選挙が終わり、大きな虚脱感が日本を覆っている。

それは選挙結果が思ったものとは違った人ばかりではないだろう。棄権した人のなかにも、沈んでいる人は多いだろう。

選挙の結果は自民党の圧勝だ。それはとりもなおさず消費税増税が実施され、現在の年間3万人の自殺者が数万人に激増し、原発推進で放射能汚染まみれの日本が維持・推進され、TPP参加によって、いよいよ米国の植民地へ舵が切られることを意味する。

それから改憲がある。

米国が自民党の改憲で狙うのは、自衛隊の傭兵化だ。

世界の紛争地に米軍とともに出兵する、あるいは米軍の代わりに出兵する。

米軍の膨大な軍事費の肩代わりをさせられる。

いずれ突出した軍事費にわが国は苦しむようになる。そこでまた増税だ。日本独自の憲法とは嘘で、米国のための改憲だったと気付く。

わたしは極端なことをいっているのではない。過去の消費税増税の歴史、原発事故の分析、TPPの考察を通じて書いている。自民党にもわたしのような危惧を抱いている政治家は少なくない。

そんなことだったのか、と後で後悔しても始まらない。

今回の選挙の結果は、菅・野田で作られたものである。民主党の悪政によって、自民党は大勝した。この展開は09年、12年と繰り返している。敵の失点で勝つという現実は、日本政治の劣化を物語っている。

自民党の勝利は単純な揺り戻しの要素も否定できない。民主党に期待したがダメだったので自民党へ戻す、といった単純な要素だ。

小選挙区の制度的な問題であるとともに、日本人の民度を、最低の鞍部に誘導し続ける「記者クラブ」メディアの悪質さを物語っている。

ただ、もう民主党の再登板はないように思われる。

まさに今回の選挙は 後戻りのできない爪歯車、ラチェット規定の選挙だったのである。

現在、安倍の危険な軍国主義の一面ばかりが露出している。しかし、今回の選挙で決まったのは、銀行、保険、法務、特許、会計、電力・ガス、宅配、電気通信、建設サービス、流通、高等教育、医療機器、航空輸送など、殆どの分野における米国化の推進である。

政治のラチェット規定を、愚かな日本の政治家と国民は選んでしまったのだ。

暗くなってしまうが、おそらく太平洋戦争の直前に、この戦争が敗北必至の戦争だとわかっていた人たちも、こんな思いだったのだろう。

こんな愚かな戦争をなぜやったのか。敗北必至の太平洋戦争を考える度に、過ぎる疑問である。しかし現在の、戦前と酷似した状況を見ると、よくわかる。

理不尽が通ってゆくのだ。

国民を洗脳し、狂ったように鬼畜米英を喧伝する新聞とラジオ。軍部さえそれに押されてゆく。米国には勝てないとわかっている軍人さえ、開戦には反対できない空気が日本中を覆う。

知識人は黙り込み、経済人は金儲けしか考えない。自分がよけりゃどうなってもいいよ、という空気が支配する。

開戦前夜と酷似している。3.11以降の鬱屈した国民感情を取っ払うには軍国主義がもっとも手っ取り早いのだ。

「日本は優れた国だ。原発事故などでバカにするな。日本はアジアをリードする大国だ。尖閣の領有権を主張する中国は許せない。米国と組んで中国を懲らしめよう。朝鮮人は半島に帰れ」

愚かではあるが、勢いのある、こういった論調に付き合っていると、疲れてくる。

日中戦争はダメだ。戦争とは、国家という共同観念の呪縛に填(は)まって、まったく見知らぬ他人を殺す行為である。

国家という共同観念に自分の命を捧げることである。

日中両国の親族と恋人を悲しませること。そして日中両国と米国の、軍事産業と関係者を大儲けさせることなのだ。

この散文的な戦争の本質をよくかみしめることだ。

日本の進む道は米国とも中国とも仲良くやることだ。これがもっとも賢い戦略だ。

米国にも中国にも、国益にそって、はっきりものがいえ、相手も素直に聞くのは、この戦略に立ったときだ。

中国を敵視すれば、中国は日本のいうことを聞かないし、米国も日本を軽視する。中国敵視はもっともまずい外交なのだ。
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わが国で、急速に進む軍国主義の空気を作ったのは石原慎太郎である。それに暗愚な野田が乗り、橋下と安倍が乗って、愚劣な大政翼賛体制が出来上がった。

これから実質的な「自・公・維新・民・みんな」の大連立政権(少数野党無視、国民無視の大増税大政翼賛会)が日本の米国植民地化を進めてゆく。

ただ、この局面でわたしたちは諦めるわけにはゆかない。闘いは続く。

ここで日本未来の党の当選者9人を確認しておこう。

衆議院は、小沢一郎、亀井静香、安部知子、小宮山泰子、鈴木克昌、青木愛、玉城デニー、畑浩治、村上史好の9人である。

参議院は、主浜了、広野允士、森裕子、佐藤公治、谷亮子、はたともこ、平山幸司、藤原良信の8人である。衆参合わせて17人になった。

激減である。その敗因を11点にわたって前号で分析した。ただ、その後に考えた敗因もあるので、ここではそのことに絞って書く。日本未来の党の敗因としたが、他の政党にも参考になると思われるので、ぜひ参考にしてもらいたい。

日本未来の党の敗因

(12) 卒原発にこだわりすぎたこと。

まず、誤解のないように断っておくが、わたしは、政策としても理論としても卒原発が間違っているというのではない。この政策と理論は正しいのである。

わたしがいうのは、政策と選挙戦術とを冷徹に切り離して、消費税増税反対とバランスをもって、地域によっては消費税増税を中心に訴えるべきだということである。

たとえば原発のない県で、卒原発をいくら訴えても、最後まで付き合ってくれる聴衆は少ないだろう。自分の問題にはなっていないからだ。

原発誘致県以外では、脱(卒)原発は、左翼政治家・知識人のイデオロギー程度にしか思っていない国民も多いのである。

それより消費税増税は深刻な問題である。文字通り命と暮らしに繋がる問題なのだ。

消費税増税なんか関係ないといえるのは、一部の裕福層のみだ。

さらに原発では嘘をつけた民・自・公の大増税大政翼賛会も、消費税増税では嘘がつけないのである。すでに国会で賛成投票した過去のことだからだ。

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