今日のメルマガでは、第二次世界大戦で、枢軸国として、ともに戦い、敗北したドイツと日本との、現在の違いを考えてみることにする。

急速に軍国主義へと歩み始めた日本に、現在のドイツの行動は、様々な教訓を与える筈である。

ドイツといってわたしたちがすぐに思いつくのは、ドイツが福島第1原発事件を教訓にして、脱原発に大きく舵を切ったことである。

日本は、米国にいわれるままに原発維持、再稼働へと動き、あろうことか、放射能汚染地帯に住民を住まわせ、人体実験をやっている。

南相馬市経済復興研究チームによる「新たな発想による事業事例の研究 ~ 経済復興計画の策定に向けて~」の、「施策の方針」(9ページ)には、「本市(南相馬市 注 : 兵頭)が、放射能による生態への影響を調査及び研究する重要な意義を有するフィールドであるとの認識から、環境放射能に関する科学的な研究の発展への貢献を果たします」とある。

ブログランキング・にほんブログ村へ

また「主な方策」(10ページ)には、「「福島県放射線医療トライアングル」の拠点施設整備」として、「南相馬、福島、いわきを結ぶ医療トライアングル」を作るとある。

そこでは「低レベル環境放射線が健康に及ぼす影響を研究 今回の事故を踏まえ、徹底した健康診断とデータの蓄積、そして被曝医療の提供により地域住民が安心を取り戻さなくてはなりません。

このため、事故現場に近接する自治体として、南相馬市立総合病院に健康診断とデータの蓄積、高度な被曝医療を行う放射線病院としての機能を整え、市民あるいは事故現場で働く全ての人の健康の確保を担うようにします」とある。

さらに「環境放射能関連研究施設整備(相双環境放射線研究トライアングル)」として「南相馬、飯舘、浪江を結ぶ研究トライアングル」を設定し、「低レベル放射線を継続的に被曝し続けている家畜を包含する生息環境を研究」する。

(以下、メルマガの一部だけ公開します。

有料メルマガのお申し込みはこちらからです。
初回お申し込みの、当月は無料です)

「低レベル放射線の影響の機構の解明」のために、「今、南相馬市は放射能による生態への影響を調査及び研究する意義が大きいフィールドとなっており、市民のみならず世界中の人々の健康の確保、環境の保全等の観点から、徹底した環境放射能に関する研究が必要となってきています。

このため、環境における放射能の挙動と放射線レベルの解明及びそれらによる被ばく線量の評価法の開発並びに低レベル放射線の人体に及ぼす身体的・遺伝的影響の機構の解明及びそのリスクの評価に関する研究を強力に推進していく環境を整えます」とある。

「本市が、放射能による生態への影響を調査及び研究する重要な意義を有するフィールドであるとの認識から、環境放射能に関する科学的な研究の発展への貢献を果たします」とあり、ここにも「貢献」という言葉が使われている。

これだったら、国も避難させないわけだ。避難させたら人体実験ができなくなるからだ。

それにしても、いたるところに「研究」の文字が躍り、「本市が、放射能による生態への影響を調査及び研究する重要な意義を有するフィールドであるとの認識」があって、「貢献」するといわれると、あまりにも辛すぎて逃げ出したくなる。

3年経って、福島は完全に福島エートス・プロジェクトに押さえ込まれたのだろう。

ところで、脱原発に関するドイツと日本との違いは、実は原発に関する違いだけではなかったのである。

日独は決定的な違いを背景に宿していた。その違いゆえに、将来、NATOで日独はぶつかるかもしれないのである。

それを探ることは、今後のわたしたちにも、有意義で新しい発見と認識を与える筈である。

ブログランキング・にほんブログ村へ

ハンス・クンナニは、「欧米に背を向けたドイツ―中ロとの関係強化を模索する理由」のなかで、次のように書いている。
(ハンス・クンナニは、欧州外交問題評議会リサーチディレクター。専門はドイツ外交)

「この10年でドイツの欧米世界への態度は大きく変化した。2003年のイラク侵攻をめぐる論争で、シュレーダーは「アメリカ流」とは対照的な「ドイツ流」の対外行動について言及し、以来、ドイツは軍事力の行使に反対する立場を強めていく。

