『朝日新聞デジタル』(2016年10月27日)によると、10月27日、共産党の志位和夫が、「連合指導部の『共産党と一線を画せ』との要求に従う道を選ぶのか、野党と市民の共闘に真剣に取り組む道を選ぶのか。民進党は前向きな決断をしてほしい」と語った。

共産党が、次期衆院選に向け、民進党に支持母体の連合よりも野党共闘を優先するよう求めたものだ。

民進党に申し入れた、補選での共闘について説明を求めるための野党4党の幹事長・書記局長会談については、「近々開かれる運びになるだろう」との見通しを示した。

「戦争法廃止の国民連合政府」という共産党の呼びかけから始まった野党共闘。これに対する既得権益支配層の回答が、野田―蓮舫の自民党補完体制であった。

それは新潟知事選、東京、福岡の補選で明確な形を取った。この野田―蓮舫の自民党補完体制は、「低投票率マシン」「減票マシン」として機能するので、共産、社民、自由3党の支持票まで減らす。

衆議院選挙まで、時間はもうない。共産、社民、自由の怒りは当然である。早急に3党は体勢を立て直さねばならない。

この状況について、矢部宏治がこんなツイートをしていた。

「「野田は自民党との連立政権をもくろみ、自爆解散で自派のリベラル派議員を壊滅させた」「連合は会長も事務局長も、新安倍派の労働貴族」(日刊スポーツこれだけウラがわかっていて「野田と連合」を切れなければ、まちがいなく民進党は消滅する。

連合に、集票力はない。ただ、組合員を出して、選挙を手伝わせるので、民進党の議員は、それを集票力と勘違いしているのである。

現在の組合には公明党支持者もいれば、自民党支持者もいる。あるいは最初から棄権を決め込んでいる組合員もいる。そういった組合員は民進党には投票しないのだ。狩り出されて手伝う組合員を見て、民進党の議員たちは集票力と勘違いしている。集票力でいえば、一枚岩で動く共産党の方が遙かに優れている。

さて、フィリピンのロドリゴ・ドゥテルテ大統領が来日して、日本中が沸き立った。

日本に来ると、「郷に入りては郷に従え」で、温和しいフリをすると思っていたが、やはりそうだった。しかも帰りの飛行機のなかで、神のお告げを受け、演説で冒涜的な言葉を使わないことを誓ったというから、なかなかの役者である。「声が聞こえた。冒涜的な言葉を使わないようにしないと飛行機が墜落する、と。私はやめることを誓った」。

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ドゥテルテは親日の政治家である。それを利用して、安倍晋三あたりが、あの手この手を使ってポチのお願いをしたのだろう。日本では、ここまではっきりと米国にものをいえるドゥテルテを羨ましがる声もあるので、ドゥテルテの舵取りも難しかっただろう。

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ドゥテルテは、トランプとともに、現在、世界でもっとも注目されている政治家のひとりである。『英国エコノミスト』(2016年10月22日号)が「ドゥテルテによる180度旋回」を書いている。

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「今までは米国の忠実な同盟国だったフィリピンは、中国陣営に投じるのだろうか?

今年は逆転劇が多い年だが、さすがにこれほどの逆転を予想した者は少なかっただろう。今年7月、国際裁判所がフィリピンの申し立てを支持し、中国の南シナ海に対する領有権の主張を根拠がないとして否定したが、中国はこの判決に激怒した。

ところが今週、中国はあの気まぐれなフイリピン大統領ロドリゴ・ドゥテルテを下にも置かぬ丁重さで迎えている。彼は4日間の公式訪問に400人余りの企業家をぞろぞろ引き連れ、歓待を受けている。刮目せよ――東南アジアにおける米国の最も強固な同盟国が今や、まるで熟れたマンゴーのように中国の手の中に落ちようとしているように見える。

今年6月以来政権の座にあるドゥテルテ氏が、最近の数週間に行った発言を振り返ってみよう。彼の麻薬犯罪者と常習者に対する「皆殺し」戦争は多くの無実の者を含めて数千人もの命を奪ったが、この戦争を批判したバラク・オバマ米大統領を彼は「売女の倅」と呼んだ。

彼は、米海軍と合同の艦船パトロールと、ミンダナオ島南部のジャングル地帯での米軍の支援の終了を大っぴらに求めた。ミンダナオ島では米軍の特殊部隊が、アルカイダ傘下にある過激派集団アブ・サヤフと戦うフィリピン国軍を指導している。さらに彼は、もしフィリピン諸島が軍事攻撃を受けた場合、米国が条約を順守して救援に駆け付けるのか、疑問を表明している。

(中略)

ドゥテルテ氏は何を企んでいるのだろうか? 忘れてならないのは、彼にとっての優先事項は国の発展と成長であり、これが、強固な富裕階級が都市部や田舎に住む無数の貧困層に向かって威張り散らしているフィリピンという国で、彼が極端に高い支持率を上げている理由の1つなのだ。

しかし、発展するには資本が要るのに、フィリピンは最近の中国の東南アジア諸国に対する気前のいいばら撒き外交からの対象からは除外されてきた。両国の関係は、2012年に中国がスカボロー岩礁からフィリピン海軍を排除してから険悪になった。

スカボロー岩礁は、フィリピン本土から200キロ余りの距離でその排他的経済水域内にあり、一方中国からはほぼ900キロの位置にある。フィリピンの諸企業が中国で苦労している一方で、フィリピンには中国からの投資はほとんどない。国際裁判所の判決は事態をさらに悪化させただけだった――判決が出て以降、中国は国民にフィリピンへの旅行はしないように勧告している」

英字原文

「今までは米国の忠実な同盟国だったフィリピンは、中国陣営に投じるのだろうか?」。これが西側の共通した懸念のようだ。

国際裁判所の、中国の南シナ海に対する領有権の主張を根拠がないとする判決は、ドゥテルテを違った意味で喜ばせた。これで中国と和解すれば多額の援助を引き出せる。実際、ドゥテルテは10月18日から21日までの訪中で、経済協力として、投資、援助、借款などで計240億ドル(約2兆5千億円)を取り付けた。

これはフィリピンの国家予算の35%ほどにあたる。見事ではないか。なによりも南シナ海から、第三次世界大戦の芽を摘んだのがいい。

ドゥテルテに対する米国の批判は、麻薬犯罪者と常習者に対する過激な取り締まりにある。しかし、発展途上国に対して、人権や民主主義の段平を振り回して、米国は侵略を繰り返し、いっそう、人権や民主主義のない国に破壊してきた。

ドゥテルテの過激な麻薬犯罪者と常習者に対する取り締まりがいいとはいわない。しかし、米国は、例外の神の国として、お節介をやかないことだ。米国自身が、現在、人権も民主主義もない不正選挙をやっているのだから。

ドゥテルテはオバマに、「売女の倅」とはいわずに、「それならお前さんがやってみな、ほかのやり方ではフィリピンではダメなんだ」と切り返したらいい。オバマにもできないのである。これはカダフィを初め、CIAに殺された多くの政治家たちの叫び声である。

ドゥテルテのしたたかな外交は、フィリピンばかりか、日中をも救っている。もし国際裁判所の判決に添って、中国との対立を深めたら、日本を巻き込んだ第三次世界大戦の発火点になったかもしれない。それが、少なくともしばらくは下火になったのである。

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