している。

3 猪瀬が公表した借用証には、猪瀬の名前と事務所の住所、小学生並みの算用数字の金額「5000万円」が手書きされていた。しかし返済日の記載もなく、押印もなかった。

4 猪瀬は、11月22日の記者会見では、「(借用証は)あるかないか分からない」、「(5000万円を借りたことは)わたしと(亡くなった)妻だけが知っていた」と説明していた。しかし11月25日の朝になって借用証の存在が確認されたのだという。スタッフが猪瀬の指示で貸金庫に保管していたと。つまり猪瀬の話は記者会見のたびに変わるのである。

5 猪瀬の説明によると、昨年11月14日に徳田毅衆院議員と会食した。そして「選挙には金がかかる」、「今後の生活に不安がある」という話をしたのだという。ここでも嘘があって、東京都の副知事が、生活の不安を口走っても、それを真に受ける者はいないだろう。

その後、電話で徳田毅衆院議員から5000万円提供を持ち掛けられ「親切な方だなと思った」のだという。そして受け取った。

この辺は、ノーベル賞受賞学者の反対表明と同じで、浮世離れしているといおうか、子供じみている。もちろん徳田毅衆院議員は「親切な方」などではなく、選挙の圧勝が予想されている立候補者の猪瀬直樹に、選挙資金として貸し出したのである。

かりに他のどの立候補者が落選後の生活の不安をこぼしても金は借りられなかったであろう。

それにもし徳洲会側が落選必至の候補者に「親切」に金を出していたら、特別背任になろう。

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猪瀬直樹は「収支報告書」に記載しなかった公職選挙法違反になる。

都知事は病院新設の許認可権を有する。都の中央に進出したい徳洲会としては、便宜供与を受けるために選挙資金として金を出した。そんなことは百も承知で猪瀬直樹は病院の経営母体である医療法人に、金の話を切り出し、5000万円を受け取ったのである。

これで東京地検が逮捕して起訴出来なければ、まさに既得権益支配層側の人間は、何をしてもお目こぼしがあるということになろう。

さらに詳細にお知りになりたい方は、『郷原信郎が斬る』に詳しいのでご覧いただきたい。

http://bit.ly/Ik7oBW

さて、特定秘密保護法案だが、この法案の恐ろしさは、民度の低いこの国民を、さらに何も知らない状態におき、軍国化を進めていくことにある。ある日、国民に赤紙が来て、ぎょっとする状態にもってゆくことである。

要は、麻生太郎が、「憲法は、ある日気づいたら、ワイマール憲法が変わって、ナチス憲法に変わっていたんですよ。だれも気づかないで変わった。あの手口学んだらどうかね」という発言をそのまま戦略として実施しているわけだ。

国民の安倍晋三への支持の高さを考えると、この戦略の実現は可能である。

映画監督の山田洋次が、「(太平洋戦争で)沖縄が占領されてもまだ、僕たち日本人は日本が勝っていると思っていた。今思えば本当にナンセンスな時代だった。(現政権は)なぜあの歴史に学ぼうとしないのか」と語っているが、特定秘密保護法案の成立とともに、官僚と政府に都合の悪い情報は闇に閉ざされ、日本は軍国化の歩みを早めるだろう。

現在、この法案に賛成しているのは、「自・公+「唖然だ」のみんなの党」になっている。

特定秘密保護法案で、一番馬鹿を見たのが「唖然だ」のみんなの党で、現在、離党者が相次ぎ、分裂の危機に追い込まれている。

渡辺喜美も下手な手を打ったものだ。この法案は筋が悪すぎる。すでに述べてきたのでここでは繰り返さないが、乗りかかった修正協議の結論も幼稚なものだった。

みんなの党のホームページには、「みんなの党 アジェンダ2013 「みんなの政策」」として次の政策が述べられている。

「国家経営に必要不可欠な官僚制度が時代遅れとなっており、民間並みの信賞必罰の効いた制度に直す必要があります。

国家社会主義体制の1940年前後に完成した官僚統制・中央集権システムが、今なお、岩盤のように残っているのが日本の病弊です。

我々は、こうした戦時体制を賛美する勢力とは一線を画して参ります」

特定秘密保護法案は、公安(警察)を中心とした官僚機構を強化し、立法府さえ支配下におくものである。「官僚統制・中央集権システム」を強めるものであり、この法案に賛成することで、「唖然だ」のみんなの党は、「戦時体制を賛美する勢力とは一線を画」すとしたアジェンダを完全に裏切ったのである。

