安倍晋三は国連総会に出かけて、ぜひともオバマに会いたがった。しかし、米国が用意したのは副大統領だった。

安倍は、オバマのいうことはなんでもふたつ返事で応諾する。だからオバマにしては、わざわざ会って安倍の意見など聞く必要がなくなっているわけだ。

しかも安倍晋三は、歴史修正主義者・国家主義者である。日本の過去の戦争犯罪を認めない、軍国主義者である。かてて加えて嘘吐きである。会うことの意味が二重にも三重にもないわけである。

オバマは、ポストには関係なく必要な人とは会っている。「人民網日本語版」(10月4日)は、「オバマ大統領と王毅外交部長が会談」と題して、次のように報じている。

「オバマ米大統領は1日、中国の王毅外交部長(外相)とホワイトハウスで会談した。

オバマ大統領は国際問題で中国が発揮している建設的役割を高く評価。11月に訪中して習近平国家主席と米中の新型の大国間関係の構築の一層の推進について踏み込んだ意思疎通を行い、各分野での実務協力を促し、気候変動、エボラ出血熱、テロなど世界や地域の問題に共同で対応することへの期待を表明した。

王部長は「中米が協力の最大化、溝の最小化に共に努力すべきとの米側の提言に賛同する。中国側はオバマ大統領の訪中を歓迎する。米側と共に戦略的相互信頼を深化し、各分野の互恵協力を拡大し、中米の新型の大国間関係の構築の確実な実行を促したい」と表明した」

東京の大手メディアは、この種の情報をけっして国民に伝えない。官僚が対米隷属で官僚利権を守っているので、マスメディアも対米隷属の瑕疵を報道しないのである。それで国民は日米が良好な関係にあり、何の問題もなく、安倍晋三の反中政策を米国も支持していると勘違いしている。

「オバマ大統領は国際問題で中国が発揮している建設的役割を高く評価」。これで安倍晋三の、戦後レジームの転換は吹っ飛んでいる。太平洋戦争戦勝国の米・中が手を結ぶのだから、戦後レジームの転換はあり得ないのだ。安倍は甘いのである。

この記事のなかで重要なのは、双方が繰り返しているキーワード「中米の新型の大国間関係の構築」である。G2でもG1でもない、「中米の新型の大国間関係」で、今後の世界は動かされていくことになる。

こういった中国の動きを多分に意識して、安倍晋三は常任理事国入りを果たそうとしている。安倍にわかっていないのは、それには世界から愛され、支持されねばならないことだ。

日本は、世界に冠たる対米隷属国家である。誰が見ても米国票が1票増えるだけの、日本の常任理事国入りなのだ。

しかも日本のトップが反中の軍国主義者である。日本は、最大6000億円の経済支援で頬を引っぱたき、バングラデシュを来年の非常任理事国から立候補辞退させた国である。この日本を世界が推すだろうか。

日本が、もし常任理事国入りを果たそうとするなら、おりしも憲法9条がノーベル平和賞にノミネートされた路線でゆくのがいい。つまりきな臭い安倍よりも、平和志向の憲法9条がいい。

「1 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。

2 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない」

このように格調高く謳う日本の方が、世界からは愛され、支持されるのだ。なぜなら世界は、常任理事国を筆頭に集団的自衛権を振りかざして戦争をやる国ばかりだからだ。その点、徹底した平和志向を唱える国が貴重なのである。

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いずれにしても、オバマは、中国の外交部長とは会っても、日本の総理とは会わないのだ。つまり安倍は嫌われており、かつ軽んじられているといっていい。

これはひとりオバマだけではない。世界のトップは、安倍を嫌っている。今時、反中を狂信的に唱え、靖国に参拝する政治家など、よほど不勉強の間抜けなのだ。

間抜けは側近にまで及んでいて、米メディアの取材に応じて、安倍晋三の次の靖国参拝は「APECでの日中首脳会談後になる」と語る始末だ。わかっていないのである。

この安倍晋三が、いよいよ「日米防衛協力の指針(ガイドライン)」について、朝鮮半島有事など地理的概念に制約されずに、自衛隊の活動範囲を広げる、とメディアは伝えている。そのため、これまでの「周辺事態」を削除する。そして自衛隊が地理的制約を受けずに米軍の後方支援をできるようにする、という。

ここでだまされないようにしなければならない。日本は官僚独裁国家である。わが国のネイティブの支配者は官僚である。この官僚が、独裁体制維持のために、日本の対米隷属と、実質的な植民地化を進めている。そして米国―官僚の権力ラインを築いているのだ。

自民党は、誕生の最初から、その官僚の下にあって、官僚の意のままに操られる存在にすぎない。この官僚に支配された、仮想の国権の最高機関を国会といい、そこで多数決で決められることを、日本では民主主義と呼んでいる。

安倍は、これまでの周辺事態法を廃止し、対米支援新法を制定する検討も進めている。この対米隷属は、官僚の指示なのだ。

日米両政府は、見直しを進めている日米防衛協力の指針(ガイドライン)の骨子に当たる中間報告を8日に決める。

周辺事態法は、これまで「わが国周辺の地域における、わが国の平和と安全に重要な影響を与える事態」と規定してきた。

したがって小渕恵三は「周辺事態が起こる地域には限界があり、中東やインド洋で起こることは想定されない」と国会で答弁した。それが大幅に変わる。

官僚としては、米国(米軍)を引き留めるために、周辺事態法を廃止するだろう。自衛隊の派兵先のひとつには、必ずシリアが含まれることになろう。

新ガイドラインによって、自衛隊が実質的な米国の傭兵として、海外に出て行く。日本の、そして世界の誰もが思うのは、日本の対米隷属である。日本が国家主権を失った状態である。つまり敗戦が続いている状態だ。

この対米隷属、実質的な植民地、被支配、これが官僚独裁の戦略である。植民地であるからこそ、国会は要らず、敗戦直後と同様に宗主国―官僚の権力関係で仕切るのである。決めるのは米国であり、実施するのは官僚である。

国民に選挙で選ばれた国会議員と国会は、いつ官僚利権に反抗するかもしれない。邪魔で危険な存在なのだ。

実際、それは小鳩政権によって、政治主導という形で緒に就きかけた。このとき、米国と官僚がいかに驚愕したかは、司法官僚とマスメディアを使った猛烈な、なりふり構わぬ小沢一郎バッシング、「人物破壊」を思い起こせばわかる。

米国を盟主とする既得権益支配層は、民主党内の裏切り者、菅直人、野田佳彦、岡田克也、前原誠司らを使ってこの革命を潰した。

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