「パソコン遠隔操作事件」も、劇的な展開の後に、片山祐輔のスマホ自爆、かれ自身が自分に仕掛けた遠隔操作によって幕が引かれようとしている。

片山祐輔は病んでいた。深刻なのは、その病がこの病める社会の象徴的なものであったことだ。片山祐輔が罪を自白し、収監されてからも、かれと同類の、健常人を偽装した病める者たちが増殖し続けている。

katayama imprisonment

いつの時代、どのような場所にも、状況を窓越しに見ていて、問題の決着がついてから勢いよくドアを開けて飛び出してくる連中がいる。急に饒舌になり、自分は最初から問題の白黒がわかっていたかのように振る舞う。

それなら最初からいってもらったらいいのだが、そこは「後だしジャンケン」派の悲しさ、終わってからでないと自分の正しさは表現できないのだ。

この「後だしジャンケン」派のなかには、佐藤博史弁護士をバッシングする者たちがいて、それを読むと、どうも弁護士という業務すら満足に知らないらしいのだ。

それを危惧したのか、弁護士の落合洋司が「弁護士 落合洋司(東京弁護士会)の『日々是好日』」で基本的なことを解説してくれている。

「刑事事件で、被疑者、被告人が否認することはよくあります。その中には、真実の否認もあればそうではないものもあって、様々です。

まず、重要なことは、有罪か、無罪かは、裁判所により証拠によって確定されるべき問題で、それまでは、被疑者、被告人には「無罪推定」が働くこと、そして、弁護人の仕事は、「裁く」ことではなく、無罪推定が働いている被疑者、被告人の主張、言い分を、最大限、捜査機関や裁判所に伝えて、その利益を守るのが仕事であるということでしょう。

だからといって被疑者、被告人の主張、言い分を弁護人が鵜呑みにするというわけではなく、どこまで通用するものなのか、証拠も見ながら慎重に検討するものではありますが、被疑者、被告人が、私はやっていません、と言うのであれば、その身が立つように活動するのが刑事弁護というものです。

それは、一見、犯罪を正当化し犯罪者をかばうようなものではありますが、攻める捜査機関、検察官に対し、守る弁護人という役割分担の中で双方が熾烈に主張、立証を戦わせることで、その結果として裁判所が下す判断に正当性が付与されるという意味では、優れて公益性の高い活動と言っても過言ではないと思います」

また、郷原信郎が、かれのサイト『郷原信郎が斬る』で、「PC遠隔操作事件を『人質司法』の追い風にしてはならない」を書いている。

このふたつの解説で、大方の「パソコン遠隔操作事件」に関する法的な誤解はしりぞけられるものと思われる。

わたしが今回のメルマガで「パソコン遠隔操作事件」を採り上げたのは、社会的な意味で、片山の有罪がほぼ決まった時点で、湧出してきた、「後だしジャンケン」派の生き様が、卑劣なばかりか、非常に危険であることに気付いたからである。

勝敗が決まらない時点では、長いものに巻かれる。どうやら勝敗が決まった時点で、勝ち馬に乗る。これは古来より日本民族について回る宿痾であって、現在も政界から庶民の職場日常にまで規制している。

これを現在の政治状況に当てはめると、どうなるか。どうも世の中がきな臭くなってきた。野党は、民主党も日本維新の会もみんなの党も、あてにならない。長いものには巻かれて、勝ち馬の自民党に乗ろう。そういうことになる。マスメディアは実際にこれをやっている。

勝ち馬に乗る、といっても、支配層の正体はマネーゲームなのである。戦争をやる国にして金を儲ける。原発を輸出して金を儲ける。消費税増税を政治家にやらせて、「輸出戻し税」で金を儲ける。御用メディアになってカルテルを維持し、金を儲ける。

これで国が豊かになり、国民が幸せになったらいいのだが、どうもそのようにはなりそうにないから困るのだ。

99%の人格権が、1%の経済行為より劣位におかれ、日々、棄民が進んでいる。ここに現代日本の最大の問題がある。

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さて、「パソコン遠隔操作事件」に現れた「後だしジャンケン」派に話を戻そう。

もしひとりの冤罪を主張する被告が現れたとする。優れた弁護士がついた。そしてマスメディアの有罪情報が警察・検察のリーク情報であり、有罪の決め手になる客観的証拠がないことなどを、理路整然と発信する。その結果、状況の象徴的事件になったとする。

