5月20日の党首討論で、世襲のボンボン安倍晋三が、ポツダム宣言を実質的に否認した。
リアルでもネットでも、ポツダム宣言を読んでもいない無能でも、日本では総理になれるのか、というあぜんとした声一色だ。
そのことに関していえば、実は無能だから総理になれたのである。
『スポーツ報知』(5月20日)が、「安倍首相「ポツダム宣言存じ上げない」で志位氏と討論かみ合わず」と題して、次のように報じている。
「「ポツダム宣言は『間違った戦争』という認識を明確にしている」と前置きし、「総理はポツダム宣言の認識をお認めにならないのですか。端的にお答え下さい」と(共産党の志位和夫委員長が 注 : 兵頭)質問。首相は「ポツダム宣言をつまびらかに承知をしているわけではないが、世界征服をたくらんでいた等も今、ご紹介になられました。私はまだその部分もつまびらかに存じ上げませんので、直ちに論評することはできない」と述べた。
志位氏はなおも「私が聞いたのはポツダム宣言の認識を認めるか、認めないかです」と追及。首相は「ポツダム宣言を受け入れて、まさに戦争を終結させる道だったということであります。その後、平和国家として歩み始めたのではないかということ」と返した。
討論は最後までかみ合わないまま、志位氏の持ち時間の7分が経過。それでも志位氏は「私が聞いているのは、間違った戦争だったことを認めるとおっしゃらないのは、非常に重大な発言。戦後の国際秩序は、日独伊3国の戦争は侵略戦争だという判定の上になりたっているが、総理は侵略戦争はおろか『間違った戦争』ともお認めにならない」と語気を強め、「その総理に米国の戦争の善悪の判断ができますか」などと迫り、集団的自衛権の行使などを含む安全保障法制の関連法案の撤廃を求めた」
志位委員長の党首討論
この党首討論のあと、志位和夫はツイッターでもこうつぶやいている。
「志位和夫
党首討論でポツダム宣言を引用、首相に日本の戦争について「間違った戦争」と認めるかと質問。
驚いたのは首相が「ポツダム宣言をつまびらかに読んでいないので論評は差し控えたい」と答弁したこと。
あの歴史的文書を読んでなくて首相が務まる?
読んでないのに「戦後レジーム打破」といってるの?」
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志位ならずとも、「あの歴史的文書を読んでなくて首相が務まる?」といいたいところだ。しかし、実はポツダム宣言受諾にいたる経緯を間違って認識するような、おばかだからこそ日本では首相になれるのである。
犬HKは例によって、肝心の安倍の無知蒙昧ぶり(「私はまだその部分もつまびらかに存じ上げませんので、直ちに論評することはできない」)はカットして報道しなかった。衆愚のメディア犬HKは、愚民化とともに安倍政権維持にも、日々、大いに務めている。

また、安倍の党首討論での発言を受けて、礒崎補佐官が、テレビで、「ポツダム宣言が一言一句正しいとは言えない」と暴言を吐いた。こういう幼稚な発言が日本に対する世界の不信感を助長し、長引かせ、ドイツのような信頼感を生まないのである。
磯崎補佐官「一字一句正しいかどうかというとなんとも言えない」
結局、安倍周辺の政治家たちは、本音では敗戦を認めていないのである。あるいは不勉強で、日本が太平洋戦争で無条件降伏した経緯を知らないのだ。新日米ガイドラインの合意から安保法制の整備、そして改憲・徴兵制にいたる道筋は、すべて戦争で食っていく堕落の道に沿ったものである。
実は、安保法制のみならず、日米安保条約そのものを廃棄する議論は、日本ではタブーになっている。
朝日が東から昇るように、安保条約も日米同盟の深化も自明のことなのだ。
この根本に疑義を差し挟む議論は、最近の党首討論でも見たことがない。
安保条約がある限り、日米地位協定も日米合同委員会も、そして沖縄と本土の米軍基地も存在し続けるのだ。安倍のようなポツダム宣言も満足に読んでいない不勉強で無能な政治家が、植民地総督として首相になり続ける。国民の血税を宗主国に貢ぎ続けるのである。
ポツダム宣言には、「12. 連合国占領軍は、その目的達成後そして日本人民の自由なる意志に従って、平和的傾向を帯び、かつ責任ある政府が樹立される限りにおいて、直ちに日本より撤退するものとする」とある。
イラクからも米国は8年で撤退している。イラクといえば、敗戦国であり、GDPも日本の50分の1ということから、わたしたちは上から目線になりがちだが、まったくの間違いである。
日本が普通の政治民度の国であったなら、とっくに米軍は日本から撤退していた。それが70年も居座っている。そして沖縄普天間基地の県外移設をとなえただけで、鳩山由紀夫は辞任に追い込まれている。
しかも米日とも占領によって利権を貪る1%の利害が一致している。日本の1%にいたっては、売国で日本を植民地化するのに懸命である。
米国ではあきれたことに、安倍がTPP賛成演説を米国議会でやらかした。現在、反対する米国民主党議員説得のロビー活動までやっている。売国は儲かるのである。
こういう異様なまで堕落した国は、歴史上存在したことはなかった。
この党首討論に関して、ツイッターにはたくさんのツイートが投稿された。わたしの目に触れたものには、次のようなツイートがある。
「岩上安身
ポツダム宣言が米英中に突きつけられたのは1945年7月26日。日本政府はすぐに受諾せず、8月6日、9日の原爆投下を受け、8月14日やっと受諾し、降伏。安倍総理、ポツダム宣言の中身も読まず知らず、発せられた時期も事実と違う嘘を言う。
想田和弘
これが本当だとしたら首相は「ポツダム宣言を受諾しなかったから原爆を落とされた」という基本的な経緯を理解していなかったことになる。歴史観をうんぬんするレベルに達してないし、資格がない。→ポツダム宣言「本当に読んでないようだ」 志位氏が皮肉
はなゆー
【これはびっくり】2005年当時の安倍首相は「ポツダム宣言」が原爆投下の後だと思い込んでいた。
山崎雅弘
首相がポツダム宣言に関して国会で述べたのは「当時の日本政府がポツダム宣言を受諾したことで戦争が終結したという事実経過は承知しているが、私は現在の日本国首相として、そのような当時の日本政府の判断を公式に是認・肯定するつもりはない」という意思表示に他ならない。戦後の国際秩序への挑戦」
実は、安倍晋三は、二重のばかをやっているのだ。安倍のポツダム宣言の実質的な否認とは逆に、敗戦前から、ポツダム宣言受諾に至るまで、戦争責任を免れるため、日本の支配層は、昭和天皇を中心に積極的に戦勝国に「協力」していたのである。
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