日本はすでに終わっているのだが、その姿が最近はあちこちに露出してきた。

安倍晋三は、売国に一心に励んだ挙げ句、トランプにTPPを離脱されてしまった。「米国抜きのTPPは意味がない」と口走りながら、その意味のなくなったTPPの批准を、それでも米国のためにやる。12月の26、27両日、ハワイでオバマに会うが、それにあわせて「カジノ法案」を強行採決する。宗主国でのカジノが斜陽になった現在、自国にうじゃうじゃといるギャンブル依存症には目をつぶり、わずか6時間の審議で衆議院可決させる。

オバマにはさんざんコケにされたが、そのひとつがまた顕在化してきた。

安倍晋三が真珠湾を訪れる。保守の反発を恐れて、首相周辺は、首相は訪問に際して謝罪は予定していない、と必死だ。「犠牲者の慰霊のための訪問だ。二度と戦争の惨禍を繰り返してはならないという未来に向けた決意を示したい」。バカである。戦争のできる国へと日本を堕落させ、軍拡に努め、南スーダンにも派兵している。矛盾したその場しのぎを平気で口にする

安倍晋三が、ハワイの米国記者たちに「謝罪はしない」といえるかといえば、とてもおぼつかない。しかし、こういうことは明確にいわねば、米国では一方的に謝罪にきた、と喧伝され、その見方が定着するだろう。

太平洋戦争は、米国に開戦へと追い込まれた、強いられた戦争であった。真珠湾攻撃も、事前に米国は知っており、参戦の大義を得るために、あえて日本に奇襲させたのである。このことは米国ばかりか、すでに世界の共通理解になっている。日本国民だけが米日1%に都合の悪い歴史を知らされていないのだ。

この真珠湾を安倍晋三が訪問させられる意味については、わたしはすでにメルマガ「安倍晋三のパールハーバー訪問」(2016年6月12日)で予測し、書いていた。購読者の皆さんには読み返していただきたいが、あとから購読者となられた読者のために一部を紹介する。

「太平洋戦争における、軍事的には不必要だった広島・長崎への原爆投下は、インディアンや黒人への原罪意識と同様に、時間とともに米国の贖罪意識に深化しつつある。また、米国の若い世代では、原爆投下は不必要だったという認識が増えてきている。それを解消するために、米国の1%はオバマを広島に遣わしたのである。

その意味は、太平洋戦争は、日本の宣戦布告なしのパールハーバー急襲から始まり、広島・長崎への原爆投下によって終わった。原爆投下は、戦争を終わらせるためにやむを得ないものであった。オバマの広島見物はこのストーリー強化の第一幕なのである。

(中略)

このストーリーを完成させるためには、第二幕として日本の首相にパールハーバーを訪問させ、謝罪させなければならない。そこで初めて米国は太平洋戦争の贖罪意識を払拭できるのだ。

米国にとってはパールハーバーがあくまでも中心であり、パールハーバーによって広島・長崎を相対化したいのである。

(中略)

広島とパールハーバーを両国の首脳が相互訪問する戦略は、

1 米国の広島・長崎への贖罪意識の払拭

2 米日軍事同盟の強化

の2点から成っている。

(中略)

行き着く果ては米日軍事同盟の強化なのだ。

第一幕はすでに上がった。オバマの広島見物で日本が失ったものは大きい。いずれオバマによって拡大強化された小型核兵器を、米軍支配下の自衛隊が使う時代がくるかもしれない

わたしが予測したとおりに現実が動き始めた。安倍の真珠湾訪問に、日本の低能メディアが安倍マンセーを繰り返しているが、喜ぶようなことではまるでない。

ところで、ポピュリズムとファシズムの問題は、これから政治と思想の大きなテーマになってくるだろう。したがってわたしたちもこのテーマを折に触れて考えていくことにする。

シェリ・バーマンは「民主主義の危機にどう対処するか ―― ポピュリズムからファシズムへの道」のなかで書いている。

(シェリ・バーマンはコロンビア大学・バーナードカレッジ教授(政治学)。専門はヨーロッパの政治と歴史、左派の歴史など)

「こうしたファシズムの歴史からみて、ルペン、トランプその他の右派ポピュリストについてどのようなことが言えるだろうか。右派ポピュリストと戦間期(「両大戦間期」、「大戦間期」ともいう。1918年の第一次大戦の終結から、1939年の第二次大戦勃発までの約20年の期間 注 : 兵頭)のファシストに一部で重なり合う部分があるのは事実だ。かつての右派の急進派同様に、現在のポピュリストたちも民主的指導者たちを、効率に欠け、民衆の声に耳を貸さず、腰砕けだと批判している。

ポピュリストは「国家を敵から守り、管理できない力によって翻弄されていると感じている人々に目的意識を与えることで、国を育んでいく」と約束し、民衆を宗教や人種で定義しつつも、「人々」のために毅然と立ち上がると表明している。

だが、見事に重なり合う部分があるとしても、ファシストとポピュリストの場合、その違いの方が際立っている。ファシストとの明らかな違いは、ポピュリストが民主主義を葬りさるのではなく、改革していくと主張していることだ。

民主主義の現状には批判的だが、民主主義に代替する制度を示すことはなく、政府を強くし、より効率的にもっと市民の声に耳を傾けるように改革すると主張している。

したがって、現在の右派の急進派は、ファシストではなくポピュリストと描写するのが適切だ。彼らは、普通の人々の立場から、腐敗し、堕落し、現実に向き合おうとしないエリートやその制度を批判している。

