2013年5月29日の『小池振一郎の弁護士日誌』に、「日本の刑事司法は『中世』か」というタイトルで、考えさせる記事が載っている。要旨を紹介すると、こうである。

2013年5月21日、22日の2日間、ジュネーブの国連で、拷問禁止委員会の第2回日本政府報告書審査が開かれた。

最終日の終了時間が近づいてきたころ、アフリカのモーリシャスのDomah委員(元判事)が、「(日本の刑事司法は)『中世』」とコメントした。

「弁護人に取り調べの立ち会いがない。そのような制度だと真実でないことを真実にして、公的記録に残るのではないか。弁護人の立ち会いが(取り調べに)干渉するというのは説得力がない…司法制度の透明性の問題。ここで誤った自白等が行われるのではないか。

有罪判決と無罪判決の比率が10対1(?100対1の間違い)になっている。自白に頼りすぎではないか。これは中世の名残である。こういった制度から離れていくべきである。日本の刑事手続きを国際水準に合わせる必要がある」

この日本の検察司法への批判は正論である。というか以前からわが国の検察司法の、前近代性は世界各国から批判されてきたものだ。

わが国の検察は、外国と比べても異様なまでの権限を与えられている。それは以下のようなものだ。

1 訴追権

2 捜査権

3 起訴便宜主義

4 22日間の弁護士抜きの身柄拘束

5 「人質司法」の運用

今回、アフリカのモーリシャスのDomah委員(元判事)が批判したのは、 「4 22日間の弁護士抜きの身柄拘束」であり、 「5 「人質司法」の運用」である。

これらの検察権力から、外国からわが国の刑事司法は、due process(適正手続き)を欠いており、黙秘権を実質的に否定ないし敵視する、crime control(犯罪抑圧)モデルの典型であると批判されてきた。

わたしは、日本の司法改革のためには、取り調べの全面可視化とともに、外国には見られない、強大な検察権限の、廃止または見直しが必要だと考えている。具体的に挙げると、次のようなものだ。

1 訴追権と捜査権を切り離す。

2 起訴便宜主義と、22日間の弁護士抜きの身柄拘束、といった強大な権限の廃止または見直し、いわゆる「人質司法」を廃止する。

3 全体的にdue process(適正手続き)を制度的に取り入れる。

異常なシステムと強大を付与された結果、日本の検察は、取り調べの段階では警察をコントロールし、裁判の段階では裁判所をコントロールする。

第一審有罪までの日本の刑事手続きで、司法(裁判所)の判断に基づいて、それとは対立する行政(捜査当局)の判断がしりぞけられ、犯罪不成立または無罪が決定される割合は、わずかに1.42%にすぎない。

圧倒的に行政(捜査当局)が強く、行政(捜査当局)の判断どおりに犯罪成立または有罪が決定される割合は、 98.58% の高さである。

検察司法といわれる強大な権力を保持し、日本の第一審有罪率は99.9% (1,000件に1件しか無罪とならない、事実上の世界一)を実現している。(より正確にいうと、99.9%の有罪率は地方裁判所レベルの有罪率であり、簡易裁判所の通常第一審及び略式起訴を合算すると、有罪率は99.98%になる。つまり、無罪は1万件に2件しかない。こうなると、もはや法で争う意味はないのであり、日本が法治国家というのは幻想なのだ)

この異常な数値は、ナチスドイツの刑事裁判における有罪率や、スターリン政権下のソ連の刑事裁判における有罪率よりも高い。アフリカの元判事に 「中世」といわれても仕方がないのである。

さらに深刻な問題は、わが国での無罪推定の有名無実化がある。国際人権規約B規約(自由権規約)第14条2項は、「刑事上の罪に問われているすべての者は、法律に基づいて有罪とされるまでは、無罪と推定される権利を有する」と無罪推定の原則を規定している。

わが国は、この国際人権規約B規約を批准しているにもかかわらず、有罪率が99.9% になっている。ということは、反対の有罪推定原則を実現しているわけだ。

しかも放送法を無視して 、マスメディアが有罪推定で報道するから(この意味でも日本は法治国家ではない)、裁判になった段階で、被告は社会的にも政治的にも抹殺される。それは小沢一郎の政治謀略裁判に見たとおりだ。

