米国の権力闘争

米大統領選はまだ続いている。

正確にいうと、まだオバマ・ヒラリーたち米国オリガーキーは諦めていない。「トランプの不正選挙」「ロシアによる米民主党全国委員会のデータベースに対するサイバー攻撃」「ウィキリークスを使ったヒラリー攻撃」など、あらゆる「フェイクニュース」(偽情報)を流している。

「フェイクニュース」は、“post-truth”(「ポスト真実」。「客観的な事実や 真実が重視されない時代」Brexitとアメリカ大統領選の顛末から、採択された概念)の時空を席巻している。

注意せねばならないのは、Brexitもアメリカ大統領選も、間違ったのは大手メディアであったということだ。

しかもその「間違い」の正体は、意図的自覚的な洗脳と誘導だった。だから、今でも米国の大手メディアはオバマ・ヒラリーの側に立って、トランプを叩き続けているのだ。真実や事実などどうでもいいのである。

すべてというわけではないが、大手メディアはヒラリー側に、ウェブはトランプの側に立っている。今もトランプはツイッターやユーチューブで政策を発信している。

オバマは、任期一か月を切った今でも、トランプ妨害をやり続けている。

『Sputnik日本』(2017年1月2日)には、「トランプ氏が対露制裁解除しても米議員らが阻止か?」が載っていて、その険悪な権力闘争の一端がわかる。

「トランプ氏が対露制裁の解除を決めても、米議会からの反対に遭遇する。民主党のアダム・シフ下院議員は米ABCテレビの番組「ディス・ウィーク・ウィズ・ジョージ・ステファノプロス」に出演した中でこう語った。

シフ下院議員は「今採られている策がロシアを押さえつけるために十分だとは考えていない」と語り、トランプ氏が制裁解除に乗り出しても、これには民主党員のみならず、ジョン・マケイン議員をはじめとする共和党員も制裁強化を主張するだろうとの見解を表した。

米国は29日、新たな制裁措置を取った。大統領選挙の結果に影響を及ぼそうと試みたとして情報機関、会社数社、数人の個人を非難し、35人の外交官の国外追放を発表した。オバマ大統領は外交官らを「ロシア情報機関員」だと呼んだが、非難の証拠を出すことは一切なかった。

ロシアのペスコフ大統領報道官は先に、米民主党全国委員会のデータベースに対するサイバー攻撃へのロシアの関与を否定した。

プーチン大統領は、ロシアは米国の行為への報復として米国人外交官らを国外追放することはないとする声明を表した。プーチン大統領は、ロシアは報復措置をとる権利を手元に残しつつも、「台所(の世間話)」のレベルの外交にまで自分をおとしめることはしないと明言した」(「トランプ氏が対露制裁解除しても米議員らが阻止か?」)

任期切れ間近の大統領が、かくも次期大統領に対して攻撃を続けるのも異様なら、次期大統領の、まだ正式に提案もされていない「政策」に対して、議員が反対表明するのも異様である。

「トランプ氏が対露制裁の解除を決めても、米議会からの反対に遭遇する」。まだトランプの就任式も終わっていない。しかし、すでにトランプ大統領との対決に一部の議員は走っている。

しかも米国は「ロシア情報機関員」だと証拠を示すことなく決めつけ、35人の外交官の国外追放を発表した。

プーチンは、オバマのこの子供じみた非難行動に報復措置をとらなかった。「台所(の世間話)」のレベルの外交にまで自分をおとしめることはしないと語った。

『Sputnik日本』(1月3日)に「アサンジ氏、オバマ政権のロシア攻撃の理由を明らかに」が載っていた。

オバマ政権は米選挙介入でロシアを非難することで、トランプ次期大統領の正当性をなくそうとしている。ウィキリークスの創始者、ジュリアン・アサンジ氏はそう述べた。米国のザ・ヒル紙が報じた。

アサンジ氏は、ウィキリークスの公開が米大統領選挙に影響したかとの質問に明確に答えられなかった。氏はまた、諸国政府や政治家の秘密情報の公開を活動基盤にしているウィキリークスは、ロシアや他国と連携していないとして、「私たちの情報源は、国家ではない」と強調した。

12月29日、オバマ大統領と米財務省は、いわく米国選挙システムに対してサイバー攻撃が行われたことを受けてロシアに対して制裁を発動した」(「アサンジ氏、オバマ政権のロシア攻撃の理由を明らかに」)

ジュリアン・アサンジが語るように、オバマ政権のロシア非難は、トランプ次期大統領の正当性をなくそうとする試みだろう。

米国での権力闘争の本質は、グローバリズム・ワン・ワールドとナショナリズムとの対決である。

ここではオバマ、ヒラリーらのグローバリズムが、逆にトランプ側のナショナリズムを利用して国民の義憤を煽っている。為にする、作られたトランプ批判だという不信感はぬぐえない。

『マスコミに載らない海外記事』(2016年12月31日)にPaul Craig Roberts の「ヘンリー・キッシンジャーは一体何をたくらんでいるのか?」が載っていた。

「ロシアの通信社スプートニクの英語版は、元アメリカ国務長官ヘンリー・キッシンジャーが、アメリカ次期大統領ドナルド・トランプに、いかにして“アメリカ合衆国とロシアを親密にして、中国の軍事力増強を相殺するか”助言をしていると報じた。
このレポートを額面通りに受け取れば、ベテラン冷戦戦士キッシンジャーは、ロシアとの関係を良くするというトランプの誓約を、ロシアを中国との戦略的提携から引き離すために利用しようとして動いているということになる。

中国の軍事力増強は、中国に対するアメリカの挑発と、南シナ海が、アメリカ国益の地域だというアメリカの主張に対応するものだ。中国は、アメリカを攻撃する意図はなく、ロシアを攻撃する意図は、確実にない。

キッシンジャーは、戦略国際問題研究所CSISで何十年も私の同僚だったが、彼はロシア国内の親米エリートを知っており、彼は連中のために、ロシアを欧米に身をゆだねさせるという連中の取り組みに利用できる“中国の脅威”を作り出そうと動いているのだ。もしこの取り組みが成功すれば、ロシアの主権は、アメリカと同盟する全ての国々の主権がそうなったと全く同様、浸食されるだろう。

(中略)

全てのロシアストは欧米の一部になるということは、アメリカ政府の規則によって生きることであるのを理解する必要がある。欧米同盟の中で、自立した外交、経済政策を持っている唯一の国はアメリカだ。

トランプが大統領に選ばれたとは言え、アメリカ外交政策の点で、ネオコンがいまだに優勢で、一極大国としてのアメリカ覇権に対する彼らの肩入れは、従来通り強力なままであることを我々全員が理解する必要があるのだ。

ネオコン・イデオロギーは、CIA、国務省や、ペンタゴンの一部で制度化されているのだ。ネオコンは、マスコミ、シンクタンク、大学の各学部、財団や外交問題評議会における彼らの影響力を維持している」(「ヘンリー・キッシンジャーは一体何をたくらんでいるのか?」)

イルミナティの宮廷詩人キッシンジャーが動いている。ケネディ暗殺のときに動いたように。

動機は、トランプの米国とプーチンのロシアとの信頼感を利用して、露中を分断し、中国の軍事力増強を相殺する、というものだ。

イルミナティの戦略は、いかにして世界の秩序を破壊し、混沌のもとにおき、ワン・ワールド政府を樹立するかということである。

そのためには多極化の米露中が団結してもらっては困る。この三国関係で、もっとも排除しやすいのは中国だ、とキッシンジャーは考えたのだろう。この戦略には、もうひとつのメリットがある。アジアの分割統治、日中を敵対関係においておく戦略とマッチすることだ。

ただ、何度もメルマガで申し述べたように、ロシア国内の親米エリートを使って露中を分裂させることは、まして米国の働きかけで分裂させることは無理である。おそらくキッシンジャーにはマルクス、レーニン、毛沢東といった哲学思想への認識がないか、浅いのであろう。

この論文の優れたところは、CIA、国務省、ペンタゴンの一部、マスコミ、シンクタンク、大学の各学部、財団や外交問題評議会と米国の権力関係が、まだネオコンが勝っているとした点であろう。一度の大統領選で覆されるほど、脆弱な権力ではないのである。

グローバリズム、ワン・ワールドの観点から挙げると、遙かに深く、広がりを持って、米国はすでにワン・ワールドの破壊の蜘蛛の糸に絡め取られている。

トランプが拠るのは、貧困層の米国市民であり、組織ではない。そのためトランプに暗殺の魔手は伸びやすいのである。

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米国の権力闘争は就任式後も続く

トルコ駐在のロシア大使、アンドレイ・カルロフ暗殺について、ヌスラ戦線(現在の名称は「ファタハ・アルシャム)が犯行声明を出した。犯人で、その場で射殺された元警官のメブリュト・メルト・アルトゥンタシュは、ヌスラ戦線の一員だった。

米大統領選で敗北したヒラリーは、夫のビル・クリントンがもともとフリーメイソンであることからもわかるように、もっとも深いところではワン・ワールドのエージェントである。具体的にはジョージソロスが背後にいて、彼女はISISやヌスラ戦線を含むテロリスト集団を使っている。

大きな誤解があるが、もともとシリアで起きていることは内戦ではない。

ロシアがシリアで行ってきた空爆の対象は、(1)米国支援の穏健派反体制グループ、(2)サウジが支援するサラフィ派のアーラー・アル・シャム、(3)そしてトルコが支援してきたアルカイダのシリア支部(ヌスラ戦線)だった。つまり起きているのは、アサド政権打倒を目指す、米国(ヒラリー)を中心とする代理戦争なのである。

途中からロシアがアサド政権支持にまわり、それらのテロ組織を空爆し、アサド勝利に導いた。テロ組織を支援して代理戦争をやっていたヒラリーの、プーチン憎悪はここから生まれている。

つまり、トルコ駐在のロシア大使、アンドレイ・カルロフ暗殺の背景には、代議員投票によって最終的な米大統領選の敗北が決定したヒラリーの陰が揺曳している。

日本でも何かが起きそうだ。安倍は、米国ネオコンのパシリのくせに、南スーダンへの武器輸出禁止の米国提案への反対や、ドゥテルテの中国包囲網への取り込みや、プーチンへの接近など、自分が何をやっているのか、明確に理解できていない。未来への想像力もないままに思いついたことを行動に移している。

