今度は、アフリカのマリである。

11月20日、西アフリカのマリの首都で事件は起こった。バマコのラディソン・ブル・ホテルを、10人前後の武装集団が襲撃した。170人を人質にしていたところへ治安部隊が突入し、21人が死亡し、武装グループも2人が殺害された。

アルジェリア人のモフタール・ベルモフタールを指導者とするアルカイダ系武装組織「アルムラビトゥン」が、犯行声明を出している。国際テロ組織アルカイダの分派との共同作戦だった。

アルムラビトゥンの報道官は、「われわれの預言者を風刺画に描いて侮辱した信仰なき欧米への報復として、アルムラビトゥンの勇敢な戦闘員らが実行した作戦だ」と述べている。

普通、アフリカの死者は無視されるのだが、今回、西側メディアが採り上げるのは、パリ同時連続襲撃事件の直後だったからだろう。

この事件を受けて、オバマは、21日、「事件はテロと戦う米国の決意を強めるだけだ」「今まで以上に容赦しない」と述べた。欧米1%が利権を手放さないので、これでは憎悪の連鎖は止まらない。

2013年1月11日、表向きはマリ政府の軍事介入要請という形をとって、フランスは、マリに地上軍を投入した。この時点からフランスの介入は新植民地主義と批判されてきた。その裏の目的は、マリの資源への関心だったといわれている。とりわけフランスの原発施設は、ニジェール近郊のウラン鉱を必要としていたのである。

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フランスの旧植民地マリ問題については、ミシェル・コロンの次の動画が簡にして要を得ている。

マリ軍事介入の真の目的(1)

マリ軍事介入の真の目的(2)

パリの偽旗事件の衝撃は、まだ続いている。というか、日本への影響はこれからである。

「やのっち

ISISの機関誌「ダビク」では、日本人はすでにメインターゲットになっています。もはや、テロ事件は我々にとっても他人事ではありません。アベシは暗黒の世界に国民を巻き込んだのです。

「ダビク」で「安倍晋三の愚かさにより、すべての日本国民が戦闘員の標的となった」と述べられている。

安倍晋三の中東歴訪(2015年1月17日~21日)における、ISISと戦う国への後方支援表明、対ISIS宣戦布告、人質見殺し事件によって、日本はISISに十字軍と位置づけられている。

パリ、マリと続いて、日本は、明日はわが身になっているのだが、こういった発想が日本人はきわめて苦手である。

日本の場合は、宗主国が日本を対テロ戦争の最前線に立たせようとしている。そのうえ、日本人嫌いのポチ安倍が、日本破壊に情熱を燃やしている。外から内からISISを日本に手引きしているので、もはや日本への襲撃は避けられそうにもない。

(プーチン「イスラム国など急進主義組織とは、一連の西側諸国は以前戯れていたが、その活動は今やシリアとこの地域の最たる脅威になっている」)
(プーチン「イスラム国など急進主義組織とは、一連の西側諸国は以前戯れていたが、その活動は今やシリアとこの地域の最たる脅威になっている」)

ISISは、もともと米・英・イスラエルの諜報組織が訓練した組織である。さらにプーチンが「イスラム国を支援している国の中にG20の構成国が存在する」「ISは世界40か国から資金的な援助を受けており、そのなかにはG20構成国も含まれている」と暴露している。

「今は協力してテロ組織に対抗することが必要」との観点から、具体的な国名は挙げなかったものの、これは世界では公然の秘密になっている事実である。

それを、わざわざ金を出して敵を作る。安倍晋三の愚かさは許せぬレベルのものだ。

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スティーブン・ウォルト(ハーバード大学教授(国際関係論))は、「革命国家の歴史とイスラム国 ―― さらなる拡大と膨張はあり得ない」のなかで、次のように書いている。

地域アクターたちは、責任を転嫁し、自分たちの代わりにアメリカをイスラム国と戦わせようとするだろう。ワシントンの指導者はそうした策略を丁寧かつ明確に断り、封じ込めの責任が彼らにあることを伝えなければならない。

イスラム国がアメリカ、中東からのエネルギーサプライ、イスラエル、そしてアメリカの死活的利益を物理的に脅かしているわけではない。当然、米軍を戦闘のために送り込む必然性はない。

(中略)

イスラム国に対する米主導の作戦も、逆にイスラム国の訴求力を高めてしまう危険がある。世界でもっともパワフルな国家(米国 注 : 兵頭)が、イスラム国のことを深刻な脅威だと主張し続ければ、「もっとも忠実なイスラムの擁護者」を自称する彼らの主張を支えることになりかねない。

脅威を誇張し、イスラム国のプロパガンダに手を貸すのではなく、ワシントンはイスラム国のことを「適度な関心を向ける程度の小さな問題」として扱うべきだろう。

(中略)

要するにアメリカが大がかりな関与を控えた方が、イスラム国封じ込め作戦はうまくいく。この距離を置いた政策に必要なのは、斬首、テロ攻撃、歴史遺産の破壊その他の挑発行為を前にしても、アメリカの指導者が冷静さを失わないことだ。

但し、国内で党派政治が展開され、アメリカの外交エスタブリッシュメントの多くは介入主義を前向きにみなしている。しかも、いまや世界のニュースが24時間態勢で伝えられるケーブルニュースの時代にあり、この政治・社会環境で冷静さを保つのは容易ではない。

とはいえ、外国におけるすべての悲劇がアメリカの利益を脅かすわけではないし、すべての問題をアメリカのパワーによって解決しなければならないわけでもない。アメリカは9.11への対抗措置としてイラクに侵攻するという大失策を犯した。

これはまさにオサマ・ビンラディンが望んだことだった。同様に、イスラム国が、アメリカの憶測を間違えた介入を心待ちにしているのは間違いない。(イラク介入と 注 : 兵頭)同じ間違いを再び犯せば、大失策は避けられなくなる」(『Foreign Affairs Report』2015 NO.11)

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わたしが米国をよく論じるのは、落日の帝国ではあっても、今もって米国が世界最強であり、日本のみならず世界に決定的な影響を与え続けているからである。

また、『Foreign Affairs Report』の論文を採り上げるのは、米国の政治・外交・軍事に決定的な影響を与え続けているからだ。スティーブン・ウォルトのこの論文も、オバマの中東政策そのものと考えて、まず間違いない。

落日の帝国といえば、『Sputnik日本』(11月19日)が、「外国の米国債保有額上位5か国 売却」と題して、面白い記事を載せている。それによると、「中国は米国債を125億ドル、日本は199億ドル、カリブ諸国は72億ドル、石油輸出機構(OPEC)は19億ドル、ブラジルは37億ドルを売却した」という。

「もし年末まで統計に変化がなければ、2015年は、外国の米国債保有額上位の国々による売却額が、過去最高の年となる可能性がある」というから、帝国の落日、ドル崩壊もいよいよである。

ただ、深刻な問題は、自らはISISに距離をおきながら、日本を中東に引きずり込もうとしているオバマの戦略が、安倍晋三には見えていないことだ。

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