デジタル・グローバル大企業の将来

物事を判断するときに、もっとも大切なことは状況的に考えるということだ。
これが欠けていると、つまり先験的な理論から入ると、大なり小なり宗教になってしまう。

わたしはこれまで誰かの信者であったことは一度もない。
そのことはおりに触れて書いてきた。
若い頃は吉本隆明の『試行』に書いていたが、60年代から70年代にかけて吉本のまわりにいる人たちは、吉本があまりに巨大すぎて、「吉本信者」といわれていた。
そのときもわたしは信者ではなかった。

人間にはいいところもあれば、悪いところもある。
ダメなことをするときもあれば、いいことをするときもある。
いいところは評価し、悪いところは批判する。
これは当たり前のように思われるが、実はなかなか難しいのである。
それまでの人間関係、しがらみが邪魔をするからだ。

わたしはそういった関係、しがらみを極力作らないようにしているので、常に自由な立場にある。

政治のなかでは相手が変化していく。
消費税増税はやらないといっていた政治家が、政権を取ると、消費税増税賛成に変わったりする。
そこで、一度評価していたのだから、裏切られても評価し続けろ、ずっとぶれずに支持しろというのは無茶である。私の場合は、読者への責任もあるのだ。だからあの政治家は以前は殊勝なことを語っていたが、すっかりダメになった、ということを明確に書いていくようにしている。しがらみを極力作らないようにしているわたしの強みである。

日本には相手がどう変わろうと、ずっとついていきます、といった生き方があって、バカの国だけあって感心されたりする。
だからいつまで経っても日本は学ばないし、変われないのだ。
繰り返すが、わたしは政党や特定政治家の信者ではない。

逆にダメな政治家が、気持ちを改めて、国民の側に立った発言をはじめる。
原発を推進していた政治家が「脱原発」に変わる。
そうなったら、過去がどうであろうと、わたしは褒める。
評価する。
政治家を育てるといった視点が大切なのだ。

薄っぺらな一部の連中がわたしのことを党利党略から、けなしている。
しかし、わたしは一貫して自公を、アホぼん三世こと安倍晋三を批判してきた。
種子、TPP、過労死(高プロ)、水道民営化、カジノと、さらに改憲でも原発でも消費税増税でも、わたしの姿勢は一貫している。
わたしを批判して得点を稼ぎ、くるくると政治的利用対象を変える我が身のつたなさを恥じるがいい。

さて、今日のメルマガでは、グーグル、フェイスブック、アマゾンなど、デジタルグローバル大企業の孕む危険を考えてみる。

ビクター・メイヤーとトーマス・ランゲが、「デジタル企業の市場独占と消費者の利益――市場の多様性とレジリエンスをともに高めるには」という、たいへん状況的な論文を共同で書いている。

(ビクター・メイヤー=ションバーガーは、オックスフォード大学教授(インターネット・ガバナンス・規制)

トーマス・ランゲは、独ブランドアインズ誌テクノロジー担当記者)

この20年で、一握りの巨大テクノロジー企業が、デジタル市場を支配するようになった。
グーグルは世界のインターネット検索のほぼ90パーセントのシェアをもち、世界一のソーシャルメディア・プラットフォームであるフェイスブックのユーザー数は20億を超える。
両社合わせると、オンライン広告市場の半分以上のシェアを握っている。

もとはコンピューターメーカーだったアップルも、いまや売上高で世界最大のモバイルアプリストアを運営し、この分野で約80パーセントの市場シェアをもっている。
音楽定額配信サービスでも世界第2位で、市場シェアは全体の約3分の1に達する。

そしてアマゾンは、アメリカのインターネット通販市場で約50%のシェアをもっている。
巨大な市場シェアをもち、その市場支配力を甚大な利益に変える力をもっている、これらの企業を、エコノミストのデービッド・オーターは「スーパースター企業」と呼んでいる。

スーパースター企業の成功は、ユーザーに大きな恩恵をもたらすと同時に、社会と経済を重大な危険にさらしている。
各社は、自らが集める情報を蓄積し、一元的システムを使って、その巨大ビジネスを動かしているからだ。
このような情報の独占はイノベーションを妨げるとともに、企業がユーザー情報を乱用することに道を開いてしまう。

