日本の土曜、日曜は、テレビが気合いを入れる洗脳タイムである。

この国のテレビにとって、日曜日は仕入れどきであり、メディアスクラムを組んで、原発輸出・消費税増税・NSC法案・特定秘密保護法案・防衛大綱の見直し・自衛隊の海兵隊化・共謀罪法案・国家安全保障基本法案・TPP参加・解釈改憲で集団的自衛権の確立、といった軍国化の道筋を作ってゆく。それは密接に絡みながら新ガイドラインへ集約されてゆく。

この国のマスメディアで働くことは、人間の良心と誇りを投げ捨て、国民を不幸にする代償に破格の高給を受け取ることだ。

まだ、「ジャーナリズム」や「権力の監視」などといった段平を振り回している連中がいるが、一部の例外を除いて日本に「ジャーナリズム」などは存在しない。

かれらが監視しているのは国民である。ベクトルが逆になっているのだ。

日本のマスメディアがいかに異常であるかは、大手メディアの幹部が総理と頻繁に会食し、それが新聞の首相動静欄に堂々と載ることからもうかがえる。罪悪感も羞恥心も、疾うになくしてしまっているのだ。

こんなことをやっていて「権力の監視」などができるはずがない。

日本のマスメディアは、すでに政府の広報機関を通り越して、宗主国の御用メディアに転落している。

かれらがTPP参加に賛成するのは、おのれが非関税障壁の対象にならないことを知っているからだ。すなわち、TPP参加後の植民地化された日本でも、宗主国にとって便利な奴隷洗脳ツールとして、さらに管理ツールとして重用されることを知っているからである。

ご存知のように、残念ながらこの国では、憲法や安保条約よりも日米地位協定の方が重要な位置を占めている。大きな法律ほど空洞化している。憲法9条などは陵辱された条文である。今や日本は世界に冠たる軍事大国なのであり、それに見合う豊富な予算を軍事に割き、国際紛争を軍事で解決しようとしている。

それを一挙に拡大しようとしているのが日米の新ガイドラインである。

改憲や安保条約の改定をしなくても、これで日本の自衛隊は完全に米国の傭兵となる。米軍とともに、あるいは命令されて単独で世界の紛争地に出兵することになる。

その結果、何年か後には、東京で、侵略された国の自爆テロが起きるだろう。

ここで、「特定秘密保護法案」の問題点を箇条書きに指摘しておく。

1 「特定秘密保護法案」のルーツは、日米政府が締結したGSOMIA(ジーソミア)にある。

これは、親しい関係にある2国あるいは複数国間で、秘密軍事情報を提供し合う際に、第三国への漏洩を防ぐ協定である。

GSOMIAの締結の際に、米国から日本での法案化が要請されていた。

つまり、必然性のない日本での過剰なまでの情報統制や国民監視の法案提出には、背後に常に米国の要請や指示があるということだ。それが実に多いのである。

2 「特定秘密保護法案」は、政治は一部の世界的な既得権益支配層(グローバリスト)にまかせておけばよい、国民に政治情報など必要ない、という愚民観に基づいている。

3 権力が腐敗し堕落したときに、その情報を最も早く知り得る公務員が、国民にその情報を知らせるのは、中長期的に国家の利益になることである。評価され賞賛されるべき行為である。そういった哲学が、この法案には決定的に欠けている。

ブログランキング・にほんブログ村へ

4 安倍晋三の「経済特区」がTPPの先取りであるように、「特定秘密保護法案」は、自民党憲法草案の先取りである。

自民党憲法草案には、21条の2項(新設)に、「公益および公の秩序を害することを目的にした活動を行い、ならびにそれを目的として結社することは、認められない」とある。

それを先取りして、TPPや原発などで、重要な情報が国民に知られた場合、それを「公益および公の秩序を害する」として厳罰に処するものである。

5 この法案は、政府や行政機関の恣意的な運用の幅を認めている。時の政府や行政機関の胸三寸で、表現の弾圧法案になる可能性が高い。つまり憲法が保障する取材・報道の自由、表現の自由、国民の知る権利が制約される可能性が高い。

