東京シロアリンピックと「ただボラ」

『現代ビジネス』に「東京五輪「ブラックボランティア」中身をみたらこんなにヒドかった みなさん、気づいてますか…?」と題して、本間龍へのインタビューが載っている。

最近はネット上も東京シロアリンピックの話題で盛り上がっている。とはいっても、東京シロアリンピック返上を基調とするものだ。別に賛成して盛り上がっているわけではない。

それは当然だろう。この経済的な困窮である。2年後の東京シロアリンピックに胸をときめかすという生活環境には、多くの国民が無縁だ。よほど恵まれた人か、のんきな人たちなのだろう。

もっとも明確に東京シロアリンピックを喜び、開催を待ち遠しく思っている人たちは現実にいる。それは大会関係者だ。これまでどれほど儲けたか、それも税金にたかって。

まさに「今だけ、金だけ、自分だけ」を生きたのであり、大会後の不況など知ったことか、という姿勢だ。ボランティアにもカネを渡さない。酷暑にも打ち水程度でお茶を濁している。はるかに外国の方が真面目に心配しており、東京シロアリンピックは日本の現在を映し出す鏡になっている。

本間龍はこう語っていた。

なんで無償なの?

――2020年の東京オリンピックに向けて、ボランティアの募集が始まります。この「無償ボランティア」には大きな問題がある、ということですが。

「(中略)五輪は商業イベントです。スポンサーのために利益をどう生み出すか、どう最大化するか、というのが目的です。これで莫大な利潤を上げているのが組織委員会であり、スポンサーを取り仕切る広告代理店…つまり電通です。公共の福祉も公益もほとんどありません。

もう一つが日本の夏特有の暑さです。東京オリンピックは7/24~8/9、パラリンピックが8/25~9/6に開催されます。この酷暑の中で働くのはほかでもない無償ボランティアたちです。

組織委員会は、組織委の金銭負担で熱中症や怪我などに対応するボランティア保険に入れる、と言っていますが、そういう問題でしょうか。万が一、重症になってしまった場合、だれが責任を取るのでしょうか。だれもとらないでしょう

――暑さは大きな問題ですね。今年は6月中に梅雨が明け、7月も上旬から40℃に迫る暑さと尋常ではありません。残念ながら熱中症で命を落とす高齢者や子どももいて胸が痛みます。本当にこの東京で真夏にオリンピックを開催するのか、と思ってしまいます。

「もちろん、します(笑)。一度決めたことですから、役所が決める公共事業と同じで後戻りなどできません。

この酷暑については対策ができませんから組織委も頭を痛めていると思います。たとえば、マラソンについては、朝7:00にスタートさせるようですね。ボランティアは事前の準備などありますから、始発でも間に合わないかもしれません。

マラソンコースのアスファルトを熱吸収のもの張り替えるという案も浮上しています。たった一度のマラソン競技ためにアスファルトを張り替えるなんて、いったいいくらのお金がかかるのでしょうか。組織委もスポンサーを取り仕切る電通も自分たちの懐は痛まないわけですから、こういう発想が出るのです

――1964年の東京オリンピックでは、暑さの問題は大丈夫だったのでしょうか。

「これは特に若い世代には誤解されているのですが、1964年の東京五輪は10月に開催されたのですよ。このときの公式報告書を見ると、『会期の決定』の項にこんなふうに書かれています。

盛夏の時期は、比較的長期にわたって晴天が期待できるが、気温、湿度ともに極めて高く、選手にとって最も条件が悪いうえに、多数の観衆を入れる室内競技場のことを考えると、最も不適当という結論に達した。』(「第18回オリンピック競技大会公式報告書」より)

すでに半世紀も前に、真夏の開催を『選手にとって最も条件が悪い』『最も不適当』と強い言葉で否定しているのです。これは私にとってもおどろきでした」(「東京五輪「ブラックボランティア」中身をみたらこんなにヒドかった みなさん、気づいてますか…?」

東京シロアリンピックの組織委員会が、8月7日に、選手やボランティア、報道関係者など約30万人の会場入場時に顔認証システムを導入すると発表した。こうしてどさくさに紛れて警察国家の管理と支配が強化されていく。深刻なのは、選手やボランティアはもちろん、メディア関係者まで、ことの重大さをまったく理解していないことだ。

欧州では「顔紋」を含む生体認証情報は、本人の同意なしにその情報を使用することはできない、という法律を定めている。これが日本ではないまま、一方的に組織委員会が自己目的に照らして使うわけで、大問題である。記者会見では、大会が終わったらこの生体認証情報を廃棄するのか、といった質問すら出ていない。この低レベルのメディアのもと、いよいよ世界の笑いものの五輪がはじまる。

 

現在、ツイッターでは東京シロアリンピック批判が投稿されない日はない。大きく分けて、テーマはふたつである。

1 酷暑

2 無償ボランティア

東京シロアリンピックは7月24日から8月9日までの17日間、パラリンピックが8月25日から9/6日までの13日間にわたって開催される。この間、盛夏に「ただボラ」をこき使う。

今年は40℃を超える酷暑で、日本全国で死人が出た。そのなかで東京シロアリンピックをやる。一度上層部が決めたら、引き返すことはしない。まさに死のインパール作戦である。

