宮崎駿は、同時代の気になる人物のひとりである。かれの表現は努めて見ることにしている。

犬HKが11月13日に「終わらない人 宮崎駿」を放送した。そのなかで、最近、CGに関心を示す宮崎駿の「スタジオ・ジブリ」を訪れたドワンゴ代表取締役会長の川上量生(かわかみ のぶお)が、ドワンゴの最新技術を映して、得意げに語る場面があった。

そのCGは、グロテスクなキャラクターが、頭を足のように使って這いずり回る不気味な動画であった。

わたしはこのグロテスクな動画が写った瞬間、宮崎駿の世界とはまったく違う、川上は宮崎の作品を勘違いしている、ただ、テクニカルなCGを面白がっているだけだ、と思った。

案の定、宮崎駿の静かな怒りが炸裂した。

宮崎駿「身体障害の友人がいるんですよ。ハイタッチするだけでも大変なんです。かれの筋肉がこわばっている手と、ぼくの手でハイタッチするの。そのかれのことを思い出してね。ぼくはこれを面白いと思って見ることができないですよ。

これを作る人たちは痛みとか何も考えないでやっているでしょう。極めて不愉快ですよね。そんなに気持ち悪い物をやりたいなら、勝手にやっていればいいだけで、ぼくはこれを自分たちの仕事とつなげたいとは全然思いません。極めてなにか生命に対する侮辱を感じます

川上のそのときの表情は、こういった正面からの問いかけを一度も考えたことのない人間のものだった。「これってほとんど実験なので、世の中に見せてどうこうとそういうものじゃないんです」。

ジブリの鈴木プロデューサーが「どこにたどり着きたいんですか?」と訊くと、ドワンゴのひとりが、「人間が描くのと同じように絵を描く機械」といった。

いかにも終わってしまった日本、人間の頭が足になって、貧相な技術だけがグロテスクに這いずり回る日本を象徴するドワンゴの世界だった。

川上は、ドワンゴの新卒入社試験で受験料を取ると発表した人物である。現在の日本には金のためなら国も売る人間で溢れている。追随する会社が出てきたら、もはや若者にとって日本は地獄である。就職試験を受けるだけで、お金を取られる。受けさせてもらえるだけでも有り難く思え、といわれているようだ。

「人間が描くのと同じように絵を描く機械」。要は「今だけ、金だけ、自分だけ」の政治が育てた世界なのだ。売れて、面白くて、金になったらいいじゃん。これが永田町の政権中枢で進められている日本破壊の核心である。

 

永田町の政権中枢では、韓国と同じ取り巻き政治、リモコン政治が行われている。頭のない総理を操るのだから、政治の世界では究極のおごりであろう。

安倍晋三を陰で操っているのは、今井尚哉(たかや)総理秘書官である。

この今井が安倍を操っている以上、政権が脱原発に舵を切り替えることはあり得ない。

『しんぶん赤旗』が、2012年5月1日付けで、「橋下市長、経産幹部と密会 2月 大飯再稼働で意見交換 民主幹部同席」と題して、次のように報じていた。旧民主党政権下の動きである。

大阪維新の会代表の橋下徹大阪市長が政府の原発再稼働方針を進める経済産業省幹部と2月に都内で隠密裏に会っていたことが4月30日までに分かりました。

橋下氏は、政府が進める原発再稼働に向けた手続きにクレームをつけたものの、再稼働そのものに反対を明言していません。背景として、再稼働を推進する政府・民主党関係者との水面下の接触の影響が指摘されます。

橋下市長が会ったのは経済産業省資源エネルギー庁次長の今井尚哉氏です。上京中の2月21日朝、東京・虎ノ門のホテル・オークラの和風かっぽうで面談しました。

今井次長は、原発再稼働が必要だと判断した政府の4大臣(野田首相、藤村官房長官、枝野経済産業相、細野原発担当相)会合に経済産業省事務当局を代表する資格で陪席しています。

電力業界関係者によると、橋下市長と今井次長は関西電力大飯(おおい)原発3、4号機の再稼働をめぐって意見交換しました。

同日の会合には、原発再稼働に積極的な民主党の政策担当幹部が同席していました。

橋下氏は上京の折、この民主党幹部と隠密裏にしばしば会っている事実が確認されています。

『橋下「大阪維新」の嘘』の著者の一ノ宮美成氏は「橋下市長はやましくなければ資源エネルギー庁次長と公式に会えばいいはずだ。

橋下市長は関西財界3団体との会談で原発再稼働問題に一言も触れなかったことが物語るように再稼働に反対する姿勢にもともと立っていない。政府の拙速な再稼働手続きに注文をつける格好をしたのは世論受けを狙ったのだ。

