未来の歴史家は、2012年の衆議院選挙、2013年の参議院選挙で、日本国民がなぜこんな狂気の選択をしたのか、理解に苦しむだろう。

しかしわたしたちは答えを明確に理解している。それは次の2点である。

1 日本人(政治家を含む)の政治的民度の低さ。

2 既得権益支配層がマスメディアを使って絶えず国民を愚民化し続けた結果。

現在、大詰めを迎えたTPPの本質は、米国系グローバリズムによって構想された新植民地主義である。

農業をカモフラージュに使いながら、真のターゲットは、わが国の郵貯マネー約270兆円、医療保険を通じた日本人個人資産700兆円の、米国による奪取である。

参議院選挙後、早速、かんぽ生命がアフラックと代理店契約を結ばせられた。

現在、米系外資アフラックが日本のガン保険の70%以上のシェアを抑えている。

これからアフラックは、放射能被曝による日本でのガン多発を見越して、現在1000の郵便局で取り扱っているアフラックのガン保険の販売を、全国2万の郵便局に拡大させる。

日本郵政は、これまで国内の大手保険会社と組んで、ガン保険をみずから開発することを目指してきた。それも許されず、今後は、傘下のかんぽ生命保険がアフラックと共同でガン保険を開発させられる。

除染作業にも米国からの参入の申し出があったが、まさに宗主国にとっては植民地のピンチはチャンスなのだ。TPPの正体が次第にむき出しになってきている。

交渉はすでにできないし、日本は新植民地主義の取り決めを丸のみするだけである。それを、ネイティブの最高権力者である官僚がやっている。

これからわたしたちは、遺伝子組換表示もない、原産国表示もない食料を買って食べることになる。

安倍晋三は批判されると、その逆のことをいって「反論」したつもりになる暗愚な男である。

現在の景気には実体がない、と批判されると、「実体がある」と「反論」する。

「TPPで米国と交渉する力がない」と批判されると、「日本の優秀な交渉力」と「反論」する。

原発事故を起こし、日本の技術神話と安全神話とが解体すると、「事故を起こした日本だからこそ、世界一安全な原発を提供できる」と「反論」する。

しかし、これは日本民族に根深く巣くっている体質でもある。先の敗戦も「終戦」とごまかして、体制保持に務めるのだからどうしようもない。

「終戦」なのだから、戦争の過去は反省されないのだ。若い読者には想像もつかないだろうが、敗戦後に小学校に入学したわたしたちの世代は、多くの引き揚げ兵士の教師に教わることになった。もちろん小学生であるから、教壇の教師が戦地から帰国した陸軍の兵士であるとか、そんなことは考えたこともなかった。

教室を敗戦の怨霊が徘徊していたのだが、その足音を聞き分ける力はまだなかった。

ある小学校の教師は、生徒の家から古銭をもってこさせ、それを授業で使うこともなく、また返すこともしなかった。生徒の中には旧家があり、古い蔵の中から貴重な古銭を多数提出した者もあった。これは教師による窃盗である。

中学校の社会の教師は、「俺の顔がこうなったのは、戦争に行ったからだ」と鬼気迫る顔でしゃべり、チャイムが鳴るまで説教に費やした。敗戦の恨みを子供にぶつけていたのだと思う。

どの教師もよく生徒を殴った。

本当によく殴った。

生徒がひとり掃除をサボって帰れば、連帯責任というわけで、掃除をやっていた生徒全員が平手打ちを食う。無茶苦茶だが、戦場でもそのような「教育」を受けていたのだろう。

後にわたしは教師になって、体罰が連鎖することを知った。教師に殴られた生徒は、親になって必ず自分の子供の躾を暴力で行う。

高校の日本史の教師はやたらと詳しく縄文時代と弥生時代とをやった。こんなに縄文弥生をやっていたら、とても現代まで進まないことは、教科書の厚さからすぐに想像できた。

年が明けて3月になる。その日本史の教師は江戸時代で日本史の授業を打ち切った。

「明治、大正、昭和は読めばわかるから」

そのときの教室の静まりかえった光景と、ちらと見た教科書の、残りの分量の厚さとは、今でも昨日のことのように覚えている。

読めばわかるのは、むしろ縄文弥生で、読んでもわからないのは、太平洋戦争になぜ日本が突き進んだか、であり、どうして広島、長崎に原爆を落とされるまで戦争を続けたか、米軍はなぜまだ日本にいるのか、であった。その教師は戦中体験に触れる昭和をやりたくなかったのだ。