マラソンは、朝7:00にスタートする。「ただボラ」のことなど何も考えていない。コースの各所に配される「ただボラ」は、おそらく2時間前には指定された場所で準備にかかることになろう。すると条件によっても違ってくるが、朝の3時には起きて、4時以前には電車やバスに乗車することになる。そんな電車やバスはないだろう。すると指定された場所近くに泊まることになる。その宿泊代はもちろん自腹である。

ここで本間龍が紹介している1964年の東京オリンピックの「第18回オリンピック競技大会公式報告書」は衝撃的である。10月開催の理由として、「盛夏の時期は、比較的長期にわたって晴天が期待できるが、気温、湿度ともに極めて高く、選手にとって最も条件が悪いうえに、多数の観衆を入れる室内競技場のことを考えると、最も不適当という結論に達した」と盛夏の五輪を否定しているのだ。

1964年と2020年開催時期の違いに露出しているもの、それはかほどさように日本の政治が劣化してしまったということだ。1964年にはわれらのサメの脳・森喜朗はいなかった。アホぼん三世も打ち水百合子もいなかった。自民党もメディアも現在ほど劣化していなかった。

この「無償ボランティア」には「ただボラ」という造語までできた。ただ働きのボランティアという意味である。このメルマガでもこの新語を使うことにする。

それにしてもひどいものだ。過労死促進の高プロ法を通したと思ったら、盛夏の五輪で、しかも「ただボラ」ときた。アホぼん三世とその周りのオトモダチが日本人を奴隷として見ていることがよくわかる。

東京シロアリンピックは商業イベントである。その点、戦争に似ている。どちらも1%が金儲けのためにはじめる。それでは99%を殺したり「ただボラ」させることができないので、たいそうな「理念」をかぶせる。戦争なら「大東亜共栄圏」、「鬼畜米英」、東京シロアリンピックなら「国威発揚」、「福島の復興五輪」。このでっち上げで、すでに東京シロアリンピックの組織委員会や電通は大儲けしている。

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相馬市沿岸部で兵庫県の高校生がボランティア(福島13/08/17)

政府の子供に対する棄民政策を受けて、教育現場がおかしくなっている。

学校給食に福島の汚染食材を使い、子供に食べさせる。

学校が学校行事として生徒を福島に送り込む。

これは生徒が個人的にボランティアとして福島にゆくのとは、まったく違う。一定の強制力を伴う。

子供は近未来の労働力であり、国の希望であり、宝である。それを毀損したことで、未来の世代は国を愛さないに違いない。

将来、親から訴えられる可能性も十分にある。

わたしが現役の頃、飛行機のテロが騒がれた時期があったが、それで外国への修学旅行を止めた学年があった。

その当時と比べると、世相がまったく変わってしまったことを感じる。

教師もおかしくなっている。滅私奉公の空気が支配的になっている。

福島の復興支援といわれると、水戸黄門の印籠のようになって、誰も反対できなくなっているのではないか。教師も親も。

恐ろしい世の中になったものだ。わたしがいた高校で修学旅行をやめたとき、真っ先に中止を主張したのは子供をもつ、若い女性教師だった。自分は自分の子供を守るために、今死ぬわけにはゆかない、どうしても学年が行くのなら、自分だけでも行きません、ということだった。

この頃はその意見を尊重する学年主任や教頭・校長が存在した。(教頭・校長の場合、それは多分に教師たちの反発と訴えられたときの保身が中心になったものだったが)

学校現場に疎い皆さんに説明すると、福島への復興支援などといった大義名分の場合、文科省から県教委に降りてきて、各学校に降りてくる、というのが一般的である。あるいは学校独自の企画の場合もある。

文科省から来た場合も、強制力はなく、県教委は事務的に各学校に降ろす。問題はここから先だ。

現在、まともな校長は10人にひとりしかいない。それでも大抵の校長は事故が起きた場合の保身から適当に処理する。

ところが校長のなかにはとんでもないバカがいる。教頭試験を受けている上昇志向の学年主任にこの話を持ち込む。それで現実化する。両者とも、もちろん福島のためにやるのではない。自分のためだ。

この動画の高校がこの経緯を辿ったといっているのではない。しかし、一般的にはこの経緯を辿る。

学校行事として福島に生徒を行かせる。修学旅行として福島を選ぶ。

戦争と同じで、美しい動機を語った本人はけっして行かないことになっている。

この種のパフォーマンスは、これから学校現場で増えてくるものと思われる。それで保護者の対処の仕方を提案しておく。

1 まず担任や教頭・校長に抗議してもほとんど無意味である。PTA会長が乗り込めば少しは聞いてもらえる可能性があるが、この関係はほとんどお仲間であり、意味はないと思った方がいい。

2 効果があるのは県教委に直接抗議することだ。いじめ問題などでいろいろと批判されている教委であるが、現場の校長と比較すると、まだ教委の方がまともである。現場の校長はもっと劣化している。

3 教委も校長もメディアを非常に恐れているので、メディアに訴えるのも効果がある。

弁護士に頼んで、弁護士同伴で教委に抗議する、というのは、もっと効果がある。

ほんとうはもっとも深刻な問題を孕んでいるのは親なのである。まず圧倒的に不勉強であり、マスメディアの洗脳にあって、右傾化している。

それにしても気になるのは、対処を親に突きつける前に、現場の学校で反対する教師はいないのか、ということだ。

わたしの体験からいうと、いくら右傾化しても、少数ながら必ずいる。体制から排除されながら闘っている教師が必ずいる。

これは抗議する親にとってはひとつの希望である。

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