10月3日、「オートファジー」と呼ばれる仕組みを解明したことから、ノーベル医学・生理学賞に大隅良典が選ばれた。

こういうとき、記者のなかから、ひとりでも日本の世相について訊いてくれたら、この連中の多くがいかに計算高いか、なかには人間そのものに冷酷な牙を剥いている者さえいることがわかる。国民は勉強になるのだが、そのようなジャーナリストなどひとりもいない。

ノーベル賞のあとは「日本スゲー系」が起動する。日本の1%がいかに優れているか、中韓が日本をうらやましがっているといった、1%への同調圧力が続いている。日本にいて、1%に「文句をいうな」「不平をいうな」といっているのだ。

「オートファジー」とは、細胞が正しく機能しなくなったたんぱく質などが、異常を起こす前に取り除く役割や、栄養が足りないときにたんぱく質を分解して、新しいたんぱく質やエネルギーを作り出す役割が、人間の細胞自体にあるという理論である。

なるほど。そこで医療の貧困ビジネスに思い至った。大隅良典などのあずかり知らぬ世界だ。

神奈川大口病院の点滴殺人はどうなったのだろう。明確に病院で起きた事件である。2か月で50人の死者。確実に殺されたふたりの他にも、大量のジェノサイドが行われた可能性が高い。

安倍政権の弱肉強食が「津久井やまゆり園」や大口病院での大量殺人を、そして長谷川豊の「人工透析患者は実費負担にさせよ。無理だと泣くなら殺せ」発言を引き出している。長谷川豊が知らなかったのは、日本では病院の営利のために多くの貧しき者たちが「餌食」になっている貧困ビジネスの現実だ。「人工透析患者」を持ち出して、長谷川が権力にヨイショするまでもないのである。

迷宮入りになるのだろうか。病院関係者なのは確かなのだが特定できない、というのなら、その構造は、都庁の地下空間をいつ誰が命じたかが、特定できない、とする調査会の結論と酷似している。

日本がおかしくなっている。

『病院ビジネスの闇 過剰医療、不正請求、生活保護制度の悪用』(NHK取材班)には、病院の貧困ビジネスが書かれていて、示唆を受けた。

一生でいちども医者にかからない人は少ないだろう。歯医者程度は誰でも関わっているのではないか。ここで引用するのは、奈良市のY病院である。このY病院は、「常勤の医師は、理事長を含め4人。看護師は30人。そのスタッフで、80床の入院患者と外来患者を受け入れている」。4階建ての病院だ。

書かれている内容は、頭を抱え込むような重い内容ばかりである。

Y病院では、ホームレスを集めている。どこの病院も引き受けたがらない患者たちで、別の病院から転院する患者を引き受ける場合もある。一見、良い行為のように見えるが、金儲けの手段になっている。ホームレスは、生活保護を受けているので、国や自治体から診療報酬の全額が出る。

だから、必要のない治療や検査をやっても、自己負担分を請求されない本人たちは気づかないし、必ず振り込まれる金なので、病院側としては金儲けになる

病院の貧困ビジネスである。生活保護を受けているホームレス、とはよくも目を付けたものだ。そのあふれる浅ましさに感心する。おそらくなかには健康なホームレスもいるのだろう。しかし、ある種の医者には「病人」なのだ。それも「生活保護を受けているので、国や自治体から診療報酬の全額が出る」、病院にとって優良な「病人」なのだ。

記者は、Y病院の現場への「ジカアタリ」(直接取材)を試みる。

そこでの先ずは事務長の話。

「うちの病院には、長期入院で行き場のない方が集まってこられる。人生の終わりをここで迎えたい、という患者が多いですね」
先に立って歩いていた事務長が静かに言った。患者の平均年齢は65歳を超えるという。
ここが踏み込むチャンスだ。

記者は、問題の核心となる生活保護の患者についても質問した。
「6割以上ですかね」
「6割ですか!!」
患者の6割が生活保護だという答えに、思わず声を上げてしまったが、事務長は平然としている。おそらく事務長にとっては、当たり前の数字で、驚くべきことでもなんでもないのだろうと感じる

入院患者の6割が生活保護とは、やはり衝撃的だ。たとえば6割が生活保護だという学校など聞いたことがない。2割を超えた状態で学級崩壊状態になるだろう。担任は過労で倒れる。

