昨年(2014年)の7月3日に、『AFP』が、第2次世界大戦が終結した1945年以降、オバマが、戦後最悪の米大統領であるとの世論調査結果を発表している。

この調査をやったのは、米キニピアック大学である。オバマは、あの共和党のジョージ・W・ブッシュ前米大統領より評価が悪いのだから、相当なものだ。それからほぼ1年経った現在、評価はさらに下がっていると思われる。

一方、わが国の安倍晋三は、間違いなく戦後最低最悪の首相である。その人格、政治力、判断力、論理的な思考力、政策への責任感、教養、祖国愛、同胞愛、そのどれをとっても、お花畑の住人を除けば、安倍を戦後最低最悪の首相に選択するのに躊躇しないであろう。

何しろ憲法を一内閣の解釈で変えてしまう。集団的自衛権を行使するというのだから、むしろ狂人に近いほど無知、無能、無責任である。

何のことはない、日米とも戦後最悪のトップがそろってしまったのだ。そしてTPPをやって、対中国包囲網を完成させようとしている。

(日本の若者は、労働者派遣法改悪や奨学金返済で、経済徴兵制に追い込みます。どうぞ自由に傭兵としてお使いください)
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TPPに反対して、懸命に闘っているアジア太平洋資料センター(PARC)の事務局長内田聖子と、元衆議院議員三宅雪子の、この3日間のツイートを見てみよう。

「2015年6月24日

内田聖子

注目の米国上院でのTPA法案。審議打ち切りの動議は、つい先ほど、賛成60、反対37で可決に必要な60票をギリギリで確保。これで上院は24日に最終的な採決を行うことに。日本時間ではちょうど1日後の明日明け方近く。なかなか厳しい状況になってきた。

【重要】日本政府がTPP交渉に使ってきた出張旅費の情報開示請求を行い、その結果をプレスリリースしました。2年間でなんと9億円を超える額です。多額の税金を使っているにもかかわらず内容は秘密でいいの? 改めて問いたいと思います。

明日から「TPPは今にも妥結」との報道が続くだろう。しかしそう簡単に妥結には至らない。マレーシアの人身売買問題、知財や国有企業など懸案課題、豪州と米国の砂糖をめぐる問題など山のようにある。そして私たち市民社会も改めて交渉の問題を問います。その第一弾の出張経費問題。次々攻めますよ!

6月25日

内田聖子

大筋合意向け来月TPP閣僚会合…甘利氏見通し(読売新聞) これはすごい発言です。つまり「日本の聖域だの懸念だのはバッサリあきらめて米国についていきます!」宣言ですよ。TPA法案が正式に可決もせず大統領署名もまだなのに相当な忠犬ぶり。

東京新聞:TPP出張費 2年で9億円に 長期交渉で膨張:経済(TOKYO Web) 昨日のリリースが記事になりました。掲載感謝!

【日本政府のTPP出張旅費(5)】TPPの分野は広く、相手国も11か国であるため交渉官の人数も他のFTA・EPAよりも多い。他国の交渉官は平均的に30-50名だが日本は首席交渉官が率いる「対外交渉担当」約70人、国内調整総括官が率いる「国内対策調整担当」約30人の計100名となる。

【日本政府のTPP出張旅費(9)】1回の旅費(1人分)が200万円を超えたのは8件。
甘利明(2件) 広瀬直 横田光弘 牛草哲朗 小島裕章 針原寿朗 大澤誠
交渉地から別の場所への移動も含むものもあるが、200万円を超える出張旅費は国民の生活感覚からすれば途方もなく高い。

三宅雪子

内田聖子さんが、開示請求した(できた)のは、主要4省庁なので、実際の経費は9億よりかかっているはず。長引く交渉に予算がなくなり、欠席や途中退席の参加国も出てきたなかで、日本の「金満国家」ぶりは群を抜いているように思う。(どこが「社会保障費がない」だ、とふつふつと怒りが)

6月10日過ぎから、TPAの状況は二転三転した。今日のインタビュー用に時系列をまとめているが、内田聖子さんの「やった!」というツイートを、2回ほど目にして、胸が痛んだ。審議打ち切り動議には60票必要で、結果は、賛成60票反対37票だった。1人が反対票を投じていてくれたら…。

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6月26日

内田聖子

日本の反対運動をしている仲間(というか尊敬する大先輩)と、「確かにがっかりだったね。でも振り出しに戻っただけだよ」という会話をした。確かに。今までTPAを持たずに交渉していた米国がいわば「不正常」な状態だったわけで、各国と同じ条件になっただけである。

実際に「すぐにも妥結」などとと言うのは甘利大臣くらいで、チリやペルーの大使は「すぐ妥結ではない。知財など難航分野はこれから交渉しなくてはならない。何か月も交渉が棚上げだったブランクは大きい」と発言している。マレーシアは人身売買問題、豪州は砂糖問題をそれぞれ米国との間に抱えている。