その最大の問題点は、貧困層を作ることでファシズムを準備していることだ。

いずれ安倍晋三の、ロシアとの友好関係構築は、米国によって破壊されるだろう。その一端が、すでに南スーダンへの武器輸出禁止で現れている。米国が名指しで日本を批判するのはきわめて異例である。背景には米国が経済制裁を課しているロシアに3000億もの経済協力を打ち出した安倍晋三への警告がある。

これは隷属から自立の道行きではない。そんな高級な政治などではまったくない。日本が、どんどん戦前の、暗愚な日本、欧米の政治に翻弄され、自爆的に戦争に突き進んでいったレールに乗せられていっているのだ。

それでは、安倍政権への批判を強めてきた米国は、トランプの元に団結していくのだろうか。そんな甘い状況ではない。

『Sputnik日本』(12月22日)に「大統領はトランプ氏。だが民主党は敗北を認めてはいない」というタイトルの、フョードル・ルキヤノフへのインタビューが載っている。

第45代米大統領選の結果や衝突、また今回の選挙が今後の露米関係にどのような影響を与えるのかについて、雑誌「グローバル政治の中のロシア」の編集長フョードル・ルキヤノフ氏が「スプートニク」に語った。ルキヤノフ氏は、米大統領選挙の主な結論は、結果の予測不可能性だとの見方を示し、次のように語っている。

「個人的には、もうサプライズは起こらないと確信していた。それは、選挙人が違う結果を出したならば、これは想像することさえ難しい規模の米国の政治的危機を意味したはずだからだ。とはいえ大統領選全体が米国の政治モデルの機能上の重大な問題を露呈させた。

政党は国民の大半が満足する候補者を擁立できないことが明らかとなった。両者の不人気ぶりは稀に見るものだった。もちろん米国の選挙システムは次第に困難を伴う状況から抜け出すだろう。しかしプロセス自体は長く、政治的変動に満ちたものであるかもしれない

民主党は最終的な敗北を認めるだろうか? ルキヤノフ氏の答えは、「ノー」だ。同氏は、米大統領の座をめぐる争いは選挙人投票と1月の就任式では終わらないとの見方を示し、次のように語っている。

トランプ氏は、エスタブリッシュメント(支配階級)の凄まじい怒りや敵意を引き起こしている。そのため恐らく何らかの形でトランプ氏を止めるために、非難、弾劾の試み、同氏の活動の妨害など、あらゆる手段が使われるだろう。この方向性でロシアというカードは攻撃のために意図的に選ばれた。

だが非常に興味深いことに、選挙運動中にあらわれたロシアの脅威への期待は、決定的な役割を果たさなかった。ロシアの脅威というものは、米国の有権者たちを不安にさせなかったのだ。彼らは今この問題を心配してはいないようだ。

そのためまさに今、上層部の戦いが始まりつつある。トランプ氏の信用を失墜させるためのすべての力の動員だ。トランプ氏が仕事をするのは彼のことをサポートしている人たちではなく当局だ。まさに当局のために今トランプ氏の最大限ネガティブなイメージがつくりあげられている。そしてこの場合、そのような種類の出版物やリークが、有権者よりも議員たちに強い影響を与える可能性がある」(「大統領はトランプ氏。だが民主党は敗北を認めてはいない」)

民主党は最終的な敗北を認めるだろうか?という問いに対して、フョードル・ルキヤノフは、「ノー」と答えている。ルキヤノフは、米大統領の座をめぐる争いは選挙人投票と1月の就任式では終わらないとするのだが、わたしも、かりにトランプが就任式を無事に終えても、闘いは続くとみている。

米国そして日本の政治は、1%のエスタブリッシュメントのための政治である。トランプは米国の99%の支持で当選した。この現実は、就任式を終えても変わらないのみならず、むしろそれは99%への公約を守るための始まりにすぎないからだ。

「トランプ氏は、エスタブリッシュメント(支配階級)の凄まじい怒りや敵意を引き起こしている。そのため恐らく何らかの形でトランプ氏を止めるために、非難、弾劾の試み、同氏の活動の妨害など、あらゆる手段が使われるだろう」という分析は、正鵠を射た指摘である。
「あらゆる手段」のなかには「暗殺」も含まれるだろう。

ここでわたしたちは、テロとの闘いを僭称して中東の富を収奪してきた米国が、実は自国の大統領をもテロ殺害してきた、エスタブリッシュメントの国家だった事実に突き当たる。

トランプは最大限の警戒心を働かせなければ、ケネディの二の舞いになる可能性が高い。

現在、米国エスタブリッシュメントが使っている反トランプカードは、中東ではなく、ロシアである。

ところがこのロシアカードが有効に機能しなかった。それほど米国民の経済的困窮が深刻ななっていたからである。

「そのためまさに今、上層部の戦いが始まりつつある」とルキヤノフは語る。しかし、分裂はエスタブリッシュメントのなかだけでなく、99%のなかでも深刻になっている。

ヒラリーを中心とするエスタブリッシュメントが、力を注いでいるのは、メディアを使ったトランプへのネガティブキャンペーンである。

米国有力メディアの殆どが米国1%の側に、つまりヒラリーを中心としたエスタブリッシュメントの側についている。これほど、米国の真の支配者が大統領でないことを証明するものはない。米国を支配し、破壊してきたオリガーキーは、ロックフェラーら国際銀行家(金融マフィア)であり、米国民奴隷化のために作ったタヴィストック人間関係研究所である。この「300人委員会」の創造物が、米国大手メディアを支配しており、トランプバッシングに走っている。

政策発表のメディアを失ったトランプは、なんとツイッターで自分の重要な意見を表明しているのだ。

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米国分裂はネオナショナリズムへと向かう

トランプ勝利の結果を出した米国は、現在、どうなっているのだろうか。

わたしたちに関心があるのは、米国の分裂である。そしてその分裂の真相である。今日のメルマガではそれを考えてみる。

サラ・エステスが「行き場を失った道徳的怒りと米社会の分裂 ―― 熾烈なネガティブキャンペーンの果てに」を書いている。

(サラ・エステスは詩人、エッセイスト。ジェシー・グラハム 南カリフォルニア大学准教授(心理学))

「<分断した社会>

アメリカ建国初期の酷い選挙戦と同様に、ヒラリー・クリントンとドナルド・トランプの対決はベトナム戦争以来かつてないほどの大きな分裂をアメリカ社会にもたらした。

(中略)

道徳的な怒りが異様な盛りあがりを続ける状態はさまざまな意味で危険でもある。すでに表面化している市民の分断をさらに広げてしまうからだ。ハーバード大学の心理学者による最近の調査によれば、(選挙キャンペーンでの両陣営がそうだったように)イデオロギー上の敵対者を「脅威」とみなせば、ストレスの高い反応を引き起こし、相手を無視するだけでなく、敵意をもつようになる。

道徳的な怒りに燃えた状態が続けば、個人レベルでも集団レベルでも精神の安定が脅かされる。選挙戦の人種的不寛容や不安をさらに煽り立てることになる」(『Foreign Affairs Report』2017 NO.1)

わたしたちは、米大統領選は終わり、米社会の分断も次第におさまっていくだろうと考えがちである。しかし、現実はむしろ分裂の深刻さを強めている。

それをサラ・エステスは、「ヒラリー・クリントンとドナルド・トランプの対決はベトナム戦争以来かつてないほどの大きな分裂をアメリカ社会にもたらした」と書いている。

深刻さは、それが米大統領選での、いわば身内の対立でもたらされたことだ。現在のところ、沈静化する様子がないのである。

トランプあるいはヒラリーへの道徳的な怒り、「脅威」が、敵意を生み、それが選挙戦を延長させ、人種的不寛容や不安をさらに煽り立てる。つまり、米大統領選はまだ終わっていないのだ。

現在、オバマ・ヒラリー・CIA陣営が、躍起になって煽っているのは、ロシアのプーチンが米大統領選に介入し、ヒラリーメールを公開し、トランプ有利に操作したというものだ。

ヒラリーメールのロシアハッキングは、ヒラリー攻撃用にウィキリークスに渡されたとする。

プーチンもトランプも、相互に信頼と敬意を表明していることから、この噂には、洗脳されやすいリアリティがある。

サラ・エステスはもっぱら大衆的レベルを問題にしている。確かに移民問題が対立の根本にあるので、ほんとうはベトナム戦での国内対立より先鋭化する要素がある。

それに火を付けたのはトランプである。現在の米国の対立は、支配層エリート内部の闘いと大衆レベルでの闘いとを分けて考える必要がある。

トランプは、反中国のオリガーキーを代表し、ヒラリーは、反ロシアのオリガーキーを代表している。

ここでさらに踏み込んだ説明をしておくと、トランプの反中国は、イデオロギー的なものではない。経済的な面での中国批判である。つまり知的所有権や、為替操作による輸出価格の引き下げといったものだ。

トランプの中国批判といっても、親中国のブランスタッドを中国大使に任命したことからもわかる通り、話し合いで解決していこうという姿勢が強い。有り体にいって、対中国で貿易収支の改善が図られたら、トランプの反中は終わる、といったものだろう。

その証拠は、トランプのTPP離脱に求められる。

TPPは中国包囲網の一環であり、軍事的な側面をもつ。
トランプのTPP離脱の意味は、誰よりも中国が評価している。したがって、これからの中国は、トランプの反中が経済的な損得に限定されたものであることを理解して、一定の譲歩を図るように思われる。そうすれば、米国一極支配から米露中の多極化支配への移行は、スムーズに推移することになる。

反中の安倍晋三は、極東の厄介者として、米国からも見捨てられる可能性が出てくる。

今回の北方領土献上は、安倍晋三の対米隷属が、究極の形で露出したものだった。つまり、次期米大統領トランプとプーチンの友好を見越して、北方領土をロシアに実質的に献上し、日露の共同経済活動でトランプにおもねったものだ。

しかし、米国エリート対立の一方の旗頭オバマ・ヒラリーが激怒していることは想像に難くない。EUも対露制裁を延長すると決めたばかりである。それを逆に、オバマ・ヒラリーを見切って、安倍はトランプにおもねり、ロシアとの経済協力に転換してしまった。