ナチスという過去から学ぶべき教訓は「アウシュビッツを繰り返さないことだ」と考えたドイツは、NATOによるコソボ空爆作戦に参加したが、アフガニスタンでの戦闘を経験した後は、むしろ「戦争を繰り返さないこと」が正しい教訓だと考えるようになった。

政治的立場に関係なく、ドイツの政治家たちは自国の役割を「平和を求める原動力になること」に定めている。

(中略)

冷戦終結以降、 EUとNATOが拡大路線をとり、中央・東ヨーロッパを内包するようになると、フォルカー・リューエ前独国防相が述べたように、ドイツは「潜在的な軍事侵略国ではなく、友好国に取り囲まれるようになり」、ソビエトの脅威からの保護をめぐってアメリカに依存する必要性から解放された」(『Foreign Affairs Report』2015 NO.1)

いやでもドイツと比較した場合の日本政治の劣化に思い至る。

ドイツは「アフガニスタンでの戦闘を経験した後は、むしろ「戦争を繰り返さないこと」が正しい教訓だと考えるようになった」。

しかし、日本はアフガニスタンの警察の給料を支払っている。その警官の約40%が麻薬検査で陽性反応がでている。その他、諸々の復興作業とやらをやらされている。もちろんわたしたちの税金が使われているのだ。

日本政府は、必然性も必要性もなく、ただ米国にいわれたからアフガニスタンに関わっているだけのことである。

国民に至っては、アフガニスタンがどのような国であるのかさえ、ほとんど知らないばかりか、関心すらないであろう。

今後は集団的自衛権の行使容認に伴って、米国とともに、あるいは米国にいわれて単独で、必然性もなければ必要性もない戦争を始めることになる。なんという劣化した政治であろうか。

しかも、安倍晋三は、武器購入国に資金援助をするといいだした。

(1)武器購入資金を低金利で貸し出す

(2)政府自ら武器を買い取り、途上国などに贈与する無償援助をやる

(3)相手国への訓練・整備支援なども検討する

なにはともあれ金儲けというわけだ。それが戦争を誘発し、人殺しに使われるという考慮など毫もない。

ドイツが旧ソビエトの脅威から解放され、米国への依存から解放されたように、日本も中国・ロシアとの交易を通じて米国から独立を果たすべきなのである。

しかし日本の政治がやっていることは、ドイツとはまったく逆である。

石原慎太郎、前原誠司、野田佳彦らによって尖閣を国有化し、危機を煽り立て、中国の脅威をでっち上げる。犬HKを初めとする東京の大手メディアが国民をミスリードする。

その点、ドイツは「政治的立場に関係なく、ドイツの政治家たちは自国の役割を「平和を求める原動力になること」に定めている」」とは立派である。政治に哲学と戦略があるのだ。日本の政治家の場合、あるのは、せいぜい米国と官僚への保身と、金儲けだけである。

ブログランキング・にほんブログ村へ

有料メルマガ『兵頭正俊の優しさ出前』を配信しております。

2011年10月1日より「兵頭正俊の優しさ出前」(月額:864円(税込)/配信サイト:まぐまぐ)を配信開始しました。

月・水・金・それに、ほぼ週に1回の号外を発行しております。

「記者クラブ」メディアの情報操作と国民洗脳を対象化し、あなたを現在とは違うステージに招待します。

携帯の送受信の制限を考慮して、分割して送信するように改善しました。

価格以上の価値があると自信があります。ぜひ購読のご検討をお願い申し上げる次第です。

なお、別に無料メルマガ『兵頭正俊の知らなきゃ滅ぶニュースの真相』PC用 携帯用 を2011年8月29日より、「まぐまぐ」から配信しております。

無料で、ほぼ週刊です。

携帯の送受信の制限を考慮して、分割して送信するように改善しました。

ご登録をよろしくお願いします。

なお、メルマガはテキストファイルであり、このブログ掲載の画像などはありません。

また、このブログ掲載の文章は、ブログ用に編集してあります。

ブログランキング・にほんブログ村へ