トランプ政権によるシリア攻撃を受けて、7日の東京外国為替市場では、投資家の円買いが進んだ。

これはある意味ではムリもないが、きわめて刹那的表層的な市場心理である。むしろ円を売らなければならない。

米国による北朝鮮への先制攻撃で、米国は直接的な反撃の対象にはならない。ミサイルの届く日韓が甚大な被害に遭うことになる。

「米国のシリア基地攻撃はロシアとの軍事衝突の崖っぷちにある」とロシアのメドベージェフ首相が語っている。

終わりだ。選挙前の霧の残骸は飛散した。最大の敵、ダーイシュとの共闘に関する複製された綱領の代わりに、トランプ政権は、シリアの正統的な政府と熾烈な戦いを行っていくと証明した

メドベージェフは、米国からシリアへの攻撃が、軍事作戦はまず議会に通達されなければいけないとの「自国の手続き」と「国際法の規範との甚だしい矛盾」のもと国連の同意なしに行われたとしたと付け加えた。さらに、首相は、攻撃は「ロシアとの軍事衝突の境界線上で」行われたと述べた。(『Sputnik日本』2017年4月8日)

状況がきな臭くなってきた。こういうときは東京の大手(「記者クラブ」)陰謀メディアは、ほとんど役に立たない。政府と同じで、ただ米国のいうことを追認するだけだ。悪質なのは、福島第1原発破壊と同じで、国民がパニックになる、と称して、真実の隠蔽を始める。その結果、政治民度の低い国民は、危険に無防備で放置されることになる。

『Sputnik日本』(2017年4月9日)に「金正恩を殺せ 米国国家安全保障会議がトランプ大統領に提案」が載っている。

米国国家安全保障会議は、トランプ大統領に対して朝鮮民主主義人民共和国からの核の脅威に対して、取りうる対抗措置として複数の案を提出した。ロシアのマスコミがNBCニュースの報道を引用して報じた。

NBCニュースの報道によれば同会議は韓国に米国の核保管庫の一部を移し、北朝鮮の金正恩指導者を殲滅することを提案していた。こうした急進的な措置は、米国が北朝鮮の行動を中国と協力して合同で抑止する案に中国側が同意しなかった場合に、検討するよう書かれている。

同案は中国の習国家主席の、訪米の直前に特別に準備されていた。これより前トランプ大統領は中国が北朝鮮に対して慎重な政策をとっているとして再三にわたり不満を表していたものの、先日、中国の助けがなくとも北朝鮮の核の脅威を解決できるという声明を表していた。(『Sputnik日本』2017年4月9日)

ロシア国防省は、米国との、シリア「ホットライン」を一時停止した。

それに続いて、7日に、巡航ミサイル「カリブル」を搭載したロシア黒海艦隊の最新フリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」が、地中海へ向かった。

トランプ政権内では、バノンがシリア攻撃に反対し、トランプの娘イヴァンカ、その夫のクシュナーがアサドを罰するべきと主張したことが明確になってきた。トランプに対するイヴァンカの影響力が強いことを考えると、きわめて危険な状態にトランプ政権はある。軍人と家族の進言で外国を攻撃するとしたら、これほど恐ろしいことはない。

ユダヤ人のクシュナーは、グローバリストである。ジョージ・ソロスとも仲がいいといわれており、中国との個人的なビジネス上の関係も強い。そこでトランプ政権内で「アメリカ第一主義」(ナショナリズム)の排除が出てきた。

米国での権力闘争の本質は、グローバリズム・ワン・ワールドと、ナショナリズムとの対決である。米大統領選では、オバマ、ヒラリーらのグローバリズムと、トランプ、バノンらのナショナリズム(「アメリカ第一主義」)との対決であった。

オバマ、ヒラリーらは、トランプ側のナショナリズムを逆手にとって、ロシアの力で大統領になれたとしてトランプを批判してきた。

これが意外に効いた。保身に走ったトランプはフリンを切り、いままたバノンを米国の世界戦略を決める国家安全保障会議(NSC)から出してしまう。米国ディープステート(国家の中の国家)の最終目的が、トランプの排除であることを、人事のわからないトランプは気付いていない。「米国の権力闘争」2017年1月4日 vol.805)

もし米国が二度目のシリア攻撃をやるなら、ロシアの厳しい対抗手段に見舞われることになろう。この衝突が深刻なのは、米国のトランプ政権が実質的な軍事政権に化しており、第三次世界大戦に発展する可能性を孕んでいることだ。

ロシアは、米国のシリア攻撃に対して怒り、中東での協力関係を解除した。これで米国が失ったものは大きい。現在の中東問題は、ロシア抜きには考えられない。ましてロシアの反対があれば一歩も進まない。