デモの参加者なども、いつ、どこで逮捕するかなどは、警察の胸三寸なのだが、それを起訴して有罪にするかどうかは検察の胸三寸なのだ。わたしたちは「中世」の暗黒の司法制度を生きているのである。

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ところで、アフリカのモーリシャスのDomah委員(元判事)には悪いが、かれのわが国の検察司法への批判は正論だが、実はまだ認識が甘いのである。

植民地で推進される政策や法は、宗主国のための政策であり、法である。消費税増税、原発維持推進、 TPP参加、ACTAなどの様々なネット監視法案、これらは植民地の国会から生まれたものではない。

「対日改革要望書」、「日米経済調和対話」、「日本経団連政党評価表」 、「ジャパン・ハンドラーズ」やヘリテージ財団などの宗主国のシンクタンクの指南と指示に基づいて、わが国の官僚が作成し、生まれたものである。

したがって、日本の権力構造の最上位に位置するネイティブは、官僚である。

なぜなら官僚には、政治家と違って、選挙がなく、売国奴のミッションを揺るぎなく果たせるからである。

宗主国と官僚の支配に隷属し、指示を忠実に実行した吉田茂、池田勇人、中曽根康弘、小泉純一郎といった政治家は長期政権を保証された。

宗主国が警戒するのは、植民地から選挙で選ばれてきた政治家である。

なぜなら宗主国の指示よりも、政治家は、主権在民の本来の民主主義を生きる可能性があるからだ。

さて、話を元に戻そう。

ジュネーブの国連で拷問禁止委員会の第2回日本政府報告書審査で、最後に日本政府を代表して、日本語で挨拶した上田人権人道大使が、「先ほど、『中世だ』という発言があったが、日本は世界一の人権先進国だ」と開き直り、「人権先進国の一つだ」といい直した。

会場の、声を押し殺して苦笑する雰囲気を見て感じたのか、大使は、「笑うな。シャラップ!」と叫んだ。

会場全体がびっくりして、シーンとなった。小池は、戦前、このジュネーブの国際連盟で日本が脱退したときも、こんなだったのではないかと、思わず連想してしまった、という。
http://bit.ly/1aJU0Or

自民党の政権奪還以後、傲慢な日本人が増えてきた。時代は確実に戦前に復帰している。

たとえば橋下徹は、風俗業を、法律上認められているものと、法律上認められていないものとに分け、法的に認められている風俗業の活用を、沖縄の米軍司令官に勧めた。

ところが、橋下徹は大阪府知事になる前に、大阪飛田新地の料理組合の顧問弁護士をしていた。この飛田新地は、大阪の人なら誰もが知っている昔の遊郭である。現在も違法の売春がなされている。

つまり、成り上がりの背徳者橋下徹が証明したように、売春に合法非合法の区分けをする者は偽善者なのだ。世界は合法非合法の売春で満ち溢れており、橋下徹のフリードマン流の政策やTPP参加実現によって、食べて行けなくなった日本女性の売春は、合法非合法を問わず、これから激増するだろう。

米兵による沖縄女性の人権蹂躙を心配する前に、橋下徹は自らの政策が日本中の女性の人権を蹂躙してゆく、その想像力をこそ持つべきなのだ。嘘だと思ったら、 橋下は3年あるいは5年後に、大阪飛田新地の旧遊郭を訪れ、何人かの女性に話を聞いてみるがよい。

さて、自民党が「子どもへの方策」を打ち出している。 「主体」を「家庭」「学校」「地域」の3領域に分けて打ち出しているのだが、これは驚愕の内容である。私は、読みながら何度もこのサイトはいたずらではないか、と疑った。

全体を覆う反動的な復古調。少なくとも自民党のなかでは、完全に集団主義的な戦時教育・軍隊教育が復活している。

実質的にはわずかA4で2ページ(3ページ目は1行だけ)の分量に、 「合宿」「共同生活」が何度も強調される。

これは改憲後の徴兵制度の伏線である。

学校の場合

「青少年施設、自治公民館等での合宿」

(小学生に対しては) 「簡素な宿舎で約2週間共同生活を行い肉体労働をする」

(中学生に対しては) 「簡素な宿舎で約2週間共同生活を行い肉体労働をする」

(高校生に対しては) 「満18歳で全ての国民に1年ないし2年間の奉仕活動を義務づける」

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