1 戦争を呼び込む「お前が国難」

望月衣塑子がこんなツイートをしていた。

丹羽氏 「中国が重視するロケット中心の戦争。
最大脅威は日本の原発54基。
1基で広島型原爆の1000倍の放射性物質が。
1ロケット弾落ちれば、日本は広島の1000倍、5か所なら5000倍の放射能。
戦争は絶対に避けなければ

ほんとうにのんきな日本である。
というか米戦争屋に指示されて「圧力」をまくし立てる安倍晋三である。

北朝鮮は、朝鮮半島有事には日本の原発を攻撃することを明言している。

北朝鮮の朝鮮中央通信は2日、「日本の圧力騒動は日本列島に核の雲をもたらす自滅行為だ」と警告を配信した。
共同通信が伝えた。

警告は日本の安倍首相が9月の国連総会一般討論演説で北朝鮮の核・ミサイル開発放棄のため「必要なのは対話ではなく圧力だ」と訴えたことに対する論評。

論評は「一触即発の情勢がいつ核戦争に転じるかは誰も分からないが、いったん火が付けば瞬く間に日本全土をのみ込むことになる」と威嚇した。

日本の安倍首相は9月20日、米ニューヨークで開催された国連総会で一般討論演説を行い、「北朝鮮の核兵器は水爆になったか、なろうとしている。その運搬手段は早晩、ICBM=大陸間弾道ミサイルになるだろう。これをもたらしたのは『対話』の不足では断じてなかった」と述べた」(北朝鮮、日本に警告 「圧力で日本に核の雲」『Sputnik日本』2017年10月3日)

「日本の圧力騒動は日本列島に核の雲をもたらす自滅行為だ」。
中東訪問でわざわざISISを挑発し、日本への敵意を煽ったのも安倍晋三だったが、今回の主役も安倍である。

「一触即発の情勢がいつ核戦争に転じるかは誰も分からないが、いったん火が付けば瞬く間に日本全土をのみ込むことになる」というのは、北朝鮮攻撃の拠点が日本の米軍基地であるのだから、必然なのである。

安倍が国連総会でおこなった「北朝鮮の核兵器は水爆になったか、なろうとしている。その運搬手段は早晩、ICBM=大陸間弾道ミサイルになるだろう。これをもたらしたのは『対話』の不足では断じてなかった」という演説は、政治家としての無能表明以外のものではない。
政治家というのは、外交で戦争を防ぐ職業だ。
対話ではなく圧力で、というのは、無能に無責任と狂気がブレンドされた発言である。

その安倍晋三は、日本国民を怖がっている。
とくに選挙演説のヤジが恐いのだ。
それで10月10日は田んぼに少数の自民党支持者ばかりを集め、厳重な警護のもと、演説を行った。
そのために農家は刈り取りを待たされたということである。
田螺(タニシ)も冬眠に入ったばかり、さぞ迷惑だったことだろう。

さて、その衆議院選挙であるが、今日のメルマガでは、選挙の本質ということについて考えてみたい。

まずわたしたちは、人類がほとんど成長していないことを冷静に認めるべきだ。
いったいイエスを超える人間が現代人の大半であるか。
あるいは仏陀を超える、そしてマホメットを超える人間がいかほどいるのか。

政治の本質もほとんど成長していない。

『Foreign Affairs Report』(2012 NO.6)に「キケロ兄弟の選挙戦術 ―― 現代に生きる古代ローマの知恵と戦術」が載っている。

引用されているのは、共和政ローマ法務官であったクィントゥス・トゥッリウス・キケロの書いた政治論である。
兄のマルクス・トゥッリウス・キケロに向けて書いた手紙の形式をとっている。

<はじめに>

紀元前64年、共和制ローマの弁護士、雄弁家として知られるマルクス・トゥッリウス・キケロはローマの最高権力ポストである執政官に立候補する。
当時、キケロは42歳。
頭脳明晰な彼はすでに大きな名声を手にしていた。

通常なら、貴族階級の生まれではない人物が執政官候補とみなされることはない。
だが、この年の他の候補たちは魅力のない人物ばかりで、少なくともキケロの弟クィントゥスは、うまく選挙キャンペーンを展開すれば、兄マルクスが執政官に選ばれる見込みはあるとみていた。
当時、ローマ市民の男性は投票権を持っていたが、投票システムは複雑だった。

富裕層が大きな力を持っており、選挙で勝利を収めるには彼らの社会的、政治的な後見が欠かせなかったし、選挙には賄ろ、そしてときには暴力がつきものだったが、選挙そのものには秩序があり、一定の公正さを持っていた。
コメンタリオラム・ペティショニス(選挙に関する小ハンドブック)は、クィントゥスが兄マルクスのためにまとめた選挙をいかに戦うかのメモと言われている。

