9月30日に投開票された沖縄県知事選の最終的な投票率は63.24%だった。

この選挙は、沖縄ばかりでなく今後の日本に重大な影響を与える選挙だった。それは辺野古の米軍基地建設が争点になっていたからである。

結果は以下の通りである。

玉城デニー 39万6632票(当選)

佐喜真淳 31万6458票

兼島俊 3,638票

渡口初美 3,482票

自公推薦の佐喜真淳(日本会議)に約8万票差で圧勝した玉城デニーは、ツイッターで、「沖縄県知事選が終わりました。誰に投票した人であれ、沖縄の未来を真剣に考えた一票だったと思います。その想いをこの一身に受け止めます。この勝利は玉城デニーの勝利ではありません。みなさんの勝利です。たたかいはこれから。ともに新時代沖縄へ進みましょう」と訴えた。玉城デニーの得票39万6632票は、知事選過去最高のものだった。台風と創価学会の自由投票があれば、さらに大きな得票になったと思われる。

目についたツイートには次のようなものがある。

山口二郎

NHKの見当外れについて何度も批判してきたが、今日は特にひどい。11時50分のBSニュースでは、台風情報は仕方ないとして、日馬富士の引退を報じて、何で沖縄県知事選挙の結果を報じないのか。玉城氏の勝利を徹底的に無視したいという強い意志を感じる。報道局は忖度局。

金子勝

総裁選で地方票の半分が石破氏に流れ、アベ政権による辺野古にノーを突きつける沖縄県知事選。外交はプーチンやトランプにコケにされ、FTAをTAGとすり替え。自動車も農産物も風前の灯。世界の金利上昇でシャブ中アベノミクスも限界。政策はみな目標未達。それで民意に反する改憲。もう辞めた方がいい。

布施祐仁

「これまでは知事の承認を得ないで進められるギリギリの工事をしてきたが、それも限界に近づきつつある」(防衛省幹部)。これこそ官邸と与党本部が総力をあげて県政奪還にきた理由であった。つまり、知事の新たな承認がなければ、本格的な埋め立て工事に入ることができないのである。

岩上安身

菅の臆面もない嘘のつきっぷりも、進次郎の恐ろしく中身のないスカスカぶりも(応援演説全文覚文字起こしして愕然としました。みんな彼の断片しか知らない。通して聞くとスッカラカンです)、本当に凄まじいものでした。彼らが国の権力の中枢にいるということが、この国の劣化を象徴しています。

内田樹

雨の後の透き通ったような庭の緑を眺めながら、原稿書き。まずはAERA。沖縄県知事選について書きました。「潮目の変化」があったと僕は思います。一つは公明党支持層の25%が玉城候補に投票したこと。政策的には玉城候補に共感しながら、党の押す佐喜真候補に入れた学会員も多数いたはずです。

沖縄の公明党支持層のおそらく半数近くが現政権については党執行部と評価を異にしている。この乖離を収拾して学会内世論を統一しないと、創価学会を自公連立政権の「盤石の土台」として当てにすることは出来なくなります。公明党執行部は政権との距離感を(表面的には)強調せざるを得なくなる。

公明党が(表面的にではあれ)学会員に向けてアピールするために、官邸との距離感を演技せざるを得ないようになるというのは、9条改憲に前のめりになっている安倍政権にしてみるときびしい環境です。これが今回の県知事選のもしかするといちばん大きな影響ではないかと思います。

玉城デニーの勝因と佐喜真淳の敗因とは表裏の関係にある。それを指摘しておくと次のようなものがある。

1 やはり選挙戦の深層に故・翁長雄志がいて、底流は弔い合戦だった。選挙終盤に翁長雄志の妻・樹子が登場してきて、玉城デニー支持を明確にしたことが決定的に大きな流れを作った。それまでは佐喜真淳まで翁長の後継者を装っていたが、この嘘が粉々にくだけた瞬間だった。

2 9月20日の総裁選でアホぼん三世は3選を果たしたが、その内容は大きな不安を抱かせるものだった。公認権とポストとカネと恫喝で自民党内を締め付けたにもかかわらず、石破茂は善戦し、議員からも党員からもアホぼん三世陣営の予想を上回る支持を集めた。とりわけ、党員票は55対45という接戦だったのである。このとき、自民党には、アホぼん三世では国政選挙を闘えないという声があがってこなかった。現在の保身だけを考えているのだが、その保身の最大のものが自分の選挙であることすら考えられていなかったのである。その怯懦に今回の沖縄知事選は痛棒をくらわせるものだった。

3 沖縄での争点隠し(辺野古の米軍基地建設)は不可能である。沖縄の基地問題は、日常生活の問題になっている。いわば生活を愛するか捨てるか、といった問題だった。その点、争点隠しに終始した佐喜真淳には戦略的な間違いがあった。争点隠しといった新潟では通じた仕掛けが沖縄では通じなかった。

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