6 発表された法案概要では、次の4分野に分けて説明している。

( 1 )「防衛」

( 2 )「外交」

( 3 )「外国の利益を図る目的で行われる安全脅威活動の防止」

( 4 )「テロ活動防止」

この4分野のうち、国の安全保障に著しい支障を与える恐れがあり、秘匿の必要性が特に高いと考えた情報を、行政機関の長が「特定秘密」に恣意的に指定できる。

(1)(2)で、国民の同意を得ながら、官僚の狙いは、(3)(4)で公安・警察の利権を拡大することにある。

米国の愛国者法は9.11の混乱のあとにスピード施行された。その結果、警察国家と監視社会が急速に進み、ジャーナリストの逮捕が相次いだ。オバマ政権下で7万以上のブログが閉鎖されている。「特定秘密保護法」成立の後、日本もその道を辿ることになろう。

7 特定秘密保護法案の罰則を見てみよう。

(1) 故意・過失による漏洩した場合、10年以下の懲役に課せられる。

(2) 人をだましたり、暴行、脅迫、窃盗、施設への侵入、不正アクセス行為をしたりして特定秘密を取得する行為は、10年以下の懲役に課せられる。

(3) 故意の漏洩、(2)の行為の未遂、共謀、教唆、扇動も罰則の対象にする

この「7」で注意すべきことは以下の点である。

(A)これは、国家公務員法、地方公務員法の1年以下、自衛隊法の5年以下の懲役よりも遙かに重い。

その結果、公務員の情報公開に対する姿勢を過度に萎縮させるばかりか、社会全体を萎縮させる可能性が高い。

(B)(2)(3)は、これから政治的にも様々な謀略に利用される可能性が高い。たとえば小沢一郎に対する政治謀略裁判では検察審査会が利用された。今後は、有力な反体制政治家を謀略で葬るときに、「特定秘密保護法案」が利用されるだろう。

(C) (2) の「人をだま」すという行為は、極めて主観的な行為である。情報の提供者がだまされた、と裁判でいえば、取材側がそんなつもりはなかった、といっても、それが裁判では通じる可能性が高くなる。

(D) (3)の「2 の行為の未遂」も大変恐ろしい罰則である。「取材側」が、かりに情報を得ていなくても、「提供者」が後で「ダマされた」、「脅迫された」と裁判で証言すれば、それが通用する可能性が高いことだ。「未遂」でも罰則の対象になる。

8 「特定秘密保護法案」は、秘密の基準が明らかでない。法案が通れば、これから政府に都合の悪いことが、秘密として決められてゆく可能性が高い。その権力の腐敗を防ぐには、第三者による秘密の監査、チェック機関が是非とも必要であるが、それもない。

ブログランキング・にほんブログ村へ

この続きは、 有料メルマガ『兵頭正俊の優しさ出前』 でご覧いただけます。

2011年10月1日より「兵頭正俊の優しさ出前」(月額:840円(税込)/配信サイト:まぐまぐ)を配信しております。

月・水・金・それに号外と発行しております。

「記者クラブ」メディアの情報操作と国民洗脳を対象化し、あなたを現在とは違うステージに招待します。

携帯の送受信の制限を考慮して、分割して送信するように改善しました。

価格以上の価値があると自信があります。ぜひ購読のご検討をお願い申し上げる次第です。

なお、別に無料メルマガ『兵頭正俊の知らなきゃ滅ぶニュースの真相』PC用 携帯用 を2011年8月29日より、「まぐまぐ」から配信しております。

無料で、ほぼ週刊です。

携帯の送受信の制限を考慮して、分割して送信するように改善しました。

ご登録をよろしくお願いします。

ブログランキング・にほんブログ村へ