状況がめまぐるしく変わっている。

後藤健二が処刑された。今朝の5時過ぎにネットに動画が投稿されてわかったのである。

ISISのメッセージはこうである。

「日本政府へ告ぐ。

愚かで凶悪な有志連合の同盟国であるお前たちは、われわれがアラーの御加護のもとにあり、権威と権力を持ったイスラム教の最高権威者カリフであるということをまだ理解していないようだ。われわれの軍隊は血に飢えている。

安倍、勝つ見込みがない戦争に参加するというお前の無謀な判断により、このナイフは健二だけではなく、大勢の日本国民をたとえどこにいようと殺すことになるだろう。
これは日本にとっての悪夢の始まりだ」

動画(音声のみ)

「大勢の日本国民をたとえどこにいようと殺すことになる」というのは、これからは中東だけが戦場ではないということだ。これでサミットや東京オリンピックを開催できるのだろうか。

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安倍晋三は手回しよく午前6時40分ごろには、「政府として全力で対応してきたが、誠に痛恨の極みだ。非道、卑劣きわまりないテロに強い怒りを覚える」と自己正当化に努めた。

さらに「テロリストたちを決して許さない。罪を償わせるために国際社会と連携する。日本がテロに屈することは決してない」と語った。挑発に次ぐ挑発である。

いつもの安倍節だ。失敗には開き直る。そして失敗した方針をこれまで通り踏襲する、と宣言する。引くことを知らない。賢くないのである。学ぶということがない。だから今後も原発と同じように失敗をやり続けるだろう。

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本来なら遺族への思いやりの言葉が最初に来るべきだった。しかしこの男の場合は米国の反応を気にする。それでオバマに向かって、言葉は発せられるのである。

その宗主国の大統領は「その報道を通じ、後藤氏はシリアの人々の苦しみを外の世界に伝えようと勇敢に取り組んだ。われわれの思いは、後藤氏のご家族、かれが愛した人々とともにある」と語った。どちらが日本のトップかわからない。

安倍は「テロと戦う、日本の国際社会での責任を毅然と果たしていく」と強調した。食糧支援、医療支援などの中東への人道支援を「さらに拡充する」という。

相変わらず考えない男である。人道支援といえば反対者がいないだろうと高をくくっているのだ。

昔から、腹が減っては戦はできぬ、という。安倍の人道支援とは後方支援のことである。こんな有り難い支援はない。戦争当事者のどちらかに、食糧だろうが医療だろうが、支援すれば、戦っている片方は、宣戦布告として受け取る。

こんなことは歴史小説の一冊でも読めばすぐにわかる。安倍のもとで戦争に突っ込んでいく日本。かりにその戦争を善しとしたところで、安倍のような指導者のもとで勝てる筈がない。

死屍累々。莫大な戦費を調達するための増税と社会保障の削減。「欲しがりません、勝つまでは」の時代が再来する。文句をいおうものなら「非国民」といわれよう。

それにこの戦争には大義がない。イスラム社会は、本来、日本の友好国なのだ。そして将来は人口20億になるだろう、巨大な貿易相手国なのだ。

ふたりの邦人の死にせよ、安倍がもっと利口で、しっかりしていたら、処刑されることもなかった。

さらに「罪を償わせる」とは異様な言葉だ。どのようにして、いつまでに、「罪を償わせる」のか。

かりにISISを「壊滅」させたところで、またぞろ新たな組織が立ち上がる。今度はその新組織との戦争になる。

中東での戦争は、撤退しないかぎり、終わりなき戦争になるのである。

そしてこの、けじめをつけて引く、ということが、日本の政治家には、もっとも苦手なことなのだ。責任をとりたくない、批判されたくないものだから、ずるずると引き延ばす。

とにかくデキもしないことは、始めないことがもっともいいのである。

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政治は結果責任である。安倍は人質の救出に失敗した。これが結果だ。

この事件には不可解なことが多い。安倍がバカだからといえばそれまでだが。

その第一は、人質にふたりの邦人がとられているにもかかわらず、安倍が中東で挑発的なISIS批判を繰り返したことである。

この中東訪問を、中東・欧州のメディアの電子版は、「軍事商訪」「挑発外交」「銃と金融セールス」と伝えた。東京の大手メディアは隠して伝えないが、安倍には、26社の軍事関連会社が同行していたのである。

しかも、人質がふたりいるなかでの、イスラエル関係国へのバラマキと、挑発的なISIS批判。これが普通の政治家のやることとはとても思えない。

調子に乗った、高揚した話しぶりを見ると、自分の発言がどういった結果を招くかについて、いっぺんの想像力もなかったのである。

ISISが公開の動画で、金額を公表して身の代金を要求するというのは、これまでなかったことである。それだけ安倍の発言がもたらした衝撃の強さを知らねばならない。

こういう問題では、自分はこういうつもりでいった、というより、民族も文化も違う相手に、どのように伝わったかが大切なのだ。それを推し量るのが政治家なのである。

第二に不可解なのは、2億ドル支援がイスラエル関係国に限定されていることだ。「対ISIS有志連合」諸国ではなく、国連や赤新月を通じての支援なら誤解もなかった筈である。

安倍は、誤解だと被害者のフリをするが、無理である。安倍の支援は、明確にISISと戦っている国への支援になっている。

第三の不可解な点は、トルコではなく、ヨルダンに対策本部をおいたことだ。これでサジダ・リシャウィ死刑囚と、ヨルダン人パイロットのムアズ・カサースベの人質交換に話は変わった。ヨルダンは、それだけ後藤健二を処刑に押しやる場所だったのである。

ヨルダンに対策本部をおいた段階で、後藤健二が脇役におかれることは明確だった。ヨルダンが欲しいのはヨルダン人パイロットのムアズ・カサースベだった。そのために生きている確証が欲しかったのである。

ISISがその確証を出さなかったのは、次のふたつの理由に拠っている。

1 ムアズ・カサースベが何らかの理由で、すでに死んでいる。

2 ムアズ・カサースベは軍人であり、有力な部族の一員である。利用価値の高い捕虜なので、サジダ・リシャウィ死刑囚とは釣り合わない。それで最後の切り札としてとっておこうとした。

いずれにしてもヨルダンで、後藤健二の生命の危険性は時間とともに高まっていったのである。

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