このように、日本の外交力は非常に無能である。ただ、米国に付きしたがっていけばよかった時代は終わりつつある。

しかし、安倍晋三は、米国なき中国包囲網に走る可能性が強い。それは安倍の信念に基づくものよりは、ジャパンハンドラーの指示によるものだろう。

ジャパンハンドラーは、反トランプのヒラリー派であるが、まだ一掃されずに、安倍晋三をコントロールしているものと思われる。つまり、安倍晋三は、ロシア問題ではトランプの側に付き、中国問題ではオバマ・ヒラリー・ジャパンハンドラーの軍産複合体につくという、アクロバット的なことをやっている。

トランプの反中に比べて、ヒラリーの反露は、きわめてイデオロギー的なものだ。彼女が米大統領になったら、中東でロシアとぶつかり、第三次世界大戦が始まっていた可能性は高い。ヒラリーを支持しているエリート層は、米国の戦争屋たちである。

ただ、トランプが実績を挙げれば、ヒラリー的な反露派は駆逐されるかもしれない。一定程度の抽象化を加えれば、米大統領選は、ネオナショナリズムのトランプと、ネオリベラリズムのヒラリーとの対決だった。

時代はネオリベラリズムからネオナショナリズムへと変わってきている。そしてその通りの結果が出たのである。トランプが貧困の問題、格差の問題に真剣に取り組み、一定の成果をあげれば、時代が味方するから、ネオナショナリストとしてのトランプは最終的にヒラリーに勝利することになろう。

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グローバルエリートへの反乱

2020年東京五輪の野球・ソフトボールの試合会場として森会長らが推進している福島での五輪野球。これに世界野球・ソフトボール連盟(WBSC)のフラッカリ会長が難色を示した。フラッカリは「土のグラウンドでトップレベルの試合をするのは日本ぐらいで、国際標準は内外野ともに芝。福島県内の球場が五輪にふさわしいのか、疑問符がついた」と語った。

これで福島開催は頓挫するという。

もちろん、芝でないというのは、建前だろう。あと4年もあるのだから、芝に変えたらいいだけの話だ。放射能汚染が原因である。日本ではスポーツ界が何も主張せずに、唯々諾々と支配エリートの決めたことに従うが、外国はそういうわけにはいかない。

ダグラス・マレーが「エリートを拒絶した英米の有権者たち ―― ブレグジットからトランプの勝利まで」を書いている。

(ダグラス・マレーは、イギリスのジャーナリストで、英ヘンリー・ジャクソン協会のアソシエート・ディレクターである)

hilary

ブレグジット、そしてドナルド・トランプの米大統領選挙での勝利という、2016年の世界の選挙における二つのビッグイベントは、今から思えば、イギリスが欧州連合(EU)からの離脱を国民投票で決めた瞬間から、一体化することが運命づけられていたのかもしれない。

2016年6月のイギリス有権者による歴史的な選択は、アメリカの有権者も、機会さえ与えられれば、支配エリートたちを、あらゆる理由から可能な限り叩きつぶすことを選択するかもしれないことを示す前触れだった。イギリスの大衆にとってのエリート主義のシンボルは欧州委員会だったが、アメリカの大衆が選挙でターゲットにしたエリートは民主党大統領候補のヒラリー・クリントンだった。

二つの選択が引き起こした政治的大混乱は、企業のアウトソーシングによって国内雇用の見通しがたたなくなり、グローバル化を機会ではなく、厄介な問題とみなす集団を英米双方の社会が抱えていたことに派生している。

長期的に見て、もっとも重要な共通項は(エリートの無策の結果である)ブレグジットとトランプの勝利によって、急進右派と急進左派が国内政治領域で新たに融合する可能性があることだ。実際、生ぬるい移民対策と経済政策の余波から教訓を学べば、そうなるかもしれない。

(現状を)伝統的保守派による市場経済路線の失敗だったとみなすこのハイブリット連合は、貿易をめぐる国際主義よりも保護主義を好ましいと考え、近年における伝統的右派・左派の自制的な常套句の一部をかなぐり捨てて、外国との経済競争に対する恐怖や移民に対する社会懸念を正面から受け止めていくだろう。

キャメロンとクリントン

伝統的な政治的主流派が現状に適切に対応していくとは考えにくい。英米における伝統的な右派・左派の政治家たちは、対立政党の政治家に対してだけでなく、自分たちの支持者にさえ語りかけるのに苦労している。

実際、キャメロン前英首相がイギリスの自動車産業の中心地サンダーランドにおける右派の有権者を取り込めなかったように、クリントンもミシガンのラストベルト地帯における左派の有権者の支持をとりつけられなかった。2人は、大衆の不満や不安に相槌を打ちつつも、その不安がいかに深刻かを理解していなかった。

一方で、左と右から中道へと歩み寄ったクリントンとキャメロンは、自分の政党の欠陥を認めることも、対立政党の失敗を批判することもなかった。2人は、現在の経済政策が多くを犠牲にして一部の人にだけ恩恵を与えていることに対しても、満足のいく解決策を示せなかった。

英米の左派は、有権者が右傾化していることにも適切に対処しなかったし、人々が国家アイデンティティ危機や移民の流入を懸念していることに言及するのを避け、逆になぜ大衆がそう感じるのが間違っているかを説明しようとさえした」(『Foreign Affairs Report』2016 NO.12)

ブレグジットとトランプの勝利は、来年のフランス国民戦線党首のマリーヌ・ルペンの勝利に繋がるかもしれない。新自由主義の国籍無き政治・経済は、グローバリズムを引き寄せ、反グローバリズム、反ワン・ワールドのナショナリズムの流れを作ってきた。それが沸点に達しようとしている。

日本の安倍・ジャパンハンドラー政権の狼狽ぶりは、これが日本にも波及するのではないかという怖れからきていた。

実は、日本の支配エリートは、敗戦後、ずっと「米国第一」の売国路線を貫いてきた。それは支配エリートの利権と繋がっていたので、持続したのである。

ダグラス・マレーの「イギリスの大衆にとってのエリート主義のシンボルは欧州委員会だったが、アメリカの大衆が選挙でターゲットにしたエリートは民主党大統領候補のヒラリー・クリントンだった」という指摘は正しい。ふたつの共通したターゲットはグローバリズムだ。

さらに長期的に見ると、急進右派と急進左派が融合するハイブリット連合の可能性が出てきた。

ここで注意せねばならないことがある。「左翼」といい、「右翼」という概念は、限りなく意味を喪失し、溶融してきているということだ。むしろ1%か、それとも99%か、というキーワードの方が本質に迫りやすい。サンダースはヒラリーよりもトランプに政治的情念は近いのである。そのトランプはプーチンへの尊崇の念を示している。さらにマリーヌ・ルペンもトランプやプーチンへの評価を表明している。「右翼」や「左翼」ではないのだ。

1%と99%とに分断された経済、格差社会が、ハイブリット連合の現実的基盤だ。

政治の劣化した日本では、トランプの勝利に慌てた安倍晋三が、自由貿易を声高に叫んだ。世界の動きがわかっていないのである。そして常軌を逸したTPPの批准にまで突き進んだ。それは1%の利権確保が危機に瀕した恐怖を物語っていた。

自公・維新は、この大きな世界のうねりに対応できないだろう。

トランプの勝利を受けて安倍がやったのは、TPP、年金カット、カジノ法案の、衆院での強行採決である。何も考えないで済む対米隷属路線の踏襲であった。

戦後、最大の、それも向こうからやってきた対米独立のチャンスは、どうやら安倍晋三の無能によってドブに捨てられそうである。

かれらに都合がいいのは、急進左派も急伸右派も日本には存在しないという、日本の政治民度の低さである。この国では、対米隷属に反対する者には「テロリストの同調者」といっておれば通じるのだ

クリントンもキャメロンも、自分の政党の欠陥を認めることをしなかった、とダグラス・マレーは語る。さらに対立政党の失敗を批判することさえしなかった。これは同じ1%に仕える政党として、批判がわが身に返ってくるからだろう。

もっともよくないのは、グローバリズムが極端な格差社会を作ったことを採り上げなかったことだ。つまり臭い物に蓋をして選挙を闘おうとしたのである。最後まで裸の王様であり、ポリティカル・コレクトネスの、だましの根底が国民に見破られていることに気付かなかったのである。

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5年ほどかかりました。テレビにでも出ていたら、桁が違っていたでしょうが、出なかったおかげでほんとうのことを書き続けてこれました。

わたしのようにどの組織にも属さず、辛口の政治評論が中心で、どの政党も遠慮せずに批判し、既得権益支配層を批判するばかりか、だらしのない国民をも叱咤し続けて、3千部達成というのは、珍しいのです。

たまにお便りで読者を知ることがあるのですが、わたしの読者は粒よりで、一騎当千のつわものばかりです。これが何よりのわたしの誇りです。

なにぶん歳なので、いつまで書けるかわかりません。それ以上に、狙われているので、ネットから追放される可能性もあります。皆さんのなかにもわたしのツイートをリツイートして、妨害された方がおられるでしょう。共産党からネトウヨまで、幅広い妨害に遭っております。つまり公認左翼と右翼とに怖がられております。

毒にも薬にもならない言葉ではないわけで、妨害はわたしの栄光だと思っております。

いくら妨害に遭っても、明察の支持者がいて、11月8日にはツイッターのフォロワーが3万人を超えました。感謝しております。

PC用だけで「まぐまぐ」の殿堂入りという、ひとつの区切りを迎えました。ご報告と感謝を述べておきます」

以上です。

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トランプのTPP離脱の意味

トランプやプーチンを、安倍・ジャパンハンドラー政権の一部が「不良」と思っていることを初めて知った。仲間内の酔狂かと思ったが、そうではなく、シンポジウムでのしらふの発言だった。

萩生田光一官房副長官が、11月23日、シンポジウムで、安倍晋三を褒めて、トランプやプーチンらの名前を挙げて、「首相はおぼっちゃま育ちの割には不良と付き合うのが上手だ。荒っぽい政治家と堂々と話すことができる」と発言した。