今や自民党の補完勢力としての実態は白日の下にさらされた。中国との開戦に突き進む安倍晋三の、戦時体制に完全に組み込まれた政党に落ちたといってよい。

日本維新の会が奇妙なことに特定秘密保護法案に反対しているが、この政党もまた本質的には自民党の補完勢力であり、第二自民党である。

現在、非常に愚劣で犯罪的な行動をとっている。修正協議で、秘密指定可能期間を「最長60年」に2倍に延ばして自民党を喜ばせた。その後にいちゃもんをつけて採決では反対し、国民の前でいい子のフリをしている。

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先ず日本人(子供)を救え

日本維新の会は、もともと昨年末の衆議院選挙に勝つためにだけ野合してできた政党である 。

正体は第二自民党であり、完全な自民党の補完勢力である。野党として存在すること自体が不自然で無理な政党である。さっさと自民党に吸収合併してもらったらいいのだ。

橋下徹は、これまで人寄せパンダとして利用されてきた。政治家としての力などは何もなかったのだから、人気がなくなった時点で捨てられる。

橋下は、もともと石原慎太郎や平沼赳夫を知らない。分裂劇が起きても、海千山千のかれらと張り合うこと自体が無理である。人気がなくなれば、旧太陽の党系ばかりでなく、自民党を初め多くの国会議員が、さっさと橋下を捨てるだろう。

しかし、橋下徹を切り捨てる旧太陽の党系に展望があるかというと、それもないように思われる。日本維新の会は、分裂したところで、橋下派も石原派も、第二自民党としての忠誠を競い合うしか能はないので、早晩消えるだろう。

かれらが一時期でも勢力を伸ばしたのは、消費税増税実施、TPP参加、原発再稼働のために、マスメディアが支援したからである。

そのマスメディアは、小沢一郎の勢力伸張を阻止するために、国民の目くらましとして橋下徹という虚像をでっち上げたのにすぎない。橋下はその気になってしまったが、馬鹿げた自己過信といわねばならない。現在のこの政党の存在理由は、自民党のために特定秘密保護法案を通しやすくしてやることだ。

さて、アイリーン・美緒子・スミスが「水俣と福島に共通する10の手口」を考えついたのは、 経産省前のテントの中だった。

『毎日新聞』(2012年2月27日 東京夕刊)に載ったのだが、それは以下の内容だ。

「水俣と福島に共通する10の手口

1 誰も責任を取らない/縦割り組織を利用する

2 被害者や世論を混乱させ、「賛否両論」に持ち込む

3 被害者同士を対立させる

4 データを取らない/証拠を残さない

5 ひたすら時間稼ぎをする

6 被害を過小評価するような調査をする

7 被害者を疲弊させ、あきらめさせる

8 認定制度を作り、被害者数を絞り込む

9 海外に情報を発信しない

10 御用学者を呼び、国際会議を開く」

だいたい当を得ているが、もう少し掘り下げた方がよかったのかもしれない。つまり「再発防止の国際機関を作り、官僚の天下り先として利用する」ことも採り上げるべきだっただろう。

水俣病といえば、安倍晋三が、10月9日(2013年)に、例によって無教養ぶりを発揮した。

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「首相発言に水俣病被害者反発 「水銀被害を克服した」

安倍晋三首相は9日、水銀汚染の防止を目指す「水俣条約」採択会議の開会記念式典に寄せたビデオメッセージの中で「日本は水銀による被害を克服した」との趣旨の発言をした。水銀が引き起こした水俣病には今も多くの人が苦しんでおり、被害関係者から反発の声が上がった。式典は熊本県水俣市で開かれた。首相は「水銀による被害とその克服を経たわれわれだからこそ、世界から水銀の被害をなくすため、先頭に立って力を尽くす責任が日本にはある」と述べた。

式典に出席した水俣市の認定患者、緒方正実さんは「加害者である国が克服と断言してはならない。水俣病はまだ克服の途上にある」と批判」(『共同通信』9月22日)

