米国の元外交官のダン・シムプソンが「2015年末の段階で、米国について述べるならば、次のような結論に達する。それは『我々は、まるで殺人民族だ。自分達の家の中でも。外国でも人を殺している』」「米国が、武器取り引きを続け、戦争を引き起こしている間は、地上に平和は訪れない」「地球の平和? 米国が武器取り引きを止め、戦争を始めている間は無理」と語ったことは、広く知られている。

(奴隷国家の未来は、米国と同じ)
(奴隷国家の未来は、米国と同じ)

この発言は、新聞『Pittsburgh Post-Gazette』に載ったものだが、『Sputnik日本』に転載された抜粋記事から紹介する。

国内で、米政府は、規制することもなく武器を売らせ、その事は、教会や学校も含め、あらゆる場所での殺人行為を引き起こしている。一方国外で、米国人は、殺し屋とみなされている。

他の国々は、米国が自分達に己の意思を押し付けないよう、自分の神、あるいは神々に祈るしかない。彼らは、米国が、己の目から見て相応しい統治形態を、自分達の元で確立しようとしないよう、また爆弾を投下したり、指導者を殺害するために無人機を飛ばしたりするための口実として何らかの自分達の違反行為を利用したりしないよう、ただ祈るしかない。

イラクやアフガニスタンから、リビアまで米国により破壊され、イエメンは、米国の援助のもとサウジアラビアが破壊している。

外国人の大部分は、米国は、世界共同体に脅威をもたらす狂人のように思っている。

米国の所謂『同盟国』のいくつかは、殺人をよしとする我々の傾向をいくらか抑えようとするだけだ。例えば、英国がそうだ。

米国が、自分達の武器の巨大市場にしたいと欲しているインドが、米国とでなくロシアと関係を持つことをよしとするのも偶然ではない。

米国は、自分達の軍部隊を祖国に戻さなくてはならない。我々が、それをしないうちは、この地上に平和はない。

さあ米国よ、人殺しを止めようではないか!」(「米元外交官「我々はまるで殺人民族、国内でも外国でも」『Sputnik日本』2016年1月2日)

わたしは米国には3つの顔があると語ってきた。

1 大統領と国務省を中心とした、ハレ(晴れ)の顔(対中、対露戦争を忌避する。オフショアバランシング戦略は、ここで支持されている)

2 「米国軍産複合体・イスラエル」を中心としたハレ(晴れ)の顔(ジャパンハンドラーはこの顔の日本における手足であり、安倍の日本もこの中に組み込まれている)

3 米国を陰で支配し、操っている顔。(それはケ(褻)の顔であり、国際金融資本であり、具体的には、ロスチャイルドやロックフェラーら、シオニズムのグローバリスト、ワン・ワールド主義者、世界統一政府の樹立を志向する顔)

この第2と第3の顔の共通項は、戦争をビジネスと捉え、戦争で経済を回していく戦略である。ヒラリーは明確にこの勢力に担がれている。

Hilary

トランプはこの第2と第3の顔(勢力)を敵に回しており、プーチンとの話し合いの外交を模索すると思われる。

ダン・シムプソンが語る恐ろしい米国とは、この第2と第3の顔(勢力)のことである。

ダン・シムプソンは、「米国の所謂『同盟国』のいくつかは、殺人をよしとする我々の傾向をいくらか抑えようとするだけだ。例えば、英国がそうだ」と語るが、それでもまだ英国はマシだ。英国は、米国のお先棒を担いだイラク侵略についても、間違いだったと、しっかりと総括をした。

悪質なのは日本である。殺人をよしとする米国の傾向を抑えようとするどころか、むしろ助長している。オバマが数少ない実績のひとつとしようとしている「核の先制不使用宣言」についても、日本だけが反対している。

イラク侵略荷担については、日本は未だにまともな総括さえしていない。野党のだらしなさもあって、政治民度の低い日本では、これが通じるのである。

ダン・シムプソンの嘆く米国の病みは、もしヒラリーが大統領になれば、一挙に悪化し、死の宣告をされることになろう。

ヒラリーについては金銭スキャンダルが絶えない。もし彼女が大統領になれば、日本を筆頭に世界の上納システムはフル稼動させられることになろう。

彼女につきまとうスキャンダルには、金銭、健康、不正選挙、殺人まである。ヒラリーに関しては「米国初の女性大統領」と囃す向きもあるが、これは女性に対する侮辱である。ヒラリーには女性のもつ長所など何もない。むしろ悪い男性政治家を、さらに凝縮した政治家である。

ヒラリーは、「封じ込めではなく、イスラム国の打倒と粉砕を」のなかで、次のように語っている。
 

「われわれがどのような事態に直面しているかを明確に認識すべきだ。パリの同時多発テロだけではない。ナイジェリア、レバノン、トルコでもテロが起きている。
(シナイ半島上空では)ロシアの民間旅客機の爆破テロも起きた。

そうしたテロの中枢に位置するのがイスラム国(ISIS)だ。彼らは宗教的、民族的マイノリティを迫害し、民間人を誘拐し、斬首し、子供さえも殺害している。女性や少女たちを奴隷にし、拷問にかけ、レイプしている。

イスラム国はイラクとシリアの支配地域、中東を越えたグローバルな関連組織を含む国際テロネットワーク空間、急進派ジハード主義のイデオロギー運動という、相互に支え合う三つの領域で活動している。われわれはこの三つの領域の全てで、彼らを追い詰め、打倒しなければならない。

