1 衰退する日本の教育

デマというのは恐ろしいもので、一度拡散してしまうと、真実が語られても、それを読まなかった者には、訂正されずに拡散し続ける。
枝野幸男に関して、福島第1原発破壊の後に、自分のこどもを外国に避難させたというデマが拡散され、そのデマの打ち消しに、いまも枝野は追われている。

今度は山口敬之の「準強姦」もみ消し事件に関して、枝野が民進党で問題化するのを止めていたというデマが拡散された。
その打ち消しに追われることになった。

枝野幸男

私は上杉氏の取材を受けていません。
ご指摘の国会追及を止めてもいません。
私がいた時の民進党議員は本件を取り上げています。
メール事件の教訓もあり、一般論として以前から「週刊誌だけで質問せず裏付けを取って質問しろ」と言っていましたから、伝聞が重なる中で、誤って伝わっているのでしょうか?

ハンニバル

立憲民主党枝野代表が「詩織さん準強姦疑惑」の国会追及を止めていたことを認める!

上杉とは上杉隆のことであるが、枝野のツイートで、上杉は取材なしに、このとんでもない重大な情報を発信していたことがわかった。
ツイッターでも上杉情報をもとにした枝野批判をたくさん見ている。これでまた上杉は信用を失うことになろう。

日本政治の劣化が凄まじいが、衆目の一致するところ、自民党がもっとも深刻だ。
自民党の竹下亘総務会長は、23日に、岐阜市内で開かれた党支部のパーティーで「(国賓の)パートナーが同性だった場合、私は(晩餐会への出席には)反対だ。日本国の伝統には合わないと思う」と語った。

これが世界の先進的な流れに逆行することはいうまでもない。
自民党がダメなところは、女性の地位向上など、およそ社会的弱者を守る姿勢に乏しいことだ。
政策の中心は、社会的強者に仕えるものばかりである。
法人税減税はその最たるものだ。
かれらもトリクルダウンなど信じているわけではなく、ただ米日の1%に仕えるのがミッションだからなのだろう。

ブルドッグがこんな素敵なスピーチを紹介してくれていた。
日本の政治との格差を、これほど感じさせる動画は珍しい。

2013年にニュージーランドで同性婚を認める法案が出来たとき、賛成票を投じた1人のおじさん議員が議会で語った内容。

当時も世界中で賞賛されたスピーチ。
知らない若い人に向けて。

その自民党が例によって選挙公約をあっさりと反故にした。
大学などの高等教育を含めた「教育無償化」について、憲法改正案に「無償」という表現自体は盛り込まない方針を固めた。
このように自民党が何か99%に寄り添う姿勢を見せるときは、当選の誘蛾灯であり、毛針にすぎない。
いい加減、国民も学んだらどうかと思う。
あまりにも愚かすぎる。

政治も国民もメディアも暗愚の国。
こんな国には、遊び以外には人は来たがらない。
移住して働くには極端に魅力がないのだ。

20日にスイスのビジネススクールIMDが発表した2017年版世界人材ランキングによると、調査対象のアジア11カ国中、日本は高度外国人材にとって最も魅力がないという結果になった。
世界では63カ国中51位。
アジアではシンガポールが1位、香港は2位だった。

IMD世界競争力センターのシニアエコノミスト、ホセ・キャバレロ氏は、技術力向上で労働人口減少に対処しようとする日本のシナリオを脅かす調査結果だと分析。
高齢化が続く中でこの傾向が続けば、いずれ問題になる」と述べ、国内の労働力だけで必要な技術開発ができるか疑問視した。

日本の人材不足はさらに悪化する可能性もある。
経済産業省が昨年発表した調査によると、ビッグ・データ、人工知能、IoTなど先端IT分野で、2020年には約4万8000人の人材不足に直面する見通しだ。
情報セキュリティ分野は約19万3000人が不足する見込み。

第4次産業革命での中国や米国と競争では、データ活用も課題。
IMDが別に発表した世界デジタル競争力ランキングによると、日本はデジタル競争力では世界27位だが、ビジネスや意思決定の際のビッグ・データや分析ツールの使用は下位だった」(「日本はアジアで最下位、高度外国人材への魅力欠く―IMD」 竹生悠子、Henry Hoenig 『Bloom berg』2017年11月21日)

2 無能な政治が教育を破壊する

これは東京の大手(「記者クラブ」)寿司友メディアが、けっして流さない情報である。
安倍政治の失敗を証明するものだからだ。

2017年版世界人材ランキングで、日本は、調査対象のアジア11カ国中で、「高度外国人材にとって最も魅力がない」国になった。
ランキングは、世界では63カ国中51位で、相手にされていないことがわかる。

このデータが深刻なのは、「技術力向上で労働人口減少に対処しようとする日本のシナリオ」を根本的に否定しているからだ。

デジタル競争力では、まだ日本は世界27位に留まっているが、「ビジネスや意思決定の際のビッグ・データや分析ツールの使用」、つまり判断力や思考力が要請される分野では下位になっている。