これは、萩生田が、野党の国会対応を「強行採決というのは世の中にない。採決を強行的に邪魔する人たちがいるだけだ」「田舎のプロレス、茶番、こういう政治の在り方は変えるべきだ」と語った同じ会合で出た。

トランプにはTPPの離脱を表明され、プーチンには北方四島返還を断られる。腹いせで喋ったのだろうが、トランプもプーチンも不良ではない。少なくとも安倍晋三よりは数段優れた愛国者たちだ。売国奴に不良と呼ばれたことを知ったら、そっくりその言葉を投げ返されそうだ。

トランプの路線は、徹底した現実路線、合理主義に貫かれる。その結果、TPPさえ離脱するようだ。選挙中から、そして勝利後も声高にTPP離脱を表明して、なおかつ突然の翻意というのは考えにくい。このまま離脱するだろう。

現在の日本の国会審議を見ていても、日本政治の体たらく、劣化は目を覆うばかりだ。安倍・ジャパンハンドラー政権は、トランプ米政権の登場を迎えて、混乱の極みにある。TPPは、米国を除いて途中での離脱ができない。それで「米国抜きでは意味のなくなった」と自ら認識しながら、そのTPPを安倍晋三は進めている。戦後、もっとも愚かしい国会である。国民の税金を何とも思っていないのだ。

戦後、対米隷属を利権確保の戦略とするまでに堕落してきた日本の1%は、トランプ政権の登場で、もし国家独立の意志があれば絶好の機会に恵まれたといっていい。しかし、安倍政権にはその意志も気力も能力もない。

深刻な戦略の練り直しを迫られることなく、またしても対米隷属を利権確保の戦略として、トランプについていくだけと思っていたら間違いない。

トランプの戦略では「米国軍産複合体・イスラエル・米議会・国際金融資本(米金融ユダヤ)・メディア」との関係は変わらない。したがって、日本・韓国の実質的な植民地状態は変わらないだろう。

トランプは、TPPを離脱するのみならず、AIIB(アジアインフラ投資銀行)にも「一帯一路」計画にも参加する可能性がある。その場合、安倍晋三は、米国に遅れてまたぞろ対米隷属で米国と同じ行動をとるだろう。

悲惨なのは、安倍・ジャパンハンドラー政権が介入を始めた南スーダンである。

ケニス・M・ポラックは「踏み込むべきか、後退すべきか ―― 中東におけるアメリカの選択」のなかで書いている。

(ケニス・M・ポラックは、ブルッキングス研究所中東政策センター・シニアフェロー。専門は中東の軍事と政治)

中東におけるアメリカのプレゼンスを縮小することの最大のメリットは、対米テロのリスクを低下させられることだ。中東のテロリストがアメリカを標的にするのは、ワシントンの政策に苦しめられていると感じているからだ。

彼らがフランスやイギリスを攻撃するのも、これらの国が植民地時代の宗主国であるだけでなく、アメリカの堅固な同盟国だからだ(テロリストがロシアをターゲットに据え始めたのは、モスクワがシリア紛争へ介入したからに他ならない)。

アメリカが中東への関与を弱めれば、米市民がテロ攻撃の対象にされる危険は低下する。スイスがいかなる中東テロ組織のターゲットにもされていないのは偶然ではない」(『Foreign Affairs Report』2016 NO.4)

世界中への血税のバラマキがそうだが、安倍晋三は大国日本を気取りすぎる。日本国民は重税に喘いでいる。もっと日本国民の生活を豊かにすることに税金を使うべきだ。

ケニス・M・ポラックのいうように、「中東におけるアメリカのプレゼンスを縮小することの最大のメリットは、対米テロのリスクを低下させられること」である。これは中東に限ったことではない。アフリカでもアジアでも同じことだ。

世界中のテロリストが米国を標的にするのは、「ワシントンの政策に苦しめられていると感じているからだ」。それを具体的に米軍の攻撃によって感じるのである。

オフショアバランシング戦略で、これからトランプは、海外の米軍を徐々に撤退させていくと思われる。その空隙を日本に埋めさせる。そのための戦争法(安保法制)であり、集団的自衛権の行使である。

ただ、安倍晋三が知らないのは、「アメリカの堅固な同盟国」というだけで憎悪と反撃の対象になる世界の現実だ。

自国民を守る、もっとも優れた方法は外国への軍事的介入をやめることである。「他国へのアメリカが中東への関与を弱めれば、米市民がテロ攻撃の対象にされる危険は低下する。スイスがいかなる中東テロ組織のターゲットにもされていないのは偶然ではない」という言葉は、千鈞の重みをもつ真理である。

自衛隊を派兵した南スーダンのグンボ地区では、診療所の受診者の数が激増し、今は300人ほどになっている。

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マラリア、下痢、チフスなどが蔓延しており、いずれ医薬品の無償援助も要求されることになろう。

そればかりか、内戦で石油採掘が止まり、かといって財政も破綻して輸入もできない。石油の高騰は給水車で運ぶ水の値段の高騰につながり、水の値段が半年で5倍になっている。

経済が完全に破綻した国の建て直しもやらされるかもしれない。

現在、アフリカに強い影響力をもっているのは中国である。日本は、アフリカの中国利権確保に仕えることになるかもしれない。

(欧米の先進国は一国もいない。中国はアフリカ利権絡み。税金をむしりとられそうな国は日本だけ)

(欧米の先進国は一国もいない。中国はアフリカ利権絡み。税金をむしりとられそうな国は日本だけ)

もともとオバマのTTPとTTIPは、

1 反国民性

2 米国覇権の維持(参加国の植民地化)

3 中・露を中心としたユーラシア経済連合(EEU)と、シルク・ロード経済圏への攻撃と排除

を特徴としていた。

トランプはナショナリストである。したがって、TPPの「1 反国民性」は、トランプの「米国第一主義」と相入れない。

反対に、トランプの「米国第一主義」「偉大なアメリカ」は、「2 米国覇権の維持(参加国の植民地化)」を手放さないだろう。そのためには「米国軍産複合体・イスラエル・米議会・国際金融資本(米金融ユダヤ)・メディア」は必要であり、今後は露骨に敵対したメディアへの統制が強まる可能性が高い。

『business newsline』に「トランプ次期大統領、大手マスコミ各社の代表者を集めた会合で激怒」が載っていた。(日本語としておかしい箇所を、部分的に兵頭の方で修正している)

「トランプ次期大統領は21日、ニューヨークにあるトランプタワーに大手マスコミの代表者を集め、大統領選期間中の「偏向報道」に対して激しい口調で叱責したことがNew York Postの記事により明らかとなった。

トランプタワーに集合を命じられたのは、CNN、 NBC、 CBS、 Foxの4大ネットワークの代表者で、記事によると、会合が始まるや否や「ここに居る連中は全員、欺瞞に満ち、不公正で、不正を行っている嘘つきどもだ」と述べた上で、CNN代表として出席したCNN Worldwideのプレジデントを務めているJeff Zucker(ジェフ・ザッカー)を名指し「私はCNNが大嫌いだ、CNNは全員が嘘つきでありCNNは嘘つきの寄合だ」と述べて、特にCNNのこれまでの報道姿勢を糾弾した模様だ。

一部報道では、トランプ次期大統領は激怒の余り、会合がまだ途中の段階で、マスコミ代表者を全員、ミーティングルームから追い出してしまった模様である。

トランプ次期大統領は選挙期間中から、マスコミ各社の報道姿勢に批判を加えていた。また、実際に今回の大統領選では、マスコミの民主党寄りの報道姿勢が際立つ形ともなっていた。

トランプタワーで行われた大手マスコミ各社との今回の会合は、非公開のものとなるが、会合後、トランプ次期大統領は自身のTwitterの中でマスコミ各社のことを「偏向したメディア(crooked media)」とコメントするなど、トランプ次期大統領の怒りが改めて噴出する形ともなっている。

当初、トランプ次期大統領から呼ばれた大手マスコミの代表者は、この会合の目的は、選挙期間中に生じた関係状態をリセットし、良好な関係に戻すための第一歩になるものと考えていたが、そう甘いものとはならなかったようだ。

トランプ政権に関しては、既に最高顧問的位置づけとなるチーフストラテジストに、オルト右翼(Alt-Right)系大手メディアのBreitbart Newsの代表者を務めていたSteve Bannon(スティーブ・バノン)が就任することが決まっており、これにより米国内のマスコミ業界は、リベラル派と新興保守派の立場関係が、完全に逆転するものともなっている」(「トランプ次期大統領、大手マスコミ各社の代表者を集めた会合で激怒」)

確かに米大統領選中のメディアは徹底したヒラリー支援の、偏向報道を展開した。米国内のみならず、タヴィストック人間関係研究所支配下の世界の大手メディアが、トランプ批判を執拗に展開した。

政権のメディア介入は、原則的には好ましくない。しかし、現在の、世界の大手メディアは1%側に立って99%を洗脳・管理する政治勢力である。このことを見失ってはならない。今回の米大統領選のように、明確に1%の候補者ヒラリー支援に走った場合は、やり過ごすと国のためにならない、とトランプは判断したのだろう。

トランプは、まだ大統領に就任しない前に、メディアの幹部を集めて叱り飛ばしたのである。こそこそと料亭で酒を酌み交わし、懐柔するよりはよほど健全である。

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「1%か99%か」の時代へ

年金の減額、南スーダンの「駆け付け警護」、TPP、憲法審査会と、重要な政治問題があるのに、東京の大手(「記者クラブ」)陰謀メディアが、ほとんど報じない。韓国の朴大統領の話題ばかりだ。

とにかく外国の不幸は詳しく報じる。日本の不幸は隠し通す。その結果、外国に比べたら日本はいい国だ、と信じ込む愚民ができあがる。

安倍晋三とメディアは、昨日はヒラリー、今日はトランプと、手のひら返し外交、朝貢外交の自画自賛に忙しい。

手のひら返しといえば、オバマからトランプへもそうだし、TPPもそうだった。選挙では99%に寄り添う嘘をつき、選挙後は1%に奉仕する。手のひら返しは、与野党を問わず、劣化した日本政治の常態になっている。