一元的な管理システムゆえに、予期せぬショックに対するオンライン市場の脆弱性は大きくなり、これによって、経済全体がリスクにさらされる。

企業が市場で強大になりすぎた場合の一般的解決策は、もちろん、企業分割だ。
かつてアメリカの規制当局は、スタンダード石油やAT&Tに分割を命じたが、現代の巨大デジタル企業を分割しても、これらの企業が生み出した価値の大半を破壊するだけで、競争環境を復活させることはない。

構造的な改革をせずに、現在のデジタルスーパースター企業をつぶしても、新たなデジタルスーパースター企業を登場させるだけだからだ。

よりよい解決策は、進歩的なデータ共有を義務づけることだろう。
つまりスーパースター企業を存続させつつ、これらの企業が集めたデータを匿名化した上で、他社と共有するように義務づける。

こうすれば、複数の企業が同一データから最善の洞察(インサイト)を得るために競い合うことになり、デジタル市場は分散化され、イノベーションが刺激される。

現在は多くのことが危険にさらされている。
ここで政府が行動を起こさずに、唐突にデジタルシステムが破綻すれば、欧米の経済と民主主義の重要な部分にダメージが生じる」(『Foreign Affairs Report』2018 NO.10)

まず、ここで紹介されたデジタル・グローバル大企業の凄さをまとめておこう。

1 グーグルは世界のインターネット検索のほぼ90パーセントのシェアをもつ。

2 フェイスブックは、世界一のソーシャルメディア・プラットフォームに成長し、ユーザー数が20億を超える。

3 グーグルとフェイスブックと合わせると、オンライン広告市場の半分以上のシェアを占める。

4 アップルは、売上高で世界最大のモバイルアプリストアを運営し、この分野で約80パーセントの市場シェアをもつ。
音楽定額配信サービスでも世界第2位で、市場シェアは全体の約3分の1を占める。

5 アマゾンは、米国のインターネット通販市場で約50%のシェアをもつ。

なんとも凄まじいばかりのデジタル・グローバル大企業である。

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メルマガの一部の紹介はここまでです。

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わたしの強みは、商業ジャーナリズム、「記者クラブ」メディアから自立していることから、政権にも企業にも遠慮なく真実を語る位置を確保していることです。

わたしは若い頃に吉本隆明の『試行』に作品を発表していました。
この『試行』自体が、そのような問題意識に貫かれた同人誌でした。
位置のとり方の大切さはわかっております。

また、教師をやっていたことから、わかりやすく表現することには通じており、多くの読者の方からわかりやすいという声を聞いています。

優れた情報と、新しい状況の分析・とらえ方を提供します。
そして、「記者クラブ」メディアの情報操作と国民洗脳を対象化し、あなたを現在とは違うステージに招待します。

確かに、わたしはテレビなど晴れがましい舞台には出ておりません。

しかし、わたしの書いた文章は、グーグルの検索でもあちこちで上位に出ております。

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政治が下げる日本の評価

Windows 10の使い勝手が悪い。

Windows 10には、マイクロソフトの、ネット空間の占有意識と管理強化とを強く感じる。とくに表現への監視とEdgeブラウザーでMicrosoft IMEだけを使わせようという意図が強い。

わたしは日本語入力にATOKを使っている。オプションとして様々な辞書をつけていることもあるが、使い勝手は遙かにMicrosoft IMEよりATOKの方がいい。

これまでのWindows のバージョンアップでは、辞書はお好きなものをどうぞ、という姿勢だった。辞書の選択はATOKの側から標準の辞書に決定すれば、それでよかった。

驚いたのは、10のEdgeブラウザーから入る限り、検索バーでもウェブページ内でもATOK(やGoogle日本語入力)が使えなくなったことだ。

ATOKをWindows 10で標準の辞書として使うには、ATOKをアンインストールして、再インストールし、コンピュータを再起動しなければならない。

ところが、Tadahiro Ishisaka が「Windows 10 で発生している他社製 IMEの問題について - オペレーティングシステム開発統括部 ATOKはインストールし直しじゃ無くて、Just Systemから出ている最新アップデートをあてないと行けない。ミスリードだ」とツイートしてくれていて、そうだと実に面倒くさい。

「Shigeru Nakagaki

未だに Microsoft Edge とタスクバーの検索キーワード入力欄で ATOK が利用できないのは、根本的な問題があるからなのかな? メチャクチャ不便。 ATOKで日本語入力できない時点でブラウザとして利用する気が失せた。Windows 10、リリースしたけど問題は山積み」