水俣病は、何も「克服」などされていないわけだ。

福島第1原発の「収束」宣言といい、国会は嘘吐きの掃きだめになっている。

「水俣病」というのは日本政府の要請で決まった名前である。いつもこの調子だ。官僚や政治家が、失政や悲劇に日本の名前を冠し、「教訓」などと胸を張る。

これまでも「失われた10年」とか「失われた20年」とか、日本の官僚・政治家は、国際会議で胸を張って「教訓」を語ってきた。失政を外国に向けて一片の羞恥心もなく堂々と語る。この調子では「失われた年月」とやらは、100年、200年と続くのである。

外国からは日本ほどバカな民族はないと見られているわけで、今回もしっかり「水銀問題での後進国の支援」とやらを約束させられた。

国内の保障はそっちのけで、来年から3年間で総額20億ドル(日本円で2000億円)をODA=政府開発援助を通じて拠出する。官僚は、これで新しい天下り先を作り、国民の血税2000億円にたかる。金がないなんて嘘である。官僚がたかる金なら幾らでもある。

消費税増税を上げる。そして法人税を下げる。外国には支援と称して金をばらまく。官僚の天下り先がまたひとつできたわけだ。

消費税税収は2010年までで、累計で224兆円もあった。

一方、法人三税(法人税、法人住民税、法人事業税)等の減税が、累計で208兆円あった。大企業のために、国民の消費税が回されたのである。

福祉や社会保障、とりわけ年金のためというと、明日は我が身であるから、国民は反対できなくなる。政府は常に同じ名目を使って増税するのだ。

「水俣条約」もそうである。世界の水銀汚染をなくすために、水俣病の教訓を活かして、世界に貢献しよう、などと建て前を語られると、人のいい日本人はすぐに黙る。それにつけ込んで官僚が大判振る舞いをし、天下り先を確保し、その金にたかる。

3年間で2000億円使い切ったら、外国にさらなる拠出を要請する。そこで官僚が「増税しないと国際公約違反になる」と日本国民を脅す。またぞろ(永遠に)大判振る舞いをする。天下り先は永遠だ。

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原発がわが国を襲う、これだけの不幸

橋下徹は、根っからの権力の太鼓持ちである。威勢のいい発言に多くの人がだまされている。その根本の政治姿勢は、権力への盲従、太鼓持ち、おべんちゃらにすぎない。マスメディアにウケが良いのも、お互いに似たもの同士だからであろう。

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外国への発信(「売春ババア殺せ」と「神の懲罰」)

情報を外国に向けて発信する。これがどれだけ多くの力を持つか。そのひとつの例を挙げる。

ことの発端は、「桜乱舞流」という名前の、日本のロックバンドを名乗る者が、従軍慰安婦出身の女性を売春婦だとののしる歌詞のCDを、元慰安婦の女性らが住む京畿道広州(キョンギド・クァンジュ)の「ナムヌの家」に郵送した。

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橋下徹の失敗した大芝居

日本維新の会の、石原慎太郎と橋下徹の両共同代表が、5月19日に会った。その席で橋下徹が、「誤解を生む発言があった。違う意図で捉えられ、申し訳なかった」と述べた。

橋下徹はまだ若いのだが、困ると古いタイプの政治に戻るようだ。昨今の政治家はメディアに叩かれるとすぐに自分の発言が誤解された、舌足らずだった、と語る。そうなのだろうか。

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植民地に備える自民党「改憲草案」

日本維新の会の退潮が著しい。

わたしは、衆議院選挙の前から日本維新の会に吹く風は一度だけ、といってきた。日本維新の会の正体は、石原慎太郎が小沢一郎から橋下徹を奪ったところに隠れている。

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知識人の退廃と空虚

民主党代表の海江田万里が、福岡市内で次のように街頭演説をした。

「先の党首討論で二つのことを感じた。安倍晋三首相はホームレス、年金生活者、中小企業の経営者、若い失業者といった人たちの声をくみ上げる認識がないこと。

もう一つは日本維新の会の石原慎太郎共同代表、みんなの党の渡辺喜美代表も安倍首相と議論したが、安倍自民党内閣に正面から対決する政党は民主党しかないこと。安倍さんの支持率が高くても、しっぽを振るような政党ではいけない。

私たちは手をさしのべてもらいたいと思っている人たちのための政治を行う。今度の参院選をスタート台にして、政権与党の座に返りたい。もう一度、民主党にチャンスを下さい」

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