この『エコノミスト』誌の風刺漫画は、安倍晋三はわざわざニューヨークまで来なくても、日本でソニーのテレビに映ったトランプを見て握手すればよいだけだ、と安倍を笑っている。
こういう見方は日本のネットの見方と一致している。

キッシンジャーにトランプとの会談をセットしてもらう。世界で日本が最初に次期米大統領に会ったとはしゃぐ。ニューヨークでは、日本から、モルモットの首相が来るそうだ、と冷笑されていたらしい。

同時間にドイツでは、メルケルがオバマをねぎらっていた。品格の違いは比べようもない。やるとしたらこちらが先だろう。

安倍晋三の失礼な振る舞いに、オバマ側から、「米国にふたりの大統領はいない、安倍と会うとしても短時間で、食事は抜きで、テレビも入れるな」といった要請がトランプ陣営にあった。当然のことだ。祝電まではいいが、就任式前に会う段取りをつけるから、モルモットなどといわれるのだ。

何をしたら侮られるか、何をしたら敬意を払われるかが、まったくわかっていない。民族的矜恃は、安倍晋三だけではなく、日本人が戦後見失ったものだ。

ジャパンハンドラーのマイケル・グリーンが「わたしは安倍がトランプと親密な関係を築くとみている。安倍は聞き上手なうえ、世界の独裁者とウマが合う。インドのモディ首相・ロシアのプーチン大統領・イスラエルのネタニヤフ首相・トルコのエルドアン大統領など、ワンマンタイプと相性がいい」といった。「世界の独裁者とウマが合う」のではない。強い者には言い返せず、直立不動で聞くばかりなので、こいつはバカかとその場が丸く収まるのだ。

安倍晋三の卑屈な朝貢外交について、こんなツイートが目についた。

「きむらとも

「トランプ次期大統領とは、じっくりと、胸襟を開いて、率直な話ができた」と官邸公式発表。それが事実なら、トランプ氏の過去の差別発言を話題にしないことはあり得ないが、もしその話題を避けて「信頼できる指導者」と言ったなら、「日本は差別主義を拒絶しない国」との国際的評価が下る。大失態だ。

渡辺輝人

トランプ-安倍会談で一番ビックリしたのは、開催場所が「トランプタワー」だということ。日本の総理大臣は、まだ就任前とはいえ米国の大統領になるべき人間との会談について、私邸に呼びつけられて、のこのこ応じたのか?

名もなき投資家

というか、ネトウヨとかメディアが、安倍晋三が次期大統領候補にあったとか、一番目に会ったとかいうだけで馬鹿騒ぎしてるって、どんだけポチなんですか。むしろ”トランプから日本に安倍晋三に会いに来た”くらいじゃないと本来ダメなんじゃないの。まだ大統領じゃないんですよ。民間人でしょ

『英国エコノミスト』(2016年11月12日号)に「どのようにしてそれが起こったのか」が載っている。

『英国エコノミスト』の、トランプ勝利以降のまとまった記事である。同紙は一貫してヒラリーを支援してきた。トランプに対してはとても辛辣だった。その点も考慮して、読者の方はお読みいただきたい。十分に読み応えのある記事で、示唆に富んでいる。

「しかしながら批評家が公然と非難するもの<彼(トランプ 注 : 兵頭)の保守政党主義の軽視、反ユートピア的ビジョン、偏狭な考え、反知性主義、異常な自己中心主義など>は、今では、完全に形作られて驚異的に成功した選挙運動のように見える。それらは、選挙運動のルールを書き換えはしなかったにしても、ルールの大部分をあざけり、うまくやり過ごした。

トランプ氏はクリントン女史より集めた資金は少なく、選挙運動のインフラも少なく、考えぬかれた政策も少なく、ほとんどの新聞に支持されず、共和党の指名候補としてボブ・ドールを除いて、前任者の誰からも支持されなかった。そして、助言者たちの助言に従って放縦な言動を抑えるのではなく、彼は成り行きに任せてぶちかませたのだ。

(中略)

チャンスと、他の候補者たちの自己満足が、その役割を一部果たした。ほとんどの共和党の予備選挙を通じて、大勢が出馬していることが、トランプ氏を利した。良識派の保守派であるジョン・カーシックやマルコ・ルビオ上院議員を含む17名の競争相手が、投票を分散させたが、特に移民者と自由貿易に対して悲観的な見方と敵意を共有するブルーカラー労働者などの不満を抱く投票者の間で、安定したリードを保った。

トランプ氏が過半数を獲得したかどうかは、<彼自身のニューヨーク州>にあたる36番目の州で勝ちが判明するまでわからなかった――そして、次第に恐怖を感じた共和党の指導者達は、彼を止めようと考えを巡らせた。それでも彼は候補者指名を手に入れたが、彼はその他の優位性も享受した。

低い給与の伸びに傷つけられ、共和党支配の議会で政治的暗礁を強いられるのがほとんどであった民主党政権の厳しい挫折の8年間の後で、投票者達は変化を望んだのだ」

英字原文

『英国エコノミスト』の、トランプに対する冷笑的な姿勢は変わっていない。これはこれでいいのである。日本のように政権もメデイアも、昨日はヒラリー、今日はトランプと変わる手のひら返しを見せつけられるよりも、よほど信頼がおける。

『英国エコノミスト』も、ようやく「批評家が公然と非難するもの<彼の保守政党主義の軽視、反ユートピア的ビジョン、偏狭な考え、反知性主義、異常な自己中心主義など>は、今では、完全に形作られて驚異的に成功した選挙運動のように見える」と気付いてきた。

その戦略の中心にいたのが、娘イヴァンカの夫ジャレッド・クシュナーである。かれがポピュリズムの戦略を練った。

米国の貧困白人層に依拠し、その怒りに火を付ける。移民の流入を阻止して雇用を回復し、テロリズムへの強力な阻止策を公約する候補者は勝てるのだ。

さらに既成政党、既成政治家のポリティカル・コレクトネスに米国貧困層は絶望していた。その中心にいたのがオバマである。ノーベル平和賞を貰い、広島原爆ドームを訪れながら、一方で核兵器予算を増やし、ISISを育て、戦争状態を継続する。黒人の大統領でありながら、8年の任期中に黒人の人権を確立させなかった。これこそ究極のポリティカル・コレクトネスである。

だからトランプは選挙中、ポリティカル・コレクトネスを一切口にしなかった。「メキシコと交渉して、不法移民を止めてもらう」とはいわない。「メキシコとの国境沿いに壁を築く」と「ぶちかませた」のである。

トランプが、出身母体の共和党から敵視され、元大統領を含む多くの有力議員から支持されなかった現実こそ、トランプには追い風だった。連日のメディアと共和党のバッシングこそ、トランプに対する最高の選挙支援だった。

見捨てられた米国のブルーカラーにとって、トランプを襲った現象は、これほど叩かれるのは、もしかすると自分たちの味方かもしれない、という信頼に結びつくものだったのである。皮肉なことにその土壌をオバマとヒラリーが作ってきたのである。

そうしなければ、「トランプ氏はクリントン女史より集めた資金は少なく、選挙運動のインフラも少なく、考えぬかれた政策も少なく、ほとんどの新聞に支持されず、共和党の指名候補としてボブ・ドールを除いて、前任者の誰からも支持されな」いという、背水の陣で勝利をもぎ取ることはできなかった。

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トランプと安倍晋三

まだ、世界でトランプショックが続いている。とりわけメディアにおいてだ。

なぜ、米国メディアは、世論調査をヒラリー勝利と間違ったのか。

この問題設定自体が間違っている。米国メディアは、間違ってはいなかった。

かれらは世論調査を間違ったのではなかった。ただ、意識的計画的に支援したヒラリーが敗北しただけだ。したがって、なぜヒラリーは、メディアの支援にもかかわらず敗北したのか。本質的な問題はこのように立てられねばならない。

ワシントン支配体制とは、メディアを使った米国1%による支配体制のことである。その中央のギアのひとつがヒラリーだった。だからメディアは必死になって世論をヒラリー勝利に向けて煽り、洗脳したのである。

しかし、ヒラリーは勝てなかった。ヒラリーの知名度は世界的に高かった。巨費を選挙に投じ、メディア支援があり、現職大統領の支援もあった。それでもヒラリーは勝てなかった。その理由は7点ある。

1 米国民が格差社会のなかで、貧困に苦しんでいたこと

2 トランプ陣営、とりわけトランプの政権移行チームに入っているイヴァンカの夫ジャレッド・クシュナーの戦略の秀逸

3 ウィキリークスによるヒラリーメールの暴露

不正選挙が、ロシアなどの外国、また米国民、ネット、ハッカーなどの監視・牽制によって十分にできなかったこと

オバマ・ヒラリーのポリティカル・コレクトネスの嘘に、米国民が辟易していたこと

米国1%の側に立ったメディアの、ヒラリー勝利の洗脳(トランプバッシング)が効かなかったこと

投票二週間前のFBI介入が、ヒラリー票を、若干だが奪い、一部の接戦州で敗北したこと

以上の7点である。メディアは、世論調査に焦点を当て、「隠れトランプ」の存在で逃げ切ろうとしている。しかし、これでは、選挙期間を通じて、ヒラリーと一緒になってトランプをロシアの手先、ロシアの第五列として非難してきた過去を正当化できない。

もし、ほんとうにトランプがロシアの手先、第五列だったら、トランプ勝利後も、トランプバッシングは継続した筈だ。問題は余計に深刻になった筈だからだ。ところが、トランプのロシア手先論、第五列論はぴたりとやんだ。でっち上げだったからだ。

安倍晋三は、これまでのヒラリーヨイショから手のひらを返して、就任前のトランプにお詫び外交を始めた。日本の御用メディアは、ふたりだけの会談と囃す。しかし、まだ国務長官も決まっていない時点での非常識な会談だから、ふたりだけは当然だろう。

御用メディアがしきりにトランプは外国に先駆けて安倍だけに会った、と持ち上げている。世界で、もっとも軽い、米国のいうことなら何でも聞くトップは安倍しかいないので会ったまでだ。

安倍晋三がトランプに貢ぎ外交をやっているとき、オバマはドイツでメルケルに会っていた。メルケルと安倍晋三とは比べるのも酷だが、ふたりの指導者の対応には象徴的なものを感じる。

