世の中には、身内の恥になるので、表に出したくない人間というものがいる。G7出席中の、われらの「カルト党首」(英国のプレジデント誌)がそれである。

(ウクライナ閲兵式での信じられぬミス。安倍は昭恵夫人の隣に立つべきところ、マリーナ夫人の隣に立ち、ポロシェンコ大統領に腕をつかまれ位置を変えられる。「やっちゃった」の昭恵夫人の表情)
(ウクライナ閲兵式での信じられぬミス。安倍は昭恵夫人の隣に立つべきところ、マリーナ夫人の隣に立ち、ポロシェンコ大統領に腕をつかまれ位置を変えられる。「やっちゃった」の昭恵夫人の表情)

ドイツのエルマウで、7日、G7首脳会議(サミット)が開幕した。

安倍晋三は、ミュンヘンで記者会見し、次のように語った。

「先月、福島で開催した太平洋・島サミット。ツバルのエネレ・ソポアガ首相は巨大サイクロン・パムに襲われたときの恐怖をこう表現しました。『私たちの島が沈んでしまう』。地球の温暖化は海面を上昇させ、南太平洋に浮かぶ美しい島を消滅の危機にさらしています」「もう時間がない。島に住む人々をどうか救ってほしい」

こういうのが、なぜばかなのか。安倍は死ぬまでわからないだろう。そんな優しさがあるのなら、福島を中心とした関東・東北で、日々被ばくしている同胞をまず救うべきなのである。沖縄の基地問題で差別され、犠牲を強いられている同胞をまず助けるべきなのだ。

しかも「チェルノブイリ」事故対策で、欧州委員会とともに1億6,500万ユーロの追加支出まで表明している。どこまでばかなのだろう。この金は税金であり、日々、被ばくしている福島を中心とした関東・東北の人びとが収めた金も入っている。ちなみに福島第1原発に対してG7からの拠出はない。

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何も考えずに、心にもないことを喋っていることは、次のうそでわかる。

「日本は東日本大震災と(東京電力福島第1)原発事故を乗り越え…」

まず「原発事故」ではない。人によって起こされた、これは福島第1原発事件なのだ。それに何も終わってはいない。乗り越えられてもいない。福島第1原発の状況は、日々悪化している。

安倍晋三は、礼儀知らずの子供である。8日のG7首脳会議で、「日本は原発がすべて止まっているが、バランスのとれた多様なエネルギー源はエネルギー安全保障の中核だ。優れた安定供給性と効率性を有する原子力を重要なベースロード電源として、安全性を前提に活用していく」と述べた。

「バランスのとれた多様なエネルギー源」として原発を維持推進していくのは、これは米国の指示通りの政策である。

バラン・シバラム(米外交問題評議会フェロー)は、「日本の新しいエネルギーミックス ―― 原子力とソーラーを組み合わせよ」のなかで、次のように書いている。

「エネルギー安全保障を強化し、経済を拡大し、地球温暖化対策上の目標に近づくためだけでなく、他の諸国が続けるモデルを示すためにも、日本は、安全性に配慮しながら、原子力とソーラーをともに育んでいく、長期的なエネルギービジョンを示すべきだし、いまがそのタイミングだろう。

日本がエネルギー安全保障を強化するには「国内にあるエネルギー資源」、つまり、原子力とソーラーエネルギーをうまく生かす必要がある。たしかに原子力もソーラーも、単独では、化石燃料への依存を大きく低下させられるような電力生産量の増大は期待できない。

だが、二つを合わせれば、2020年までに電力需要の3分の1を満たせるようになる。二つのエネルギー資源を重視すれば、関連の国内産業が育まれ、技術輸出で利益を確保する機会ももたらされるだろう。しかも、原子力とソーラーは温室効果ガスを排出しない。

この二つを重視したエネルギー戦略なら、年末にパリで開催される気候変動枠組み条約締約国会議に向けて、二酸化炭素排出量の大幅な削減にコミットできるはずだ。

(中略)

原子力発電を強化する余地を作り出すためにソーラーパワーの拡大を手控えるという日本の政策的揺れは、逆にソーラーと原子力は両立しないという間違ったイメージを与えてしまう。実際には、二つのテクノロジーは共存できるし、共存させなければならない」(『Foreign Affairs Report』2015 NO.6)

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バラン・シバラムのこの論文を、安倍が読んでいるかどうかは、どうでもいいことだ。米国の対日エネルギー政策は一貫している。体制側の誰の論文を読んでも、内容は日本の原発維持推進で同じである。

結局、無責任にも日本は原発維持推進でやれ、といっているのだ。バラン・シバラムが、廃炉費用まで含めると、原発が採算に合わないシステムであることを知らないはずはない。また、大量に排出される核のゴミをどう処分するのか。世界最大の地震国である日本に、そのような空間が存在しないことを知らないはずはない。

