6月18日の都議会で、自民党の男性都議が、発言中の女性都議に、女性の人権を蹂躙する野次を飛ばした。

発言中の女性都議は、みんなの党の塩村文夏(あやか)都議で、晩婚化や晩産化の対策について質問していた。これに対して自民党の男性都議が、「自分が早く結婚すればいい」、「産めないのか」といったヤジを飛ばした。

野次と同様に深刻だったのは、議場に笑い声が起きたことである。都知事の舛添要一も一緒に笑っていた。

塩村文夏は、最初こそ苦笑して受け流していたが、続く野次に涙声になった。

sexual harassment jeers (2)

sexual harassment jeers (3)

塩村文夏は、18日のツイッターで次のようにツイートしている。

「都議会での初の一般質問。妊娠、出産に関わる不妊など女性の悩みについて質問中に「お前が結婚しろ!」「産めないのか?」など、大変に女性として残念なヤジが飛びました。心ない野次の連続に涙目に。政策に対してのヤジは受けますが、悩んでる女性に対して言っていいとは思えないです」

各会派の全女性都議25人が、翌19日に、吉野利明議長に「議会の品位をおとしめるヤジがないよう注意して欲しい」と申し入れた。

また、みんなの党は19日に、発言者の処分を求める申し入れ書を議長あてに出す方針を決定し、発言者が不明のままの場合、録画映像の音声から声紋分析する準備を進めるということだ。

批判はネット上から起こり、都議会には多くの批判が寄せられた。

これに対して自民党は、ヤジの発言者を特定しない方針を出した。

これは都議の自民党のみならず、自民党の体質そのものをよく表している。それは、

1 調子に乗る

2 長いものに巻かれる(強い者に味方する)

3 都合が悪いものは隠蔽する

4 責任を取らない

5 すぐ忘れる

6 「女・子供」という言い方に象徴されるように「女・子供」をバカにし、棄民する

といった体質である。

実は、これは戦前から続く日本民族の体質でもある。

「世に倦む日日」こと田中宏和から自民党都議に至るまで、顔を隠して女性に石を投げる。正面から名乗って批判しろ、といっても、決して名前と顔をださない。

こういう精神が、弱いものいじめをするときの過酷さといったらないのだ。ほんとうは長いものには巻かれる奴隷根性のくせに、相手が弱いと見ると、バッシングどころか、殺したりもする。

小保方晴子も塩村文夏(あやか)も、若くてかわいい女性であることから、このいじめはセクハラ(セカンドレイプ)の指摘も、ネットでは飛び交っている。

実はわたしは最初からそう思っていた。惚れているのじゃないか? この世には惚れた女性をいじめる男たちがいて、こんな場合はたいてい女性が上手で、下心を見透かして、男が笑いものにされる。このパターンだ。

みんなの党は、きちんと落とし前をつけた方がいい。中途半端に妥協しないことだ。ネットばかりでなく、地上波メディアもこの問題では塩村文夏を擁護している。

こんなときは、前の代表の渡辺喜美はうまかったのだが、現代表の浅尾慶一郎は地味で、華がない。こんなニヒルで大衆受けしない野党の代表で大丈夫なのか。

ブログランキング・にほんブログ村へ

さて、塩村が落とした涙とは違う、もうひとつの涙を地球の裏側に見てみよう。

世間はワールドカップ一色である。その興奮ぶりを見ていると、いかにも日本を感じてしまう。

不思議だったのは、第一戦に敗北したあとに、「日本のサッカーをやれていなかった」というコメントが溢れたことだ。

日本のプロ男子サッカーには実績がない。日本のプロ野球は確かに強い。だから実績がある。日本のプロ女子サッカーも強い。だから彼女らにも実績がある。

プロ男子サッカーは明らかに人気が先行している。電通の指導が入っているのかもしれないが、監督も選手も常に国民に期待を持たせ続ける。最後のコロンビア戦を前にして、今度は「死ぬ気で」といい始めた。

メディアが報道するのは相手チームの弱点ばかりだ。これではジャーナリズムではない。ただの応援団だ。

外国のメディアの方が、自国チームについて厳しく論評している。日本の応援団メディアが恥ずかしくなるほどの、それは確かなジャーナリズムである。愚かなことに、日本メディアはそれさえも引っ張ってきて相手チームの弱さを強調する。