このとき、「後だしジャンケン」派は無視するのだが、「人質司法」、有罪率99.98%といった、世界から中世とまで批判される日本司法の遅れが背景にある。

ここから人権擁護の立場から、その担当弁護士の判断を手がかりにして、論陣を張ることは、あっていいし、むしろ評価されるべきことである。

そうでなければ圧倒的なマスメディアのリーク情報のなかで、世論に左右される裁判官は、判決を決めてしまう。

ここで「後だしジャンケン」派の代表的な人物として、「世に倦む日日」こと田中宏和の言説を採り上げよう。

田中が以前から「パソコン遠隔操作事件」に関心を持ち、片山祐輔犯人説を主張していたなら、わたしは何もいわない。しかし、かれがこの事件に言及し始めたのは、「真犯人」を名乗るメールが登場してからだ。

「5月17日

PC遠隔操作事件で『真犯人』がマスコミにメールを送った件。これ、墓穴を掘る結果になるんじゃないかな。何で、あの被告人が拘留中に「真犯人」はこの行動をとらなかったんだろう。わざわざ、仮釈放された後の公判の日を選んだのか。調子に乗ってゲームを続けているように見えるのは私だけかな」

このツイートを読むと、田中が以前から片山祐輔を疑っていて、黙っていたことがわかる。絵に描いたような「後だしジャンケン」派である。おそらく、「真犯人メール」の登場に、しめた、と思ったのだろう。

この後、この裁判に疑義を呈していたジャーナリストへの、田中の糾弾が始まった。

「5月19日

何じゃ、こりゃ。(この後にリンクが挿入されていたが、すでに削除されいた 注 : 兵頭)ここまで警察は証拠を押さえているのか。とすれば、保釈取消請求は確実。裁判所が請求を却下する可能性はまず考えられない。被告人擁護の論陣を張っていた江川紹子、万事休すだな。おそらく、勾留後にこの自作自演も自白するだろう。

5月21日

岩上安身が「人の心はわからない、という出来事に出くわし続けている」とか言っている。この男、バカかと思うね。ほとんどの人間が片山祐輔の正体を見抜いていたわけだ。2chに屯すネット右翼の知性のレベルですら。
岩上安身が騙されて翻弄されたのは、検察憎しのイデオロギー・バイアスのせいだよ」

「ほとんどの人間が片山祐輔の正体を見抜いていた」とは恐れ入る。それならこの事件に先立つ4人の「パソコン遠隔操作事件」の冤罪も、ほとんどの人間が冤罪を見抜いていたのだろうか。

この男の論は、いつも幼稚な邪推から邪推へと飛躍し、間違い続けるのだが、それが片山祐輔と似ているところがある。「岩上安身が騙されて翻弄されたのは、検察憎しのイデオロギー・バイアスのせい」とするのも、幼稚な邪推であって、岩上はもっと大人であるとしかいいようがない。

「5月21日

検察憎しで凝り固まって、検察叩きの扇動をやっていたわけだ。江川紹子、岩上安身、宮台真司、神保哲生、等々。検察憎しの感情論が突出しているから、正常な理性で目の前の人間を冷静に判断できないんですよ。で、周りがそういう仲間ばかりだから、片山祐輔は冤罪の犠牲者だと思い込んじゃうんだね」

これもひどい邪推である。というか名誉棄損である。名前をあげられた4人に八木啓代を加えて、「検察憎しで凝り固まって、検察叩きの扇動をやって」いた者などいない。

5人の、「パソコン遠隔操作事件」への関わりには温度差がある。片山祐輔の無罪についても、例えば神保哲生、宮台真司などは警戒しつつバランスをとっていた。

いずれにしてもこれだけの強者を一挙に敵に回してしまえば、田中宏和の未来には棘の道しかないだろう。片山と同じ、現実への想像力を奪われた幼稚さが、こういう言動にも現れている。

「5月21日

(1)サイコパスのペテン師がいて、(2)腕利きの弁護士がサポートして、(3)左翼・似非リベラルの擁護派がわんざかいてという構図は、小保方晴子の場合と全く同じだ。権力叩き、組織叩き、体制叩きの感情と論理。擁護派の一人一人は、小保方晴子と片山祐輔の二つの事件でぴったり重なる。イデオロギーが同じ」

小保方晴子と片山祐輔とはまったく違う。それが一緒に見えるのは、幼稚な田中宏和の頭のなかだけである。小保方晴子バッシング祭りが果てて、ネット上でまた片山祐輔バッシング祭りをやろうとしているのかもしれない。

片山祐輔も「真犯人」のメールの差出人を「小保方銃蔵」としていたが、このあたりにも田中と片山の幼稚な発想は酷似している。他人の人権を無視し、それに気付かないところまで、ふたりはまったく同じである。

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