これは日本における教育の急速な荒廃、崩壊とパラレルになっている。

高度外国人材が来たがらない国という話だったが、今度は、日本から出て行った方がいい、という話。

『ニュースイッチ』に「ノーベル物理学賞受賞の中村氏「日本は研究者から選ばれない。上意下達が過ぎる」」(2017年11月23日)が載っている。

中村は、現在、米カリフォルニア大学サンタバーバラ校教授である。

「米国では政府は大学の経営に口を出さない。
日本では大学が一つ一つ文部科学省にお伺いをたてて、官僚主義で検討もされずに認められない。
米国の研究者は自由だ。
実力があれば資金を集め、大学と交渉していく。
そしてスポンサーとなればロシアや中国など、米国の仮想敵国にさえ通い詰める。
日本の大学は日本の企業だけ相手にして、チャンスをつぶしている」

ー大量リストラで日本にも人材が来るかもしれませんね。

「日本は選ばれないだろう。
最近、給料を増すからと東大に引き抜かれた同僚が1年で帰ってきた。
『あんな共産主義国では研究できない』と漏らしていた。
京大に准教授としてスカウトされて帰ってきた研究者は、『同じ研究室にもかかわらず教授との面会にアポが必要。
直接連絡がつかない』と嘆いていた。
日本の研究室は上意下達が過ぎる。
米国は学生と教授が対等だ。
もし研究で不正を強いれば、裁判になり、自分の首が飛ぶ」

「日本は職位や性別、年齢、健康で差別がある。
企業も採用試験で研究内容や専門性ではなく、部活動や趣味など、課外活動について尋ねる。
研究者や技術者の人事選考で研究以外の経験で人物を選ぶ国だ。
研究者や科学技術を尊重する社会ではない」

「そして官僚主義がまん延している。
私はノーベル賞の際に米国の市民権を取ったことを話した。
すると二重国籍は問題だと日本のパスポートは更新できなくなり、取り上げられた。
同僚の在米ドイツ人研究者はノーベル賞受賞を機に特例で二つ目のパスポートが贈られた。
ドイツも二重国籍を認めていない。
日本の社会はノーベル賞に狂喜するが、日本の政府は官僚主義だ。
この対応の差に同僚たちも驚いていた」(「ノーベル物理学賞受賞の中村氏「日本は研究者から選ばれない。上意下達が過ぎる」」)

かりに米国で大量リストラが起きても、日本に人材が来ることはあり得ない。
日本は官僚独裁国家であり、縦割り社会である。
学生と教授が対等な米国から、『同じ研究室にもかかわらず教授との面会にアポが必要。直接連絡がつかない』という権威主義的な縦割り社会にくれば、誰でも米国に戻りたくなるだろう。

「日本は職位や性別、年齢、健康で差別がある。
企業も採用試験で研究内容や専門性ではなく、部活動や趣味など、課外活動について尋ねる]というのは、高校からしてそうだ。

そして中村の最後の言葉が、これまでわたしが何度もメルマガで語ってきたことと一致していて、複雑な思いに駆られた。

「ー研究者を目指す若者へのメッセージを。

「工学系を目指す若者は、まず日本から出ることだ。
そして企業を経験することを薦める。
ただ日本は半導体や家電、太陽電池など、どの産業も地盤沈下している。
学術界も産業界も沈んでいく国に留まり、それでも支援を求めて国にすがりつく日本の大学研究者にどんな未来があると思うか。
若者には自分の脚で立ち、生き抜く術を身につけてほしい」

「本来、こんなにも悲惨な状況に置かれていて、米国なら市民が政府を訴える。
このインタビューは日本で読まれる限り、私の言いっ放しになるだろう。
官僚や政治家、市民、日本は誰も動かない。
米国なら司法を通じて市民が社会を変えることができる。
日本は何も変わらない。
それが当たり前だ、仕方ない、と思っているから沈んでいるということに気が付くべきだ。
一度すべて壊れなければ、若い世代が再興することもできないのだろう」

複雑な思いに駆られたというのは、これはどうやら現実化するな、という思いが過ぎったからだ。

「工学系を目指す若者は、まず日本から出ることだ」「官僚や政治家、市民、日本は誰も動かない」「一度すべて壊れなければ、若い世代が再興することもできないのだろう」。
そう思っている有識者は多い。
ただ、日本では口に出さないだけだ。
工学系だけではない。
これからの日本の若者は、海外での修学、労働、結婚を目指した方がいい。
あまりにも政治家・メディアが無責任で愚かすぎて、魔境のような状況になっている。

今回の衆議院選挙は、日本を政権交代で立て直す最後の機会だった。しかし、やはり米国に使嗾された、とびきりのバカが登場して、すべてをぶち壊した。
こういった暗愚な政治劇に付き合って、一回きりの大切な人生を棒に振ることはない。

デビン・スチュワートが「凋落する日本の大学教育 ―― 負の連鎖を断ち切るには」を書いている。

(デビン・スチュワートは、カーネギー倫理国際関係協議会シニアフェロー)