案の定、再稼働、しからずんば負担増と、どっちへころんでも国民や大阪府・市民にしわ寄せを迫っている」と語ります」(「橋下市長、経産幹部と密会 2月 大飯再稼働で意見交換 民主幹部同席」)

つまり旧民主党と大阪維新の会(当時)を繋いで、原発再稼動にもっていった経産幹部こそ、今は安倍晋三の秘書官となっている今井尚哉だった。

今井は、日本テレビの記者が安倍政権に都合の悪い報道をすると、「オレの視界から消えろっ」と罵倒したという。もはや今井のなかでは御用メディアなど子分同様なのだろう。気に入らない番記者がいると「お前がいたら喋らない。オレの視界から消えろっ」と怒鳴るという。

このような傲慢な人間が増えてきた。特に永田町に。

自民党農林部会長の小泉進次郎は、10日のTPP承認案の衆院通過を受けて、こう語っている。

日本は約束を果たした。アメリカがどうなるか分からないが、日本はやるべきことをやる

「米国の動向を問わず、日本に必要だとの判断で交渉に入った。これから人口が減少する中で、世界のマーケットとどうやってつながっていくか、さまざまな戦略的な意味もある」

その必要性を日本はしっかりと形にした

「トランプ氏は当選後、今までと違って「大統領の発言」になった。トランプ氏の発言が変わる可能性もある

「最近の世界の動きを見ると、混迷の度合いを深める予感があった。(大統領選の)結果が出たときには、やはりという思いと同時に、逆境に強い日本の底力が発揮される時代に突入した気がした。さあ、日本の力の発揮のしどころだぞ。腕まくりをするような気持ちだ

国を売った後に、このような強気の言葉が出てくるというのは、バカでなければよほど後ろめたかったのであろう。

日本を植民地として最終的に完成する。奴隷国家日本で極楽の生活を描いていたジャパンハンドラーが、トランプ勝利にあわてている。トランプの翻意を、安倍晋三を通じてやらせるということだから、小泉進次郎あたりにも檄が飛んでいるのだろう。

それにしても、若い身空で、エラそうに、という感想をもつ人は、多いのではなかろうか。TPPが売国だとわからぬほどバカではあるまい。あの稲田朋美でさえ、昔はTPPの交渉入りについて「日本はつぶれる」「農業だけの問題じゃない。日本の文明、国柄の問題」「TPPは日本をアメリカの価値観で染めるということ」「TPPバスの終着駅は日本文明の墓場」と考えていた。

それが嘘の上に乗っかかり、記者や国民をバカにして、保身を謀る。苦労知らずの世襲政治家なのだ。将来、トランプが来日したときも、この調子で対応してほしいものだ。さすがは奴隷の国だ、と感心されるだろう。

政治家の非人間的なおごりに対して、たとえば山本太郎のような99%に寄り添う政治家もいる。次の動画などは、こういった政治家をわたしたちは国会に送らねばならないという気を強くさせる。日本国民は、優れた政治家をあまりにも多く落選させ、恥ずかしくなるような、幼稚でおごり高ぶった政治家を当選させてきた。その結果がTPPである。

野田佳彦は財務省勝栄二郎のポチになり、安倍晋三は、今井尚哉のポチになる。対米隷属を戦略にする官僚が、国のトップを操る時代を、わたしたちは生きているのである。

この今井のポチ安倍晋三が、TPPで売国が頓挫したことから、トランプの裏切りを期待している。

安倍晋三によると、「「君子豹変す」。これは自分のために自分の保身で豹変するのではなくて、それが国や国民のためになるという判断のなかでメンツを捨てて判断する。それがわれわれ、指導者に求められる姿勢」なのだという。まったく幼稚な自己正当化の世界だ。

安倍晋三における「君子豹変」とは何か。それは自分の保身のために国民に対して嘘をつくことである。それが国や国民のためにならないことがわかっていてもメンツを捨てて判断する。それが売国奴に求められる姿勢ということだ。

安倍晋三は、トランプとの会談で、自由貿易の大切さについて自分の考えを述べる、という。最近の状況を見ていると、安倍晋三は完全にグローバル大企業のしもべになっている。グローバリズムについての問題意識は皆無のようだ。(「「トランプ氏は君子豹変を」安倍総理、TPPで期待感」『テレ朝ニュース』(2016年11月15日)

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