後で知ったが、これは日本全国の多くの日本史の教師がやったことだ。教師がこうなのだから、戦中体験のある政治家が敗戦など認める筈がない。「終戦」と呼ぶわけである。

このような敗戦の怨霊が戦前に日本を引き戻し始めた。核武装の軍事国家として、である。その先頭に安倍晋三が立っている。

ブログランキング・にほんブログ村へ

ところで、今日の日本の窮状は既得権益支配層によって作られてきた。

それは米国を頂点とし、その下に官僚、財閥、政治、報道の順に支配のヒエラルキーを形成している。

今から思うと09年の政権交代のマニフェストはこのすべてについて触れており、相当に根源的な革命を日本にもたらす筈であった。

その全てを裏切ったのが菅直人である。

そしてその後を引き継いだ野田佳彦である。

このふたりに共通しているのは、政治哲学がなく、また理念もないことだ。それで簡単にマニフェストを裏切り、ふたりは上に述べた日本支配のヒエラルキーに隷属を誓った。

かれらは民主党を潰す気であり、それは菅直人が東京選挙区で党の公認候補以外の立候補者を応援して分裂選挙に持ち込み、両者を落選に導いたことでもわかる。

わが国の支配層が考える政府は、小沢一郎の考える二大政党制ではなかった。

現在できつつある小沢なき民主党、つまり民主党壊滅のA級戦犯たちに指導された民主党、それにみんなの党、日本維新の会などが野合してできた政府なのである。

それは第二自民党による政府なのであり、実態は自民党なき自民党政府なのである。

両者に違いなど何もない。そうでなければ支配層は安心できないのだ。

さて、消費税税収は2010年までで、累計で224兆円もあった。しかし法人三税(法人税、法人住民税、法人事業税)等の減税が累計で208兆円もあった。つまり大企業のために、国民の消費税が回されたのである。

今度もそうなるだろう。

政府は常に、増税の名目を福祉や社会保障、とりわけ年金のためと嘘を吐く。明日はわが身であるから、お人好しの国民は反対できなくなる。

このカラクリを見破らないといけない。

この自民党の悪政を公明党が支えている。

一部の政治評論家のいうように、公明党は自民党のブレーキ役ではない。アクセル役なのだ。

2012年衆議院選挙、 2013年参議院選挙で、公明党は憲法改悪を唱える自民党を1人区で勝たせ、政権奪回を果たさせた。

これでなぜ公明党が改憲のブレーキ役になるのか。不思議でならない。論理的に説明してほしいところだ。

公明党があるから、自民党は選挙をさほど怖がらずに悪政を実施できる。消費税増税に最後は賛成したように、最後は改憲にも公明党は賛成することになろう。

原発を再稼働する。TPPに参加する。消費税増税を実施する。辺野古沖に米軍基地を作る。憲法を改悪する。日本核武装の軍事国家建国に突き進む。

第一自民党にやらせても第二自民党にやらせても、政策は宗主国と官僚とで作られているので、同じことである。日本支配層の究極の理想は、自・公に投票した全有権者の16%で政治をやることだ。おそらくかれらは、自余の国民はいらないのである。

グローバル企業の経営者によって語られた「年収1億円と100万円」の分岐は、良い悪いは別にして、日本の未来を正確に剔抉したものである。

グローバルエリートの政治には、「国家」「民族(同胞)」「国益」「民主主義」といった価値軸はないのだ。年収100万円で文句をいう日本人は日本から出てゆけばよい。国民など幾らでも作れる。外国から移住させてきて帰化させたらいいだけの話だ。これがかれらの答えだ。帰化の条件に、原発作業への従事や出兵を義務付けたら、文句をいう日本人などよりもはるかにマシなのである。

ブログランキング・にほんブログ村へ

この続きは、 有料メルマガ『兵頭正俊の優しさ出前』 でご覧いただけます。

2011年10月1日より「兵頭正俊の優しさ出前」(月額:840円(税込)/配信サイト:まぐまぐ)を配信しております。

月・水・金・それに号外と発行しております。

「記者クラブ」メディアの情報操作と国民洗脳を対象化し、あなたを現在とは違うステージに招待します。

携帯の送受信の制限を考慮して、分割して送信するように改善しました。

価格以上の価値があると自信があります。ぜひ購読のご検討をお願い申し上げる次第です。

なお、別に無料メルマガ『兵頭正俊の知らなきゃ滅ぶニュースの真相』PC用 携帯用 を2011年8月29日より、「まぐまぐ」から配信しております。

無料で、ほぼ週刊です。

携帯の送受信の制限を考慮して、分割して送信するように改善しました。

ご登録をよろしくお願いします。

ブログランキング・にほんブログ村へ