このページは、2017年6月12日に更新しました。

『兵頭に訊こう』は、現在の国内外の重要問題について、最新の情報と考え方(批評)を、見やすく、わかりやすいことに注力して発信しています。

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漱石漱石

わたしは『心』のなかで、「K」の自殺現場を見た「先生」を「わたしはまた、ああしまったと思いました。もう取り返しがつかないという黒い光が、わたしの未来を貫いて、一瞬間にわたしの前に 横たわる全生涯をものすごく照らしました」と描きました。
いまの山口敬之がその立場にあります。しかし、かれにはその認識がないようです。被害者の詩織が顔を出して訴えたのに。山口も一刻もはやく顔を出して、詫びるべきです。動物のような行いで女性を傷つけ、いまも動物のように闇に隠れています。これで権力者に頼み込んで、裏から検察審査会に手を回し、不起訴にしたら、かれは最後まで動物だったということになります。

このページの要旨

望月衣塑子(いさこ)による、記者会見での菅義偉への追及、そして国会での森ゆうこ追及のあと、官邸は文科省の再調査を決めた。
野党時代の自民党の闘い方が、現野党の参考になる。
野党は、もっと戦術、戦略を深め、自民党を追い詰めなければならない。
その必死さ、国民の側に立った懸命さが、野党の追及からは伝わらない。
総理の犯罪など、野党ばかりか、よほどのバカを除いて与党も疑ってはいないのだ。
官僚も、国民も、メディアも疑ってはいない。
しかし、安倍晋三を退陣にもっていけない。
そこがいかにも日本的なのだ。

安倍晋三は、意識的に国家国政を私物化し、内閣人事局を利用して身内に利益誘導を図った。
安倍晋三の再調査の狙いは、野党にとっては、ガス抜きとして機能し、文科省にとっては粛清に使われる。
これから安倍晋三は再調査の結果を待ちたいと逃げ口上に使うことになる。
再調査のためには、官邸や文科省から独立した第三者の調査委員会が必要だ。

権力による、セカンドレイプについては、もみ消し中村、フェイスブックでの「いいね」昭恵、検証拒否の松本純と続いたのだが、捜査中にもそれがあったことが、詩織の証言でわかった。
詩織の純粋な動機とは違って、この性犯罪には政治の意図が介入してきている。
詩織の場合、加害者が山口敬之であったことから、他の性犯罪とは、まったく様相が異なってくる。
その浅ましい政治は、与党ばかりか野党にも及んでいる。
これからは検察審査会が問題になる。
官邸が裏から手を回して、山口を不起訴にする可能性は存在する。
また、民進党は、これだけ話題になっているのだから、身を切る覚悟でひとりの性犯罪の被害者を助けなければならない。

芥川芥川

わたしもそう思います。かれにいま必要なのは、反省し、謝罪する勇気、誠実、人間性ですね。何か月も経っていまさら、というのは、被害者の心の傷を無視した言い種です。また、法的に無罪、というのは、そうできる人たちに頼んだからでしょう。かれは、人間としての矜恃を取り戻すべきですね。

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1 追い込まれる安倍腐敗政権

6月8日の、加計学園事件に関する森ゆうこの、参院・農水委での追及が話題になっている。
野党やネットばかりでなく、テレビでも放送された。

わたしが見たのはモーニングショーだった。
長く放送し、そのあと、米国政治と日本との違いにわかりやすく繋いで、見応えのある番組を作っていた。

望月衣塑子(いさこ)による、記者会見での菅義偉への追及、そして国会での森ゆうこ追及のあと、官邸は文科省の再調査を決めたから、慌てさせたことだけは確かだ。

加計学園6/8森ゆうこ「みんな命がけで告発! このままじゃいけない!」:参院・農水委

昔は森のような追及も珍しくなかった。
野党の追及には感情(国民の気持ち)が入らなければならない。
この感情(国民の気持ち)が野党から姿を消してしまった。

多くの議員は政治家から専門家に退行してしまい、淡々と事前通告した質問を繰り返す。
お約束の時間を消費していく。
その向こうに見えているのは行儀よい与党勝利の採決だ。
いまは牛歩すらしない。
敗者の合理性が、専門家としての野党政治家に染みついているのだ。

野党時代の自民党の戦術はこうではなかった。
少数派でありながら、米国、官僚、財界を味方に付け、旧民主党の内部分裂を画し(小沢排除)、政権を財務官僚のパペット(野田佳彦)に貶めた。
旧民主党は、衆参とも多数派を占めながら、最後は、あろうことか自公と組んで、少数野党無視、国民無視、米国・官僚・財界隷属の、実質的な大政翼賛会まで作って見せた(野田佳彦)。

消費税増税を決めた後、大政奉還の自爆解散までやってのけ、今日の惨状の土台まで作った。
その野田佳彦を幹事長につけ、人気回復がままならぬと首をかしげる姿に、国民を無視続ける異様な最大野党の姿がある。