こういう感想を持っている人は少なくないのではないか。

わたしの場合、ブラウザをグーグルに変えると、問題なくATOKが使える。この「兵頭に訊こう」もグーグルから入っている。

おかしいと思ったのは、今朝、7時頃、Edgeブラウザーの初期画面に「安倍首相への怒号が報じられない理由」というのがあった。クリックすると、その記事はすでに削除されている、といった趣旨の案内が出た。それでタイトルをコピーしてグーグルから検索すると簡単に出てきた。

これは何だろうか。

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米国は、同盟国の政治家・企業家はもちろんのこと、世界中の人間を監視し、盗聴している。その最大のツールになっているのがソーシャルメディアである。

Twitter、mixi、facebook、GREE、モバゲー、さらにYouTube、ニコニコ動画、USTREAM、アメーバ、ライブドア、F2C、Yahoo!、それにiPhoneと数えただけで、ほとんど米国が世界中の人間から採れない情報などないことがわかる。むしろすべての情報は抜かれると思ったうえで、間違った情報を流されることを警戒し、正確な情報をこちらから提示した方がいいのだとわたしは考えている。

ソーシャルメディアは、政治に限定すると、次のふたつの機能をもっている。

1 政権からの見た政治的ソーシャルメディア

国民の監視に利用

2 国民から見た政治的ソーシャルメディア

政権の監視と政権打倒に利用

「1」についてはすでに何度か論じてきたので、今日のメルマガでは「2」について考えてみる。

(以下、長いのでメルマガの一部だけ公開します。

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ソーシャルメディアが政権の監視と政権打倒に利用できることは、すでにいくつかの国で実証されている。

(1) 政治運動としてのソーシャルメディアは、ネット上で完結してはならない。ネットで主張・拡散したあとは、リアルで主張・拡散しなければ、有効な力にはならない。

(2) 政治運動としてのソーシャルメディアは、時間がかかる。短期の効果を期待するなら、むしろリアルの集会・デモの方が効果がある。

(3) 政治運動としてのソーシャルメディアは、時間的にも空間的にも、リアルとは比較にならないほどの拡散力をもっている。

(4) 政治運動としてのソーシャルメディアには、CIAなどの権力が介入してくる。民衆を扇動し、政権を打倒させ、親米の傀儡政権を立てる。

それはまず国境を越える。わたしのメルマガも印刷して米国に送られ、その人から感想のメールをもらったりする。またブログはGoogle Analytics を見ていると、パリやカナダや米国、それにオーストラリアで読まれていたりする。

さらに時間的には、書き言葉になって拡散されることで、ほぼ永久にネット上に残される。ツイッターの呟きは、当日の呟きだけがリツイートされるのではない。何か月か前の呟きが毎日のようにリツイートされるのを、わたしは目にしている。

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時として政治世界から、ネットの限界を耳にすることがある。しかし、これはネットとリアルとの往還を前提にしない議論だろう。

遺制的な政治空間では、リアルで金をばらまいた方が効果があるに決まっている。それは違法なのだが、慣習となっている地方は少なくない。こういった条件では、ネットはむしろ時間がかかるが、最終的にネットの拡散力はリアルの金を上回る。

わたしたちはネットの力を確信して、ネット表現を持続していく必要がある。

粘り強くやれば、自公政権はそれほど頑強な敵ではない。最初から少数支配で成立した政権であり、施策は国民を不幸にするものばかりだ。問題は政治に無関心で、棄権する有権者である。かれらが覚醒すれば、一挙に政権交代は起きる。

その覚醒を東京の大手(「記者クラブ」)メディアが邪魔している。この邪魔(洗脳と誘導)さえなければ、日本国民も外国並みに安倍晋三を否定することができるのだ。

メディアが擁護しない、外国での日本の評判が悪い。

それはすべてリアルの政治が、とりわけナチス自民党が国際的な日本評価を下げている。

「川上泰徳 y.Kawakami

アルジャジーラTV英語版が、安倍首相のシリア難民問題発言を報じる。日本は難民支援に16億ドルを出すなど金の話ばかり。一方で「シリア難民は受け入れは拒否」と 冷たい対応。読んでいると、日本という国の感じ悪さが浮かび上がる。

Syntax

放射能だらけの汚い東京のど田舎にぶっ飛ばされて終わったキャロライン・ケネディがブチ切れて東京から恨み言をメールしてる。
ヒラリーのメール関連でこんなのも出てきちゃってるんだな。
東京みたいな汚いド田舎の土人地帯に左遷されると悲惨だね」

