ご存知のように、名護市長選挙で、米軍基地の辺野古移設に反対する稲嶺進が勝利した。

投票率は76・71%だった。

名護市長選の確定得票数は、以下の通りである。

当選 19839 稲嶺進 無現(共産党、生活の党、社民党)

15684 末松文信 無新(自民党)

現在、敗戦から68年も経つのに、日本にはまだ4万人をこす米兵が常駐している。そして134の在日米軍基地がある。これは占領の継続以外の何物でもない。

沖縄は日本全体の0.6%の面積しかない。そこに、日本国内の米軍専用施設の73.8%が集中している。

この占領軍に、日本は年間6740億円(米兵1人あたり1670万円)もの税金を支払っている。

米軍という、世界最大の軍隊の、維持費用の一部を、負担させられ続けているのだ。

米軍は沖縄を守っているのではない。もっとも危険な島に変えているのだ。沖縄最大の危機は、占領米軍なのである。

この世界でも異様な、日本だけが強いられている現実に対して、政府が米国を怖れて何もいえない。逆に対米自立を模索する政治家を背後から撃つ。

日本政府とは、わが国が米国の植民地であることを前提として、その統治にいそしむ総督府なのである。

この選挙で特に露出したのは、自民党の、地方の選挙結果を金で左右しようとする、卑劣で間違った政治である。

沖縄県知事の仲井真弘多は金に目がくらんだが、稲嶺進と名護市民は、米軍基地のない街作りを選んだ。

この選択が正しいことは、全国の原発誘致地区を見ればわかる。補助金・交付金・税金目当てで原発を誘致して、結局、麻薬漬けにされてしまい、何の産業も育成してこなかった。今更、原発(麻薬)なしには生きてゆけなくなっている。

同様に、一度、米軍基地を引き受けると、自治体が基地なくして存在できないようにされてしまい、街の文化自体が堕落してゆくのだ。

米軍の沖縄普天間基地は、周りを市街地に隣接する世界一危険な基地である。その基地は、即時返還してもらえばよいのだ。県外移設とか、グアム移転とか日本からいうからおかしくなるのである。日本が求めることは即時返還であり、その後のことは米国が考えればよいのである。

案まで日本がいうから、法外な移転費用を要求されるのだ。世界のどの国もそのようなことはしていない。日本の政府だけが、奴隷根性で移転先を提示するのである。

次の沖縄知事選挙は、今年の12月9日である。沖縄県知事仲井真弘多の変節と裏切りを、沖縄県民は批判的に受け止めている。

この選挙で自・公推薦以外の、辺野古移設中止の候補者が勝てば、安倍晋三の、辺野古を米国に献上する目論見は空中分解する。

それも早い方がいいので、現沖縄県知事の仲井真弘多をリコールに追い込むか、信を失ったかれが県政に行き詰まり、投げ出して、知事選が早まるのがよい。

また、南相馬市長選でも、脱原発で東電と闘う桜井勝延が当選した。

このように地方選を丁寧にひとつずつ勝ってゆく。地方から中央に揺さぶりをかけ、攻め上ってゆく。

よく与党筋から、地方選の結果は中央に影響はない、という声が出てくる。そんなことはない。国会議員にとって、もっとも怖いのは選挙であり、地方選の連敗の現実は、明日はわが身である。

お坊ちゃんの趣味の政治ではダメだとなると、選挙で勝つための、党内の安倍降ろしが起きる。政権交代までは、とりあえず危険な安倍晋三を退陣させることに眼目をおくべきだ。

さて、都知事選であるが、共産党と宇都宮健児が「脱原発」候補者の一本化に応じなかった。

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かれらは勝負を度外視している。選挙は手段にすぎないのであり、目的は党勢拡大である。

2010年代に、あと6年で党員を倍増すること。その目的のためには、細川護熙に候補者を一本化し、小泉純一郎や小沢一郎、それに民主党や生活の党の陰に共産党が隠れたのでは果たせない。

かりに社民党が宇都宮健児推薦から細川護熙支援に乗り換えていたとしても、共産党は何の動揺もしなかっただろう。党勢拡大のためには、共産党に一本化した方がプラスだからだ。

すなわち、今回の都知事選は、「脱原発」がふたり並び立った状態で行われることになった。すでに走り出したので、悔やんでも仕方がない。

共産党という政党の戦略自体が間違っており、選挙協力する気も、連立政権に入る気も、権力をとる気もないのだから、結果的に自・公政権の、選挙時の補完勢力というのが、かれらの現在の立ち位置になろう。

ところで、今回の選挙でも、どの立候補者が某から金を借りて供託金を準備したという話を、複数の候補者について聞いた。

政権交代が起きたら、法改正をして立候補のための供託金を廃止すべきだ。

供託金は、日本は選挙区の立候補で300万円、比例区では600万円必要になる。外国と比較すると、日本の劣悪な民主主義がよくわかる。英国は約11万円であり、オーストラリアは下院が約5万円、上院は約10万円である。

米・仏・独・伊などは供託金そのものがない。

日本の制度では、経済的に余裕のある者しか立候補できない仕組みが作られている。日本は、異常に高い供託金を課すことで、国民の自由な政治参加を阻止している。

しかもまるで脅しのように有効投票数の10分の1を取らなかったら、この供託金は没収される。

この厳しい選挙制度は、現役の多選者、世襲候補優先の、いわゆる三バン(ジバン(地盤)、カンバン(看板)、カバン(鞄))がない立候補者に門前払いを食らわせ、立候補を断念させるためのものである。

政治家は、まずは政策で選ばれるべきであるのに、三バンのない貧しい立候補者は、退職に加えて、供託金の準備と没収の恐怖に備えなければならない。

さて、名護市長選も都知事選も、「脱安倍」、「反安倍」の闘いである。その安倍なるものの中心にあるのは、日本を核武装の軍事国家にすることだ。

その行き着く先は対中戦争である。

『東京新聞』(1月19日)が、「中国、日本と軍事衝突望まず 指導部認識、米介入阻止も」と題して、次のような記事を載せている。

「【北京共同】中国共産党の習近平総書記ら最高指導部が、沖縄県・尖閣諸島をめぐる日本との対立に関し、日本との軍事衝突を望まず、米国の介入を阻止するとの基本的認識で一致していたことが18日、指導部に近い関係筋の話で分かった。

基本認識は昨年12月末までに最高指導部の共産党政治局常務委員会で意思統一、安倍晋三首相の靖国神社参拝後も維持されている。

習指導部は昨年10月、中国周辺約30か国の大使を北京に集め、「周辺外交工作座談会」を開催。この座談会を踏まえ、最高指導部内で「中国は日本と戦う気はない。日本に戦う勇気はない。米国には介入させない」との認識で一致した」

「中国は日本と戦う気はない。日本に戦う勇気はない。米国には介入させない」という認識は見事である。

こういう政治を見ていると、ほんとうに日本政治の劣悪が恥ずかしくなる。これと同じ言葉をいえる自民党員はひとりもいないだろう。

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