敗戦で捨てられなかった過去

日本のネーティブの最高権力は官僚である。政治家ではない。

それを少し幅広くとると、官僚・財界・政治家といった塊になる。それをさらに緩くとると、東京の大手(「記者クラブ」)メディアや中央の労組幹部などが入ってくる。

ときどき外国のジャーナリストから、日本のメディアは国民を上から見下しているという、驚きの声が挙がる。これは日本のメディアが支配階級の一員だと自己認識しているからだ。

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Fibrodysplasia が、日本の支配―被支配の構造について、こんなツイートをしていた。

「2015年8月16日

昭和天皇は、アメリカ軍よりも自国民の方を恐れていた。自国民が蜂起して、ロシア革命みたいな支配階級を皆殺しにする事態を恐れていた。だから、自国民の数が減ることは喜ばしいことであり、東京大空襲も天祐であり、補給なしでの特攻も望ましいことであった。国民が戦争で疲弊すれば、革命は起きない。

天皇は中国共産党を恐れていた。沖縄に米軍がいれば、中国の共産主義に対する防波堤になると考えていた。天皇にとって、米軍は共産主義革命を防ぐ盾であり、日本国内に米軍が駐留しているのも、共産主義者革命が起きそうだったら武力で弾圧してもらえるのでウェルカム。蒋介石とも反共産主義で共闘。

8月17日

日米安全保障条約の締結を望んだのは、皇室を中心として婚姻関係で結ばれた政財官界にわたる日本の支配階級。国内で発生するかもしれない共産革命に対する防波堤・盾として、国内各地への米軍の駐留を望んだわけ。沖縄への米軍駐留を天皇が望んだのと同じ理由。日本の支配階級が、米軍を必要としている。

戦前も戦後も、日本の支配階級は、共産主義を非常に恐れている。従って彼らは、革命の主体となり得る日本の一般大衆を恐れている。日本の一般大衆は、フクシマでの棄民を見ればわかるように、虫けらとして扱われるどころか、その数が彼らにとって脅威なのだ。革命の主体となる一般大衆の数を減らせw。

東京大空襲で、多数の一般大衆が焼き殺される事態は、日本の支配階級にとって喜ばしかった。非常に多数の人民が蜂起して革命が起きるが、その多数存在する人民の「数」が減ることは良いことなのだ。また、その多数存在する人民が、戦争で疲弊して日本の支配階級に歯向かう気力を失うのも望ましい事態。

共産革命への恐怖を考慮すれば、日本の支配階級が、現在の少子化問題や、フクシマにおける棄民ホロコーストなどを、なんとも思っていないどころかむしろ望ましい事態だと考えていることがわかる。支配階級に属する人間の数と比べて、大衆というのは数が非常に多く、その数が脅威なのだ。人口を減らせw。

8月18日

クズそのものの日本の支配階級を駐留米軍が守っていることが日本国民によって認識されるなら、反米の感情は高まるだろう。米ソの冷戦構造が崩壊した以上、共産主義への脅威はなくなり、駐留米軍は、腐敗した日本の支配者を守るだけの存在となった。大義がなくなったわけだから撤退してしかるべき。

アメリカという国は、大義がなくなって、ただの泥棒・侵略者・ペテン師だと言われるのが我慢がならない。そこが日本の支配者と異なる。日本の支配者は、ウソつきを咎められてもヘラヘラ笑っていて、ただのインチキなゴロツキと変わらないが、米国では、ウソつきは万死に値する。人間扱いされない」

敗戦以来、米国の日本占領が続いていること。そして米国の実質的な植民地に日本がなっていること。このことについては、よほどおめでたい人でなければ認める筈だ。少なくとも本メルマガの読者には、認めない人はひとりもいまい。

日本の1%は、米軍が日本を守っていると嘘をつく。これに多くの国民がだまされている。米軍が守っているのは米国の国益であり、日本の1%の利権だ。

(ジャパンハンドラーの指示通りに米国益を実現する。敗戦以来の植民地は続いている)

(ジャパンハンドラーの指示通りに米国益を実現する。敗戦以来の植民地は続いている)

(「永田町の諦め」が、国民を不幸にしている。それを剔抉する政治家が現れた)

安倍晋三が「美しい日本」というが、日本の1%は何とかして99%を覚醒させないことに必死である。ほんとうは醜い日本なのだが、それを気付かさないために、雨の日を晴れという。危険は安全なのだ。こういった言葉の使い方は、国会を拠点として全国に日々発信されている。

その刷り込み(洗脳)の先頭に犬HKがいる。犬HKは、日本最強の、大本営発表伝達の愚民育成機関である。会長の年収3092万円であり、職員の平均年収が1780万円である。非正規労働者2000万人の平均年収は168万円だ。年金生活者3000万人の年金は年額50万円である。この単純な事実ひとつとっても、犬HKが権力の番犬になることがわかろうというものだ。