「<大学教育とクリティカル・シンキング>

この夏、イギリスの教育専門誌タイムズ・ハイアー・エデュケーションの「アジアの大学ランキング」で、東京大学が昨年の1位から7位に転落すると、日本社会は大きな困惑に包み込まれた。
日本の社会文化において、東大はアメリカにおけるハーバード、プリンストン、イエールを合わせたような高い評価をされている。
東大は日本の一流企業やエリート機関のトップを担う人材の出発点なのだ。
それだけに、ランキングが発表されると、多くの日本人は、大学だけでなく日本という国が下降線をたどっているように感じた。

東大の凋落は、(この国の教育部門が直面する)広範な問題を象徴している。
日本の教育システムは、日本と世界で起きている変化についていけずにいる。
東大の順位が落ちたのは、交付金や補助金の削減、芳しくない研究実績、そしてグローバル性が不十分であることが原因だ。

経済協力開発機構(OECD)によると、2013年、日本政府が高等教育に分配した予算は国内総生産(GDP)の1・6%。
一方、韓国は2・4%、アメリカは2・6%を教育部門に投入している。
かつての工業化時代に合わせて設計された時代遅れの学校システムは、学生、教員、資金、そして雇用をめぐるグローバルな市場競争を前に軋み音をたてている。

これでは、教育関係者や学生たちが、「身動きできない、息苦しい、閉塞感がある、逃げ出したい」と、まるで囚人のような表現をインタビューで口にするのも不思議ではない。
イエール大学の学生歌にある「喜びに満ちた輝かしい大学時代」とはほど遠い状況だ。

いかなる国も、教育問題の是正を最優先課題にする必要がある。

第1に、学校は家庭と共に、若者の精神と価値観を育む特別な役割を担っている。
日本では25―34歳の成人の過半数(60%)が高等教育を受けている。
これはOECD加盟国で、韓国に次ぐ第2位の高い水準だ。
教育システムは、(経済や社会の)ダイナミズムを強化する非常に大きなポテンシャルを秘めている。

第2に、世界における日本の役割を擁護し、国内経済の躍動性を高める上でも質の高い教育は不可欠だ。
この4年間で、安倍晋三首相の経済対策「アベノミクス」にも限界がみえてきた。
経済の成長を刺激する上で、財政政策や金融政策にできることは限られている。
しかも、人口の減少が成長のポテンシャルをさらに抑えこんでいる」(『Foreign Affairs Report』2016 NO.12)

米日の凋落が著しい。
米国はデフォルトのあと、いずれ立ち直るだろうが、日本は立ち直れない可能性がある。
その最大の原因は人口減少だ。
この問題に関する政権与党の、のんきさは特筆ものだ。
まるで関心がない。
とくに政府に。
これは恐ろしいことだ。

小泉純一郎の日本破壊を受けて、安倍晋三の日本破壊も着実に進んでいる。

昨年はイギリスの教育専門誌タイムズ・ハイアー・エデュケーションの「アジアの大学ランキング」で、東大がアジアの1位から7位に転落した。
今年になって、さらに激しい凋落の現実が浮き彫りになった。

同じタイムズ・ハイヤー・エデュケーションが、5日に「世界大学ランキング2018」を発表したのである。
これによると、1位がオックスフォード大学(英)、2位がケンブリッジ大学(英)で、3位はカルフォルニア工科大学(米)とスタンフォード大学だった。

10位にチューリッヒ工科大学(スイス)が入ったが、トップ20を英国と米国の大学が独占した。

ところでアジアでランクが高かったのは、22位のシンガポール国立大学、北京大学(27位)と清華大学(30位)などだった。
東大は46位で、京大は74位とともに急落した。

しかも200位以内にランクインしたのがこの2校のみという寂しさ。
こういう場合、閣議で文科相が報告し、早急に対策を打たねばならないのだが、そんな気はさらさらないようだ。
まさか事実も知らないことはないのだろうが。

なぜ閣議かというと、「東京大学が順位を下げたのは、研究資金の不足や中国などアジアの大学が急速に順位を上げていることが主な原因と分析されている」からだ。
要は政権の教育政策の貧しさがもたらした結果なのである。

政府は、2013年に閣議決定した「日本再興戦略-JAPAN is BACK」で、今後10年間で世界大学ランキングトップ 100 に我が国の大学が10校以上入ることを目指す、と決めていた。
永田町の深々とした椅子に埋もれて、現場を知らないのだ。

もうすでに現実はインパール作戦である。
愚かな安倍晋三の限界が日本を染め上げ、政治家も官僚も学者も、羞恥心のない愚か者になっている。
失敗は隠し、悲劇を拡大している。
政権が太平洋戦争の日本軍そのものになってきた。

「人材・教育システムのグローバル化」や「英語による授業拡大」はすでに時代遅れの理念、植民地日本の完成を目指すものにすぎない。
「人事給与システム改革による、優秀な若手・外国人研究者の活躍の場の拡大」といったところで、何も知らずにやってきた外国人研究者は、あまりに硬直化した官僚王国に驚いて逃げ帰るだろう。

安倍晋三がトップにいるかぎり、大学改革などできる筈がない。
せいぜい大学を専門学校化して破壊するのが関の山である。

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