確かに日本はこれまでも外国の難民を引き受けてこなかった。それは安倍晋三の語った、とんちんかんな説明とは別のところに理由がある。国内にすでに多くの日本人難民が棄民されているので、いまさら引き受ける余裕などないのだ。

その国内難民とは、福島を中心とした被曝難民であり、これは明らかに国際法の「人道に対する罪」に違反して放置されている。それから実質的には生活保護以下に追い込まれている年金生活者、結婚の展望ももてない非正規雇用の労働者たちである。加えて冷酷で暗愚な政治の犠牲になった、貧困な子ども難民。

安倍晋三は気前よく世界中に税金をばらまいている。しかし、先進諸国の、貧困な子どもの約10人にひとりが日本の子どもなのだ。

国内で見ると、市町村が実施する就学援助を受ける小中学生は、全国で157万人いる。この157万人という数字は、日本の子供の約6人にひとりが貧困だということだ。

子供の貧困は悲しい。学校に弁当をもって行けない。弁当がないので、遠足を休む。修学旅行はもちろん行けない。子供の貧困は成績の低下を生む。非行を生む。

テレビが、とりわけ犬HKが、「日本スゲー」と日夜刷り込み(洗脳)しているので、外国の厳しい目を、日本国民は知らないのである。

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米国の戦争の変容

Syntax が10月24日に、こんなツイートをしていた。

グーグルの「日本」の検索結果。
右上の地図で東京が無くなって大阪だけになってたり、目的地の都市から汚染が確定してるエリア(東京から仙台くらいまで)が消えてたり、だいぶ変わって来てる。まだ皇居と東京ディズニーランドが残ってるけど。

グーグルのイメージサーチも、東京とか関東のものが無くなって来てるね。
検索上位では関東周辺のものゼロかな。

やっぱ呟いとくわ。
東京の人、頭冷やした方がいいわ。
アメリカのグーグルマップから東京消えてるよ」

地図を見ると、都市名がない北朝鮮と同じ扱いだ。グーグルからバカにされたと思ってはならない。外国の怒りに気付くべきなのだ。

福島第1原発事件について、ある意味で日本が一番のんきなのではないか。無責任の隠蔽文化で、これまでは国内のことだったので、多くのことはそれですんできた。しかし、福島第1原発事件はそういうわけにはゆかない。

福島第1原発から、1日24時間、365日にわたって放射性物質が排出されている。それが世界中を、日々、汚染し続けている。

radioactivity pollution (6)

Chernobyl 2

radioactivity Tokyo

もっともよくないのは、政治が前面に出てこの問題と格闘しているといった懸命さが、外国に伝わっていないことだ。国内ばかりでなく、外国に向けても、政府は嘘ばかりついている。この、正直でないこと、誠実さがないこと、これが政治の世界では、もっともよくない。

いくら嘘をついても、外国は真実に沿って動く。アメリカのグーグルマップから、福島とともに東京も消えた。危険地帯はマップに載せないのだ。それが1300万人が活動している首都である。オリンピックを開催する都市である。

わたしは、日本政治が狂っているとしか思えない。おそらく東京オリンピックは、グーグルマップに載っていない首都での、世界で初めての開催になるのである。今後も、もうないだろう。

放射能に汚染された都市は、立候補しないからだ。それが外国人に対するマナーというものである。自分のことしか考えずにカミカゼ精神で立候補したのだろうが、外国人のことも考えたらどうだろう。

東京の大手メディアを相手にしているとわからないが、日本の国際的な地位が、急速に落ちていっている。安倍は、もはや公式の招待でなければオバマにも会ってもらえない。安倍は、せいぜい副大統領が相手にするほどの首相に成り下がっている。

隣国の中国、韓国とも首脳会談がもたれない。その理由として領土問題と歴史問題がクローズアップされる。しかし、それに加えて日本の国力の低下も、原因としてあるように思われる。

どうしても会わなければならない重要な隣国なら、好き嫌いは別にして習近平も朴槿恵も会った筈だ。もはや会う必要はない、どうでもいい相手に安倍晋三はなっているのである。

それを、米国の戦略としての戦争の変化に見てみると、傭兵としての自衛隊の使い方として顕在化する。

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以前のメルマガで採り上げた、ジョン・パーキンスの『エコノミック・ヒットマン 途上国を食い物にするアメリカ』を思い出してほしい。そこで展開した内容こそ、「タルムード」(ユダヤ商人に伝わる、門外不出の秘伝)を生きる国際金融資本(米金融ユダヤ)の世界だった。

