ローマ教皇のフランシスコ1世が、昨年12月17日に、ミサに集まった多くの信者を前にして、次のように語った。

The Third Last War

現在の人類は、もはや末期的状況にあり、このままでは来年は見るも無残な有様となるでしょう

各地で戦争が続いています。世界は飢え、焼け焦げ、混沌へと向かっているのです。もはやクリスマスのお祝いなど、今年で最後になりそうです

平和への道が拓けない限り、日々増え続ける罪のない犠牲者たちのために涙を流さなければなりません。そして許しを請うのです。神やイエス様とともに涙を流すのです

真実は東京の大手(「記者クラブ」)メディアが語るものと勘違いされている日本で、第三次世界大戦といえば、まだトンデモ論や陰謀論の類いと見做される。しかし、日本とは違って、世界では何億の信者に影響を与える指導者のなかで、すでに差し迫った可能性として警戒されている。

トンデモ論や陰謀論は、与党と東京の大手(「記者クラブ」)メディアの方である。原発再稼働ひとつをとってもそれがわかる。

前号でも書いたように、今年の世界は、次の3点をめぐって展開する。

(1)プーチンがどのようにシリア問題を治めるか

(2)プーチンの中東政策に米国の新大統領がどのように切り込み、崩すか

(3)欧州の危機(ギリシャ問題、難民問題、英国のEUからの離脱など)をメルケルがどのように裁いていくか

大きく分けると、この3点を巡って展開する。

前回のメルマガでは、「(2)プーチンの中東政策に米国の新大統領がどのように切り込み、崩すか」を採り上げて、新大統領として米国の奥の院(イルミナティ)が推しているヒラリーを採り上げた。

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今日のメルマガでは、「(1)プーチンがどのようにシリア問題を治めるか」を考えてみる。ただ、今回は、米国から見たプーチンに絞って見る。その方が第三次世界大戦の前哨戦が透けて見えるからだ。

アンジェラ・ステントは、「プーチンの中東地政学戦略 ―― ロシアを新戦略へ駆り立てた反発と不満」のなかで、次のように書いている。
(アンジェラ・ステントは、ジョージタウン大学教授。政治学。同大学のユーラシア、ロシア、東ヨーロッパ研究センター所長)

オバマ大統領は、ロシアのことをもはや地域パワーに過ぎないとみているかもしれないが、シリアへの軍事介入が示唆するように、モスクワは「再びグローバルプレイヤーとして世界に受け入れられ、主要な国際的決定のすべてに参加したい」と考えている。

これは、任期を全うするまでのオバマ政権にとってだけでなく、アメリカの次期政権にとっても、頭の痛い問題になるだろう。

(中略)

アメリカが2016年の大統領選挙へと舵をとるなか、ワシントンはロシアにどう対処するかを決める上で二つの中核的課題に直面する。

一つは、シリアとウクライナにおけるロシアの目的を見極めること。もう一つは、ロシアの政治が指導者の意向に大きく左右されるだけに、プーチンとの関係をいかに管理していくかを特定することだ。米大統領選挙キャンペーンの政治圧力があるだけに、後者については特に難しい判断を迫られるだろう。

次期大統領がアメリカの利益をうまく包み込めるようなモスクワとの関係を望むのなら、核兵器や通常兵器の軍備管理問題のような、両国がともに取り組むべき分野に焦点を絞り込む必要がある。

ロシアを孤立させる政策を続けても、うまく機能しない。むしろ、次期政権は、アメリカの利益と価値が何であるかを明確にモスクワに伝える一方で、ポスト冷戦秩序を解体しようとするロシアの試みを、同盟諸国とともに阻止する必要がある」(『Foreign Affairs Report』2016 NO.1)

シリア問題を考えるとき、体制側の米知識人が、おしなべて沈黙(無視)する三つの領域がある。

1点目。

『Sputnik日本』(2016年01月02日)が、「米元外交官「我々はまるで殺人民族、国内でも外国でも」」というタイトルで採り上げた次の視点が、最初の視点だ。

(以下、長いのでメルマガの一部だけ公開します。

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「米国の元外交官で一連の国々の大使を務めた経験を持つダン・シムプソン氏は「米国が、武器取引を続け、戦争を引き起こしている間は、地上に平和は訪れない」と語った。

