プーチン来日中止を御用メディアが伝え始めた。

購読者の皆さんはご存知だが、わたしは、とっくにこのことをメルマガで伝えていた。しかし、あまりに周りの反応が静かなので、間違ったのかな、と思ったほどだ。

プーチン来日中止、これは中止であって、延期ではない。いずれ将来、ロシアの大統領が来日するだろうが、それをもって延期だったというのは、屁理屈である。それは浪人して大学に入った生徒が、現役の延期だった、とうそぶくようなものだ。

東京の大手メディアがプーチン来日中止を伝えても、また非常に静かである。ロシアに関心がないのだろうか。

そうなのではない。もちろん大きなニュースであることは、おバカメディアもわかっている。しかし、日・米両政府とも隠蔽したい事件なので、大きく扱わないのである。

ロシアは日本の隣国の大国である。領土問題の他に天然ガスの供給を抱える重要な隣国である。

その重要さは、中国との関係で際立ってくる。中国との関係を改善するためにも、ロシアカードは重要なのだ。

日・米ともこの点の外交を誤っている。ロシア制裁を強めるほど、中・露は接近する。歴史をみればいつもそうだ。中・露のいずれかを米国が叩くとき、中・露はまるでいじめっ子から難を避けるように接近する。

今もそうだ。しかも単なる弱者連合ではない。強者たちが集まるBRICSまで作ってしまった。

BRICS 5か国(Brazil, Russia, India, China, South Africa)は、政治的には、ロシア・中国が国連安保理常任理事国で、ブラジル、インドといった将来の常任理事国も抱える。

BRICSworld bank

この5か国で、平均で年6%の経済成長を遂げている。

しかも軍事的には、ロシア・中国・インドの3か国は核兵器保有国であり、ICBM保有国である。また、ロシア・中国は月面着陸を成功させた優れたロケット技術をもっている。

BRICSは人口大国で構成されている。5か国合計で27億人以上、世界人口の約45%を占める。2050年には32億6,000万人にまで膨れ上がると予測されている。

BRICSはともに国土が広く、資源大国である。国土面積は5か国で世界の約32%を占める。また、石炭・鉄鉱石・天然ガス・原油・ボーキサイトなどの天然資源に恵まれている。

このBRICSメンバー・ロシアの制裁など、英・米(日)の凋落の覇権主義国家には無理である。

もし米国が深層で狙っているように、中国の覇権阻止でゆくなら、中国との領土問題を抱える日本やベトナム、フィリピンを、ロシアとの友好関係にもっていった方が、中国は嫌がる。

オバマは現実離れした権威主義の人物である。米国の意図と異なった考えの外国は、物理的な制裁で従わせるといった単純な対応しか知らないようだ。

Obama

いずれにしても、プーチンの来日中止は、安倍晋三が国益の観点が皆無の、ただの対米隷属主義者であることを証明した。これはわたしが以前から指摘してきたことである。

わたしは安倍晋三のふたつの顔について述べてきた。それは次のふたつの顔である。

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1 靖国参拝をし、中国を敵視する、歴史修正主義者としての安倍晋三 

2 NSC、集団的自衛権、TPP参加をやり、国と軍隊を米国に売る、新自由主義者(グローバリスト)としての安倍晋三

わたしは、安倍晋三の歴史修正主義、ナショナリズムは、所詮、坊ちゃん育ちの幼稚なもの、「2」の売国奴としての本質を隠蔽するものであるとみなしている。

国際社会の反響が、日本の軍国主義を警戒して大きいものだから、安倍晋三は悪のりして、内閣改造でも「ネオナチガールズ」を任命したのである。

その証拠に、米国に注意されると、すぐに安倍の歴史修正主義、ナショナリズムは引っ込められる。本物の歴史修正主義者、ナショナリストではないのだ。

abe shinzou (9)

一方、新自由主義者(グローバリスト)としての安倍晋三は、はるかに本格的である。「1」と「2」の違いは、「2」が対米隷属に仕えるから、お坊ちゃんとしてはやりやすいのだ。

TPP参加で国を売る。集団的自衛権で自衛隊を傭兵として売る。消費税増税の悪影響で、正規社員をこの6月から7月にかけての1か月で17万人も減らす。IAEA総会で、山口科学技術相に日本の原発再稼働を宣言させる。領土問題解決のためのプーチン来日を、米国の命令で中止する。

これらの凄まじい反日の新自由主義、グローバリズムを見ただけでも、かれの歴史修正主義、ナショナリズムがいかに幼稚で、お坊ちゃん育ちの火遊び程度のものであるかがわかる。

ヒットラーは、人々を扇動するのにユダヤ人など共通の敵を作った。安倍晋三は尖閣を利用して中国敵視のムードを作っている。この点、くれぐれもだまされないようにしなければならない。

今回のプーチン来日延期で明確になったのは、米国が、日本に対して、中国とも韓国ともロシアとも友好を作らせない戦略をもっていることだ。日本をアジアの孤児にする。そして米国のみで日本の富を収奪する。その戦略が動いている。

ちなみに安倍晋三のやった、プーチン来日中止が、いかに愚かな決定であるかは、次のEUの動きを見てもわかる。

9月24日の『ロシアの声』が「EU、対露制裁を撤回する可能性あり」と題して、次のように報じている。

「EUが対ロシア制裁を撤回する可能性がある。コメルサント紙によれば、EU加盟諸国大使級会談が30日開かれ、そこで決定が下されれば、制限は来週にも撤回される。

EUのキャサリン・アシュトン外相によれば、EU外交部は「停戦合意など、ミンスク和平プランの実現状況を複合的に評価する」。ただし、30日、制裁の見直しにまで及ぶか、後日に持ち越しとなるかは未知数だという。

コメルサント紙によれば、EUは制限の段階的撤廃を示唆している。

しかし「導入時と同じように一段一段と撤廃されていく、というわけではない」。ただし、クリミア関連の制裁は、ウクライナ情勢が安定してからも存置される可能性があるという」

このように世界は国益とリアリズムに即して対応を変えてゆく。価値観や理念で、まして大国の命令で動いているのは日本だけである。

せっかくの領土交渉の好機を、しかも来日に積極的だったプーチンを拒絶して、みすみす逃してしまう。何とも情けない日本の首相なのだ。

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