実は、これは民族的気質なのである。

調子に乗る。都合が悪いものは隠蔽する。責任を取らない。女をバカにする。その民族的気質が男子サッカーに熱狂しているのだが、たとえ負けても強力な民族的遺伝子がある。すなわち、「すぐ忘れる」。

チョン・ウニ記者が6月11日に「ブラジル撤去民の涙…「私たちにとってワールドカップは退去」」という記事を書いている。

World Cup contrary (11)

サブタイトルに「[ワールドカップに正義のシュートを] ワールドカップ誘致決定後、最低25万人が強制退去 都市開発、スポーツではなく不動産資本に寄与」とある。

地球の裏側で流された、塩村文夏(あやか)とは違った、もうひとつの涙を見ていこう。

World Cup contrary (12)

「ブラジルのサンパウロ東部イタケラにある撤去民4千世帯の大テント村。人々はここを「民衆のワールドカップ」と呼ぶ。

(中略)

しかし(ワールドカップのために 注 : 兵頭)追い出された人々が簡単に定着できる所はどこにもなかった。リオのファヴェーラから追い出された数千人は、見捨てられた店舗地域に移り、小屋を作って世帯を作ると、また特殊部隊が集まって子供と老人と一緒に暮らす多くの家庭と土地を無茶苦茶にして追いやった。

警察当局はその上、低空飛行機で爆弾を投下し、火炎放射器で小屋に火を付け、大人も子どもも無関係に化学物質を噴射した。人々はまた市庁の前にキャンプを作ったが、市はまた特殊部隊を送った。

特殊部隊が近づくと彼らは警告や交渉もせずに住民を追い出し、機械を動員して家屋を撤去した。ある女性は撤去を防ぐために家の塀に鎖をかけて抵抗したが、用役は躊躇せず塀を押し倒した。子供たちは恐怖に泣くこともできず、人々は意識を失って倒れた」

(中略)

そうして追い出された人々が「民衆のワールドカップ」と呼ばれるテント村に集まったのだ。撤去された村から抜け出したが、ワールドカップによって天井知らずに高騰した賃貸料で行き場がない人々が、高速道路そばの荒れ地や、見捨てられた空地や建物の中に消えた。その代わりに撤去された村には競技場の駐車場や新しい道路ができた。

そればかりか学校、先住民文化のための博物館、スポーツセンターといった公共機関は私有化され、地域のための社会事業も中断された。露天商の販売行為も禁じられた。先住民社会はラテンアメリカで最も古い先住民博物館の未来がこれからどう進められるかについて、絶望している」

World Cup contrary (8)

これは何もブラジルの極端な例なのではない。ワールドカップやオリンピックといった世界的なスポーツイベントには、巨大な利権がつきまとっている。スポーツが好きだから、といった単純な理由で賛成すべきものではないのだ。

ブログランキング・にほんブログ村へ

この続きは、 有料メルマガ『兵頭正俊の優しさ出前』 でご覧いただけます。

2011年10月1日より「兵頭正俊の優しさ出前」(月額:840円(税込)/配信サイト:まぐまぐ)を配信しております。

月・水・金・それに号外と発行しております。

「記者クラブ」メディアの情報操作と国民洗脳を対象化し、あなたを現在とは違うステージに招待します。

携帯の送受信の制限を考慮して、分割して送信するように改善しました。

価格以上の価値があると自信があります。ぜひ購読のご検討をお願い申し上げる次第です。

なお、別に無料メルマガ『兵頭正俊の知らなきゃ滅ぶニュースの真相』PC用 携帯用 を2011年8月29日より、「まぐまぐ」から配信しております。

無料で、ほぼ週刊です。

携帯の送受信の制限を考慮して、分割して送信するように改善しました。

ご登録をよろしくお願いします。

なお、メルマガはテキストファイルであり、このブログ掲載の画像などはありません。

また、このブログ掲載の文章は、ブログ用に編集してあります。
ブログランキング・にほんブログ村へ