新聞「Pittsburgh Post-Gazette」は、「地球の平和?
 米国が武器取引を止め、戦争を始めている間は無理」というタイトルのシムプソン元大使の発言を掲載した。

記事の内容を抜粋して、以下お伝えする。

「2015年末の段階で、米国について述べるならば、次のような結論に達する。それは『我々は、まるで殺人民族だ。自分達の家の中でも。外国でも人を殺している』というものだ。

国内で、米政府は、規制することもなく武器を売らせ、その事は、教会や学校も含め、あらゆる場所での殺人行為を引き起こしている。一方国外で、米国人は、殺し屋とみなされている。

他の国々は、米国が自分達に己の意思を押し付けないよう、自分の神、あるいは神々に祈るしかない。彼らは、米国が、己の目から見て相応しい統治形態を、自分達の元で確立しようとしないよう、また爆弾を投下したり、指導者を殺害するために無人機を飛ばしたりするための口実として何らかの自分達の違反行為を利用したりしないよう、ただ祈るしかない。

イラクやアフガニスタンから、リビアまで米国により破壊され、イエメンは、米国の援助のもとサウジアラビアが破壊している。

外国人の大部分は、米国は、世界共同体に脅威をもたらす狂人のように思っている。

米国の所謂『同盟国』のいくつかは、殺人をよしとする我々の傾向をいくらか抑えようとするだけだ。例えば、英国がそうだ。

米国が、自分達の武器の巨大市場にしたいと欲しているインドが、米国とでなくロシアと関係を持つことをよしとするのも偶然ではない。

米国は、自分達の軍部隊を祖国に戻さなくてはならない。我々が、それをしないうちは、この地上に平和はない。

さあ米国よ、人殺しを止めようではないか!

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米国の奥の深いところは、このダン・シムプソンのような愛国の政治家が存在していて、警鐘を鳴らすことだ。「我々は、まるで殺人民族だ。自分達の家の中でも。外国でも人を殺している」「国外で、米国人は、殺し屋とみなされている」。シリア問題ばかりでなく、世界の紛争を考えるとき、体制側の米知識人が、沈黙する領域とはここである。加害者としての米国をほとんど無視する。

2点目。

シリアで、現在戦われているのは言葉の本来の意味において内戦などではない、ということを、知っていて沈黙(無視)する。それは、米国が、アサド政権打倒のために、カタール、サウジアラビア、トルコ、ISIS、FSA、アルカイダのシリア支部(ヌスラ戦線)などを使ってやらせている代理戦争である。

だからこそ世界は米国を嫌い、米国の良心的な政治家は、「我々は、まるで殺人民族だ」と嘆くのである。

これら現実認識を基本に据えない政治外交あるいは論文は、戦争を求めることはあっても、平和を求めない。

オバマがロシアに対してやったことで、取り返しのつかない失敗は、G8からプーチンを排除したことだ。これは、衆人環視のなかでプーチンに対して唾を吐きかけたに等しい暴挙であった。

「大統領は、ロシアのことをもはや地域パワーに過ぎないとみているかもしれないが、シリアへの軍事介入が示唆するように、モスクワは「再びグローバルプレイヤーとして世界に受け入れられ、主要な国際的決定のすべてに参加したい」と考えている」という認識を、オバマがもっているとは思えない。

期待するとしたら、米国の次期政権ということになろう。しかし、ブッシュやヒラリーといったネオコンが次期大統領になれば、オバマ以上の対ロ強硬路線をとるだろう。有力な次期大統領候補ヒラリーに関しては、トランプがミシシッピーの選挙演説で、「ヒラリー・クリントンがISをオバマと一緒に作ったんだ」と暴露している。

ここから前号のメルマガに引用した、ヒラリーのシリア国内への飛行禁止区域設定を考えると、ロシア機の排除とアサド政権打倒が結びつく。非常に危険な状況が出現することになる。

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