(昨日(29日)は、ブログが開かず、ご迷惑をおかけしました。

昨日の早朝、プラグインをバージョンアップいたしました。その直後、構文エラーの字幕が出て、わたしはダッシュボードにも入れなくなったのです。

ワードプレスのプラグインには、年に何回かこういうことがあります。もちろん、事前にどこに構文エラーがあるかは、作者を含めて誰にもわかっていないわけで、とても怖いところがあります。

結局、夕方になってサポートから連絡が入り、お手上げということでした。

そこで自力で解決し、夜に、なんとか新しいコンテンツをアップすることができました。

訪問していただいた皆さんには、ほんとうにご迷惑をおかけしました。

今後とも、よろしくお願いします)

 

金正恩は、完全な非核化を実現したときの、米国の安全保障の約束を信じられないようだ。米朝首脳会談の前から、リビア方式だのさんざん脅されるとあっては当然である。

文在寅は、「既存のあらゆる意見の相違を取り除くための米朝直接対話の必要性」を強調している。しかし、その時点をすでに超えたのかもしれない。

トランプも非常に無神経だ。トランプは、もし交渉が妥結すれば、韓国、中国、日本が、「北朝鮮を偉大にするため協力する用意があり、非常に大きい金額を投資するだろう」と語った。こういうのは逆効果であり、失礼でもある。まるで札束で頬をひっぱたくようなやり口だ。

すでに、北朝鮮が、非核化の見返りとして経済援助を期待しているとの報道がなされている。こういう米国の報道は、北朝鮮の反発を煽って米朝交渉を潰すためのものだろう。

さて、今日は、米朝首脳会談を巡る、不思議な事実を考えてみる。ロシア、中国とも、北朝鮮と比べると圧倒的な軍事力をもち、核兵器を保有している。ところが、この両国に対して、米国は、そして日本は何も抗議しない。ロシア、中国、そして米国といった巨象に比べると、アリに等しい北朝鮮を声を荒げてバッシングする。執拗に追い詰める。

このおかしさである。このおかしさには北朝鮮も気付いていて、イスラエルの核兵器には何もいわずにどうして北朝鮮のみ大騒ぎして問題にするのか、と抗議したことがある。さらには米国は核をもってもいいのに、どうして北朝鮮はもってはいけないのか、という本質的なことを語ったこともある。

北朝鮮が狙われるのは、まだ続いている冷戦の産物ではないのか。新冷戦は、いま東アジアで、米日韓と中露北の対立として激化しているのである。

今日は、そのわたしの見解とは、反対の見解の論文を読みながら、新冷戦を展望してみよう。

オッド・アルネ・ウェスタッドが「「新冷戦」では現状を説明できない——多極化と大国間競争の時代」を書いている。

(オッド・アルネ・ウェスタッドは、ハーバード大学教授(米・アジア関係)

今日の国際関係には冷戦の枠を超えた新しい要素がある。一極体制は消失した。今日の国際政治に何らかの流れがあるとすれば、それは多極化だろう。

アメリカの影響力は次第に低下し、一方で、中国の影響力が高まっている。ヨーロッパは停滞し、ロシアは、現在の秩序の周辺に追いやられたことを根にもつハゲタカに化している。一方、インドやブラジルのような他の大国は、それぞれの地域で影響力を高めている。

イデオロギーはもはや諸事を規定する主要な要因ではない。中国、ヨーロッパ、インド、ロシア、アメリカは多くの領域で異なる立場をとりつつも、資本主義と市場の価値については認識を共有している。

ともに権威主義国家である中国とロシアも、代議制による政府であるかのように取り繕っている。とはいえ、中ロは、冷戦期のように、遠い国々に自らの制度を広めたいとは考えてはいない。

政治的価値観を売り込むことに長けたアメリカでさえ、「アメリカ・ファースト」を掲げるトランプ時代に価値外交を展開する可能性は低い。

ナショナリズムも高まりをみせている。ナショナリズムに翻弄された二度の世界大戦がもたらした破壊、そしてイデオロギー対立を特徴とする冷戦を経て、いまやあらゆる大国は自国のアイデンティティーと利益を重視する路線をとり、これが、現在の国際的な関係を形作っている。