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『リテラ』に「戦後70年特別企画 安倍首相の祖父“A級戦犯”岸信介の正体」が載っていて、野尻民夫が健筆を振るっている。その「(後)」に「安倍首相の「安保法制」妄執の背景に、敬愛する祖父・岸信介がA級戦犯を逃れるため米国と交わした裏取引きが!」が載っていて関心を惹かれた。

岸は、日本におけるアメリカの国益を実現するため、アメリカによって選ばれ、アメリカの資金でつくられた首相だったということだ。A級戦犯容疑者の身からわずか9年、公職追放解除からたった5年足らずで政界トップに上り詰めた秘密がここにある。

(中略)

佐藤記者(『週刊朝日』(朝日新聞出版)2013年5月24日号に、「「星条旗」の下の宰相たち」という記事を書いた佐藤章記者 注 : 兵頭)はこうした事実をさらに裏付けるため米ワシントン郊外にある米国国立公文書館別館を訪ねる。そこでCIAが作成した「岸信介」のファイルの閲覧を請求し、驚くべき事実と遭遇する。なんと、CIAのファイルにはたった5枚の資料しか入っていなかったのだ。

他のA級戦犯容疑者についてはたとえ不起訴でも膨大な資料が残されている。例えば、緒方竹虎は1000枚近く、正力松太郎は500枚ほど。しかし、岸はたったの5枚しかない。これは明らかに異常だ。実は、岸に関するCIA資料はほとんどがまだ秘密指定を解除されていないのだという。

つまり、岸とアメリカの関係はいまだに表に出せない内容が含まれているとアメリカが判断しているということなのだ。それは、アメリカの対日占領政策がまだ継続中だということでもある

関心が惹かれるのは、米国がA級戦犯情報開示に差を付けていることだ。

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緒方竹虎は1000枚近く、正力松太郎は500枚ほど、岸信介のみ5枚。これは明らかに米国が、緒方、正力の家系にスパイとしての利用価値を認めなくなっていることを示している。

それに反して、岸―安倍の一族には、政治家として、まだ利用できる価値を認めていることを示している。

米国としては、世襲議員をできるだけ増やし、1%の政治家を家系として存続させ、そのなかの岸―安倍の一族、吉田―麻生の一族を、植民地収奪のコマとして利用し尽くすつもりだ。

裏切り者、売国奴の家系が、常に戦後日本権力の中枢に位置し、米国に庇護され、国富を宗主国に貢ぎ続けるこの不幸は、敗戦によって決まったのである。

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勝者は謝罪しない

太平洋戦争のもっとも大きな問題のひとつは、日本人戦死者約380万人のうち、昭和天皇が敗戦を引き延ばしたために、敗戦間際の43年~45年の戦死者が、約250万人も激増したことである。この250万人は死なずにすんだ国民だった。

しかも250万人のうち、餓死者は約160万人に及んだ。

戦後70年の節目を迎える今年、8月15日。やめておけばいいのに(これはオリンピックについてもいえる)、安倍晋三が70年談話を発表した。

安倍晋三のふたつの顔については、これまで何度か述べてきた。

ひとつの顔は、靖国参拝をし、中国を敵視する、歴史修正主義者としての顔である。外国が見ているのは、もっぱらこの顔だ。

もうひとつの顔は、戦争法案(安保法制)をやり、TPP参加をやり、国と軍隊を米国に売る新自由主義者としての顔である。

この、一見すると矛盾するふたつの顔が、内外の評者をいら立たせてきた。どちらが本物の安倍なのか。

わたしは、安倍晋三の歴史修正主義は、所詮、坊ちゃん育ちの幼稚なものであるとみなしている。

つまり尖閣を巡る東シナ海の危機を自ら作り、ヒットラーが、人々を扇動するのにユダヤ人など共通の敵を作ったように、中国脅威論を煽る。その結果、軍事予算を増やし、米日軍産複合体を潤す。その結果、政権の延命を図り、自民党への政治献金を大幅に増やす。

後半部に新自由主義者、売国奴としての安倍晋三のほんとうの顔がある。

それが今回の70年談話にも露出した。

安倍は、談話発表前の8月10日に、首相官邸でケネディ駐日米大使と会っている。議題のひとつは、「70年談話」だったというから、ここで内容の了解をとったのだと思われる。このような姿勢は、どこから見てもナショナリストの姿勢ではない。

安倍晋三の正体は、新自由主義のグローバリズムにあることを、見抜かなければならない。かれにつきまとう祖父・岸信介の陰も、けっして安倍をナショナリズムに嚮導するものではない。むしろA級戦犯としての岸の情報を、CIAがわずか5枚しか公開していないことは、隠された売国の情報が、米国恐喝ビジネスのカモとして岸一族を利用できるからだろう。

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安倍晋三の70年談話のなかで、お花畑の国民の気持ちをつかんだのは、次の文言であった。

