4月3日、神戸で全盲の女性が殴られて、顔面を骨折する重傷を負った。

女性は親族と買い物をしていて、椅子に座って休んでいた。彼女は白杖を側に置いていて、視覚障害者であることが誰にもわかる状況だった。

殴った男は無職の男だった。「脚が女性に引っかかり、腹が立った」のが殴った理由である。

相手の女性が視覚障害者であることを知っていて殴る。これは普通ではない。相手が抵抗できない弱者であるからこそ殴ったのである。

このように社会的弱者が、これも無職の、そういった意味では社会的弱者の攻撃目標にされるという事件が続いている。水がより低いところに流れるように、自分より弱い者が攻撃の対象になっている。

「世に倦む日日」こと田中宏和(1957―)による、独立行政法人理化学研究所の小保方晴子への執拗なバッシングもこのひとつである。

(「世に倦む日日」の正体を、わたしはここで知った。 http://bit.ly/1fPxXMN

長期にわたる、辞職させることを目的とした執拗なバッシングは、もはや限度を超えており、人権問題であるといってよい。

小保方晴子は一介の研究者である。理研内部で四面楚歌の状態で孤立し、やめさせられようとしている。それをバッシングする「世に倦む日日」こと田中宏和は、実はこの実名を隠している。いわば覆面をして、顔と実名と職場を明らかにした若い小保方に石を投げ続けている。

田中はすでに60に近い年齢だ。自分の娘ほどの研究者を、辞めさせようとして連日のようにバッシングするのは、非常にみっともない。相手は打たれっぱなしだ。何をこんなにムキになるのだろうか。

状況的課題としては、消費税増税やTPP参加、沖縄問題、脱原発などの方が遙かに重要だ。そんな強大な敵に向かうのはできないとしたら、このバッシングには、覆面をしたナルシストの空威張りが透けて見えて、余計みっともないのである。

このSTAP細胞の問題は、医学生物学研究の構造的問題である。

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小野昌弘が『小野昌弘のブログ』で、「論文から派生する莫大な権利・利益 医学生物学の階層社会では、第一に利益を享受するのは間違いなく最終著者(ラストオーサー)兼連絡著者(コレスポンディングオーサー)の人たちであり、理研とハーバード」である、と述べている。

小保方晴子は、ピペット奴隷(ピペド)と呼ばれるジュニアであった。理研のシニアたちは、使い捨てのピペット奴隷(ピペド)ひとりに責任を押しつけて、何食わぬ顔で生き残る道を選んだのである。

今のところ、小野昌弘のこの論評がSTAP細胞問題の本質を冷静に捕らえているので、ぜひご一読されたい。http://bit.ly/1pPjL9l

社会的弱者へのバッシングをやった後に、それが間違いだとわかった場合の、マスメディアの手のひらを返したような態度もたいへんなものである。

「袴田事件」の袴田巌に対しては、マスメディアはそれまでの呼び捨てが「さん」付に変わった。現金なものである。逮捕時の、鬼よ、悪魔よ、といった異様なバッシングに較べると、この変わり身の早さは衝撃的だ。いずれ袴田巌に無罪判決が出ると見越しているのだろう。

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この国では、現在の冤罪事件が、裁判でどうなるかは、メディアの動きである程度わかる。少なくともマスメディアがどうなると判断しているかがわかる。

「パソコン遠隔操作事件」の片山祐輔の場合は、佐藤博史弁護士によると、釈放後に取材の申し込みが一社もなかったということだ。

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つまり、片山の有罪判決を見越しているわけだ。現在のわが国のマスメディアで、独自の取材・調査に基づいて、検察のリークとは違った報道をするようなことは、まずありえない。

かれらがやるのは、検察・裁判所の大本営発表なので、マスメディアの姿勢である程度判決は見通せるのである。

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社会的弱者への排除・抹殺という意味で、国家がやった最大のものが、今回の消費税増税である。

財務省のポチ野田佳彦が消費税増税の理由としたのは、社会保障を安定化するために、財政再建を図らなければならない、そのために消費税増税が必要だという、真っ赤な嘘だった。

消費税増税は、財政健全化のためにも社会保障実現のためにも使われない。

1%の既得権益支配層のために、すなわち法人税減税の穴埋め、官僚や政治家の利権拡大強化、自民党の選挙支持基盤に対する、大型公共事業の大判振る舞い、集団的自衛権確立後の自衛隊海外派兵費用などに使われる。

また、米国債の購入、米国製兵器の購入、米国世界戦略への支援(最近ではウクライナへの1500億円規模の巨額の経済支援)などに使われることになる。

内閣府は、昨年4―6月期の国内総生産(GDP)の一次速報を、実質GDP成長率が年率換算でプラス2.6%と発表した。

年率換算で実質GDPが2.6%成長だから、景気条項の基準はクリアしたことになった。

本メルマガの読者であれば、だまされないであろうが、これは、あらかじめ消費税増税ありきで、昨年4―6月期の国内総生産(GDP)にターゲットを絞って作られた数字、物語なのである。欧米の知識人など一笑に付す程度のことなのだ。

政府は、実質GDPの内訳は、内需が0.5%分、外需が0.2%分の押し上げ要因になったと発表した。つまり内需主導のプラス成長だったわけだ。しかし、消費税増税を実施するために作られた数字であることを物語るのは、住宅投資も設備投資もマイナスで、最も大きく伸びたのが、公共投資の1.8%増だったことだ。

これは消費税増税を実施するための、政府の財政出動の効果が一時的に出ただけのことである。持続的な景気回復というものではなかった。そのまま強引に消費税増税を実施したわけである。

米国のエコノミストでリバートゥワイス・リサーチ会長ザチャリー・カラベルは、「主要経済指標という幻―ビックデータ時代の経済指標を」のなかで次のように書いている。

「GDPのような指標は、経済的に絶望的な状況で政策決定者がさまざまな政策的な実験をする上での助けになった。だが現在では、主要経済指標はそのような目的では用いられていない。むしろ、国の経済統計は、政策の革新性を促すのではなく、逆にそれを妨げている。

現在の必要性にもっと適合した新しい枠組みや一連の統計を考案するのは、少なくとも理屈上は好ましいかもしれない。だが、すべての指標は単純な数字であり、だからこそ問題がある。

各指標の欠陥がそれぞれに違っているとしても、いかなる指標も欠陥を抱えていることに変わりはない。

GDPで幸福感、満足感、家計労働を計測することはできない。もちろん、資金の移動を伴わないレジャーも考慮されない。国の管理を超える領域で行われる活動、例えば、闇経済における現金決済、外国から季節労働者が本国へと送金するキャッシュ、インフォーマル部門のサービスなどは、世界的にみれば数兆億ドル規模に達するが、それを指標に反映させることはできない。

だがエコノミストがGDPを他の指標に置き換えても、結局は、何かしらカバーできないものが出てくる。

何か一つの指標ですべてをカバーできることはあり得ない。すべての指標は同じ問題を抱えている。複雑で、常に変化している経済システムを一つの単純な数値に押し込めようと、無駄な努力をしているだけなのだ」(『Foreign Affairs Report』2014 NO4)

ザチャリー・カラベルは、べつのところで「いまや政府が発表するインフレ数値を信じる市民はほとんどいない」と書いている。日本の場合は、 GDPのみならず政府発表の経済指標に対する考え方は、米国よりはるかに劣っており、かつ深刻である。

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