状況的なテーマとしては、「パソコン遠隔操作事件」と、雁屋哲の漫画『美味しんぼ』がある。

しかし、今回のメルマガでは集団的自衛権について書く。

現在、世界には6つの大きな戦争の危険性が顕在化している。

1 南シナ海・西沙諸島近海での、中国の石油掘削活動をめぐるベトナムと中国との対立

2 南シナ海の スカボロー礁の領有権をめぐるフィリピンと中国との対立

3 尖閣諸島の領有権をめぐる日本と中国との対立 (これは安倍晋三の必然性なき「火遊び」がもたらしたものである)

4 ウクライナをめぐるEU・米国と、ロシアとの対立 (これは今後東ヨーロッパの液状化をもたらす)

Russia China

5 中東における、イランを中心とした宗派的な対立

6 インドとパキスタンとの対立

これらの紛争が、これまでの米国の世界戦略を大きく変えてしまった。それはテロの温床となった敵国への侵攻といった、これまでの戦略から、同盟国と一体化した(あるいは同盟国を使った)、テロとは無縁な国への侵攻といった戦略への転換である。

上記の、6つの戦争の芽にも、ほとんどテロリズムの温床といった、米国にとっての危険性はない。

この6つの大きな対立すべてに米国が大きな影を落としている。ということは、集団的自衛権確立後の日本にも直接に関係がでてくるということだ。

転換された米国戦略の中心にあるのは、NATOと日本である。ウクライナへの米国の介入はNATO抜きでは考えられない。また、東シナ海、南シナ海での、米国の中国との対峙は、日本抜きでは考えられないことである。

abe shinzou NATO

米国はその巨大で圧倒的な軍事産業を維持していくために、10年から20年の幅で常に戦争をやってきた。わが国が集団的自衛権を確立してしまえば、これから米国の戦争に常に駆り出されることになる。

わが国のこういった大きな国家的転換が、ひとりの暗愚な宰相の、狂気の思い込みで決められようとしている。

おわかりだろうか、戦争をするためには毎年膨大な軍事産業への投資が必要になる。また、戦争が始まれば巨費を投じなければならなくなる。

そればかりではない、わが国は侵略した敵国の恨みを買い、自爆テロに怯える警察国家に転落する。日本中に監視カメラが張り巡らされ、警察官を増員しなければならなくなる。そのための莫大な予算が必要になる。

かりに戦争に勝ったとしても、イラクやアフガニスタンのように今度は破壊した国の復興をやらされる。一体これらの天文学的な費用は誰が出すのか。

もちろんわたしたち99%に、ツケは回ってくるのである。ただでさえ、おバカ政治家たちが作った54基もの原発廃炉の、天文学的なツケを回されている。

原発から出る高放射性核廃棄物は、10万年から20万年間、安全に保管し続けなければならない。呆れたことに、地震が多発する日本の国土に、安全に保管できる場所などどこにもないのだ。

その見通しも立たないままに再稼働を企図し、今度は戦争である。どこまでこの国の官僚・政治家は愚かなのだろうか。

国家や国民のことなど何も考えていないのである。宗主国の命じるままに売国を繰り返す。その見返りに、現在の自分の利権と安寧がもたらされたら、後のことなどどうなってもいいのだ。

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わが国で推進される政策や法は、誰のための政策であり、法であるか。

それは宗主国のための政策であり、法である。消費税増税、原発維持推進、 TPP参加、ACTAなどの様々なネット監視法案、それにNSC、集団的自衛権、これらは民意を受けてわが国の国会から生まれたものではない。

この世界をもっとも深部で動かしているのは、外交問題評議会(CFR)、王立国際問題研究所(俗称、チャタム・ハウス)、ビルダーバーグ会議(俗称、「闇の世界政府」、「陰のサミット」。年1回開催)、CIA、戦略国際問題研究所(CSIS)といった組織である。

それらの日本支配戦略に基づいて、日本の官僚・政治家に指示が降りてくる。具体的には、「対日改革要望書」であり、「日米経済調和対話」、「日本経団連政党評価表」などである。

さらにジャパン・ハンドラーズや、ヘリテージ財団などの、宗主国シンクタンクの指南と指示に基づいて、わが国の官僚が作成し、生まれるのが、重要な日本の政策や法なのだ。

したがって、安倍晋三が訪米したときはCSISで講演し、リチャード・アーミテージ(元国務副長官)とマイケル・グリーン(CSIS上席副所長)に謝辞を述べねばならないのだ。かれらを現在の肩書きや過去の経歴で判断すると完全に間違う。

わが国の重要な政策と法は、その時々の米国の国益によって指示されてくる。わたしたちはこれをしっかりと見抜いてゆかねばならない。

国民を不幸にする、まるで奴隷扱いにした政策と法律が立て続けに繰り出されてくるのは、この事実を物語っている。

さて、その前提を見抜いたうえで、安倍晋三のふたつの顔について述べておく。

1 靖国参拝をし、中国を敵視する、歴史修正主義者としての安倍晋三

2 NSC、集団的自衛権、TPP参加をやり、国と軍隊を売る、新自由主義者としての安倍晋三

この、一見すると矛盾するふたつの顔が、内外の評者を苛立たせてきた。どちらが本物の安倍なのか。

わたしは、安倍晋三の歴史修正主義は、所詮、坊ちゃん育ちの幼稚なものであるとみなしている。国際社会の反響が大きいものだから、それにつれて安倍晋三のナショナリズムが過大に評価されている面が強い。

安倍は、米国に注意されると、すぐに引っ込めている。筋金入りの歴史修正主義者、ナショナリストではないのだ。

それに対して、新自由主義者としての安倍晋三ははるかに本格的である。TPP参加で国を売り、集団的自衛権で自衛隊を傭兵として売る。この2点を捕らえただけでも、かれの歴史修正主義、ナショナリズムがいかに幼稚で、お坊ちゃん育ちの火遊び程度のものであるかがわかる。

むしろ靖国参拝や中国敵視は、 特定秘密保護法やTPP参加や集団的自衛権を正当化している面が強い。ヒットラーは、人々を扇動するのにユダヤ人など共通の敵を作った。安倍晋三は尖閣を利用して中国敵視のムードづくりに成功している。これが宗主国指示の様々な売国政策を容易にしている。

あくまでも安倍晋三の正体は、新自由主義のグローバリズムにあることを、見抜かなければならない。

この安倍晋三が、15日に記者会見を開いた。そして、集団的自衛権についてイラスト入りのパネル2枚を使って説明した。

それはきわめて例外的な状況の、特殊な事例であった。「小さく生んで大きく育てる」というモチーフに沿ったものである。

安倍は、周辺有事の際に、在外邦人を輸送する米軍艦船の防護を事例として挙げた。これまでは、日本人が攻撃を受けていなければ、日本人が乗っている米国の船を、自衛隊が守ることはできなかった。これを集団的自衛権で防護できるようにしようというものである。

この事例は以下の5点の問題を含んでいる。

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