ここでさらに考えを深化させる。その深化のモチーフを語るのには、以前の内容をもう一度思い返す必要がある。

1 米国のEHM(エコノミック・ヒットマン)が、世銀やIMFなどの国際金融機関の資金を外国に貸し付ける。

発注した仕事は米国系企業のものだ。借金を膨らませて、その国を実質的な植民地にするのである。

あるいはCIAなどの謀略で、その国を最初から暴力的に内乱状態にもってゆく。

2 その国の指導者が米国から自立しようとすると、最初はEHM(あるいはCIA)がやめるように警告する。植民地のリーダーが傑物で、それでも自立をやり遂げようとすると、「ジャッカル」が暗殺に出てくる。

3 「ジャッカル」も手に負えなくなったら、イラクやアフガニスタンに見られる米軍の登場である。フセイン、カダフィとも、IMFのドル支配を否定して殺害された。

以上は以前にも紹介したジョン・パーキンスの『エコノミック・ヒットマン―途上国を食い物にするアメリカ』で展開された、米国の侵略の骨格として、わたしがまとめたものである。

しかし、サブタイトルに「途上国を食い物にするアメリカ」とあるように、大国の中国やロシアに対してこの戦略は不適当である。そこで今回のメルマガでは、これをさらに大国向けに深化してみることにした。

1 まず米国の世界戦略がある。それはたいへんスケールの大きなものである。中心にあるのは、中露の分断である。あるいは中露を対立させる戦略だ。

2 さしあたって米国に狙われているのはロシアである。ロシアを構造改革し、米国に対立しない国に変える。

それについては、Andrew Korybko の「カラー革命: 戦争の新手法」が参考になる。

Andrew Korybko は次のように述べている。

「ユーラシア大陸中の社会の戦略的‘バルカン化’は、全大陸を不安定化させる上で、中枢的な手段なのだ。必然的な結末まで考える、ロシア、中国やイランといった、様々な文明と衝突し、それを寸断しかねない、民族的、宗教的、政治的無政府状態のうねりを生み出すことも想定されている。

いくつかの点で、アメリカのアフガニスタンとイラクでの戦争と、その混沌とした余波は、この原理の哲学的指令に従ったものと見なすことができる。

アメリカは、大陸の不安定化を進め、欧米権力をユーラシアの奥深く押し込む手法として、歴史的に、政権転覆作戦も実施してきた」

ロシアは歴史のある国である。すでに衰退過程に入っている米国の、お好みの国に変えられるとも思えない。

もちろん米国のこの戦略をロシアは掌握している。ロシアのBRICSへの加入はそれへのひとつの回答だろう。

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『美味しんぼ』問題 ~真実の隠蔽から表現の弾圧へ~

『美味しんぼ』問題を考えていくと、いかに現在の日本政治が劣化し、異様な国になっているかがわかる。

いかに人気があるとはいえ、エンターテイメントのひとつの漫画が、福島の「鼻血」に触れただけで、複数の大臣が恫喝のコメントを出す。県知事が風評被害に触れて威嚇し、大学の学長が圧力をかける。

そしてマスメディアが、「鼻血」の影響で福島に旅行のキャンセルが出ていないかと、はしゃぎ回る。

ことをなるべく大きく膨らまし、 雁屋哲の表現弾圧へと状況を向かわせる。その先頭をマスメディアが走っている。福島県知事佐藤雄平の「見解」を「抗議」として発表したのは、その一例である。

『美味しんぼ』が注目され、弾圧の対象になったのは、作品の影響力が自民党の支持基盤と重なっていたからである。

今日は政治の『美味しんぼ』問題と、メディア(出版社・編集者)の『美味しんぼ』問題とにわけて、考えてみよう。

まず、政治であるが、ツイッターのどのように辛辣な政府批判も、為政者にとってはサンプルデータにすぎない。しかし雁屋哲の『美味しんぼ』は、政府にとっては玉石混淆のビッグデータであったわけだ。

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端的にいうと、ビッグデータとしての『美味しんぼ』は、読者に多くのB層を抱え込んでいる。そこは自民党の票田と重なりあうのである。その事実が政治家の危機感に触れた。

『美味しんぼ』の発行部数は、累計で1億部を超えている。『クレヨンしんちゃん』の発行部数が累計で4300万部というのだから、その倍以上の、とにかくけた外れの人気漫画である。

