亀井静香が日本未来の党を離党した。続いて小沢一郎たちも日本未来の党に見切りを付けて分党した。

今回の日本未来の党を巡る混乱は、嘉田由紀子のひとり芝居であった。

政党の代表として、惨敗の原因を分析し、責任を明確にし、次の選挙に活かすことを考えなければならない重要なときに、滋賀県の自民党などの兼職批判に乗せられて、社民党を離党したばかりの阿部知子の共同代表案を出した。

ここから彼女の独り相撲が始まった。

ここで露出した彼女の政治家としての資質は、市民運動のサークル次元のものだった。

参議院選挙がわずか半年後に迫っている。その対策として選挙に強い代表と幹事長とで、起死回生の選挙に強い組織を作らねばならなかった。

また国会での社民党の連携を強めねばならなかった。

ところが、嘉田由紀子の提案は、小沢一郎を体よく顧問に祭り上げて封じ、社民党を離党したばかりの阿部知子を共同代表にするという、素人の提案だった。

社民党にしてみれば、最近離党した議員が他党の代表として登場してくるわけで、これでは話がまとまる筈がない。

それに阿部知子は、今回の選挙も比例復活した、選挙に非常に弱い政治家である。この人物が参議院選挙の先頭に立つなど、考えられぬことだ。

しかも、政治家としては三流の資質を物語る、嘉田由紀子の数々の暴言が続いた。

「小沢共同代表を受け入れたら、私の政治生命が終わる。(起用は)社会的な抵抗が大きすぎる」

「小沢さんと連絡がとれず、お隠れになっている」

「(国会での首相指名は)自由でいい」

これで分党になったが、この分党という結果に対しては、よかったとわたしは思っている。

嘉田由紀子は国政を知らない。市民運動の延長で国政を考えており、二足のわらじを履ける力量もない。

琵琶湖に戻してあげて、自由に泳がせてあげた方が、彼女は幸せだ。

あまり話題になっていないが、首相指名選挙を、自由投票にするなど、これではもはや代表の器ではないとされても仕方がない。政党と国会への冒涜である。

橋下徹も首相指名選挙で安倍晋三へ投票すべきだ、と無茶苦茶なことをいって石原慎太郎をあわてさせた。

ここらに地方自治体の首長で国会議員を束ねることの無理が露出している。

さて、第2次安倍内閣の内閣官房参与に、小泉元総理の政務秘書官を務めていた飯島勲が任命された。これは重要である。

これは安倍政権の正体が、弱肉強食の小泉・竹中政治であることを証明するものだ。

これで安倍晋三と橋下徹とが、小泉・竹中の新自由主義の糸で結ばれていることが、明確になった。

これで日本維新の会の正体が第2自民党であること、既得権益支配層の第3極の仕掛けは、日本維新の会の大宣伝(日本未来の党の政策隠し)の檻であったことがわかる。

安倍は早速、鳩山政権のもとで廃止された事務次官会議と事務次官の記者会見を復活した。

さらに、民主党政権のもとで設けられた、国家戦略会議と行政刷新会議を廃止した。

民主党が誕生したときに存在した小沢色の一掃である。

さて、このような国内の政治状況を見るときは、同時に外国の、とりわけ米国の論調を見ることが重要である。

わが国が、実質的な米国の植民地であり、政治リーダーが次々と米国大統領のポチになってゆく現状を見ていると、米国の「要請」という名の「指示」を見た方が、安倍政権が今後どのように動くかは正確に知ることができる。

安倍晋三について、好意的な米国の論評には、その軍事的な側面に関するものが増えてきた。

たとえば、ブッシュ前政権の国家安全保障会議でアジア上級部長を務めたマイケル・グリーンは、次のように語っている。

「安倍政権誕生となると、北京の論客たちはあらゆる機会をとらえて『日本はいまや右傾化する危険な国家だ』と非難し続けるでしょう。しかし『右傾化』というのが防衛費を増し、米国とのより有効な防衛協力の障害となる集団的自衛権禁止のような旧態の規制を排することを意味するのなら、私たちは大賛成です」

また、CIAでの長年の朝鮮半島アナリストを経て、現在は米国ヘリテージ財団北東アジア研究センター上級研究員のブルース・クリングナーは、次のように語っている。

「日本が右に動くとすれば、長年の徹底した消極平和主義、安全保障への無関心や不関与という極端な左の立場を離れ、真ん中へ向かおうとしているだけです。

中国の攻撃的な行動への日本の毅然とした対応は米側としてなんの心配もありません」

米国から見た安倍評価に見られるように、これまでの経済的な対米隷属と違って、軍事的な対米隷属というのが、安倍政権の本質である。

いよいよ米国のアジア戦略のステージが一段あがってきたのだ。
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このブルース・クリングナーが、重要な論文を発表した。それを古村治彦が『古村治彦の酔生夢死日記』で紹介してくれている。

このなかで、ブルース・クリングナーは「安倍氏の保守的な外交政策に対する考えと日本国民の間で中国に対する懸念が増大していることは、アメリカ政府にとって素晴らしい機会を提供することになる。アメリカ政府は、この機会を利用して、日米同盟の健全性にとって重要な政策目的を達成することができる」としている。

具体的にいうと、日本が防衛予算を増大させ、米国の高額な兵器を購入し、集団的自衛権を行使して米軍を守り、沖縄の普天間基地移設問題で辺野古に代替施設を建設し、世界の紛争地に米軍とともに出兵して闘い、アジアでは中国との戦争に備えて準備するということである。

またこの論文では野田佳彦への、手放しの高い評価が述べられている。

野田は、「野田佳彦首相について。驚くほど大胆で有能な政治家である」とし、「野田首相は、自民党と民主党から出た前任者5名に比べてかなり有能である」と褒めちぎっている。

どこか、違う国の首相と間違っているのではないかと思うほどの称賛だ。

それはとりもなおさず米国のために、国益をなげうって原発を維持・推進し、武器輸出三原則を実質的に放棄し、民主党を壊滅させてまで消費税増税をやった売国奴への、宗主国からの高評価である。

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