日本国民の、老後の命の綱である年金が、宗主国へ献上される。これは何度か書いてきた。この情報が漏れたため、世耕経産大臣が、「外部の人が執務室に自由に出入りをして、例えば課長レベルの机の前に立って書類が広げられていた場合に見れるという状況は、これはセキュリティ上、一般論として問題がある」として、経産省の全室に鍵をかけることになった。
(「世耕経済産業大臣の閣議後記者会見の概要」2017年2月21日)」)

とにかく国民への隠し事の好きな政権である。後で野党から追及されるような重要文書は、次々に廃棄処分される。

国家・国民のことは考えない。自分の保身だけを考える。こんな低レベルの情報セキュリティが横行するのは日本だけである。しかし、鍵をかけられない宗主国の方から、売国を歓迎するよだれ垂れまくりの発言が出てきた。

『産経ニュース』(2017年3月1日)が「1兆ドル投資を日本に期待 ロス米商務長官、年金ファンドなど想定」として次のように報じている。

ウィルバー・ロス米商務長官は2月28日、トランプ大統領が打ち出す1兆ドルのインフラ投資計画に関して、日本からの資金を受け入れることに期待感を示した。トランプ氏の施政方針演説後、記者団に対して話した。

ロス氏はインフラ投資計画では連邦政府の資金を使うだけでなく、民間からの資金調達も想定していると説明。そのうえで日本が米国の同盟国で、金融機関が巨額の資金を保有していることに触れ、「日本は素晴らしい資本の供給源だ」と述べた。

またロス氏は「日本政府の年金基金は巨大で、保有資産を分散しようとしている」と指摘し、米国のインフラ投資計画が、日本の年金ファンドなどの投資の受け皿になり得るとの見方を示した。

2月の日米首脳会談で安倍晋三首相がトランプ氏に対し「資金援助」の意思があると示唆したことも明らかにした。(「1兆ドル投資を日本に期待 ロス米商務長官、年金ファンドなど想定」)

「日米同盟の深化」と植民地ではことある毎に聞かされる。これは「日本植民地の深化」の謂である。

それがウィルバー・ロスの言葉には横溢している。宗主国の1兆ドルのインフラ投資計画に、「日本は素晴らしい資本の供給源だ」、「日本政府の年金基金は巨大で、保有資産を分散しようとしている」。これは米日1%の話である。日本の99%はそれでは困るのだ。

これで国民の年金が献上されることが明確になった。安倍晋三の動機は、政権の延命である。

これまではジャパンハンドラー、軍産、ワシントンDC派について、TPP、農協解体、JAバンク120兆円の対米供出、特定秘密保護法、戦争法、カジノ法、と日本破壊の売国に励んできた。しかし、トランプの勝利によって、政権のつっかい棒を失ってしまった。慌てた安倍晋三は、トランプに対して、究極の禁じ手、年金の上納を思いついたというわけだ。

米国債の購入で明らかなように、米国に貢いだ金は、戻ってこない。その見返りとしての米軍駐留であり、それを合理化する作られた中国・北朝鮮の脅威なのだ。

今後も安倍晋三による、日本破壊の売国は続く。共謀罪、ネット自由盗聴法、水道法、種子法、国家戦略特区の拡大と際限なく日本破壊は続く。

このように安倍晋三が貢ぐ宗主国の大統領、トランプの思想とはどういうものなのか。それを支える米国民の思想とはどういうものなのか。

ウォルター・ラッセル・ミードは、「トランプが寄り添うジャクソニアンの思想 ―― 反コスモポリタニズムの反乱」のなかで書いている。

(ウォルター・ラッセル・ミードは、バードカレッジ教授(外交)。専門はアメリカ外交。外交問題評議会シニアフェローを経て現職)

トランプが取り入れたアメリカのポピュリズムは、最初のポピュリスト系米大統領(反エリート主義の)アンドリュー・ジャクソンの思想と文化を基盤にしている。

トランプの熱心な支持基盤となった「ジャクソニアン」に言わせれば、アメリカは啓蒙主義に根ざす一連の思想によって創造され、定義されたわけでも、普遍的なミッションの実現を目指しているわけでもない。むしろ、この国はアメリカ人のための国家であって、政府の主要な債務は国内にある。

彼らは、アメリカの例外主義は、アメリカの理念の普遍的な訴求力にあるわけでも、世界を変えるアメリカのユニークなタスクにあるわけでもなく、むしろ、米市民の平等と個人の尊厳を守ることへのコミットメントに根ざしているとみている。

政府の役割は、市民が安全を確保し、経済的繁栄を手にできるように配慮することで、国の「運命」を実現していくことにあり、そのためには、アメリカをユニークな存在にしている個人の自由への干渉は可能な限り抑える必要がある」。これが彼らの考えだ」(『Foreign Affairs Report』2017 NO.3)

トランプをわかることは、これからの世界状況を掴むうえでも、また日本の動向を掴むうえでも重要である。

トランプとは何ものであり、トランプ思想とはどういうものなのか。

ウォルター・ラッセル・ミードは、トランプ思想のルーツを、米国最初のポピュリスト系米大統領だったアンドリュー・ジャクソンの思想と文化に求めている。

トランプの支持基盤となり、かれを大統領に押し上げたものも、この「ジャクソニアン」であった。

「ジャクソニアン」の思想と文化の特徴は、およそ次の9点にまとめられる。

1 米国は米国人のための国家である。

2 米国の例外主義は、米市民の平等と個人の尊厳を守ることへのコミットメントに根ざしている。

3 米国政府の役割は、市民の安全を確保し、経済的繁栄を手にできるように配慮することであり、個人の自由への干渉は可能な限り抑える必要がある。

4 ヒラリーらコスモポリタン・エリートは、米国や米国民を第一に考えない、米国家に反逆的な連中である。

5 「ジャクソニアン」は外交エリート、エスタブリッシュメントに不信感をもち、トランプを自分たちの味方であると考えている。

(日本では、相変わらずトランプをバカにする論調が支配的であるが、トランプが米国民の支持を受けて、民主的な選挙によって大統領になったことは忘れられている。いかなる意味においても、トランプの背後には、かれを支持する米国民がいる

6 「ジャクソニアン」は、米国がグローバルな役割を控えれば、様々なリスクとコストを抑えられるとして、米国の国益に基づいた外交を求めている。

7 「ジャクソニアン」は、米国が、国内のエリートの陰謀集団など、内なる敵、邪悪な勢力に攻撃されている、乗っ取られている、と感じている。

(米国内のエリートの陰謀集団とは、シオニズムのグローバリスト、ワン・ワールド主義者のことであり、具体的には、ロスチャイルド、ロックフェラー、ソロスらのことである)

8 民族のアイデンティティが常に語られ、アイデンティティに応じて経済的恩恵や社会的優位が与えられる米国社会にあって、「ジャクソニアン」は、自分たちは蚊帳の外だと疎外感をもっている。

9 「ジャクソニアン」がTPPなどの貿易合意に反対してきたのは、米国の交渉担当者たちが、米国の利益を中枢に据えていないと感じたからだ。

 

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