病院で入院患者の6割が生活保護というのは、偶然の産物ではない。意図的に集められた患者たちだ。731部隊(陸軍軍医学校防疫研究室)ではまだ人体実験の意味があったが、ここではそれすらない。「丸太」というのは、ここでこそふさわしい呼称である。

続いて別の日に取材したY病院の理事長の話。

「「ほかの病院が嫌がる患者をなぜ受け入れているのでしょうか。何かメリットはあるのですか?」
「メリットというか……病気のある人が多いので、治療のしがいはあります。……それに、日本では福祉がある程度ね、きっちりしていますので、そういう面では心配がない」
「福祉がきっちりしているというのは……」
生活保護を受けている人の医療費は、全額が福祉から出ますので。福祉に関してはちゃんと治療費は払っていただけます。そういう意味では心配がない

(中略)

生活保護の患者の医療費は、全額が国や自治体などから支払われる。医療機関から請求があり、審査さえ通れば、病院側としては取りはぐれることがない。ある意味、生活保護の患者は、治療費が未払いになるリスクのない、優秀な患者だ

「生活保護を受けている人の医療費は、全額が福祉から出ますので。福祉に関してはちゃんと治療費は払っていただけます。そういう意味では心配がない」と、ここでも医療即金儲けなのだ。

患者は病気の治癒の対象ではないのだ。金儲けの対象なのである。だから、同じホームレスでも選別され、生活保護者のホームレスが「餌食」に選別される。そしてなるべく治療費の高い病気を「診断」され、施術される。死んだら臓器を取り、葬儀も契約した葬儀社に手数料をとって手配される。

続いて、もっとも真実を語りやすい立場にある、すでにY病院を辞めた看護師と医師の話を訊いてみよう。

「以前、勤めていた看護師の話。

いちばん問題なのは、治療しなくていい治療をしていること。患者は、別の病院から転院してくるのですが、向こうから来た紹介状の『ドクターサマリー』には心臓が悪いとか、どこが悪いとか書かれていない。だけど、その人たちのすべてが『心カテ』の対象になります。

私が実際に見たのは、朝とても元気のいい生活保護の患者が、心カテが終わって戻ってきたら呼吸停止の状態で、理事長が心臓マッサージをしていたけど、『もういいわ』と言って、結局、患者さんが死んでしまった」心カテとは、心臓カテーテル検査のことだ。

「血管がボロボロで、カテーテルを入れると血管を突き破ってしまう危険が高い患者でも、かまわずにやる。私たちも危ないのがわかるから、理事長に『この患者さんはやらないで』と頼むんですけど、そうすると『お前ら、給料やらんぞ』と言われる。そういうことを平然というんです」

「看護師のなかにも酷いのがいて、いうことをきかない生保患者(生活保護患者)に『どぶ川に放り込むぞ』と言ったり、障害があって働いたことのない生保患者のことを、『あの人は、私たちの税金で暮らしているのだから、内臓のひとつ、ふたつ提供するのは当たり前』みたいなことを、ナースステーションで平気で言っていた」

(中略)

かつて、Y病院で働いていた医師の話。

ホームレスになって生活保護を受けている方は基本的に独り身ですから、その家族というのがいない、告発する人がいない。その人が亡くなっても、家族からの追及がない
だから、病院内でムチャクチャな治療がなされていたというのだ。

理事長の回診は、心カテをする患者さんを誰にするかを決めるだけで、そこにいらっしゃる人は全部心カテの対象、悪い言葉で言えば餌食ですよね。
患者のなかには、心カテの検査や手術を拒んだために、病院から放り出された人もいます。駅まで病院の車で連れていって、そこへ放置するというようなことが現実に。

それを見かねた駅員の人が、救急車呼んで、同じ市内の救急病院に搬送する段取りをしたんです。消防の担当者から、どないなってるんだということで連絡が入って。電話で応対したことがあります

やはり話は本当だった。恐ろしい事態が病院の中で起きていたことが、少しずつ見えてきていた。 21世紀の日本に、ぽっかりと落とし穴のように闇が口を開いていた」

やれ金メダルが何個、ノーベル賞が何人と「日本スゲー系」で批判を封じて、日本は破壊されまくっている。入院患者を、「餌食」になってくれないからと駅まで搬送して放置して帰る。これは鬼の所業だ。

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