別の言い方をすれば、ポピュリストは反自由主義的だが、反民主主義的ではない。右派ナショナリストを含む現代のポピュリストが、権力を握っても、民主体制は続く。逆に言えば、有権者がいずれ投票を通じてポピュリストを締め出し、自分たちの選択を示すこともできる。

実際、これが民主主義の最大の力だ。間違いから立ち直ることができる」(『Foreign Affairs Report』2016 NO.12)

現在、ポピュリズムをファシズムの前段階とみる見方は少なくない。この見方を、あながち間違いだと決めつけることはできない。そうである場合と、そうではない場合とを明確に分け、そうでない場合も、ファシズムに発展する要素を押さえる慎重さが必要だろう。

シェリ・バーマンは、けっしてトランプに好意的ではない。しかし、この論文が見事なのは、「重なり合う部分があるとしても、ファシストとポピュリストの場合、その違いの方が際立っている」ことを指摘したことだ。それは「ポピュリストが民主主義を葬りさるのではなく、改革していくと主張している」点である。

多くは貧困白人層の票で当選したトランプは、もしかれらの生活を具体的に改善できなければ、4年後には落選させられるだろう。つまり民主主義の手続きを踏んだ勝利なのであり、これをファシズムの到来と呼ぶのは、いささか無理である。

トランプが選挙中に盛んに口にしたのは、忘れられた白人貧困層の声を聞く、ということだった。これは民主主義そのものであり、むしろ既成政治家がやらなかったことだった。そしてヒラリーに政権を託しても実現されないことだった。

「ポピュリストは反自由主義的だが、反民主主義的ではない。右派ナショナリストを含む現代のポピュリストが、権力を握っても、民主体制は続く」。実際、米大統領選に勝利した今も、米国のメディアを中心に、グローバリスト支配下の世界の大手メディアがトランプを叩き続けている。

さらにトランプへの攻撃は、最終的な12月19日の代議員投票が不安視されるありさまだ。ヒラリー陣営の強烈な切り崩しに遭って、代議員のひとりはすでにトランプ支持から寝返った。皮肉な見方をすれば民主主義は健全である。

・・・・・・・・・━━━━━━☆

(メルマガの公開はここまでです。申し訳ありません)

有料メルマガ『兵頭正俊の優しさ出前』を配信しております。

2011年10月1日より「兵頭正俊の優しさ出前」(月額:864円(税込)/配信サイト:まぐまぐ)を配信開始しました。

月・水・金・それに、ほぼ週に1回の号外を配信しております。実質、週に4回の配信になります。

優れた情報と、新しい状況の分析・とらえ方を提供します。そして、「記者クラブ」メディアの情報操作と国民洗脳を対象化し、あなたを現在とは違うステージに招待します。

価格以上の価値があると自信があります。ぜひ購読のご検討をお願い申し上げる次第です。

なお、別に無料メルマガ『兵頭正俊の知らなきゃ滅ぶニュースの真相』PC用 携帯用 を2011年8月29日より、「まぐまぐ」から配信しております。

PC用と携帯用をあわせて3000を越える読者に支持されてきましたが、2016年11月6日にPC用だけで3000を超えました。

無料で、ほぼ週刊です。

携帯の送受信の制限を考慮して、分割して送信するように改善しました。

ご登録をよろしくお願いします。

なお、メルマガはテキストファイルであり、このブログ掲載の画像などはありません。

また、このブログ掲載の文章は、メルマガの一部であり、ブログ用に編集してあります。

・・・・・・・・・━━━━━━☆

皆さんの判断の材料に供すべく、次の資料を添付しておきます。 2016年11月13日のメルマガの冒頭に書いたものです。

「初めにご報告と感謝を。

無料メルマガ『兵頭正俊の知らなきゃ滅ぶニュースの真相』PC用と携帯用とを2011年8月29日より、「まぐまぐ」から配信してきました。

PC用と携帯用をあわせて3千を越える読者に支持されてきました。読者の皆さまには深く感謝しております。

2016年11月6日、PC用だけでついに3千超えを達成し、「まぐまぐ」の「殿堂入り」を果たしました。

5年ほどかかりました。テレビにでも出ていたら、桁が違っていたでしょうが、出なかったおかげでほんとうのことを書き続けてこれました。

わたしのようにどの組織にも属さず、辛口の政治評論が中心で、どの政党も遠慮せずに批判し、既得権益支配層を批判するばかりか、だらしのない国民をも叱咤し続けて、3千部達成というのは、珍しいのです。

たまにお便りで読者を知ることがあるのですが、わたしの読者は粒よりで、一騎当千のつわものばかりです。これが何よりのわたしの誇りです。

なにぶん歳なので、いつまで書けるかわかりません。それ以上に、狙われているので、ネットから追放される可能性もあります。皆さんのなかにもわたしのツイートをリツイートして、妨害された方がおられるでしょう。共産党からネトウヨまで、幅広い妨害に遭っております。つまり公認左翼と右翼とに怖がられております。

毒にも薬にもならない言葉ではないわけで、妨害はわたしの栄光だと思っております。

いくら妨害に遭っても、明察の支持者がいて、11月8日にはツイッターのフォロワーが3万人を超えました。感謝しております。

PC用だけで「まぐまぐ」の殿堂入りという、ひとつの区切りを迎えました。ご報告と感謝を述べておきます」

以上です。

ご検討のほどよろしくお願いいたします。