7月1日、自・公は、臨時閣議を開いて集団的自衛権を閣議決定した。

立憲主義とは、政府権力の暴走を防ぐために、政府権力を憲法で制限する原則のことである。政府権力は、国民を守るために、権力分立の原則に立つ憲法に基づいて政治を行わねばならない。1日の閣議決定は、立憲主義と恒久平和主義に反し、違憲である。

わが国の憲法第98条は、次のように定めている。

「この憲法は、国の最高法規であって、その条規に反する法律、命令、詔勅及び国務に関するその他の行為の全部又は一部は、その効力を有しない。

日本国が締結した条約及び確立された国際法規は、これを誠実に遵守することを必要とする」

憲法9条に違憲のまま決定した閣議決定は、無効である。次の選挙では、野党協力で自・公以外の政権を作り、集団的自衛権を破棄しなければならない。

これでわが国の自衛隊は、「自衛」から「他(米国)衛」の傭兵へと安売りされてゆく。「専守防衛」から「米国防衛の戦争参加」へと日本の叩き売りが決まった。

battle contrary (9)

battle contrary (2)

この間、TPP参加で売国を進めてきた安倍晋三は、ついに日本の若者の命を米国に差し出したのである。これは究極の売国である。

ひとつの内閣で憲法の解釈を変える。実質的には安倍晋三と山口那津男で憲法の解釈を変える。自民党も公明党も、現在の政治は、ただトップの意向に従っているだけなので、このふたりで、戦後70年続いた平和憲法を捨て、危険な戦争する国へと舵を切ったのである。

安倍も山口も、国民をだますために嘘をついている。集団的自衛権の最大の眼目は、これまでの「専守防衛」から「米国防衛の戦争参加」へ切り替えたことである。かれらは、米国が攻撃されたら、日本も参戦する道を開いた。問題は安倍・山口の発想に「相手国」の発想が皆無であることだ。

「相手国」には2種類ある。ひとつは米国を攻撃した国である。もうひとつは日本に参戦を要請する米国である。

つまり相手があっての戦争なので、「歯止め」とか「必要最小限」などとのんきなことをいったところで仕方がないのだ。

戦争を始めた米国は、米国の若者をなるべく死なせたくないのと、戦費を切りつめるために、必ず日本に参戦を要請・指示してくる。

そのときに日本政府がその要請・指示を拒否する可能性など限りなくゼロに近い。そのような哲学と交渉力を持った政治家・官僚も限りなくゼロに近い。

もうひとつの米国と戦争を始めた国にとっては、日本が「必要最小限」の参戦をしていることなど考慮はしない。

また、参戦した自衛隊も東京の「おぼっちゃま」たちの空念仏など構ってはいられない。殺すか、殺されるかであり、戦火はあっという間に拡大する。それが古今東西の戦争のリアリズムである。

Japan navy 8

東京の平和ボケした空間で安倍・山口のひねり出した集団的自衛権など、現実のパワー・ポリティクスの前に粉々に打ち砕かれ、自衛隊は米国の傭兵として世界の紛争地へ駆り出されてゆく。これはいずれ現実として証明されるだろう。

こういった大きな政策がかかったとき、日本では必ず次の4点が問題になる。

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1 日本には、民族的な禍をもたらした政治家・企業家が責任をとらない政治・企業文化がある。

現在、地球的な環境汚染をもたらしている東電のトップも、何の責任も取らず、また警察・検察に逮捕されることもなく、海外で優雅な避難生活を送っている。これをマスメディアがまったく問題にしないし、国民の側から問題にされることも少ない。

安倍晋三は、「海外派兵は一般に許されないとの原則はまったく変わらない。日本が戦争に巻き込まれる恐れは一層なくなる」と語った。

安倍は、「自分の任期中はこうする」と語ったにすぎない。別言すると、後の総理がどのように運用するかまでは知らない、責任はとらない、と語ったのである。

ところがこのような劣悪な政治が日本では通じるのだ。メディアも国民も、民族的な厄災をもたらした政治家の過去を問わないのである。

また、公明党の山口那津男は、「われわれの主張が実り、(武力の行使に)厳格な歯止めがかけられた。平和主義という憲法の柱を堅持した」、「われわれが自国の防衛のための武力行使に限るという論陣を張っていなければ、どんなことになっていたか」と語った。

山口は、口を開けば「歯止め」という。そういう与党の存在の異様さがわかっていないのだ。そんなに悪い自民党なら連立から出たらいいではないか。

もちろん連立を出る気などさらさらない。自民党は、すでに公明党なしでは政権につけないし、公明党は自民党なしでは利権につけない。お互いに切っても切れない腐れ縁のなかにある。

純粋で真面目な創価学会員を怖れて、繰り出される決めセリフが「歯止め」なのである。しかし、この公明党の存在理由は異様なのだ。

「歯止め」など必要ない他党との連立を組み、政権をとったらいいわけで、何とも苦しい言い訳になっている。山口が「歯止め」をかけねばならないのは、むしろおのれ自身に対してであろう。それをやらなかった結果は、次の選挙で出る筈だ。

2 日本の劣悪な政治文化のなかに、民意を正面から問うて、政策を決定していくのではなくて、姑息に既成事実を積み重ねて政策を実現していく手法が存在している。

この手法が、現在、改憲を正面から国民に問わずに、一内閣の解釈改憲で、敗戦後70年の国策を変える暴挙を生んでいる。

安倍晋三が、最初の説明とは違って、かりに米艦に日本人が乗っていなくても米艦を護衛する、と国会で答弁したのも、この手法である。同じ首相のなかで、次第に内容が変わっていく。

まして首相が代わってしまえば、何でもありの集団的自衛権になろう。

3 独裁を許容する政治(党)文化があり、トップが人の意見を聞かない。一任主義が横行している。

この文化は殆どの政党にある。最後に多数決をとらずに、代表(あるいは担当部署のトップ)一任でことを決める党文化がある。

これは無責任の裏返しである。政策によっては、代表(あるいは担当部署のトップ)が少数派で或る場合もあるのだが、奇妙なことにこれがまかり通っている。

今回の自民党の総務会も、最後は総務会長一任で終わった。その総務会長は、反対が出たにもかかわらず、しかも誰が賛成(反対)したか、記録を残せという要請があったにも関わらず、「全会一致」で決まったと発表している。遺制的で異様な政党文化がはびこっている。

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