山本太郎の天皇への手紙。老舗の政党政治がのんびり国会生活をエンジョイしているところに、飛び込んできた超弩級の事件。当選したばかりの山本太郎が、孤立無援の必死の闘いを演じてみせてくれた。

老舗の自民党をこれほど引っかき回したのは立派である。

自民党があわてたのは、これまで自家薬籠中のものとしてきた天皇の政治利用に、ストップをかけるような事件だったからである。

つまり山本太郎の手紙に、もし天皇が応えでもして、天皇の福島へかける優しい思いと、自民党の冷酷な棄民政策との乖離が、国民に知られでもしたら、自民党の偽装の保守が満天下に暴かれることになる。

自民党は、常に天皇と一体化した保守として偽装し続け、天皇を政治的に利用し続けなければならないのだ。

まだ、一波乱あるかもしれないが、自民党としても、これ以上騒ぎを大きくしたくないだろう。

ここまで体当たりで福島第1原発の現場作業員と福島の被曝に放置された子供に、寄り添った政治家は出なかった。

行儀を良くしていても、何も変わらない。ただ時間が過ぎてゆくだけだ。

既成の野党は、例によって守旧派の砦から冷ややかに見下ろしているだけだった。

これは労働の現場でもそうで、真に改革を志す者は、管理職と組合の、既得権益連合に取り囲まれることになる。

山本太郎も体験から学び、さらに大きな政治家に成長していってもらいたい。

さて、今から振り返ると、民主党のなかには新自由主義者がたくさんいた。その中核部分は菅直人、野田佳彦らで、明確な対米隷属主義者であった。

菅直人が、2010年7月参院選で、唐突に消費税増税を提示したときから、内部からの民主党破壊工作は始まった。

国民は、マニフェスト裏切りの、消費税増税賛成の民主党に反対意志を表明した。民主党は大敗したが、菅直人は責任をとって首相を辞めなかった。

野田佳彦は、2012年12月の衆議院選挙に消費税増税を掲げて、惨敗した。自爆解散といわれたように、惨敗がわかっているなかでの解散だった。このときも野田佳彦は責任をとらなかった。

2013年7月の参院選では、さらに民主党は惨敗し、民主党A級戦犯らによる民主党潰しはほぼ達成された。

民主党は、責任をとるという党文化がなく、非常にだらしのない、アナーキーな作風の政党である。この3つの国政選挙の惨敗にも、党のトップは責任をとって辞めていない。

昨年暮れの衆議院選挙の後に野田佳彦がやめてはいる。しかし、これは選挙の大惨敗の後に、党内から責任追及される前に辞める、という既定路線に従っただけのことで、通常の政党代表の、責任をとるための辞め方ではない。

選挙に惨敗しても誰も責任を取らない。党の代表を初めとして誰も自分が悪いとは思っていないからだ。

政治家が責任をとらない、というのが、実はこの国の惨状の最大の原因なのである。というのは、政治家が責任をとらないので、企業や官僚の責任を問えなくなっている。東電の責任も問えなくなっている。

「食べて応援」、「絆」、「風評被害」、「決められない政治」、これらは、敗戦後の「一億総懺悔」と同じ、日本の為政者が失政の責任から逃げるときの情報操作に仕える言葉である。

福島第一原発事故で、国民の全てに責任があるのではない。すべての国民に責任があるというのは、真の責任者を逃がすための情報操作である。

真に責任を負うべきは、東電であり、わが国に原発を導入した自民党である。そして原発安全神話を振りまいてきた財界と学界、それにマスメディアである。

みんなに責任があるというのは、誰にも責任がないというのと同じである。そのことによって真の責任者が問われないのだ。

実際、人類史に例を見ない世界的な環境破壊を起こしながら、東電には強制捜査が入らず、現場検証もされず、誰も逮捕もされていない。

誰も責任を取らないことは、これだけの厄災をこの国にもたらしながら、責任を取るべき悪い人がひとりもいなかったということだ。だから原発再稼働も原発輸出もできるのである。

それにしても福島第一原発を訪問したときの、安倍晋三の重装備には世界中が驚いたようだ。

あの重装備を見て、「ブロック」も「コントロール」も嘘だと思った外国人は多かった筈だが、わたしは、これでよく「収束」だの「風評被害」などいえるなと思った。一方で国民を被曝させ続けながら、安倍晋三は自分の健康と生命には格段の注意を払うようだ。

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さて、『Russia Today』(2013年9月13日付け)が、「終わりのない福島大惨事: 放射能汚染の脅威にさらされている2020年オリンピック」と題して次のように報道している。

「福島原発での放射能流出は、事実上、止めようがないと思われるが、最悪の結果を防ぐ為、世界中の政府が取るべき様々な措置がある。その一つは、2020年東京オリンピックをキャンセルすることだろう。

科学的な予想では、太平洋を横断し東へと向かっている放射性プルームは、来年早々、オレゴン州、ワシントン州とカナダの海岸に襲来する可能性が高い。カリフォルニア州は、おそらく来年後半に影響を受けるだろう。

継続している原子炉サイトからの水の流れは事実上止めようがないだろうから、放射性プルームは、太平洋を越えて移動し続け、ハワイ州、北米、南米、そして最後には、オーストラリアに、何十年も影響を与えるだろう。海流についてだけ話をしているが、魚は何千マイルも泳ぎ、必ずしも海流の通りというわけではない。第1部で述べた様に、大型の魚は放射能を最も効率的に濃縮し、カリフォルニア沖でとれたマグロは、既に福島から放出されたセシウムを持っていた。海藻も効率的に放射性元素を濃縮する。

(中略)

1、2・3号建屋

もし、こうした建屋の一つが崩壊すれば、プールや炉心を標的とする冷却水の流れはとまり、炉心は赤熱し、多分発火して、膨大な量の放射能を、大気と水に放出し、冷却プール中の燃料も発火しかねない。

特にアメリカ政府、あるいは国際社会のいずれも、こうした差し迫った可能性を懸念しているようには見えず、惨事を避けようとする熱意も示していないのは奇妙なことだ。

同様に世界中のマスコミも、奇妙にも進行中の危機的状況に触れずにいる。最も重要なのは、日本政府が、ごく最近まで、外国の原子力企業、あるいは、政府の専門家達を招いて協力するのを頑固に拒否してきたことだ。

(中略)

ところが、日本のある当局者はこう述べている。“もしあれ(福島第一原発1~3号機 注: 兵頭)を埋めてしまえば(石棺で覆うこと 注: 兵頭)、次の原発に、長年誰も目を向けようとしなくなってしまう。”興味深い反応だが、惨事にもかかわらず、彼等がいまだに原子力発電という選択肢を進めたがっているのは実に明白だ。

(中略)

もし、オリンピック前に、次の放射能大規模放出があったら、どうなるのだろう? 何年も厳しいトレーニングをしてきた若く健康な人々は、いかなる事情があろうとも、放射能を帯びた空気や食品や水に曝されてはならない。

自国民、160,000人もの福島の難民の方々が仮設住宅に住み、何百万人もの人々がいまだに高放射能の地域で暮らし、福島原発施設がコントロールできない状況にある時に、安倍首相は、一体なぜ、高価な宿舎に住ませ、競技場等を建設するのに、それだけの巨額を投入しようなどと考えることができるのだろう?」

http://bit.ly/15kMvvf

いわれていることは、真っ当であり、わたしがこれまでメルマガ上で指摘してきたことと重なっている。

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