この解釈を支持する研究者もいれば、このメモは誰か他の知恵者がまとめたと考える研究者もいる。

いずれにしても、この手引書の著者が紀元前1世紀におけるローマ政治のかなりの事情通だったことに間違いはなく、ここに書かれていることは現在にもそのまま通用する部分がかなりある。

ここから弟のクィントゥス・トゥッリウス・キケロ(共和政ローマ法務官)が書いた兄への手紙の引用になる。

2 伝統主義の重視、ポピュリズムへの警戒

兄マルクス・キケロへ
The Commentariolum Petitionis
クィントゥス・トゥッリウス・キケロ 共和政ローマ法務官

すべての好意とつながりを動員せよ

その才能、経験、努力ゆえに、あなたは人が自分のものとできるすべてのスキルをすでに我がものとしておいでです。
互いに相手を想う者として、あなたの選挙について、私がこのところ昼夜を問わず考えていることをここにお知らせしたいのです。

まず、あなたが備え持つ強みを認識すること。
・・・数においても多様性においてもあなたほど豊かな支持者に恵まれている候補はそう多くはありません。
公的な地位を持つ人々、商人階級の多く、そしてローマ市民たちもあなたを支持しています。

あなたがこれまで法廷でうまく弁護してきた、さまざまな社会的バックグラウンドを持つ人々のことも忘れてはいけません。
もちろん、あなたを支持している利益集団のことも。
そして、常にあなたの側にいる友人たちだけでなく、あなたを尊敬し、あなたから学びたいと考えている若者たちも力になるはずです。

彼らに有益な助言を与え、一方で彼らに助言を請う。
そうすることで、こうした支援グループがあなたによせる信頼を維持できます。
今こそ、すべての好意を動員すべきです。

何かをあなたに負っている人々に対しても「これまでの借りを返すためにも、自分を応援してほしい」と言うのを忘れずに。
一方、そうでない人々にも「自分を支持してくれれば、恩義に感じ、報いるつもりだ」と伝えるのです。
もちろん、貴族階級の支持、特に、執政官の経験がある人々の支持を取り付ければ、大きな力になります。
仲間入りをしたいと望む人々に、兄さんには「その価値がある」と納得させることが大事です。

こうした特権階級の人々との関係を忍耐強く育んでいくのです。
兄さんと友人たちは、執政官経験者たちに、あなたが伝統主義者であることを納得させなければなりません。
決して大衆に迎合し、便乗するタイプの人物だと思われないように。

「いかなる問題であっても、私が民衆の立場を支持しているようにみえるとすれば、それは、民会(市民集会)での支持を得るための方便だ」と説明するのです。
そうすれば、有力者たちは、あなたのために影響力を行使してくれるか、少なくとも、あなたに敵対的な行動をとることはないはずです。

「すべての好意とつながりを動員せよ」というのは、現代においてもすべての国で政治家が選挙にあたって試みることだ。

弟クィントゥスが指摘した、「常にあなたの側にいる友人たちだけでなく、あなたを尊敬し、あなたから学びたいと考えている若者たちも力になるはず」というのは、今回の小池と前原による、民進党内リベラル狩り、モリカケ潰しでも見られた。
もっともふたりは真面目に若者に向き合ったのではなく、若者を利用したにすぎないのだが。

わたしが、もっとも優れた洞察だと感心したのは、「こうした特権階級の人々との関係を忍耐強く育んでいくのです。兄さんと友人たちは、執政官経験者たちに、あなたが伝統主義者であることを納得させなければなりません。決して大衆に迎合し、便乗するタイプの人物だと思われないように」と書いているくだりである。

重視されているのは、特権階級と伝統主義であり、警戒されているのは、大衆迎合主義である。

弟クィントゥスが指摘した選挙の要諦から逸脱し、急激な選挙民の離反に見舞われているのが、小池百合子の希望の党である。
小池のポピュリズムは足元を見透かされ、見事に支持率が急落しはじめた。

裏で小池は、わたしの公約は市民の支持を得るための方便だ、と1%に説明しているはずだ。
そうして安心させているはずだ。
そうでなければ愚か者である。

しかし、「花粉症ゼロ」を公約に掲げるポピュリズム政策もだが、彼女のポピュリストとしての正体そのものが見破られてしまった。

希望の党のような個人商店の弱さは、トップリーダーの失敗がそのまま政党の支持率下落を招く点だ。
要職を他人に任せ、希望の党の権力を分散化させておけば、このような急激な支持率下落はなかったのである。

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与謝野晶子与謝野晶子

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