民進党(旧民主党)にも優れた政治家はいるのだから、民主党政権の失敗にあまり関係のない政治家を前面に立て、党勢回復を図るのが原則だろう。
そうすれば、国民も悪夢から覚めやすい。
過去との決別は、辛うじて信頼を引き寄せる。
ところが最近は街頭演説にも野田佳彦が顔を出す。
白けること夥しい。

いずれにしても野党時代の自民党が、現野党の参考になる。
もっと戦術、戦略を深め、自民党を追い詰めなければならない。
その必死さ、国民の側に立った懸命さが、野党の追及からは伝わらない。

森ゆうこの追及は、官僚を上回る入念な資料収集と、論理的な思弁との間に、与党の対応に対して感情(国民の気持ち)を入れた。
見事な追及であった。

実は自民党にも、内心では総理の犯罪を確信しており、「権力は腐敗する、絶対的権力は絶対に腐敗する」という英国の歴史家ジョン・アクトンの言葉を噛みしめている人は少なくない。

総理の犯罪など、野党ばかりか、よほどのバカを除いて与党も疑ってはいないのだ。
官僚も、国民も、メディアも疑ってはいない。
しかし、安倍晋三を退陣にもっていけない。
そこがいかにも日本的なのだ。

韓国など、安倍より遙かに軽微な罪で朴槿恵(パク・クネ)は退陣に追い込まれた。
収監までされている。

2 再調査は第三者の調査委員会でやるべきだ

自民党の村上誠一郎・元行革担当相が、加計学園事件について、こう語った。

政治や行政は公平・公正にやることが一番大事なことだ。
それに対して疑惑を持たれるようなことは、為政者は注意の上に注意すべきだが、残念ながらあまりにも脇が甘かったんじゃないか。

与党だから言いづらいが、ああいうふうに新聞報道や(前文部科学事務次官の)前川さんの人格をおとしめるようなことを時の為政者がやるというのは非常にまずい。
それで(疑惑を)打ち消そうとするならば、逆に国民の皆さん方の信頼を失うんじゃないか。
私は猛省してもらいたいと思っている。(「加計学園問題「猛省してもらいたい」村上元行革相」

村上は自民党の良識派なのだろうが、数が少ないようだ。
それに認識がまだ甘すぎる。

安倍晋三のやっていることは、公平・公正に疑惑を持たれるようなことではない。
意識的に国家国政を私物化し、内閣人事局を利用して身内に利益誘導を図ったのである。
脇が甘かったのでもないのだ。

前川喜平の人格をおとしめたのは非常にまずい、といったことでもない。
かりにひとりの前川喜平が出なかったら、安倍自民党の腐敗は、さらに深化していたであろう。
自民党に自己浄化力がないから、前川喜平が出ざるをえなかったのである。

安倍晋三が、文科省の再調査などと、猿芝居をはじめた。
この狙いは、野党にとっては、ガス抜きであり、文科省にとっては粛清である。
一歩前進などではない。
百歩後退である。
これで安倍晋三は再調査の結果を待ちたいと逃げ口上に使える。

再調査については、こんなツイートが目についた。

望月衣塑子(いさこ 注 : 兵頭)

加計疑惑で前川氏に続き、現役職員達の勇気ある告発と世論の批判に、文科省(実態は官邸)は再調査を決定したが、松野大臣「調査は文科省内だけで」それでは、どんな結果が出てもまた官邸の意向に沿う結果しか出ず、真相は闇の中へ。
官邸や文科省から独立した第三者の調査委員会が必須だ。

加計疑惑で前川氏に続き、現役職員達の告発と世論の批判に文科省(実態は官邸)が再調査を決定も松野大臣「調査は文科省内だけ」。
知りたいのは、調査当初から文書の存在を訴えた職員達の話がないものにされ、大臣や官邸がどう動いていたのかだ。
調査は文科省だけに留まってはならない。

加計疑惑で再調査決定も松野大臣 「文科省内だけ調査」。
獣医学部新設を主導したのは、総理官邸の意向を受けた内閣府だ。
内閣府の調査もせず、疑惑の解明はできない。
中立的な第三者による内閣府、文科省、官邸への調査が不可欠。)

官邸や文科省から独立した第三者の調査委員会が必要だ。
そうでなければ、今回のように、圧力を加えた加害者の、内閣府の調査はしないと逃げることになる。
加害者と被害者の両方とも調べるには、政権から独立して大幅な権力を与えた第三者の調査機関を作らねばならない。

3 レイプは生涯にわたる魂の殺人

官邸お抱えレイパーの山口敬之の事件は、このままに済ませてはならないだろう。
被害者の詩織が捜査中の屈辱を『女性自身』に語っている。

権力による、セカンドレイプについては、もみ消し中村、フェイスブックでの「いいね」昭恵、検証拒否の松本純と続いたのだが、捜査中にもそれがあったことが、詩織の証言でわかった。