第二次世界大戦で、同じ敗戦国のドイツと日本に対して、米国の対応は明らかに違っていた。敗北しても民族の矜恃を手放さないドイツに対しては、敬意をもって米国は接した。しかし、支配層の助命のために売国を率先して申し出る日本に対しては、その奴隷根性を見抜いて、より過酷な姿勢をとった。

矜恃を失って卑屈に隷属すると、軽蔑され、より奴隷として扱われる。日本の支配層には、その関係の綾が、どうしてもわからないのである。日本の支配層は、今や、対米隷属を、支配層の利権とするまでに堕落してしまった。

安倍晋三の訪米を受けて、こんなツイートが目についた。

「孫崎享

安倍・トランプ、トランプ選挙中日本への言及は”日本にもっと金を出させる”。で、安倍トランプがいい関係になるということは。(1)トランプ、要求を下げる。(2)安倍首相が、はい、仰せのとおりというのどちらか、(1)の可能性はない。だったら(2)になることが日本にいいことなのかね。ノー天気日本マスコミ。

きむらとも

安倍首相、トランプ氏とたった1時間半会談しただけで「信頼できる指導者と確信」と。今後、日本に対してどんな無理難題を押し付けてくるかも分からぬ相手に、あまりに軽率。もし主権国家の首相であるなら、このタイミングで絶対してはならない発言だ。

やった! 「トランプー安倍会談」成功!などと、小躍りして喜んでいる日本人が一部にいるようだが、会談の内容も知らされぬまま、安倍首相のトランプへの「おべっか」を聞いただけで大喜びとは、浅いというか卑屈というか。ご主人様の靴を舐めに馳せ参じた奴隷のカシラを讃える哀れで愚かな奴隷の如し。

空【安倍政権打倒!】

国会の会期中に税金を使って私人である「トランプ」に会いに行く我が国の総理大臣。アメリカ合衆国の国家元首である「オバマ大統領」を無視して「トランプ」詣でする日本国の総理大臣。各国の首脳がオバマ大統領に失礼が無いようにトランプに対しては電話で済ませている姿とは対照的だ。

きっこ

「ベトナムのグエン・スアン・フック首相は17日、アメリカの次期大統領にTPP反対派のドナルド・トランプ氏が当選し、現オバマ政権がTPPの年内批准を断念すると発表したことを受け、TPPの批准案の国会への提出を中止したと明らかにした」とのこと。安倍晋三より百万倍以上マトモな首相だな」

マイケル・カジン(ジョージタウン大学教授(歴史学))は、「アメリカにおけるポピュリズムの歴史 ― ポピュリズムと政治的進化」のなかで次のように書いている。

アメリカのポピュリズムが怒りの矛先を向けるのは自分よりも上にいるエリートたちだ。これが第1のポピュリズムで、その敵は企業エリートであり、彼らの成功を可能にしている役人、つまり、「必要不可欠な仕事をしている普通の人々の利益を裏切るエリートたち」だ。

このタイプのポピュリストは「民衆」を階級ベースで考え、民族や宗教を重視しない。アメリカ政治において、彼らはおおむねリベラル派に属し、一種の「市民ナショナリズム」を標榜する。歴史家のゲーリー・ガーストルは、このポピュリズムは「万人の平等、各人が有する生命・自由・幸福追求権、そして民衆の支持を政党制の拠り所とする民主的政府への確信」によって支えられていると定義している。

第2のアメリカン・ポピュリズムの信奉者も、大企業や政府のエリートたちが市民の経済的利益と政治的自由を傷つけていると非難する(トランプはこちらに属する)。但しこのタイプのナショナリズムは「民衆」の定義が狭く、民族的な選別をする。

彼らは、ヨーロッパ系市民だけを「本物のアメリカ人」とみなし、そうした人々だけがこの国の恵みにあずかる権利があると考えている。

一般にこのタイプのポピュリストは、「腹黒いエリートと価値がなく貧乏な黒人が結託して、その中間にいる愛国的な(白人)多数派の利益と価値観を脅かしている」と主張する。トップと底辺層が暗黙の協定を結んでいるという疑念の根底には、ガーストルが「人種的ナショナリズム」と呼ぶ「人々が血筋と肌の色、そして生まれ持つ自己統治の適正によってまとまっている民族人種的なアメリカ」という考えが横たわっている。

どちらのタイプのポピュリストも、政治的影響力を手に入れることがある。しかしそのタイミングは偶然ではない。人々が本当に不満をため込んだときに、その反動としてポピュリズムが台頭する。そしてその不満の原因は、金持ちを優遇する経済システム、移民に雇用を奪われる不安、大多数の幸福よりも自分の出世を重視する政治家に対する怒りだ。ポピュリストの訴求力を低下させるには、こうした不安や怒りに真剣に対処するしかない」(『Foreign Affairs Report』2016 NO.11)

ここでマイケル・カジンが述べている米国のふたつのポピュリズムはこうである。

第1のポピュリズム

このポピュリズムでは、「民衆」が階級ベースになる。民族や宗教を重視しない。怒りの矛先は企業エリートや役人で、普通の人々の利益を裏切るエリートたちになる。

おおむねリベラル派に属し、一種の「市民ナショナリズム」といっていい。このポピュリズムは「万人の平等、各人が有する生命・自由・幸福追求権、そして民衆の支持を政党制の拠り所とする民主的政府への確信」によって支えられている(ゲーリー・ガーストル)

第2のポピュリズム(トランプはこちらに属する)

腹黒いエリートと黒人が結託して、愛国的な(白人)多数派の利益と価値観を脅かしていると主張する。「民衆」の定義が狭く、民族的な選別をする。「人種的ナショナリズム」(ガーストル)で、ヨーロッパ系市民だけを「本物のアメリカ人」とみなす。選挙期間中のトランプが「民族差別者」と批判されたのは、このポピュリズムの特徴が出ていたのである。トランプの個人的な偏見から出ていたのではない。

「1」も「2」も、国民の貧困という現実から出発している。そこから、ポピュリズムが台頭する。貧困はなぜ生まれたか。それは、

1 金持ちを優遇する経済システム

2 移民に雇用を奪われる不安

3 大多数の幸福よりも自分の出世を重視する政治家に対する怒り

「1」「3」は、日本の現実でもある。しかし、日本には国民の怒りがない。

マイケル・カジンは、「ポピュリストの訴求力を低下させるには、こうした不安や怒りに真剣に対処するしかない」という。これは、米国1%の方向性になるだろう。

また、トランプの政権移行チームの、とりわけワシントン派の戦略になるだろう。トランプに勝利をもたらしたニューヨーク派は、これに抵抗するとみられ、すでに政権移行チーム内で権力闘争が始まっている。

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トランプ抗議デモの真の動機

テレビが、岩手県、宮城県、福島県の沿岸部で、ポケモンGOの、レア度の高いラプラスが出現しやすくなっていると喋っていた。例によって、東北三県の復興に寄与すると説明している。画面には、多数の若者たちが走って移動している。

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それに関して、ネットでこんな記事を見つけた。

「福島県のラプラス出現情報福島県のは、宮城県の下に位置する県になります。
出現場所は、いわき市から相馬市へ北上する、もしくは南下するパターンです。
沿岸部はだいたい車で1時間半かけて移動できるので、自転車でもおすすめ!

まるで別世界のようだ。これなら放射能汚染の危険地帯にも、画面を見ながら平気で入っていくような感じである。もしかすると福島第1原発破壊も知らないのかもしれない。

自公のやりたい放題の時代になっていることがよくわかる。

トランプが、政権移行チームのトップにマイク・ペンス次期副大統領を任命した。また、大統領首席補佐官に共和党全国委員会のプリーバス委員長、バノンを、戦略立案の責任者に指名した。

トランプ陣営からは、ムニューチンを財務長官に推薦する声も挙がっている。かれは米ゴールドマン・サックス・グループの元パートナーである。まだ、最終的に決まっているのではないが、いよいよトランプは取り込まれ始めたのかもしれない。

トランプの娘イバンカ、息子のエリック、それにドナルドジュニアの実子3人に加え、イバンカの夫ジャレッド・クシュナーも入れた。

身内を入れたのは、それだけ警戒しているからかもしれないが。

閣僚は、自分の政策を実現してくれる人物を選ぶべきである。そして4年後の政権への評価はすべて自分が責任を負う、というのでなければならない。間違っても党内融和とか、バランス人事をとってはならないだろう。

最初の数か月あるいは1年が勝負と思うべきだ。最初がトランプのもっとも力のある時期で、あとになるほどワシントンに取り込まれていく。最初の数か月、あるいは一年でできなかった公約は、ほぼ実現できないだろう。

トランプは大統領になっても、権力はロックフェラーやジョージソロス、ヒラリーらが握っている。かれらは、4年間は我慢しても、8年間は待たないだろう。4年間で大統領をやめさせるには、公約を破らせることが一番だ。米国・官僚・自民党が、鳩山・菅・野田らに公約を破らせて政権交代を果たしたように。

『マスコミに載らない海外記事』(11月13日)にPaul Craig Roberts の「反トランプ抗議行動参加者はオリガーキーの手先」が載っている。

「進歩派を装い、大統領選挙の結果を受け入れるのを拒んで進歩派の名を汚している反トランプ抗議行動参加者は一体何者だろう? 彼らは連中が非難している“下層白人”のように見え、それよりひどい行動をしている。

私は連中の正体を知っていると思っている。連中は、キエフで、クーデターの準備をするべく、民主的に選ばれたウクライナ政府に抗議するよう、アメリカ政府とドイツのマーシャル・ファンドが学生たちに金を払っていたのと同じ形で、トランプ大統領を非合法的なものにするため、オリガーキー(1%の富裕層が自己の利益のために行う寡頭政治 注 : 兵頭)に金をもらっているお雇い暴漢連中だ。

進歩派集団を名乗ってはいるが、他の進歩派集団と同様、オリガーキーのフロント組織かも知れない団体、change.orgは、アメリカ選挙人団の選挙人に、ヒラリーに投票して、選挙を無効にするよう指示する請願を回して、あらゆる進歩派の評判を破壊している。

(中略)

CNNは“国中で、多くのアメリカ人にとって、ドナルド・トランプの勝利はとうてい受け入れられない結果だ。何万人もが、少なくともアメリカの25都市で、一夜にして街頭を埋めた。”と奉じている。これこそまさに、オリガーキーが、売女マスコミに期待していて、実際に得た報道なのだ。

25都市での同時抗議行動が自発的な出来事などとは誰も思わないよう私は願っている。一体どうやって、25の独自の抗議行動が、選挙後の同じ夜に、同じスローガン、同じプラカードを持って実行できたのだろう? 抗議行動の目的は一体何であり、それによって、一体誰の利益になるのだろう? ローマ人は常にこう問うていた。

“誰が利益を得るのか?”

