6月25日(2013年)、茂木経済産業大臣は、東電原発事故の賠償に6,600億円の資金援助を認定した。

これまでの見込みよりも賠償の総額が増えたための追加の資金援助である。これで東京電力に注いだ税金の総額は、およそ3兆8,000億円になった。

これで終わるわけではない。除染費用にはすでに1兆5,000億円使っているが、総額では10兆円を超える見通しである。

さすがに最近では御用評論家、御用学者、御用コメンテーターも、原発が最も安く、クリーンな電気とはいわなくなった。正確にいうと、いえなくなった、ということだろう。

これにまだ廃炉の費用と、原発から出る高放射性核廃棄物の何千年何万年とかかる管理費用がかかる。それも地震が多発する日本の国土に、安全に保管できる場所などどこにもない、といったお粗末さだ。

人口は確実に減少するし、かてて加えて放射能による被曝死がこれから激増する。

どうやって天文学的な費用を捻出するのだろう。将来の世代は給料の半分を原発関連の税金に取られることになる。いや、半分では済まないかもしれない。

個人でも国家でもいえることだが、手に余るもの、能力を超えたもの、に手を染めるのがもっともよくない。どうやっていいのかわからないし、自信を失い、わかっていそうな他人を頼り、支配されることになる。

日本人らしさが最もよく出るのは、火力発電や風力発電、太陽光、バイオマス、メタンハイドレートなどを使った、地球に優しい新エネルギー開発の分野であろう。長い目で見れば、この分野こそ、世界から感謝され、かつ国に多くの富をもたらすのである。

それでも政府と経済界は原発を再稼働する姿勢だけは変えない。米国の指示があるし、自民党や日本維新の会などには原爆保有の意思が強固にあるからだ。

自分の体に54本のダイナマイトを巻き付ける。その1本には火が付いた状態で、その火を消すことも他のダイナマイトを体から外すこともしない。周りの人間に同じようにダイナマイトを体に巻きつけることを勧める。日本の為政者がやっていることは狂っているのだ。

もはやこの国の既得権益支配層がやっていることは亡国以外の何ものでもない。その貧しい狂った権力者たちのために、この国の若者達は世界でもっとも悲惨な状態にある。

これまでこの国の子供難民を、小・中・高の比較的若い世代に絞って取り上げてきた。

今回は、大学生の、それも博士号修得者や有名大学卒業生の、高学歴低所得(高学歴ワーキングプア)の過酷で悲惨な現実に焦点を当てる。

NAVERまとめ(ネイバーまとめ)に興味深い記事があった。

「年収100万円? 高学歴でも低所得化が深刻だった」というタイトルである。「「一流大学を出ておくべきだった」と愚痴る声がする一方、一流大学を出た人たちの中にも、低所得にあえいでいる人は存在する。頑張って勉強をし、受験戦争を超えて高学歴を手にしたにもかかわらず、なぜ低所得に? 高学歴、低所得者に関することを、まとめ」た記事が載っている。

刮目すべきは、世界同時進行でこの状況が起きていることだ。

生々しい状況は、本人あるいは現場に語らせるのがもっともよい。それで典型的な声をいくつか紹介することにする。多くのメルマガ購読者が、60年代、70年代とは、まったく若者を取り巻く環境が変わってしまっていることに一驚されるであろう。

なお、引用文の下に、なるべくわたしのコメントを挟むようにした。
http://bit.ly/12oS9ti

「高学歴・低所得者の絶望「学歴は役に立たない。むしろ捨てたい」」

(兵頭 注: これは高学歴がむしろ邪魔になって、就職できないケースがあるからである)

「一橋出身で年収100万円・ポストドクター(非常勤教員)、京大出身で年収90万円・運送業(バイト)などの現状が…」

(兵頭 注: これは高校の常勤講師よりもはるかに少なく、非常勤講師並みの年収である。高学歴・高資格といえば、弁護士も年収200万以下はザラである)

「良い企業に就職しようと国立の大学院まで進んだが、手取りは16万円。正社員になりたい一心で待遇を二の次にしたのが失敗」

「毎月の収支は、ほぼ手元に残らない。友人の結婚式にもご祝儀が払えないので欠席… 」

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「就職活動がうまくいかず大学院に進学。今は知人に紹介された会社で医薬品のプロモーションの仕事、手取りは約19万円」