「捜査員のみなさんから、『処女ですか?』と質問されました。
『なんのための質問ですか?』と聞いたら、『聞かなくてはいけないことになっている』と。
捜査のガイドラインに載っているんだと思いますが、そうならとてもおかしいことだと思います」

そう話すのは、元TBSのジャーナリスト山口敬之氏(51)から、レイプ被害を受けたと訴えているジャーナリストの詩織さん(28)。
詩織さんは5月29日、山口氏が不起訴処分になったことを受け、検察審査会に不服申し立てをしたあと“実名・顔出し”の記者会見を行い、注目を集めた。

記者会見後は、「売名行為だ」といったバッシングもあり、「1週間ほど固形物が喉を通らなかった」と言うほど、詩織さんは強いストレスを受けていた。
しかし、冒頭のような警察の捜査態勢をはじめとする、性犯罪被害者がバッシングを受けるような状況を「変えないといけない」という強い思いから、記者会見から約1週間後の6月7日、詩織さんは再び心境を語る決意をした。

「捜査の過程では、被害者として耐えられないことがたくさんありました。
所轄の高輪署では、男性警官がいる前で私が床に寝転がり、大きな人形を相手にレイプされたシーンを再現させられました。
さらにそれを写真に撮られるんです。
口頭で説明すれば状況はわかることなのに、なんでこんな屈辱的なことをしなくちゃいけないのか。
ほんとうに苦しかった……」

詩織さんの口からはまさに“セカンドレイプ”のような捜査の実態が語られた。
8日、性犯罪に関する刑法の厳罰化に向けた法改正が衆議院で可決された。
しかし詩織さんは「こういう捜査の方法から変えていかないと、被害者が警察に届け出できない。
いくら性犯罪の法律が厳罰化されても救われない」と指摘する」(「「処女ですか?」と聞かれ…詩織さんが語る“捜査中の屈辱”」

引用が長くなるのでここで止めるが、読者の皆さんにはぜひ全文を読んでいただきたい。
後は、わたしの方で要旨を箇条書きにして紹介する。

1 知人からレイプ被害を受けたと訴えた場合、「合意があったのでは?」と被害を受けた側が疑われ、被害届を受理されるのも難しい現実がある。

2 警察からは「君の経歴に傷がついてしまう。
いままでがんばってきた勉強も全部水の泡。
あなたも傷つく、家族も傷つく」などと被害届を出すのを思いとどまるように説得された。

3 日本には、性被害について語ることは“タブー”っていう空気があって、被害者自身が話せない状況が作り上げられている。
タブーを壊して話せる社会にしないと被害者は助からない。

4 社会に根深く残る性犯罪被害者に対する“偏見”がある。
記者会見のあと、着ていたシャツの「胸元が開きすぎている」として、「隙のある服装をする被害者が悪い」という被害者に責任を押しつける風潮がある。

5 自分が黙っていたら、現状を変えられない。
「まちがっていることは、まちがっている」と、きちんと話せる社会にしたい。

以上であるが、この問題で重要なのは、詩織の純粋な動機とは違って、政治の意図が介入してきていることだ。

詩織の場合、加害者が山口敬之であったことから、他の性犯罪とは、まったく様相が異なってくる。

その浅ましい政治は、与党ばかりか野党にも及んでいる。

ヤマダキヨタカ

詩織さんが記者会見した直後に安倍は北村滋と会い、翌日は中村格とも会っている。

中身は恐らく検察審査会での対応。

想定される手口は、11人の審査員の内6人以上を政府側の人間を送り込み、その上で確証級の捜査資料は提示せず、後は不起訴相当に誘導していく。
これは甘利の時にも使われた疑念が有ります。

山口二郎

レイプもみ消しの主犯とされる警察官僚を国会に呼ぶことに民進党が及び腰と言われている。
民主党政権時代にも当該官僚に汚れ仕事を頼んだからとも聞く。
そんなことでは安倍政権は倒せない。
肉を切らせて骨を断つ覚悟が必要。
返り血を浴びてもやり抜け。

これからは検察審査会が問題になる。
わたしのメルマガの読者にはお花畑の住民はいないと思うが、日本は法治国家でも民主主義国家でもない。
検察審査会に裏から手を回して、山口を不起訴にする可能性は存在する。
ただ、それによって自民党と山口が失うものは決定的に大きいであろう。

また、民進党は、相変わらず、ヘタレ政治をやっている。
これだけ話題になっているのに、党内事情を優先して、身を切る覚悟でひとりの性犯罪の被害者を助けようとしない。しかも代表の蓮舫は、詩織の心情をくみ取りやすい女性ではないか。

何も犠牲は払わないのか。
国民はよく見ており、下手をすると、全国の女性を敵に回すことになるかもしれない。

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与謝野晶子与謝野晶子

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太宰太宰

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