日本では、戦後生まれの世代が、今や、人口の8割を超えています。あの戦争には何ら関わりのない、私たちの子や孫、そしてその先の世代の子どもたちに、謝罪を続ける宿命を背負わせてはなりません。

しかし、それでもなお、私たち日本人は、世代を超えて、過去の歴史に真正面から向き合わなければなりません。謙虚な気持ちで、過去を受け継ぎ、未来へと引き渡す責任があります」

「あの戦争には何ら関わりのない、私たちの子や孫、そしてその先の世代の子どもたちに、謝罪を続ける宿命を背負わせてはなりません」という。とても非論理的な頭脳から生まれた言葉だ。戦争の問題は、個人対個人の問題ではないのである。国家と国家の問題なのだ。

したがって安倍の概念の切り口は間違っている。

もし未来に謝る日本人がいたら、それは国家を体現した、具体的にはそのときの首相が謝るのである。庶民の個人が謝るのではない。安倍は無自覚に戦争を個人の問題にすり替え、矮小化し、日本の未来世代を擁護する偽善家として振る舞っている。

しかも未来世代の謝罪の宿命を、今、戦争法案で背負わせようとしているのは、安倍本人である。

「しかし、それでもなお、私たち日本人は、世代を超えて、過去の歴史に真正面から向き合わなければなりません。謙虚な気持ちで、過去を受け継ぎ、未来へと引き渡す責任があります」という後半の言葉は、皮肉なことに、前半の未来世代の謝罪を要請している。村山元総理が、読んでもさっぱりわからない、と感想を述べたのは、こういったところだ。

この原案を書いた者は、論理的な思考が苦手な人間である。論は、国家の問題と個人の問題とを明確に切り分けて論じなければならない。

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ところで太平洋戦争には、70年続く、ふたつの謝罪がある。ひとつは今まで述べてきた日本の謝罪である。もうひとつは米国の日本に対する謝罪だ。

Finian Cunningham は、「広島原爆投下に関するアメリカの残酷な論理は70年続いている」(2015年8月4日)のなかで、次のように書いている。

「70年前の1945年8月6日と9日、広島と長崎に原子爆弾を投下した本当の理由が、大日本帝国を打ち破り、アメリカ軍兵士の命を救うこととほとんど関係がなかったら? 本当の理由が、アメリカによる戦後の世界覇権画定をソ連に警告する為の、ワシントンによる、計画的かつ冷酷な、むき出しの軍事力の実演だったとしたらどうだろう?

そうなれば、アメリカ公式説明が我々に信じ込ませようとしてきた結論より、遥かに酷い、極めて恐ろしい結論に到ることになる。なぜなら、それは、200,000人もの日本人一般市民を絶滅させる行為が、ひたすら政治的な狙いの周到に準備された大量虐殺事件であることを意味するからだ。あるいは言い換えれば、アメリカ合衆国がおかした言語に絶する国家テロ行為だ。

(中略)

しかし、アメリカの主要目的は、太平洋戦争それ自体を終わらせることではなかった。アメリカとイギリス軍幹部と諜報部隊は、ロシアが対日戦争に参戦するだけで、日本の降伏を促進するだろうと確信していた。しかも、アメリカの日本本土上陸は、1945年11月まで実施しない予定だった」

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時系列に沿って整理してみよう。

1 1945年5月 ドイツ降伏

2 1945年7月16日、ニューメキシコ州の砂漠で、米国は最初の原爆実験に成功

3 1945年7月17日~8月2日 ポツダム会談(トルーマンらは、ソ連を対日戦争に参戦させ、かつ戦後の敵としてソ連を決める)

4 1945年8月6日広島原爆投下、9日長崎原爆投下

5 ソ連、太平洋戦争に公式に参戦(実際は8月8日に、スターリンは赤軍に満州進撃を命じていた)

こうして見ると、1945年5月のドイツ降伏によって、米国は、原爆の使い先として日本しかなくなったことがわかる。

しかも、1945年7月16日に、ニューメキシコ州の砂漠で、米国は最初の原爆実験に成功したことから、トルーマンらは、戦後の敵としてソ連を決め、日本へ原爆を投下し、覇権樹立(ソ連威嚇)をしようとしたのである。もちろん原爆投下による被害は、大きいほど覇権樹立に効果があり、ソ連への威嚇になった。

そこには人体実験によって、いずれ原爆を手に入れるだろうソ連に、圧倒的なデータの差を付ける狙いもあった。

1945年8月6日に広島に原爆が投下され、その2日後に、ソ連は、スターリンが赤軍に満州進撃を命じていることから、原爆投下は必要がなかったことがここでもわかる。

日本の敗戦は冷戦の始まりを意味していた。ソ連を敵視した、米国の覇権樹立のため、広島・長崎への原爆投下はなされたのである。その邪悪な動機に対して、米国は日本に謝罪していない。

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