米国でも今回の「TPA騒動」のおかげでTPPの危険を多くの人が知ることになった。同時に、共和党幹部と大統領による「あらゆる手を使いTPAを得る」作戦は、金にまみれた策謀として米国民の前にさらけ出されてしまった。もっとスマートにやりたかったんだろうが、反対運動がそれを許さなかった。

「TPP推進米国企業連合」に加盟する大企業は1月以降、民主・共和党を問わず国会議員に多額の寄付キャンペーンを行ってきた。当然「TPAに賛成してくれ」と要求しながらだ。どの議員も次の選挙を考えている。大義や正義のためだけではなく、支持基盤からの突き上げで態度を変える議員もいる。

それにしても考えなければいけないのは、今回のTPAドタバタ劇から私たちは何を読み取るのかだ。米国の国会議員たちは日本を明確なターゲットにしている発言を繰り返していた。先述の通り、オバマも共和党も「TPP/TPAありき」の策謀を繰り広げた。その原動力はグローバル大企業の欲望だ。

そんなことは日本のマスメディアでは一行も書かないから、他人事のようにTPAを見せられているのが今の日本の現実だ。共和党やグローバル企業はなぜここまでTPA取得に固執したのか? その最終目的は日本の市場を奪うことである。そう考えるとTPAが私たちにとって何なのかが見えてくると思う。

今回、私たちはTPA法案というものを通して、TPPを進めたい米国のグロテスクな「脳内」を丸ごと見せられたわけだ。共和党であれ民主党であれ、基本は「アメリカ国民のため」に何を守り、何を取って来るかを考え議論する(当たり前だが)。そして外から奪って中に回すという側が勝ったのだ。

三宅雪子

あたかも、TPP交渉妥結のように報じられているが、内田さんによるとこれは間違い。あくまでも12か国はアメリカのTPA(大統領貿易促進権限)を待っていただけで、ここからまた交渉に戻るだけ。確かに今回否決されればTPPは漂流であったので、ここは反対の立場の者としては残念だが(続く)

(続き)そう言う意味で、また交渉の場に戻っただけだ。知財や国有企業の問題はまだ残ったままであり、日本政府担当者の先走った「交渉妥結宣言」は、英語に訳され、驚きをもって受け止められているようだ。いわば、最後にホームランで完全に負けだったのが、ファールとなり延長戦になったようなもの」

TPPの正体は、米国グローバルエリートによる新植民地主義である。同時に、米国による、経済的・軍事的な中国包囲網である。この2点を押さえておく必要がある。

中国包囲網は、米国防総省が09年に出した軍事戦略案「エアシーバトル」を受けて、2011年からオバマ政権が、中国とイランを仮想敵として始めたものだ。しかし、現在、その仮想敵国のなかにロシアが入っている。独・仏も次第に米国と距離を置き始めている。とてもついてはいけないという感じだ。そんななか、またぞろ米国は仏への盗聴問題を起こしている。

その結果、副産物として敵視された中国・ロシア・イランの関係強化を生んでしまった。こういうあたり、いかにもずさんな米外交である。以前のメルマガでも書いたが、イランによるホルムズ海峡の機雷敷設など、ホルムズ海峡を利用する中国との関係を考えると、あり得ない物語である。

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中国は、TPPへの対抗策として「一帯一路」政策を打ち出した。

中国のこの「一帯一路」(=シルクロード(「シルクロード経済ベルト」と「 21世紀海上シルクロード」)構想)は、大変スケールの大きな構想である。米国のアジア・リバランシング戦略、その中核をなすTPPへの対抗策として打ち出された。

この構想の強みは、AIIB(アジアインフラ投資銀行)の「新シルクロード基金」(400億ドル)と、BRICS開発銀行(新開発銀行)の資金があるということだ。

ジェイコブ・ストークス(ニュー・アメリカンセキュリティ研究所フェロー)は、「中国の新シルクロード構想 ―― 現実的な構想か見果てぬ夢か」のなかで、次のように書いている。

「中国の習近平国家主席は2013年9月にシルクロード経済ベルト構想をカザフスタンでの演説で、21世紀海上シルクロード構想を同年10月にインドネシアでの演説でそれぞれ表明している。その資金ベースとなるのが、大きな話題となっているアジアインフラ投資銀行(AIIB)の「新シルクロード基金」( 400億ドル) 、そしてBRICS開発銀行(新開発銀行)の資金だ。

北京はこのプロジェクトは「65を超える国で暮らす44億人の生活に影響を与え、構想に参加する諸国の貿易取引額は10年以内に合計で2.5兆ドル増大する」と見込んでいる。サウスチャイナ・モーニングポストの論説は、シルクロード構想を「歴史的に見ても、中国が試みるもっとも重要で遠大なプロジェクト」と描写している」(『Foreign Affairs Report』2015 NO.6)

もし成功したら、の条件付きだが、確かに新シルクロード構想は、「65を超える国で暮らす44億人の生活に影響を与え、構想に参加する諸国の貿易取引額は10年以内に合計で2.5兆ドル増大する」ことになろう。

翻って、TPPを見てみると、中心の米日両国が、ともに衰退著しい国であり、ともにデフォルトが確実視されている国であることだ。これでTPPに未来などあるのだろうか。

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