冷戦期の国際主義者たちは、「国」という分類は今後陳腐化していくと主張したが、冷戦後の世界のリアリティーは、その主張が誤りだったことを立証している。

人類の生活の向上を約束した2つのイデオロギー抗争が形作った壮大なスキームの瓦礫のなかから登場し、支持を得たのはナショナリストだった。

現状で形作られつつある国際システムが何であれ、それは冷戦ではない。それは、紛争が多発し、対立に彩られたシステムかもしれないが、われわれが好ましくないと考える事象を「冷戦」という言葉で表現するのは間違っているし、意味がない。

むしろ、過去から学んだ教訓が現在についての思考にどのような影響を与えているかを理解しようと試みるべきだ。歴史を政策決定に利用したいのなら、1つの言葉を用いたアナロジーと現在の間に大きな違いがあることを学ばなければならない。(『Foreign Affairs Report』2018 NO.5)

いまは冷戦の時代ではない。一極体制は消失し、多極化の競争の時代に突入している。そのようにオッド・アルネ・ウェスタッドはいう。

問題は冷戦という概念の取り方なのだ。冷戦を資本主義と共産主義との政治経済システムの対立ととれば、それもいえなくもない。しかし、似たような政治経済システムでも、衛星国を従える大国同士の対立として、新冷戦が深化しているのだ。

しかも中露北には、過去に毛沢東、レーニン、金日成の指導の下に、共産主義社会の建設に邁進した共通の過去がある。それが底流で中露北の連帯を促している。

そういう意味では、新冷戦は存在している。皮肉なことにそれをもっとも具現化しているのは米国なのだ。

米国による、ソ連崩壊後も続くロシアバッシング、それから中国、北朝鮮に対する極端な身構え方。それはブラジルやインドに対する身構え方とはまったく違っている。

中露それに北朝鮮とも、かつて共産主義国家建設を目指した国だ。過去の亡霊に怯え、リビジョニスト(現状変革)国家として身構えるのは米国であり、それが中露北の連帯を生んでいる。

「ロシアは、現在の秩序の周辺に追いやられたことを根にもつハゲタカに化している」というが、ロシアに対するときの米国の異様な身構え方こそイデオロギーなき新冷戦の存在を物語るものだ。

プーチンのロシアは、現在の秩序の周辺になど追いやられていない。国際政治の中心に居座り、シリア紛争も、そして北朝鮮問題も、ロシア抜きでは進展しない。解決しない。

世界で、もっとも影響力があり、尊敬されている政治家は間違いなくプーチンだ。これも皮肉なことに米国自身が、トランプのプーチンへの信頼と評価で証明している。

それにロシアを現在の秩序の周辺に追いやろうとしているのは、米国である。自分が現実を作っておいて、その現実を批判するというのは、米国の傲慢さであり、やめた方がいい。それの通じない時代がやってきているのだ。

「中国、ヨーロッパ、インド、ロシア、アメリカは多くの領域で異なる立場をとりつつも、資本主義と市場の価値については認識を共有している」「トランプ時代に価値外交を展開する可能性は低い」というが、果たしてそうだろうか。

トランプの資本主義は、「アメリカ第一主義」に貫かれ、他国との自由な競争を放棄している。自国に都合が悪ければ、他国への関税を高める。あるいは米国への投資と米国での生産を外国に促し、恫喝する。米国債の売却を他国に禁じる。さらに国内の経済をまわすためにほぼ10年に一度は戦争をやる。これが米国の資本主義であり、価値外交である。世界のどこにもこんな国はない。

ほんとうは、ハゲタカという比喩は米国にこそふさわしいのではないか。世界はそう見なし、忌み嫌い、怖れているのではないか。多くの良心的な米国知識人は、そのことを知っており、表現もしている。

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