大胆な野望を掲げるイスラム国は、奥行きと能力を備えた集団だ。われわれはこの集団の勢いを食い止め、背骨を折らなければならない。われわれの目的をイスラム国の抑止や封じ込めではなく、彼らを打倒し、破壊することに据える必要がある。

テロリストの指導者とネットワークを粉砕しても、脅威はいずれ復活する。長期的な戦いが必要になる。われわれは包括的な対テロ戦略、つまり、過激なジハード主義との闘いというより大きな枠組みのなかで、対イスラム国戦略を実施していくべきだろう。

目の前にいる敵との戦争だけでなく、根深いルーツをもつ彼らのイデオロギーとの闘いは長期的なものになり、容易には決着しない。
アメリカのパワーのあらゆる側面を動員し、この世界的な戦いを主導しなければならない。

われわれの戦略には次に指摘する三つの要素が必要になる。(1)シリアとイラクを中心とする中東地域でのイスラム国勢力の打倒。(2)テロリスト(のリクルート)、テロ資金、プロパガンダ領域での活動が必要とするテロインフラの破壊。そして(3)内外の脅威に対するアメリカと同盟諸国の防衛体制の強化だ」(『Foreign Affairs Report』2016 NO.1)

今年の1月に書かれたことを割り引いても、彼女の恐ろしさは伝わる。女性政治家ゆえの発想など毫もない。ただ、米国の第2、第3の戦略に乗って、その利権に仕える態度表明をしているのにすぎない。

「テロの中枢に位置するのがイスラム国(ISIS)だ。彼らは宗教的、民族的マイノリティを迫害し、民間人を誘拐し、斬首し、子供さえも殺害している。女性や少女たちを奴隷にし、拷問にかけ、レイプしている」と息巻いたところで、そのISISを育てたのはCIAだ。これらの事件は米国内でも多発していることなので、苦笑を誘う発言である。

それに冒頭のダン・シムプソンが語ったように、世界が恐れているのは米国のテロである。G7に入っている日本でさえ国益の政治をやることを臭わせただけで総理から降ろされるほどのものである。

ISISの「勢いを食い止め、背骨を折らなければならない。われわれの目的をイスラム国の抑止や封じ込めではなく、彼らを打倒し、破壊することに据える必要がある」と語っているのだが、この目的の大半はロシアがやってしまった。つまり、もし米国が本気でISISの破壊をやっておれば、ロシアと同等の成果を上げられたのに、これまでやらなかったことは、世界周知の事実だ。

米軍産複合体は、経済を回していくために戦争が必要だ。そこでISISを作り、育て、米国は中東に居座ってきたのである。その大義名分として掲げられたのが、「テロとの戦い」であった。

「テロリストの指導者とネットワークを粉砕しても、脅威はいずれ復活する。長期的な戦いが必要になる」とヒラリーが語るのは、第2、第3の米国の顔、米軍産複合体にとってはその方が恩恵が大きいからにすぎない。

「われわれは包括的な対テロ戦略、つまり、過激なジハード主義との闘いというより大きな枠組みのなかで、対イスラム国戦略を実施していくべきだろう」という発言は重要である。「目の前にいる敵との戦争だけでなく、根深いルーツをもつ彼らのイデオロギーとの闘いは長期的なものになり、容易には決着しない。アメリカのパワーのあらゆる側面を動員し、この世界的な戦いを主導しなければならない」。テロとの戦いは永続化された。これはまったく米軍産複合体を驚喜させる発言である。

現在、米国の頭痛の種は、トルコのエルドアンであろう。オバマだからまだ我慢しているが、ヒラリーが米大統領になったら、イラクやアフガニスタン、リビア、イエメンの二の舞いにならないともかぎらない。

エルドアンのトルコがロシアへと接近している。

Erdogan (2)

9日、ロシアのサンクトペテルブルクで、トルコのエルドアン大統領がロシアのプーチン大統領と会談した。両首脳は関係を正常化させていくことで一致した。

ロシア軍機撃墜事件後に、ロシアが発動していた対トルコ経済制裁も、今後、段階的に解除していく。

トルコがロシア接近を図る理由は、主に4点ある。

1 シリア内戦は、ロシア・シリアアサド政権の勝利に終わった。EUを初め、世界の国々は、米国離れを強めている。これ以上、中東支配に失敗した米国についていてもメリットはない。

2 ロシア・シリアにつけば、イランとの関係改善も図れる。すると、将来的にロシア・シリア・イラン・トルコ・中国といった同盟を構築すれば、英国の抜けたEUに加盟するより、政治的・経済的なメリットが遙かに大きい。

3 世界は、米日が退潮し、「一帯一路」(シルクロード構想)、BRICS、上海協力機構(SCO)が新興して発展していく。「一帯一路」構想の中心は、中国、ロシア、イランであり、地政学的にも、トルコがここに加わるメリットは大きい。

4 ギュレン、トルコ軍部は世俗主義の立場を採っており、イスラム主義の立場を強化し始めたエルドアンとは、いずれ決着をつけねばならない関係にあった。偽旗作戦で親欧米のギュレン、トルコ軍部を中心とした勢力を一掃したエルドアンは、ロシアに接近し、国内の政権基盤を固める必要があったのである。

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