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その圧倒的な発行部数と影響力が、ビッグデータとして権力の警戒心を惹起したのである。そして政府は、憲法が保障している表現の自由を軽々と越えてしまった。

このあたりの腰の軽さは、何しろ総理が立憲主義を知らない国なのだから、まるで憲法などなきがごとしである。

エコノミスト誌データ・エディターのケネス・クキエルと、オックスフォード・インターネット研究所教授のビクター・メイヤー=ションバーガーは、共同執筆の「ビッグデータの台頭」のなかで、次のように書いている。

「政府がデータのパワーを過度に信頼するようになることも、もう一つの懸念材料だ。

人類学者のジェームズ・スコットは、 1999年の著作Seeing Like a State で、政府が数量化とデータ収集を重視するあまり、人々の生活を悲惨にすることも多いことを例証している。

例えば、コミュニティを再編(統廃合)しようとする場合、政府は現地で暮らす人々の生活を理解しようともせず、まず地図を取り出して、計画を立てようとする。

農業を集産化しようと、生産の実態に目を向けることなく、むしろ、収穫に関する一連のデータに政府が頼ろうとするのも事実だろう。

人々は長い時間をかけて有機的に交流し、必要性に導かれて行動しているというのに、政府は不完全なデータを、たんに社会の動きを数量化したいという願いゆえに、受け入れてしまっている。

この間違ったデータ信仰が問題を引き起こすこともある。データの間違いゆえに組織が判断を間違え、本来の数字が意味する以上の価値をデータに見出してしまうこともある」(『Foreign Affairs Anthology 』vol.39)

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『美味しんぼ』の圧倒的な発行部数と人気に、「政府がデータのパワーを過度に信頼」し、反射神経的に反応してしまったということは否めない。

その背景には「間違ったデータ信仰」があり、読者の多寡によって政治的影響力を判断する間違いを、政府は起こしてしまったのである。

『美味しんぼ』はグルメ漫画であり、それを手にする人は、政治的な、そして思想的な関心をもって手に取るわけではない。政府は明らかに「本来の数字が意味する以上の価値をデータに見いだしてしま」ったのである。

話題になり、騒ぎになると、雑誌は売れる。これは市場経済の鉄則である。政府は、結果的に宣伝役を買って出ており、『美味しんぼ』は発行部数を、少なくともこの2、3号は増やすであろう。

ケネス・クキエルとビクター・メイヤー=ションバーガーは、先の論文の結論を次のようにまとめている。

「ビックデータの世界にあっても、われわれが育むべきは、想像力、直感、知的向上心などの人間の特性にほかならない。結局は社会を進歩させる原動力は人間の英知なのだ。

ビッグデータは資源であり、ツールでもある。それは情報だが、それで因果関係を説明することはできない。理解する糸口は提供できるかもしれないが、情報がどのように位置づけられるかによっては、誤解を生み出すこともある。

ビッグデータがいかに大きなパワーをもっているように見えるとしても、その魅力的な輝きに惑わされて、それが不完全なものであることを忘れてはいけない。

むしろ、われわれは、ビッグデータのパワーだけでなく、それに限界が存在することを認識した上で、このテクノロジーを用いるべきだろう」

いかにグーグルなどがビッグデータを提供してくれても、「われわれが育むべきは、想像力、直感、知的向上心などの人間の特性にほかならない。結局は社会を進歩させる原動力は人間の英知なのだ」。この結論は正しい。

巨大な読者をもつエンターテイメントの作品が、福島を書いた。放射能と鼻血との因果関係が指摘されていても、それに政府が怯える姿勢がまずおかしい。

『美味しんぼ』に指摘される前に、国と県が、その因果関係を調査し、県民の命と健康のために手を尽くすべきだったのである。

自分たちがやるべきことをやっていない後ろめたさが、県民の味方面して、風評被害を声高に喋らせるのである。

さて、『美味しんぼ』問題に関わった人間で、政治家たちに続いてそのダメさが際だったのは、出版社(編集者)である。権力の弾圧に対して作家を守らない。これは70年代の左翼の退潮期から顕著になった。

それは出したい本から、売れる本へとシフトを変更し、それが売れる本でも反体制であれば作家に書き直しを命じる。

さらに反体制であれば書かせない、さらには左翼の権威を批判した作家の本は出させない、とエスカレートしていった。

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