それに米国が地球温暖化防止に熱心だとは、世界の誰も思っていないのだから、こういった説教は理不尽なのだ。

「この二つを重視したエネルギー戦略なら、年末にパリで開催される気候変動枠組み条約締約国会議に向けて、二酸化炭素排出量の大幅な削減にコミットできるはずだ」と指摘された通り、安倍は、G7で、日本の温室効果ガス排出量を2030年までに13年比で26%削減すると国際公約した。これは、原発を再稼働し、維持推進するといっているのと同じである。

ドイツは、日本の福島第1原発事件を教訓に、脱原発に舵を切り替えた。2022年までにすべての原発を停止する計画を実施している。だから原発推進の仏も、ドイツで、安倍のようなばかな発言はしなかった。

しかし、徹底した1%(富裕層)の味方の安倍としては、議長国への礼節も配慮もない。日本での脱原発(脱被曝、脱1%)の民意など無視した発言である。

安倍は「各国の事情に応じ、原子力、再生エネ、化石燃料を含むすべてのエネルギー源を最大限活用することが重要だ」とわめいた。ところで、これは、先のメルケル訪日で、脱原発の大切さを語られたことへの意趣返しであろう。

メルケルは日本の脱原発運動の広がりも、また米国の指示で脱原発に踏み切れない日本政治の無能も知っていた。しかし、日本のためにあえて脱原発の大切さを、子供を諭すように安倍に東京で語ったのである。

安倍はその好意がわからない。それで江戸の敵を長崎で討ったのである。

ドイツで語ったのは原発維持推進だけではない。大好きな軍事(安全保障)についても安倍は語った。

「G7は、自由、民主主義、法の支配といった基本的価値に立脚して国際社会の秩序を支えてきたが、世界には、力による現状変更、暴力的な過激主義の脅威など、安全保障上の脅威が存在する。(これは中ロ批判である。 注 : 兵頭)われわれには基本的な価値を守り、子孫にしっかりと引き渡していく責任がある」

この自分を客観視できない頭の悪さは相当なものだ。逆である。米欧は、少なくとも米日は、「自由、民主主義、法の支配といった基本的価値に立脚して国際社会の秩序を支えて」こなかった。ベトナム戦争、イラク侵略、アフガニスタン侵略の、どこに「自由、民主主義、法の支配」があるのだ。

あるいは、安倍が現在実行している、福島県民の被ばく地帯への帰還政策、それに沖縄県民への犠牲の押し付けの、いったいどこに「自由、民主主義、法の支配」があるのだ。

((内田聖子)「ウイーンの仲間が送ってくれた。G7を報じるドイツの大衆紙。首脳が並ぶが、あれ? 安倍首相って参加してたんじゃなかったっけ? いえ、存在はしているのですが見事に写っていない。それだけ影が薄かったのかも」)
((内田聖子)「ウイーンの仲間が送ってくれた。G7を報じるドイツの大衆紙。首脳が並ぶが、あれ? 安倍首相って参加してたんじゃなかったっけ? いえ、存在はしているのですが見事に写っていない。それだけ影が薄かったのかも」)

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早速、黒田小百合にやんわりとくぎを刺された。

「S ・Kuroda

G7で安倍ちゃんが中国を批判してるけど、誰も相手にしてないよ。米国・カナダは中国と年間数回の共同軍事演習、今や英仏独の軍事産業界は中国が第2の商売相手国、伊は地中海で中国海軍の支援…「中国の海洋進出」と叫ぶ安倍ちゃんの言葉は単なる日本向けのパフォーマンスだね」

「グローバルな視点で対応できるのはG7だ」「G7は経済面だけでなく、安全保障上の視点を重視する必要がある」

安倍のこれらの発言は、すべて時代遅れの、気恥ずかしくなるようなものだ。中ロの危険性を煽(あお)る。安全保障の物語を説いて、官僚と自民党の利権を守る。その戦略を、恥ずかしげもなく外国で語ったにすぎない。

安倍晋三は、中国が主導するAIIBへ対抗して、今後5年間で1100億ドルにのぼる投資をADB(アジア開発銀行)と連携して行うと語った。お得意の金のばらまきである。

おそらく辟易したのだろう、G7議長のメルケル独首相は「(AIIBは)非常に重要な問題なので次期議長国の日本を中心に議論してほしい」と突っぱねた。

G7は歴史的な使命を既に終えている。いずれG20に取って代わられ、廃止されるだろう。米国自身がG7よりG20を重視している。

世界の重要な問題を解決するのに、中国、ロシア、インド、豪、ブラジル、南アフリカ、サウジアラビアといったG20参加国を外して決めても、実効性は希薄だ。とりわけ中国のGDPは、2045年にはG7の合計を抜くのだから、G7で何を決めても、G20でもう一度決め直すことになる。

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