(兵頭 注: これが比較的多くて、もっともまずい選択である。60年代、70年代ならまだどうにかなったかもしれないが、現在ではただの先送りである。大学院を出ても就職先はあまりない)

「年間1万5000人が博士号を取得、それに対し大学側の教員採用は5~6000人。つまり単純計算で毎年1万人の博士があぶれている」

「博士号を取得し、30代前半で他の大学の授業を週に2科目担当する非常勤講師。(報酬の相場が1科目3万円だから月収6万円)生活維持のため毎朝「ゴミ収集アルバイト」をしている」

「相対性理論をマスターし、物理の天才ともてはやされた“大学飛び入学第1号”。今は家賃4万円の2Kで妻と娘で暮らし、昨年度の年収は270万円」

「大卒の駐車場係員は1万8000人、ウェイトレス&ウェイターは31万7000人、博士号を持っている清掃作業員は5057人」

「仕事は年契約の末端ポスドク。結婚したい彼女には「生活保護レベルより少し上くらいなら、どんな仕事でもやって稼ぐから、それだけは約束する」とは言っている」

「日本の企業における高学歴は「受験歴」、院卒で得られるのは「研究歴」。数年間、ワーキングプアを耐え忍び、その先に大学教授のポストがあればいい。運がなければ一生ワーキングプアなので、どこまでしがみつくかは、とても慎重な判断を要するところだ」

「職種上、ポスドクの方との面接が多い。地道に研究しても成果がでない予算がない、契約切れ等で無職へ。コミュニケーションやマルチな能力を求められても無理な部分がある。優秀な頭脳を活かし切れない日本。外国人への投資よりまずこういった日本の頭脳を有効活用することを考えるべき」

(兵頭 注: この人は相当にずれている。時代認識が何周か遅れている。わが国は、 TPP参加によって最終的な植民地化過程に入っている。

それは関税自主権を放棄することであり、立法機関としての国会の上に、ISD条項によって外国の企業が君臨することである。

国の政体が外国企業の儲け本位に乗っ取られるわけだが、国内のTPP参加賛成の官僚・政治家たちも「日本なんてどうなったっていい。自分さえよけりゃ」でグローバル企業と一体化している。

既得権益支配層が、国家や民族の概念を捨てているという認識から出発しないと、何をやっても間違うだろう)

「系学生も学位取得がワーキングプアへの罠だと気づき始めたのなら幸いである。理系蔑視、研究者軽視の日本社会で研究職なんかやってたら大変なことになる。現実を直視すべし」

さて、ここからは世界の高学歴低所得(高学歴ワーキングプア)の過酷で悲惨な現実である。最初に中国から。

「中国では一流大学を卒業しても仕事に就けない「高学歴ワーキングプア」が激増。集団で住む若者を「蟻(あり)族」と呼ばれている」

「蟻族:知能が高く、群居する蟻のようだと名付けられた」

「蟻族は2009年時点では北京だけでも10万人以上、中国全土では100万人以上いるとされていた。さらに2010年の調査では、蟻族全体に占める大卒者の比率が3割から5割まで増加していた」

「典型的な蟻族(男性)の月収は1500元(約2万2000円)、家賃300元(約4,700円)と光熱費やネット代などで毎月700元(約11,000円)の支出、食費をギリギリまで切り詰めている」

「就職活動に行き詰った中国の大学院修士課程に在籍する女子学生が、学歴を「院卒」から「学部卒」に改ざんし、就職活動を再スタートさせるという珍事件があった」

(兵頭 注: これはまったく日本と同じである。大阪で大卒が高卒と偽って就職していた問題があった。就職したいために1ランク下の学歴を「詐称」して潜り込んでいたわけだが、なんとなく切ない気がする。給料は定年まで高卒扱いとなるわけである。このときは免職にはならなかったように記憶している)

「中国の江蘇省では2011年の卒業者就職率を学歴別に見ると、就職率と学歴が反比例という現象が起こった」

「高学歴は就職に不利、学歴を低く詐称する院生も? 中国」

次は韓国・ドイツ・イギリスの状況である。高学歴者の貧困問題は先進国共通の問題になっている。

「韓国では大卒以上の失業者が33万人超、ドイツでは年間の新卒数に匹敵する23万人の大卒者が失業、イギリスでは単純労働の仕事しか見つけられない高学歴者が社会問題化」

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