8月6日。広島に原爆が投下された日である。この日、広島で多くの市民、軍人の命が奪われた。

平和を守ることは、思うほど簡単ではない。戦争へ向かう自・公勢力との、絶えざる闘いがなければ、平和は守れないのである。

広島市長の挨拶は、福島に触れなかったばかりか、ガザにもウクライナにも集団的自衛権にも触れなかった。

あちこちに気を遣い、結局、無難な挨拶になったのだが、こういう姿勢は、結果的に戦争勢力を勢いづかせる。

平和を守る闘いは敵を作る闘いでもある。いつ、どこの、誰にでも支持される平和などないのである。

8月5日、理研の笹井芳樹副センター長が自殺した。自殺といっても、限りなく他殺に近い自殺である。

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文字通り、他殺の可能性もある。その場合は、世界の製薬会社や医療業界、保険業界、石油会社から送り込まれた何者かに殺されたのである。あるいはその背後の、さらに大きな権力かもしれないが。

ただ、遺書が残されているので、この可能性は低いと思われる。もし暗殺者が遺書まで用意するとなると、この暗殺者は相当間抜けでアマチュアに近い人物だ。これまでプロに殺された人間は、きわめて単純で乱暴な殺され方をしている。遺書などは残されていない。ワープロで書いても、文体が証拠として残るからだ。

問題はその遺書だ。6日時点で警察から小保方に渡されていない。車で10分とかからない距離なのに。おそらく東京の関係部署にFAXが回され、入念に検討されているのである。

この段階で遺書が書き直されるかもしれない。小沢裁判では検事が証拠を捏造するのだから、警察が政治的に動いてもまったくおかしくはない。

今更いっても詮無いが、笹井芳樹が小保方晴子に遺書を残すとなると、郵送で自宅に送りつけるのが、もっとも安全で確実だった。

職場が自殺の場に選択されたメッセージは、世界の製薬会社や医療業界、保険業界、石油会社などからの、STAP細胞の研究をやめ、実験室を閉鎖しろという圧力、そしてその先兵としての、犬HKなどの米国系マスメディアのバッシングから、自分を守ってくれなかった職場への抗議であろう。

わたしは、7月27日夜に、犬HKがSTAP細胞問題を追及した「NHKスペシャル」における、違法な個人メールの公開報道などが、自殺の直接的な引き金になった、と見ている。

小沢一郎にも仕掛けられたメディアバッシング、メディアリンチ、メディアテロが、またぞろ繰り返され、今度は死者を生んでしまったのである。

これには、日本民族の民度の低さが、強く露出している。

ここで、今回の笹井芳樹・小保方晴子バッシングで、わたしが考えたことを箇条書きにして述べておく。

1 太平洋戦争でもそうであったが、日本人は、入り方は知っていても、出方・抜け方を知らない。敗戦が明確になっても延々と戦争をやり続ける。空をB29が原爆を搭載して飛来する最終局面に、竹槍、柔道、空手で勝つ(これは比喩的な表現ではなく、実際、軍人も民間人も、いや政府自体が、そのようにいっていたのである)と称して続行する。

今回の笹井芳樹・小保方晴子バッシングでも、出方・抜け方を知らない。延々とやり続ける。ゴールはふたりが辞めるか死ぬかまでだ。

2 犬HKが、7月27日夜に、STAP細胞問題を追及したNHKスペシャルを放映した。この「調査報告 STAP細胞 不正の深層」の報道が、笹井芳樹自殺の直接の引き金になったのである。

この番組は非常にひどく、かつ悪質なものであった。それを3点にわたって挙げる。

(1) 違法な個人メールの公開報道。

(笹井)「小保方さん 本日なのですが、東京は雪で、寒々しております」「小保方さんとこうして論文準備ができるのを、とても嬉しく楽しく思っており、感謝しています」

視聴者の個人情報を盗み読み、しかも全国放送で流す。犬HKはここまで傲慢になり、堕落しているのである。

これをやられたら、誰でも自分が犯罪者扱いされている、人間としてまともには扱われていない、と思うだろう。

これは、笹井のような順風満帆でやってきた、ある意味でひ弱な、超エリートには耐えられない屈辱だったのである。

この屈辱感が、結果的に死に繋がった。

(2) 学者としての笹井の真価を否定する報道。

笹井芳樹の月旦として、「企業のニーズを聞いて予算を取るマルチタレント」(神戸市医療産業都市推進本部・三木孝前本部長=現保健福祉局長)と番組のなかで語らせたのである。

学者・研究者にとって、こういう月旦は最大の侮辱である。もちろん犬HKはそれを知っていて放映したのである。

三木孝は、まさかこの言葉が放映されるとは知らなかったのではないか。マスメディアへの対応として、報道の前にチェックする条件を入れなければならない。そうしなければ、都合のいいところだけ切り抜かれて、意図とは異なった編集で報道される。

(3) 小保方論文がネイチャーに掲載された理由として、「論文執筆の天才」といわれた笹井の協力が大きかったと指摘し、笹井は事前に実験の不備を知っていた可能性を番組で示唆していた。