答えはただ一つ。それはオリガーキーであり、オリガーキーだけが利益を得るのだ」(「反トランプ抗議行動参加者はオリガーキーの手先」)

トランプがいい改革をできるか。それとも米国裏権力の猛反撃に遭って、妥協の操り人形になるか。すべてはこれからだ。

ただ、トランプは大統領になることによって、すでに3つの大きな成果を上げている。

1 ヒラリーを大統領にしなかったこと

2 第三次世界大戦を遠ざけたこと

3 TPPを空中分解させたこと、あるいは少なくとも11月8日の大統領選挙から12月16日までの議会のレームダックセッションで、オバマがTPP参加を強行する可能性を潰したこと

以上の3点だ。つまり、トランプは、当選が、即時的に巨大な功績を生むという、不思議な立ち位置を占めている。

ヒラリーを進歩的なマイノリティの味方と見るのは、大きな間違いだ。彼女は、「米国軍産複合体・イスラエル・米議会・国際金融資本(米金融ユダヤ)・メディア」のエージェントであり、その中央の歯車だ。

ヒラリーは、これまで絵に描いたようなダブルスタンダードのエリート主義を貫いてきた。口ではISIS攻撃を声高に叫び、裏では戦争からの収益を見込んでISISを育てていた。サウジとカタールはすべてを知っていて、戦っているフリのヒラリーとISIS両者に資金を提供していた。この世界の政治の暗さを理解するのに、これ以上の教材はない。

ヒラリーの不正選挙は、ロシアを含む多くの事前の投票監視で、ほぼ不発に終わった。それで敗北したので、同じ「不正選挙」でトランプを批判しているのだ。

マイケル・ムーアは、総得票はヒラリーの方が多かった、それで大統領になれないのは民主主義ではない、という。この発言がひどく気に入ったと見えて、欧米日のメディアが繰り返し放映している。

しかし、マイケル・ムーアはひどい勘違いをしている。これは不正選挙でも何でもない。米国の大統領選は、勝者総取り方式で、最も得票数が多い候補がその州の選挙人を全員獲得する。たまたま選挙人の多い激戦区を、多くトランプが競り勝ったので、ルールに基づいて多くの選挙人をトランプが獲得したのにすぎない。

このシステムがいけないというのなら、ルールを変えて次回の米大統領選から実施することになる。現行のルールに基づいて勝利したトランプを批判するなど、理不尽もいいとこだ。このルールで、ヒラリーが勝つ可能性もあったのである。

ヒラリーは、不正選挙など一言もいっていない。自分がサンダースに対して散々やってきたことだからだ。そのヒラリーが黙っているいるところに、このデモの背景が存在する。

Paul Craig Roberts は、「連中は、キエフで、クーデターの準備をするべく、民主的に選ばれたウクライナ政府に抗議するよう、アメリカ政府とドイツのマーシャル・ファンドが学生たちに金を払っていたのと同じ形で、トランプ大統領を非合法的なものにするため、オリガーキーに金をもらっているお雇い暴漢連中だ」としている。これは正確な分析だ。

政権を倒す世界の大きなデモには、二種類ある。99%の真のデモと、1%が仕組んだ偽りのデモだ。後者には、CIAが絡んだ外国政権転覆の暴力デモがある。

米国の25都市で、一斉に同じスローガン、同じプラカードで始まる。それが誰の利益になるのか。もちろん米国1%の利益になる。

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トランプのポピュリズム

(初めにご報告と感謝を。

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2016年11月6日、PC用だけでついに3千超えを達成し、「まぐまぐ」の「殿堂入り」を果たしました。

5年ほどかかりました。テレビにでも出ていたら、桁が違っていたでしょうが、出なかったおかげでほんとうのことを書き続けてこれました。

わたしのようにどの組織にも属さず、辛口の政治評論が中心で、どの政党も遠慮せずに批判し、既得権益支配層を批判するばかりか、だらしのない国民をも叱咤し続けて、3千部達成というのは、珍しいのです。

たまにお便りで読者を知ることがあるのですが、わたしの読者は粒よりで、一騎当千のつわものばかりです。これが何よりのわたしの誇りです。

なにぶん歳なので、いつまで書けるかわかりません。それ以上に、狙われているので、ネットから追放される可能性もあります。皆さんのなかにもわたしのツイートをリツイートして、妨害された方がおられるでしょう。共産党からネトウヨまで、幅広い妨害に遭っております。つまり公認左翼と右翼とに怖がられております。

毒にも薬にもならない言葉ではないわけで、妨害はわたしの栄光だと思っております。

いくら妨害に遭っても、明察の支持者がいて、11月8日にはツイッターのフォロワーが3万人を超えました。深く感謝しております。

PC用だけで「まぐまぐ」の殿堂入りという、ひとつの区切りを迎えました。ご報告と感謝を述べておきます)

安倍晋三がこども食堂にこんな酷いメッセージを送りつけた。ご存知のように、こども食堂は、安倍晋三の失政のために生まれた多くの貧困家庭の子供のために、冷酷な政治が何もしないものだから、民間のボランティアが始めたものだ。

「日本の未来を担うみなさんへ

あなたは決してひとりではありません。

こども食堂でともにテーブルを囲んでくれるおじさん、おばさん。

学校で分からなかった勉強を助けてくれるお兄さん、お姉さん。

あなたが助けを求めて一歩ふみだせば、そばで支え、その手を導いてくれる人が必ずいます。

あなたの未来を決めるのはあなた自身です。

あなたが興味をもったこと、好きなことに思い切りチャレンジしてください。

あなたが夢をかなえ、活躍することを、応援しています。

平成28年11月8日
内閣総理大臣

安倍晋三

国のトップからこういう幼稚で他人事のような言葉を聞かされると暗くなる。「「こども食堂」の善意を横取りして恩を売る最っ低のクズ野郎。安倍晋三」、「簡潔に要約しますと、「僕は何もしないので勝手に頑張ってね」という事」というツイートを見たが、これが多くの国民の気持ちだろう。

「あなたの未来を決めるのはあなた自身」などと、よくもいえたものだ。子どもたちの未来は、安倍晋三によって日々閉ざされていっている。福島第1原発由来の放射能汚染と天文学的な廃炉費用負担。戦争法による軍事国家への道。特定秘密保護法による警察国家の道。

子どもに手を差し伸べ、救うのは、政治の仕事だ。それを放棄し、民間に押し付ける。家族や他の子供に押し付ける。そして政治は米日の富裕層にばかり税金をばらまく。

安倍晋三の言動の特徴は、いつも矛盾していることだ。雨の日に晴れと言い放つようなものだ。不景気なのに好景気と強弁し、危機を高めながら安全を名目にする。国民に増税しながら福祉をいう。最近では「わが党においては結党以来、強行採決をしようと考えたことはない」と口走ってTPPを強行採決した。

今度は子供の夢を奪った者が、子供に希望を語っているのを、わたしたちは見ているのである。

要は幼稚で嘘吐きなのだ。放射能汚染列島にしながら安全を口にする。それがとうとう東京オリンピックにまで突き進んでしまった。日本を墓場にしておいて、花火を打ち上げ続けるのである。

米国では大統領選挙の余震が続いている。日本のテレビは、国内のデモはほとんど無視するくせに、米国の反トランプデモは熱心に報道し続ける。1%の利権に仕えるヒラリーが敗北したので、トランプが憎いのである。

おそらくタヴィストック人間関係研究所の指示が、世界の巨大メディアに降りているのだろう。トランプバッシングも米日同時に始まったが、やめるのも同時だろう。

米大統領選に新党から出るか、それとも共和党から出るか。

トランプには、この問題に関して相当な葛藤があったと思われる。結論は既成の共和党を利用するというものだった。

トランプが共和党ではなく、新党を作って登場していたら、米国にもポピュリズムが登場した意味がわかりやすかったのである。しかし、トランプは既成のエリート政党を利用して、そのなかから登場した。

しかし、その政治思想は、あまりにも共和党の政治思想とは違っている。これからトランプを待ち受ける、もっとも深刻な問題はここにある。

保守政治と折り合いをつければ、投票してくれた米国の、NAFTAなどのグローバル大企業の犠牲者である貧困層を裏切ることになる。

トランプよ、お前もか、となるだろう。これは事情は民主党も同じである。敗北したのは、NAFTAなどのグローバル大企業の犠牲者を無視して救わなかったからである。ここにヒラリー敗因のひとつがオバマの無策にあることがわかる。したがって民主党もTPP賛成に回ることは、もうない。

しかし、トランプが米国の貧困層に寄り添えば、「300人委員会」(フリーメイソン・イルミナティの核)という、世界最大の権力とぶつかる。

実は、共和党もまだトランプ現象の意味がわかっていない。共和党主流派は米国1%の一員であって、トランプが共和党から登場した意味をわかっていない。或る意味でトランプは、共和党の救世主だった。しかし、共和党主流派がトランプを理解し、感謝することはないだろう。

米国の貧困白人層・マイノリティは、結論を早く出してほしい。そうでなければ、言葉だけだったオバマの再現として、4年後にはトランプを見切るだろう。そして真のポピュリズム政党が生まれるだろう。

これからトランプを取り巻く政治環境は以下のものになる。

1 トランプもまた、一度権力を握ると、かれを米大統領に押し立てた貧困層・マイノリティの要望に応えていかなければならない。もし、共和党主流派の1%政治に取り込まれると、4年後にはすぐに大統領から降ろされるだろう。