今回のシリア攻撃は、政権内のグローバリスト、ワン・ワールド派の巻き返しだった。しかし、結果的にはロシアを怒らせ、米国の覇権主義が、もう二度と復活しないことを証明して終わりそうだ。

『マスコミに載らない海外記事』に『Moon of Alabama』の「シリア: アルカイダ用の要求有り次第のアメリカ新航空支援体制」(2017年4月 9日)が載っている。

百年前の今日、アメリカが第一次世界大戦に参戦した。昨夜アメリカは、あからさまに敵対的で意図的なやり方で、シリア政府空港を攻撃した。攻撃は、シリア政府標的に対し、アルカイダがアメリカ空爆を”要請”できる仕組みを確立した。攻撃は東シリアでの「イスラム国」に対するシリアの戦いの主要基地を酷く破壊した。この出来事は、より大規模な戦争をもたらす可能性がある。

4月4日、シリア戦闘機がイドリブ県ハーン・シャイフーンのアルカイダ司令部を攻撃した。イドリブ県はアルカイダ支配下にある。空爆後、何らかの化学物質が放出された。現地救護所のビデオに映っている症状は、神経ガスを示唆している。放出で、おそらく50人から90人が亡くなった。どのように放出が起きたかは不明だ。

シリア政府がこれを行った可能性は低い。

2013年、シリア政府は全化学兵器を放棄した。国連査察官がこれを検証している
標的は、軍事的にも、戦略的にもとるにたらないものだ。
シリア軍に対する差し迫った圧力はなかった。
国際的な政治環境は、最近シリアにとって追い風になっている。

たとえシリアが最後の手段の兵器を多少隠し持っていたにせよ、今は実にタイミングがまずく、それを使用する標的も全くまずい。過去六年間の戦争で、シリア政府軍は、政治的にも軍事的にも論理的に行動してきた。行動は首尾一貫している。理不尽な行動をしたことはない。シリア政府軍が今そのような理不尽な行動をする可能性は極めて低い。

(中略)

長年の間のいくつかの報道で、サリンや他の化学物質を製造し使用するシリアのアルカイダの前例や能力が確認されている。連中がそのような兵器を使用するのは、これが最初ではなかろう。アルカイダは差し迫った圧力を受けていた。戦争で負けつつあったのだ。それゆえ、これは、シリア政府に広い圧力をかけるためのアルカイダによる意図的放出である可能性が極めて高い。

強力な化学兵器放出事件にしては、死傷者数は少なく、最近のシリアとイラクでの通常のアメリカ空爆にる死傷者数より少ない。そういう事実にもかかわらず、事前に準備されていたと思われる大規模な対シリア政府国際的マスコミ攻撃の波が起きた。

出来事はシリア政府が引き起こしたものだという証拠は何も提示されなかった。アルカイダとISISに埋め込まれて(ビデオ)連中のプロパガンダ部隊として活動していることが知られているホワイト・ヘルメットの類からの、あるいは経由した写真と現地証人報告だけだ。(「シリア: アルカイダ用の要求有り次第のアメリカ新航空支援体制」

1917年4月6日に米国はドイツに宣戦布告した。これは偶然なのか。これが数字に暗喩をこめるワン・ワールド主義者のサインであって、この同じ日が、第三次世界大戦の開始を告げた日にならなければいいが。

今後、アルカイダはシリアで化学兵器を使用すれば、米国がシリアを攻撃してくれる仕組みを確立した、というが、そうだろうか。寧ろ米国が準備し、実行をアルカイダにやらせ、米国が攻撃して、大統領の支持率回復を図る仕組みが完成したということだろう。

米国がいかに凋落しても、アルカイダごときの策謀にはまるほど間抜けではない。絵を描いたのは、あくまでも米国ディープステートであろう。

4月4日に、シリア戦闘機がイドリブ県ハーン・シャイフーンのアルカイダ司令部を攻撃したのだが、このイドリブ県はアルカイダ支配下にあった。空爆後、何らかの化学物質が放出されたというのだが、わたしはシリア軍の攻撃を待って、米国の指示を受けていたアルカイダ司令部が、地上で化学兵器を爆発させたものとみている。

昨日(4月9日)のメルマガでも書いたように、シリア政府は化学兵器を使用するような追い込まれた状況にはなかった。

2013年に、シリア政府は全化学兵器を放棄しており、国連査察官がこれを検証し、米国も納得していた。

米国は、証拠を提示することなく、一方的にシリア政府が引き起こしたものと断言した。そして欧米日のメディアはそのまま発表を配信し続けた。イラク侵略のときと同じ愚行が繰り返されたのである。

このことが、何よりも米国の自作自演の偽旗作戦だったことを物語る。

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