「論文執筆の天才」とは、「企業のニーズを聞いて予算を取るマルチタレント」と同じ侮辱の悪意からきている。学者・研究者としての能力とは異なった力を採り上げて、貶めているのである。

ついに犬HKは、強大な力を背景に、個人の人権・名誉を毀損して、自殺に追い込むメディアにまで堕落しているのである。

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3 犬HKは、巨大になりすぎて自分の圧倒的な力がわからなくなっている。バッシングした個人が自殺して初めて気付くのである。

4 犬HKは責任をけっして認めないし、とらない。これも戦前・戦中とまったく同じ体質である。

5 犬HKはもはやメディアではない。政府の広告機関(もはや広報を越えて広告)である。

6 人を追い詰め、死に追いやるときに、日本人は仰々しい大義名分をつける。笹井芳樹・小保方晴子バッシングでは「科学のため」である。太平洋戦争では「お国のため」であった。それで長いものに巻かれない者を徹底的に追い詰める。

7 メディアリンチで人を死に追いやる連中に、世直しはけっしてできないし、また、やって欲しくもない。なぜならこういった連中が権力をもつと、必ず反対意見(少数派)の粛清をやるからだ。それもスターリンのように死ぬまで追い込む。

8 現在、笹井芳樹・小保方晴子バッシングをやっている連中を、全体を通して見ることが非常に重要である。ほとんどは、TPP参加、原発再稼働、消費税増税、集団的自衛権、米軍基地辺野古沖建設に賛成か、あるいはどうでもいいと思っている無関心派である。

なかには保身のために、関わらないようにしている連中もいる。つまり笹井芳樹・小保方晴子バッシングでは、反撃もなく、せいぜい相手が自殺するぐらいなので、かれらにはやりやすいのだ。

9 犬HKが、笹井芳樹自殺に関して市民にインタビューしている。そして「責任を負わなくていい上の方に責任がかかる」との市民の声を流し、言外に小保方晴子のせいだと洗脳している。(8月5日)

つまり利用された市民は、犬HKの自己正当化のツールなのだ。

本メルマガの読者なら全員ご存知だと思うが、マスメディアは、たとえば20人にインタビューして、都合のいい言葉だけを編集して使っている。あるいは、「市民」には「サクラ」が入り、メディアに指示されたことを喋っている。

10 日本人は、先の戦争の敗戦、福島第1原発事件、そして今回の笹井芳樹メディア殺人と、けっして自分が殺した人間には責任をとらない民族である。

以上の10点が、今回のメディア殺人でわたしが考えたことである。

武田邦彦が、かれのブログで「また起こったメディア殺人……笹井さんの自殺と浅田農園の老夫婦の自殺」と題して、大切なことを語っている。読んで見よう。

「2004年、日本でほぼ初めての大規模な鳥インフルエンザを起こした浅田農園の老夫婦が首を吊って自殺した。
直前に記者会見で散々、痛めつけられ、メディアは「とんでもない農園」とバッシングを続けた。

「家禽」を取り締まる法律がある。家禽の管理が悪くて病気などを起こした場合、その責任で罰せられるが、それは最大で100万円の罰金である。

しかし、NHKを中心として毎日のように鳥インフルエンザの怖さを報道し(実際には感染の可能性は低く、現実にも患者は出なかった)、私も記憶にあるが、NHKの特集で鳥インフルエンザの感染トリがでた府県を真っ赤に塗った地図を出して、男性と女性のアナウンサーが今にも恐怖が訪れるばかりに声を張り上げていた。

鳥インフルエンザで死んだ人はいないばかりか、患者さんも一人もでなかったのにメディアのバッシングで2名の自殺者を出した。これが殺人でなくてなんであろうか!

今回、ある新しい細胞が見つかったと思って論文を学術誌に載せた。それが結果的にどうだったかは別にして、研究者を追い詰め、追い詰め、最終的に自殺するまで追い込んだ。

特にNHKは自ら1月末のSTAP細胞の記者会見を大々的に報じ、ネットで論文の疑義が出ると、今度は一転して攻撃側に回り、2014年7月30日にはまるで笹井さん、小保方さんが犯人のように仕立て上げた番組(クローズアップ現代)を放映、その取材過程で小保方さんを追い回して全治2週間の傷を負わせ、女性トイレに閉じ込めるという暴力団まがいのことをした。
番組では(故)笹井さんを「研究もできないのに文章だけがうまい」という放送を流した。笹井さんには取材はしたが、およそ放送法で定めている「意見が異なるときには中立的に」という法律も破った。まさに「アウトローNHK」である。

「死ぬまで追い詰める日本社会のリンチ」そのものである。たとえ、浅田農園の老夫婦が若干の手抜かりがあり、笹井さんが何かを間違ったにしても、日本は法治国家だ。
必ずだれもが「弁明の機会」を十分に与えられることが前提である。

STAP事件ではこのブログでも再三、指摘したように毎日新聞も「弁明の機会なきバッシング」を続けた。日本のメディア史上、松本サリン事件、狂牛病報道、鳥インフルエンザ報道など多くの犠牲者を出し、そのたびに「バランスを失ったバッシング」、「記者が居丈高に小さなミスをした人を責めたてる」ということが続いている」

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