2 これからトランプは、ブッシュ家、クリントン家を中心に、「300人委員会」(米国の裏権力)の反撃に遭う。その究極は暗殺になるだろう。かれらはトランプ現象をオバマ現象と同じものとして失敗させようとするだろう。

3 しかし、貧困が根底にあるので、米国・欧州のポピュリズムは消えない。トランプを葬っても、あるいは体制に取り込んでも、米国には第二のトランプが現れる可能性が高い。

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ヒラリーは去ってはいない

TPPが衆議院で可決された。

肝心かなめの米国が、トランプ大統領になってTPPを離脱する。すると現実問題として、日本以外の国からTPPの解体・解消を申し出る国が出てくる可能性がある。

それであわてた安倍晋三が、就任式もまだ終えていないトランプに会いに行く。こんな国は日本だけである。一国のトップとしてのプライドもなければ見識もない。だいたい、まだ現職の大統領としてオバマがいる。それを差し置いて一国のトップが次期大統領に会う。失礼極まりない。

トランプとの会談で、安倍晋三は間違いなくTPPの話を出す。TPPの再交渉に応じて、米国の要望は丸呑みするから、TPPから離脱しないでくれ、と頼むのだろう。

日本国民のことなど何も考えていない。究極の売国奴である。

TPPに関して、こんなツイートが目にとまった。

「内田聖子/Shoko Uchida

海外の仲間に、「日本は衆議院で今日、TPPを可決した」と報せると、「え? なぜ? 意味ないよ」「国内法の改正をしてしまって大丈夫なのか?」などのメールを次々もらう。説明に苦慮するのだが、みな今日の可決は理解不能(当たり前)。

山本太郎 次の準備してる?

TPP衆本会議を通過後、明日11月11日金、にも本会議で趣旨説明、同日特別委員会を開会。来週月曜から審議を開始する線が濃厚と小耳に挟んだ。衆議院が不正常な状態で送り込んだものをサッサと受取って審議時間を稼ぐお手伝いするつもりか? 30日ルールを言い訳に? 抗う振りぐらいしたらどうだ?

《ひとりごと》
NHKはTPP本会議を中継せずカワイイ投稿動画番組やってるよ。
この公共放送と名乗る局に受信料を払う価値があるのか? これからはビタ一文払わんと考える人もいるだろうな。まずは、そんな人が100万人実行に移したら公共放送を名乗る官邸TVがガラッと変わるだろうな。

保守の皮を被った保身。
与党だけじゃないな。
野党側のふりした与党。
お前らだよ。
TPPは国民が理解しないから、抵抗もそこそこに、また握るの? 誰の為に政治やってんの?
そんな事を公に言うもんじゃない、って?
これ、呟きっていうんだよ。

TPPに賛成で保守?
笑わせるな。保身だろ?
次の選挙で公認もらう為だけに賛成するんだから。
選挙の時には土下座までして、当選すれば手のひら返し。
保守の皮を被った保身のお家芸ですね、わかりますっ(毒)

小沢一郎(事務所)

「開いた口がふさがらない」とは正にこのこと。支離滅裂。理解不能。米国次期大統領が離脱すると宣言し、もはや瓦解寸前のTPP承認を、国民の理解が全く深まらない中で、強行採決。自民党議員は、地元でどういう説明をするのだろう。おそらく地方では触れないのでは。そういうことをしたということ。

孫崎享

TPP衆議院通過、米国が批准しない状況でTPPは発効しない。少し考えれば無意味な行動と解る。それを日本の国会は強行採決で通過させる。「あんた達馬鹿ではないか」という社説があっていいが見渡しても見当たらない。産経は「保護主義の流れを絶つよう米国に求める前提になる」ドン・キホーテ論」

世界的に安倍晋三の白痴政治が知られてきた。礼儀も知らないようだ。普通はオバマに気遣って、まだ就任式も終えていないトランプには会わないのだが。訪米してもヒラリーだけに会って、トランプを無視した礼儀知らずが、ここにも顔を出している。

ワン・ワールド政府に向けた米国系グローバル大企業の米国破壊は確実に進んでいる。もしトランプが暗殺されるとしたら、米国の真の支配層がやることになる。

日本の政界では、TPPを真に理解して反対している政治家は少数である。山本太郎がいうように、ほとんどの政治家は食べるために政治をやっている。国家や理念よりも保身を優先して生きている。

その政治家としての身の丈は、すべて安倍晋三の知性のレベルで動いている。日本の政治そのものが世界の笑いものになっているのだが、それすらわかっていないのだ。

今回の米大統領選で明らかになったのは、大手メディアがグローバル化しており、1%のために仕えるメディアに堕落していることだ。

わたしは日頃から日本のメディアは米国のメディアである、と語ってきた。それが米大統領選で証明された。日本の大手メディアは、まったく宗主国のメディアと同じ動きを示した。メディアスクラムを組んでヒラリーを支援したのである。

開票当日も、すでにトランプ当確を米メディアの一部が打った後でも、犬HKを初め、日本のメディアは殊勝にも打たなかった。宗主国の権力者ヒラリーに気を遣ったのである。

トランプ勝利の余波が続いている。

今回の米大統領選ほど、予想外の劇的な展開を辿った選挙はなかったといわれる。

しかし、誰にとって予想外だったのか。1%にとってだ。

1%に予想外だったということは、貧困白人層やマイノリティが、政治を牛耳る1%にこれまで一顧すらされなかったことを物語る。

米国の支配体制、ワシントンD.Cコンセンサスは、シティバンクの代表者である。この中心にヒラリーはいた。オバマの背景にいた権力も同じである。

トランプの勝利はオバマの失政の結果だった。オバマは任期中に黒人の地位ひとつ引き上げることをしなかった。まして貧しい白人層など一顧もしなかった。その鬱積した貧困白人層の怒りが、ワシントンD.Cの代表者ヒラリーを否定したのである。

ヒラリーはマイノリティの味方を口にしたが、これこそがポリティカル・コレクトネスだった。職業政治家の単なる建前であり、実現されないことを、オバマを見た米国民は知っていたのである。

わたしはトランプを高く評価しているわけではない。かれの評価はすべてはこれからの行動にかかっている。特に政治人脈の薄さが気にかかる。

凋落の米国は、追い詰められている。長年、ワシントンD.Cにいた商売としての政治家では、どうしようもなくなっている。そこで米国民は、ポリティカル・コレクトネスのアンチであるトランプに託したのである。

この結果がどうなるかはわからない。レーガンさえ暗殺されかかったのであるから、4年間、トランプが暗殺されずに任期を全うできたら、その方が奇跡のような気さえする。

『マスコミに載らない海外記事』(2016年11月9日)に「アサンジ: クリントンは、ゴールドマン・サックスとサウジアラビアの歯車(ジョン・ピルガー独占ビデオと書き起こし)」が載っている。

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これは、ウィキリークス創設者で編集長の政治囚ジュリアン・アサンジへのインタビューである。インタビュアは、オーストラリア人ジャーナリストでドキュメンタリー制作者のジョン・ピルガーである。

「内部告発者ジュリアン・アサンジが、これまでで最も刺激的なインタビューの一つを行い、そこで、ウィキリークスが今年公表した何万通ものクリントン電子メールから一体何が引き出せるか、彼が要約した」というものだ。

「閉じこもっているエクアドル大使館で25分のインタビュー」だった。

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紙幅の都合で、引用文は、JA(ジュリアン・アサンジ)のみにした。省略したインタビュアの発言を含めた全文は、後でリンクを張っておくので、そこでご覧いただきたい。

「JA: ヒラリー・クリントンの下で、800億ドル以上の世界最大の武器取り引きが、サウジアラビアとの間で行われました。実際、彼女の国務長官任期中に、ドル価値での、アメリカ合衆国からの武器輸出総計は倍増しました。

(中略)

JA: 私は実際、彼女はその野望ゆえに、生きながらにして食べられるような苦しみを味わっている人に見えるので、ヒラリー・クリントンを人間として、非常に気の毒に思います。文字通り病気になるほど苦しんでいるのです。自分の野望の結果[反応]として気絶するのです。彼女は、人々のネットワークと、特定国とのつながりネットワーク代表なのです。

問題は、ヒラリー・クリントンが、この広範なネットワーク中で、どのような位置を占めているのかです。彼女は中央の歯車なのです。巨大銀行ゴールドマン・サックスや、ウオール街の主要企業、諜報機関や国務省の連中やサウジアラビアに至るまで、実に多くのギアが動いているのです。

彼女は、こうした様々な全ての歯車を相互に結びつけている中心歯車なのです。彼女は全ての中心的代表で、‘全ての’というのは、事実上、現在アメリカ合衆国で権力を握っている連中です。我々が、支配体制、DCコンセンサスと呼んでいるものです。

我々が公表した、より重要なポデスタ電子メールの一通は、オバマの閣僚がいかにして形成されたか、オバマ閣僚の半数が、いかに、基本的にシティバンクの代表者によって指名されているかを示しています。これは驚くべきことです」(「アサンジ: クリントンは、ゴールドマン・サックスとサウジアラビアの歯車

ヒラリーの国務長官任期中に、800億ドル以上の世界最大の武器取り引きが、サウジアラビアとの間で行われた。これが彼女の素顔である。女性だから誤解されがちだが、彼女は「米国軍産複合体・イスラエル・米議会・国際金融資本(米金融ユダヤ)・メディア」のエージェントであり、戦争屋である。

ヒラリーは、「中央の歯車」であって、彼女を中心にして、巨大銀行、ゴールドマン・サックス、ウオール街の主要企業、諜報機関や国務省、サウジアラビアなど、多くの権力ギアが回っている。

ヒラリーは、現在、米国で権力を握っている支配体制、DCコンセンサスを相互に結びつけている中心歯車なのである。

オバマの閣僚も、その半数が、シティバンクの代表者によって指名されていた。これが米国の、そして世界の権力構造の核心なのだ。国際銀行家、金融マフィアが最大の権力者であって、米国政権の閣僚も重要な部署は、かれらから指名されたエージェントが占めるのである。

ヒラリーはまだ強大な権力をもっている。彼女は、ただ大統領になれなかっただけだ。そしてトランプに強い憎悪をいだいているものと思われる。

その憎悪が、彼女がカダフィにしたような形をとらないことを祈らざるをえない。

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